四半期報告書-第25期第3四半期(令和2年10月1日-令和2年12月31日)
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1)業績の状況
当社は主要パイプラインの開発推進、新規パイプラインの探索、経営基盤強化のためのM&A等による外部経営資源の活用などに積極的に取り組んでまいりました。
なお、新型コロナウイルス感染症の当四半期会計期間における業績への影響につきましては、当社の主たる事業は医薬品等の研究開発であり、上市された製品もないため、軽微であったと判断しております。
ミセル化ナノ粒子による臨床パイプラインの進捗状況は下記のとおりです。
シスプラチンミセル(NC-6004)につきましては、ライセンス先であるOrient Europharma Co., Ltd.と共同で頭頸部がんを対象に、NC-6004及び免疫チェックポイント阻害剤「キイトルーダ®」との併用による第Ⅱ相臨床試験を実施しております。欧米地域において、2019年7月より投与を開始し、2020年6月、第Ⅱa相試験の主要評価項目(キイトルーダ®併用時の推奨用量の決定)を達成し、2020年11月、欧州、台湾において第Ⅱb相試験を開始いたしました。本試験は、キイトルーダ®単剤との比較試験です。
エピルビシンミセル(NC-6300)につきましては、米国で軟部肉腫を対象に第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を実施中です。対象疾患として第Ⅰ相パート試験で有効性が示唆された軟部肉腫の一種である血管肉腫にターゲットを絞り、有効性及び安全性を確認する追加試験を実施しており、2020年10月に患者登録が完了しております。現在も治験薬の投与を継続しており、今後、観察期間を経てデータ解析を実施する予定です。なお、本剤は米国食品医薬品局(FDA)より本適応に対するオーファンドラッグの指定※1を受けております。
核酸DDS製剤(SRN-14/GL2-800)につきましては、治癒的切除不能又は遠隔転移を有する再発乳がんを対象に公益財団法人がん研究会有明病院において2020年9月より医師主導第Ⅰ相臨床試験が開始されました。本剤は2020年9月1日付で統合したアキュルナ株式会社と複数の機関が共同研究を進めてきたsiRNAを内包する核酸医薬です。
パクリタキセルミセル(NK105)につきましては、日本を含むアジア地域を対象としたライセンス先である日本化薬株式会社から、進行中の乳がんを対象とした第Ⅱ相臨床試験について、新型コロナウイルス感染症の影響等により試験終了時期が延長(2021年5月)となる見通しである旨発表されております。
※1 オーファンドラッグ指定(希少疾病用医薬品指定)
米国における患者数20万人以下の希少疾病に対する新薬開発を促進するために米国FDAが与えるもので、オーファンドラッグの指定を受けると、7年間の排他的先発販売権が与えられます。また、米国政府からの補助金の獲得、臨床研究費用の税額控除、FDA申請における医薬品審査手数料の免責、治験実施計画書の審査に対しての優遇措置が受けられます。
導入臨床パイプラインの進捗状況は下記のとおりです。
Vascular Biogenics Ltd.(イスラエル、以下「VBL」といいます。)から国内の開発及び販売権に関するライセンスを取得した遺伝子治療製品「VB-111」につきましては、現在、同社が米国を中心にプラチナ抵抗性卵巣がんを対象に国際共同第Ⅲ相臨床試験(OVAL試験)を実施しております。2020年3月、VBLが実施中のOVAL試験に関し、第三者委員会による中間解析において試験の継続が推奨された旨、同社から発表され、当社はOVAL試験に日本から参画する準備を進めてまいりました。2020年11月、国内第Ⅲ相臨床試験開始のため、医薬品医療機器総合機構に対し治験計画届を提出いたしました。治験実施施設において体制が整った施設より逐次患者登録を行う予定です。なお、当社は、2019年11月、同パイプラインの国内開発に向け、遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法※2)に基づく第一種使用規程の厚生労働大臣・環境大臣連名による承認を取得しております。また、本製剤につきましては、VBLにおいて海外で大腸がん及び膠芽腫の第Ⅱ相臨床試験も進められております。
セオリアファーマ株式会社と共同開発中の耳鼻咽喉科領域における開発候補品(ENT103)につきましては、国内において中耳炎を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施しております。対象となる患者さんが例年より少なかったことや新型コロナウイルス感染症の影響等により患者登録が遅れておりましたが、施設の入れ替え等を実施し、今冬における患者登録を加速化しております。
※2 カルタヘナ法
生物の多様性を保全及び持続可能な利用に悪影響を及ぼす可能性のあるもの(人の健康に対する危険も考慮したもの)の安全な移送、取扱い及び利用の分野において十分な水準の保護を確保することに寄与することを目的として2003年に国際発効したカルタヘナ議定書を日本で実施するための法律です。遺伝子組換え生物等を用いた遺伝子治療臨床試験は、カルタヘナ法における拡散防止措置を執らずに行う使用等(第一種使用等)に該当します。遺伝子治療用製品の治験の実施にあたっては、第一種使用規程を定め、生物多様性影響評価書を提出して大臣承認を受ける義務があります。
パイプライン拡充につきましては、吸収合併いたしましたアキュルナ株式会社が進めておりました核酸医薬品の研究を継承、推進しております。
国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学との共同研究プロジェクトである核酸DDS製剤(TUG1)は、臨床開発への移行を視野に入れた次期パイプライン候補として、非臨床試験を推進しております。本件は、日本医療研究開発機構 革新的がん医療実用化研究事業に採択されております。
日本医療研究開発機構 医療研究開発革新基盤創成事業に採択されました再生医療分野への応用となるmRNA医薬を用いた変形性関節症(OA)に対する革新的な機能維持治療法の開発につきましては、新会社を設立して進める予定です。
アキュルナ株式会社から継承いたしました核酸医薬のDDS技術は、核酸医薬品の生体内での搬送上の課題を解決するとともに、従来のDDSの製造工程が複雑であるという課題を解決するもので、アカデミアとの共同研究や企業との協働により新規パイプラインの拡充を推進しております。
事業開発活動につきましては、2020年7月15日開催の取締役会において、当社を吸収合併存続会社、アキュルナ株式会社を吸収合併消滅会社とする吸収合併を実施することを決議し、同日付で同社との間で合併契約書を締結し、2020年9月1日付で実施いたしました。これにより、当社パイプライン及びパイプライン候補が拡充し、今後は核酸分野の更なる開発、mRNA創薬の一環としてのワクチン開発の推進等、シナジーの実現に向けた活動を推進してまいります。さらに、本合併の効力発生を契機に、同日付で研究部門と開発部門のより一層の連携と研究開発機能の強化を図ることを目的として、研究開発本部を創設する組織変更を行いました。
販売事業につきましては、株式会社アルビオンが販売する美容液エクラフチュール及び薬用美白美容液エクシアALホワイトニングイマキュレートエッセンスIDD用の当社技術を応用した原材料を供給しております。また、同社との共同開発製品であるスカルプトータルケア製品「Depth(デプス)」事業を共同で推進しております。
株式会社エイオンインターナショナルから国内販売権を取得した「Acti-PRP(血球細胞分離機)」につきましては、産婦人科PRP研究会の会員施設に対し「Acti-PRP」を販売し、あわせて臨床研究を実施しております。
以上の結果、当第3四半期累計期間の売上高は、開発マイルストーン収入、化粧品材料供給収入、PRP事業に係る医療機器売上等により249,073千円(前第3四半期売上高435,284千円)、営業損失は860,294千円(前第3四半期営業損失932,384千円)、経常損失は894,614千円(前第3四半期経常損失969,000千円)、四半期純損失は2,450,652千円(前第3四半期四半期純損失1,137,119千円)となりました。
なお、当第3四半期累計期間におきまして、外国為替相場の変動による為替差損43,846千円を営業外費用に計上しております。これは、当社の保有する主に外貨建預金及び外貨建債券の評価替えにより発生したものであります。また、吸収合併において発生したのれんの減損損失1,553,178千円を特別損失に計上しております。
財政状態につきましては、以下のとおりとなりました。
当第3四半期会計期間末における資産は、現金及び預金の減少、有価証券の減少、投資有価証券の減少等により、前事業年度末に比べ821,021千円減少し、8,123,542千円となりました。負債は、前事業年度末に比べ79,065千円増加し、254,661千円となりました。純資産は、前事業年度末に比べ900,086千円減少し、7,868,880千円となりました。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当第3四半期累計期間における研究開発費の総額は760,437千円であります。
なお、当第3四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4)生産、受注及び販売の実績
当社は研究開発を主体としており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。また当社は受注生産を行っておりませんので、受注実績の記載はしておりません。なお当第3四半期累計期間における当社の販売実績は、249,073千円であります。
(5)主要な設備
新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第3四半期累計期間に著しい変動があったものはありません。
(1)業績の状況
当社は主要パイプラインの開発推進、新規パイプラインの探索、経営基盤強化のためのM&A等による外部経営資源の活用などに積極的に取り組んでまいりました。
なお、新型コロナウイルス感染症の当四半期会計期間における業績への影響につきましては、当社の主たる事業は医薬品等の研究開発であり、上市された製品もないため、軽微であったと判断しております。
ミセル化ナノ粒子による臨床パイプラインの進捗状況は下記のとおりです。
シスプラチンミセル(NC-6004)につきましては、ライセンス先であるOrient Europharma Co., Ltd.と共同で頭頸部がんを対象に、NC-6004及び免疫チェックポイント阻害剤「キイトルーダ®」との併用による第Ⅱ相臨床試験を実施しております。欧米地域において、2019年7月より投与を開始し、2020年6月、第Ⅱa相試験の主要評価項目(キイトルーダ®併用時の推奨用量の決定)を達成し、2020年11月、欧州、台湾において第Ⅱb相試験を開始いたしました。本試験は、キイトルーダ®単剤との比較試験です。
エピルビシンミセル(NC-6300)につきましては、米国で軟部肉腫を対象に第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を実施中です。対象疾患として第Ⅰ相パート試験で有効性が示唆された軟部肉腫の一種である血管肉腫にターゲットを絞り、有効性及び安全性を確認する追加試験を実施しており、2020年10月に患者登録が完了しております。現在も治験薬の投与を継続しており、今後、観察期間を経てデータ解析を実施する予定です。なお、本剤は米国食品医薬品局(FDA)より本適応に対するオーファンドラッグの指定※1を受けております。
核酸DDS製剤(SRN-14/GL2-800)につきましては、治癒的切除不能又は遠隔転移を有する再発乳がんを対象に公益財団法人がん研究会有明病院において2020年9月より医師主導第Ⅰ相臨床試験が開始されました。本剤は2020年9月1日付で統合したアキュルナ株式会社と複数の機関が共同研究を進めてきたsiRNAを内包する核酸医薬です。
パクリタキセルミセル(NK105)につきましては、日本を含むアジア地域を対象としたライセンス先である日本化薬株式会社から、進行中の乳がんを対象とした第Ⅱ相臨床試験について、新型コロナウイルス感染症の影響等により試験終了時期が延長(2021年5月)となる見通しである旨発表されております。
※1 オーファンドラッグ指定(希少疾病用医薬品指定)
米国における患者数20万人以下の希少疾病に対する新薬開発を促進するために米国FDAが与えるもので、オーファンドラッグの指定を受けると、7年間の排他的先発販売権が与えられます。また、米国政府からの補助金の獲得、臨床研究費用の税額控除、FDA申請における医薬品審査手数料の免責、治験実施計画書の審査に対しての優遇措置が受けられます。
導入臨床パイプラインの進捗状況は下記のとおりです。
Vascular Biogenics Ltd.(イスラエル、以下「VBL」といいます。)から国内の開発及び販売権に関するライセンスを取得した遺伝子治療製品「VB-111」につきましては、現在、同社が米国を中心にプラチナ抵抗性卵巣がんを対象に国際共同第Ⅲ相臨床試験(OVAL試験)を実施しております。2020年3月、VBLが実施中のOVAL試験に関し、第三者委員会による中間解析において試験の継続が推奨された旨、同社から発表され、当社はOVAL試験に日本から参画する準備を進めてまいりました。2020年11月、国内第Ⅲ相臨床試験開始のため、医薬品医療機器総合機構に対し治験計画届を提出いたしました。治験実施施設において体制が整った施設より逐次患者登録を行う予定です。なお、当社は、2019年11月、同パイプラインの国内開発に向け、遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法※2)に基づく第一種使用規程の厚生労働大臣・環境大臣連名による承認を取得しております。また、本製剤につきましては、VBLにおいて海外で大腸がん及び膠芽腫の第Ⅱ相臨床試験も進められております。
セオリアファーマ株式会社と共同開発中の耳鼻咽喉科領域における開発候補品(ENT103)につきましては、国内において中耳炎を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施しております。対象となる患者さんが例年より少なかったことや新型コロナウイルス感染症の影響等により患者登録が遅れておりましたが、施設の入れ替え等を実施し、今冬における患者登録を加速化しております。
※2 カルタヘナ法
生物の多様性を保全及び持続可能な利用に悪影響を及ぼす可能性のあるもの(人の健康に対する危険も考慮したもの)の安全な移送、取扱い及び利用の分野において十分な水準の保護を確保することに寄与することを目的として2003年に国際発効したカルタヘナ議定書を日本で実施するための法律です。遺伝子組換え生物等を用いた遺伝子治療臨床試験は、カルタヘナ法における拡散防止措置を執らずに行う使用等(第一種使用等)に該当します。遺伝子治療用製品の治験の実施にあたっては、第一種使用規程を定め、生物多様性影響評価書を提出して大臣承認を受ける義務があります。
パイプライン拡充につきましては、吸収合併いたしましたアキュルナ株式会社が進めておりました核酸医薬品の研究を継承、推進しております。
国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学との共同研究プロジェクトである核酸DDS製剤(TUG1)は、臨床開発への移行を視野に入れた次期パイプライン候補として、非臨床試験を推進しております。本件は、日本医療研究開発機構 革新的がん医療実用化研究事業に採択されております。
日本医療研究開発機構 医療研究開発革新基盤創成事業に採択されました再生医療分野への応用となるmRNA医薬を用いた変形性関節症(OA)に対する革新的な機能維持治療法の開発につきましては、新会社を設立して進める予定です。
アキュルナ株式会社から継承いたしました核酸医薬のDDS技術は、核酸医薬品の生体内での搬送上の課題を解決するとともに、従来のDDSの製造工程が複雑であるという課題を解決するもので、アカデミアとの共同研究や企業との協働により新規パイプラインの拡充を推進しております。
事業開発活動につきましては、2020年7月15日開催の取締役会において、当社を吸収合併存続会社、アキュルナ株式会社を吸収合併消滅会社とする吸収合併を実施することを決議し、同日付で同社との間で合併契約書を締結し、2020年9月1日付で実施いたしました。これにより、当社パイプライン及びパイプライン候補が拡充し、今後は核酸分野の更なる開発、mRNA創薬の一環としてのワクチン開発の推進等、シナジーの実現に向けた活動を推進してまいります。さらに、本合併の効力発生を契機に、同日付で研究部門と開発部門のより一層の連携と研究開発機能の強化を図ることを目的として、研究開発本部を創設する組織変更を行いました。
販売事業につきましては、株式会社アルビオンが販売する美容液エクラフチュール及び薬用美白美容液エクシアALホワイトニングイマキュレートエッセンスIDD用の当社技術を応用した原材料を供給しております。また、同社との共同開発製品であるスカルプトータルケア製品「Depth(デプス)」事業を共同で推進しております。
株式会社エイオンインターナショナルから国内販売権を取得した「Acti-PRP(血球細胞分離機)」につきましては、産婦人科PRP研究会の会員施設に対し「Acti-PRP」を販売し、あわせて臨床研究を実施しております。
以上の結果、当第3四半期累計期間の売上高は、開発マイルストーン収入、化粧品材料供給収入、PRP事業に係る医療機器売上等により249,073千円(前第3四半期売上高435,284千円)、営業損失は860,294千円(前第3四半期営業損失932,384千円)、経常損失は894,614千円(前第3四半期経常損失969,000千円)、四半期純損失は2,450,652千円(前第3四半期四半期純損失1,137,119千円)となりました。
なお、当第3四半期累計期間におきまして、外国為替相場の変動による為替差損43,846千円を営業外費用に計上しております。これは、当社の保有する主に外貨建預金及び外貨建債券の評価替えにより発生したものであります。また、吸収合併において発生したのれんの減損損失1,553,178千円を特別損失に計上しております。
財政状態につきましては、以下のとおりとなりました。
当第3四半期会計期間末における資産は、現金及び預金の減少、有価証券の減少、投資有価証券の減少等により、前事業年度末に比べ821,021千円減少し、8,123,542千円となりました。負債は、前事業年度末に比べ79,065千円増加し、254,661千円となりました。純資産は、前事業年度末に比べ900,086千円減少し、7,868,880千円となりました。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当第3四半期累計期間における研究開発費の総額は760,437千円であります。
なお、当第3四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4)生産、受注及び販売の実績
当社は研究開発を主体としており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。また当社は受注生産を行っておりませんので、受注実績の記載はしておりません。なお当第3四半期累計期間における当社の販売実績は、249,073千円であります。
(5)主要な設備
新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第3四半期累計期間に著しい変動があったものはありません。