有価証券報告書-第114期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/24 15:30
【資料】
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【項目】
156項目

経営上の重要な契約等


当社は、2015年10月30日開催の取締役会において、2016年10月1日(予定)を効力発生日として会社分割(吸収分割)の方法により持株会社体制へ移行することを決定いたしました。また、当社は、2016年4月8日開催の取締役会において、当社が営む国内生命保険事業を、2016年4月1日に設立した当社100%出資の「第一生命分割準備株式会社(2016年10月1日付で「第一生命保険株式会社」に商号変更予定)」に承継させることを決議し、承継会社との間で吸収分割契約を締結いたしました(以下、「本件吸収分割」という。)。
本件吸収分割並びに定款変更(商号・事業目的の変更等)については、2016年6月24日開催の第6期定時株主総会において関連議案の承認を得ておりますが、効力発生は当局による許認可等が条件となります。
本件吸収分割後の当社は、2016年10月1日付で持株会社となり、「第一生命ホールディングス株式会社」に商号変更するとともに、事業目的をグループ会社の経営管理等に変更する予定であります。
会社分割の概要は、以下のとおりであります。
(1) 会社分割の目的
これまで当社は、国内生命保険市場でのシェア拡大に向けた成長戦略を展開するとともに、海外生命保険市場における事業展開の加速・利益貢献の拡大を目指した施策を実施してまいりました。
また、グループ運営を強化する枠組みとして、2012年5月15日付で既存の組織をベースとした「グループ経営本部」を設置しておりますが、2015-2017年度中期経営計画「D-Ambitious」の期間中である2016年10月に持株会社体制へ移行し、①グループベースでの柔軟な経営資源配分、②傘下会社での迅速な意思決定に資するガバナンス体制の構築、③グループ運営スタイルの抜本的変革を通じて、グループ各社のマルチブランド戦略の展開とグループ総合力の最大化を実現いたします。
当社は、この持株会社体制への移行を機に2010年4月の株式会社化・上場に続く“新創業第2ステージ”をスタートし、監査等委員会設置会社への移行と併せ、グループを挙げて更なる成長加速に取り組んでまいります。
(2) 会社分割の方法
当社を分割会社とし、当社の100%子会社である第一生命分割準備株式会社を承継会社とする吸収分割であります。
(3) 会社分割の期日
2016年10月1日(予定)
(4) 分割に際して発行する株式及び割当
本件吸収分割に際し、承継会社は普通株式5,990株を発行し、その総数を当社に対して割当交付いたします。
(5) 割当株式数の算定根拠
承継会社となる第一生命分割準備株式会社は、当社の100%子会社であり、当該吸収分割に際し、第一生命分割準備株式会社が発行する全株式を当社に割当交付するため、当社と第一生命分割準備株式会社間で協議し、割当株式数を決定いたしました。
(6) 分割対象事業の経営成績(2016年3月期)
分割対象事業実績(a)
(億円)
当社単体の実績(b)
(億円)
比率(a/b)
経常収益42,52342,65799.7%

(7)分割する資産・負債の状況
資産負債
項目金額(億円)項目金額(億円)
合計352,518合計327,625

(注)上記金額は見込額であり、実際に分割する資産、負債については、分割効力発生日に確定いたします。
(8) 当該吸収分割後の吸収分割承継会社の概要
商号第一生命保険株式会社
※2016年10月1日付で、現在の「第一生命分割準備株式会社」から「第一生命保険株式会社」に商号変更予定
本店の所在地東京都千代田区有楽町一丁目13番1号
代表者の氏名未定
資本金の額600億円
純資産の額未定
総資産の額未定
事業の内容生命保険業
業績等2016年4月1日に設立されたため、業績等はありません。


なお、当社は、2016年3月29日付で、株式会社かんぽ生命保険(以下、「かんぽ生命」という。)との間で、業務提携を行うことについて基本合意いたしました。
(1) 業務提携の理由
当社及びかんぽ生命は、我が国において約一世紀にわたり生命保険事業を展開し、両社それぞれの強みを磨きながら事業基盤を構築してまいりました。現在、両社はともに上場生命保険会社として、社会的責任を踏まえつつ、あらゆるステークホルダーの期待に応えるべく、事業活動を行っております。
本業務提携においては、これまでに培った両社の強みを相互補完・融合することで事業基盤を強化し、持続的な企業価値の向上を実現するとともに、商品・サービスの品質向上等により、我が国における地域社会の発展に貢献し、また、諸外国における生命保険の普及・浸透を通じ、各国の社会・経済の発展に貢献することを目的としております。
(2) 業務提携の内容
① 海外生命保険事業
当社及びかんぽ生命は、海外における生命保険事業の展開についての協力関係を築くことを目的として、当社の子会社であるDai-ichi Life Insurance Company of Vietnam, Limited(以下、「第一生命ベトナム」という。)が、ベトナムの国営郵便会社であるVietnam Post(ベトナム郵便会社)を販売委託先として実施する保険販売に対し、各種支援を検討・実施いたします。
また、ベトナムにおける協力関係の強化のため、かんぽ生命から第一生命ベトナムに対する出資を検討いたします。
② 資産運用事業
当社及びかんぽ生命は、低金利環境の長期化等、昨今の厳しい運用環境に対応するため、収益性確保に向けた運用手段の多様化、リスク分散機能強化等を目的として、当社の関連会社である資産運用会社(DIAMアセットマネジメント株式会社及びJanus Capital Group Inc.)の共同利用や、プロジェクトファイナンス等の成長分野への共同投資を検討・実施いたします。
また、資産運用事務基盤の強化を目的として、当社の関連会社であり、かんぽ生命が資産管理業務の委託を行っている資産管理サービス信託銀行株式会社の株式の一部を、当社からかんぽ生命へ譲渡するための協議を行ってまいります。
③ 国内生命保険事業に関する共同研究
当社及びかんぽ生命は、両社の国内生命保険市場での更なる成長、商品・サービスの品質向上、コスト削減等を目的として、新商品の開発やIT技術の利活用等に関する共同研究の実施を検討いたします。
当社及びかんぽ生命は、上記①~③の業務提携の実現に向けて積極的な人材交流を行うほか、両社の持続的な企業価値向上に繋がるその他の協力関係の構築について、継続的に協議してまいります。