有価証券報告書-第122期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/25 9:56
【資料】
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【項目】
173項目
(3) 指標及び目標
①事業会社としての取組み
当社グループでは、スコープ1及びスコープ2のCO2排出量について、パリ協定での目標を見据え、2026年3月期に50%削減(2020年3月期比)、2031年3月期に75%削減(2020年3月期比)、2041年3月期にネットゼロという目標を設定しております。加えて、グループ中核会社の第一生命では、全社員一体となった取組みを推進するため、「事業や社員の行動変容につながる視点で重視すべき項目」を対象に、スコープ3(カテゴリ15以外)のCO2排出量を2031年3月期に30%削減(2020年3月期比)、2051年3月期にネットゼロという目標を設定しております。
2023年3月期のCO2排出量について、当社グループのスコープ1及びスコープ2は約2.4万t(2020年3月期比約83%削減)、第一生命のスコープ3(カテゴリ15以外)は約4.7万t(同約6%削減)となりました。2024年3月期のCO2排出量は2024年8月発行予定の統合報告書2024をご参照ください。
②機関投資家としての取組み
第一生命では、気候変動問題の解決を責任投資における最重要課題と位置付け、脱炭素社会の実現に向けて取り組んでおります。2021年2月には国内で初めてNZAOA(Net-Zero Asset Owner Alliance)に加盟し、2050年までの投融資ポートフォリオのネットゼロ実現をコミットいたしました。その実現に向け、NZAOAプロトコル(目標設定ガイドライン)に従い、上場株式・社債・不動産ポートフォリオにおける温室効果ガス(GHG)排出量の中間削減目標(2025年3月期までに25%削減(2020年3月期比))を設定し、取組みを進めております。また、2023年8月には、2030年を目標年とする新たな中間削減目標として、2030年3月期までに投融資ポートフォリオにおけるGHG排出量50%削減(2020年3月期比)(※2)を設定いたしました。なお、第一生命の上場株式・社債・不動産ポートフォリオにおける2022年3月期時点のGHG排出量は約450万tCO2e(2020年3月期比約16%削減)となりました。2023年3月期のGHG排出量は2024年8月発行予定の統合報告書2024をご参照ください。
脱炭素社会の実現に向けた機関投資家としての取組みは当社グループ各社にも広がっており、2022年5月には、第一フロンティア生命が、2025年3月期までに投融資ポートフォリオにおけるGHG排出量15%削減(2021年3月期比)を設定いたしました。また、2024年3月には、第一生命と第一フロンティア生命が共同で「責任投資の中期取組方針(2030年3月まで)」を策定し、第一フロンティア生命でも第一生命と同水準の中間削減目標(2030年3月期までに50%削減(2020年3月期比))(※3)を設定いたしました。
また、第一生命では、2022年9月に「トランジション・ファイナンスに関する取組方針」を公表いたしました。トランジション・ファイナンスに取り組むことで同社のファイナンスド・エミッションが一時的に増加する可能性はあるものの、社会全体のネットゼロ達成に向けてはGHG多排出産業の脱炭素化が不可欠であることから、適切なトランジションに資する投資であるならば、当該トランジションの遂行を積極的に支援することを通じて、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。
これに加えて、第一生命と第一フロンティア生命では、気候変動を含む社会課題の解決に向けた投融資(サステナビリティ・テーマ型投融資)を拡大しております。同投融資の累計は、2024年3月期末時点で約2.5兆円に到達しておりますが、さらなる社会へのポジティブ・インパクト創出に向けて、2030年3月期末までに同投融資を5兆円以上に拡大してまいります。なかでも、同社の責任投資における最重要テーマである気候変動問題への対応強化として、2024年3月期末時点で累計約1.2兆円である環境・気候変動問題の解決に資する投融資を2030年3月期末までに2.5兆円以上に拡大してまいります。
※2 上場株式・社債・不動産・融資ポートフォリオを対象。絶対量ベース。
※3 社債ポートフォリオを対象。インテンシティベース。