訂正有価証券報告書-第60期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
29.金融商品
(1) 資本管理
資本管理に関する詳細は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の分析 ⅲ 資本の財源及び資金の流動性」に記載のとおりです。
(2) 財務上のリスク管理
当社グループは、経営活動を行う過程において、財務上のリスク(信用リスク・流動性リスク・為替リスク・金利リスク・価格リスク)に晒されています。そのため、財務上のリスクのモニタリングを行い、リスクを回避又は低減するための対応を必要に応じて実施しています。
また、当社グループは、デリバティブ取引を為替リスク又は金利リスクを回避するために利用しており、投機的な取引は行わない方針です。
(3) 信用リスク管理
当社グループの営業債権である受取手形及び売掛金は顧客の信用リスクに晒されています。
当社グループは、財務状況の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図るため、新規取引先等の審査を行っています。また、営業債権については、取引先ごとに期日及び残高の管理を行い、主要な取引先については、状況を定期的にモニタリングしています。また、カウンターパーティーリスクを軽減するために、格付の高い金融機関とのみ取引を行っています。
なお、当社グループでは特定の相手先に対する過度に集中した信用リスクはありません。
保証債務を除き、当社グループの信用リスクに対する最大エクスポージャーは連結財政状態計算書に表示される金融資産の減損後の帳簿価額です。
① 損失評価引当金の調整表
② 信用リスク・エクスポージャーの評価
営業債権及びその他の債権
単独の相手先又はその相手先が所属するグループについて、過度に集中した信用リスクを有していません。
(4) 流動性リスク管理
当社グループは、各社が適宜に資金繰り計画を作成及び更新し、収支の状況に応じた手元流動性を確保すること等により、流動性リスクを管理しています。また、当社グループは、資金余剰の連結子会社から資金を預かり、資金不足の連結子会社へ貸し出しをするグループファイナンスを行い、資金の集中・管理を行っています。
金融負債の期日別残高は以下のとおりであり、契約上のキャッシュ・フローは利息支払額を含んだ割引前のキャッシュ・フローを記載しています。
(注1)キャッシュ・フローが発生すると見込まれる期間及び純損益に影響を与える期間はほぼ同時であると予測されます。
(注2)当連結会計年度よりIFRS第16号を適用したことにより、リース負債の決算日後の返済予定額を新たに記載しております。
(5) 為替リスク
① 為替リスク管理
当社グループの活動は、為替レートの急激な変動によるリスクに晒されています。
なお、一部の外貨建債権債務については、個別の案件ごとに為替の変動リスクをヘッジしています。
② 為替感応度分析
各報告期間において、円が米ドルに対して1%円高になった場合の、当社グループの税引前利益に与える影響額は、以下のとおりです。計算に当たり使用した通貨以外の通貨は変動しないものと仮定しています。当該分析には機能通貨建ての金融商品並びに在外営業活動体の資産及び負債を円貨に換算する際の影響は含んでいません。
なお、円が米ドルに対して1%円安となった場合の、当社グループの税引前利益に与える影響額は、ほかのすべての変数が一定の場合、以下の表と同額で反対の影響があります。
(6) 金利リスク
① 金利リスク管理
借入金の使途は、運転資金及び投資資金であり、大部分が変動金利であるため金利の変動リスクに晒されています。借入金に係る金利の変動リスクについては、スワップ取引等を利用して利息の一部もしくは全部を固定化しています。
(7) 価格リスク
① 価格リスク管理
当社グループは、資本性金融商品から生じる市場価格の変動リスクに晒されています。
資本性金融商品については、定期的に市場価格や発行体の財務状況等を把握し、発行体との関係性を勘案しながら保有状況を継続的に見直しています。
② 価格感応度分析
各連結会計年度末において、活発な市場のある資本性金融資産の公正価値が一律10%下落した場合のその他の包括利益に与える影響額(税効果考慮前)は、以下のとおりです。
(8) デリバティブ及びヘッジ会計
① リスク管理方針
当社グループでは為替リスクや金利リスクをヘッジするために、デリバティブを利用しています。デリバティブは実需を伴う取引に限定し、投機目的では保有していません。当社グループは、市場リスクに対してナチュラルヘッジを活用できない場合に、リスク管理方針に基づきヘッジ指定を行い、ヘッジ会計を適用しています。
事業活動上で発生する金利リスクや為替リスクを軽減するために、キャッシュ・フロー・ヘッジを適用しています。また、ヘッジ対象とヘッジ手段の重要な条件が一致しているか、あるいは、密接に合致しているかについての定性的評価、あるいはヘッジ対象とヘッジ手段の価値が同一のリスクにより価値変動を相殺しあう関係にあることの定量的評価を通じて、ヘッジ対象とヘッジ手段の間の経済的関係の存在を確認しています。
非有効部分の発生が見込まれるヘッジ関係については、定量的な手法で非有効金額を算定しています。当社グループは有効性の高いヘッジを行っており、非有効部分の金額に重要性はありません。
ヘッジ会計を適用するデリバティブは、リスク管理方針の下に管理を行い、リスクの一部もしくは全部に対してヘッジを行っています。
② デリバティブの定量情報(ヘッジ会計適用分)
連結財政状態計算書において、デリバティブから生じた資産は「その他の金融資産」、負債は「その他の金融負債」に計上しています。
公正価値は取引金融機関から提示された価格に基づいて算定しています。
キャッシュ・フロー・ヘッジのキャッシュ・フローが発生すると見込まれる期間は、1年から5年であり、純損益に影響を与えることになると見込まれる期間はほぼ同時であると予測されます。
③ ヘッジ会計の適用による連結損益計算書及び連結包括利益計算書に与える影響
キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金から純損益にリサイクルした金額は、連結損益計算書の「金融収益」又は「金融費用」に計上しています。
(1) 資本管理
資本管理に関する詳細は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の分析 ⅲ 資本の財源及び資金の流動性」に記載のとおりです。
(2) 財務上のリスク管理
当社グループは、経営活動を行う過程において、財務上のリスク(信用リスク・流動性リスク・為替リスク・金利リスク・価格リスク)に晒されています。そのため、財務上のリスクのモニタリングを行い、リスクを回避又は低減するための対応を必要に応じて実施しています。
また、当社グループは、デリバティブ取引を為替リスク又は金利リスクを回避するために利用しており、投機的な取引は行わない方針です。
(3) 信用リスク管理
当社グループの営業債権である受取手形及び売掛金は顧客の信用リスクに晒されています。
当社グループは、財務状況の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図るため、新規取引先等の審査を行っています。また、営業債権については、取引先ごとに期日及び残高の管理を行い、主要な取引先については、状況を定期的にモニタリングしています。また、カウンターパーティーリスクを軽減するために、格付の高い金融機関とのみ取引を行っています。
なお、当社グループでは特定の相手先に対する過度に集中した信用リスクはありません。
保証債務を除き、当社グループの信用リスクに対する最大エクスポージャーは連結財政状態計算書に表示される金融資産の減損後の帳簿価額です。
① 損失評価引当金の調整表
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
期首残高 | 3,686 | 4,519 |
増加額 | 4,775 | 8,020 |
減少額(目的使用) | △2,848 | △4,110 |
減少額(戻入) | △1,275 | △945 |
支配喪失による減少 | △0 | - |
その他 | 182 | △3 |
期末残高 | 4,519 | 7,480 |
② 信用リスク・エクスポージャーの評価
営業債権及びその他の債権
単独の相手先又はその相手先が所属するグループについて、過度に集中した信用リスクを有していません。
(4) 流動性リスク管理
当社グループは、各社が適宜に資金繰り計画を作成及び更新し、収支の状況に応じた手元流動性を確保すること等により、流動性リスクを管理しています。また、当社グループは、資金余剰の連結子会社から資金を預かり、資金不足の連結子会社へ貸し出しをするグループファイナンスを行い、資金の集中・管理を行っています。
金融負債の期日別残高は以下のとおりであり、契約上のキャッシュ・フローは利息支払額を含んだ割引前のキャッシュ・フローを記載しています。
前連結会計年度(2019年3月31日) | (単位:百万円) | ||||
帳簿価額 | 契約上の キャッシュ・ フロー | 1年以内 | 1年超 5年以内 | 5年超 | |
(デリバティブ以外の金融負債) | |||||
営業債務及びその他の債務 | 212,193 | 212,193 | 211,632 | 560 | - |
社債及び借入金 | 162,082 | 167,081 | 26,565 | 139,551 | 964 |
(デリバティブ) | |||||
デリバティブ負債(注1) | 289 | 289 | 64 | 225 | - |
合計 | 374,565 | 379,565 | 238,262 | 140,338 | 964 |
当連結会計年度(2020年3月31日) | (単位:百万円) | ||||
帳簿価額 | 契約上の キャッシュ・ フロー | 1年以内 | 1年超 5年以内 | 5年超 | |
(デリバティブ以外の金融負債) | |||||
営業債務及びその他の債務 | 219,021 | 219,021 | 219,021 | - | - |
社債及び借入金 | 136,699 | 140,017 | 25,891 | 112,830 | 1,295 |
リース負債(注2) | 271,713 | 300,412 | 40,859 | 106,859 | 152,693 |
(デリバティブ) | |||||
デリバティブ負債(注1) | 1,549 | 1,549 | 442 | 1,106 | - |
合計 | 628,984 | 661,001 | 286,215 | 220,796 | 153,989 |
(注1)キャッシュ・フローが発生すると見込まれる期間及び純損益に影響を与える期間はほぼ同時であると予測されます。
(注2)当連結会計年度よりIFRS第16号を適用したことにより、リース負債の決算日後の返済予定額を新たに記載しております。
(5) 為替リスク
① 為替リスク管理
当社グループの活動は、為替レートの急激な変動によるリスクに晒されています。
なお、一部の外貨建債権債務については、個別の案件ごとに為替の変動リスクをヘッジしています。
② 為替感応度分析
各報告期間において、円が米ドルに対して1%円高になった場合の、当社グループの税引前利益に与える影響額は、以下のとおりです。計算に当たり使用した通貨以外の通貨は変動しないものと仮定しています。当該分析には機能通貨建ての金融商品並びに在外営業活動体の資産及び負債を円貨に換算する際の影響は含んでいません。
なお、円が米ドルに対して1%円安となった場合の、当社グループの税引前利益に与える影響額は、ほかのすべての変数が一定の場合、以下の表と同額で反対の影響があります。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
税引前利益 | ||
米ドル | 28 | 1 |
(6) 金利リスク
① 金利リスク管理
借入金の使途は、運転資金及び投資資金であり、大部分が変動金利であるため金利の変動リスクに晒されています。借入金に係る金利の変動リスクについては、スワップ取引等を利用して利息の一部もしくは全部を固定化しています。
(7) 価格リスク
① 価格リスク管理
当社グループは、資本性金融商品から生じる市場価格の変動リスクに晒されています。
資本性金融商品については、定期的に市場価格や発行体の財務状況等を把握し、発行体との関係性を勘案しながら保有状況を継続的に見直しています。
② 価格感応度分析
各連結会計年度末において、活発な市場のある資本性金融資産の公正価値が一律10%下落した場合のその他の包括利益に与える影響額(税効果考慮前)は、以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
その他の包括利益(税効果考慮前) | △6,471 | △5,068 |
(8) デリバティブ及びヘッジ会計
① リスク管理方針
当社グループでは為替リスクや金利リスクをヘッジするために、デリバティブを利用しています。デリバティブは実需を伴う取引に限定し、投機目的では保有していません。当社グループは、市場リスクに対してナチュラルヘッジを活用できない場合に、リスク管理方針に基づきヘッジ指定を行い、ヘッジ会計を適用しています。
事業活動上で発生する金利リスクや為替リスクを軽減するために、キャッシュ・フロー・ヘッジを適用しています。また、ヘッジ対象とヘッジ手段の重要な条件が一致しているか、あるいは、密接に合致しているかについての定性的評価、あるいはヘッジ対象とヘッジ手段の価値が同一のリスクにより価値変動を相殺しあう関係にあることの定量的評価を通じて、ヘッジ対象とヘッジ手段の間の経済的関係の存在を確認しています。
非有効部分の発生が見込まれるヘッジ関係については、定量的な手法で非有効金額を算定しています。当社グループは有効性の高いヘッジを行っており、非有効部分の金額に重要性はありません。
ヘッジ会計を適用するデリバティブは、リスク管理方針の下に管理を行い、リスクの一部もしくは全部に対してヘッジを行っています。
② デリバティブの定量情報(ヘッジ会計適用分)
(単位:百万円) | |||||
ヘッジ手段 | 前連結会計年度(2019年3月31日) | 当連結会計年度(2020年3月31日) | |||
想定元本 | 帳簿価額 | 想定元本 | 帳簿価額 | ||
金利リスク | 金利スワップ | - | - | 34,940 | △12 |
為替リスク | 通貨スワップ | - | - | 68,474 | - |
金利リスク/為替リスク | 金利通貨スワップ | 67,385 | △289 | 52,410 | △1,536 |
合計 | 67,385 | △289 | 155,826 | △1,549 |
連結財政状態計算書において、デリバティブから生じた資産は「その他の金融資産」、負債は「その他の金融負債」に計上しています。
公正価値は取引金融機関から提示された価格に基づいて算定しています。
キャッシュ・フロー・ヘッジのキャッシュ・フローが発生すると見込まれる期間は、1年から5年であり、純損益に影響を与えることになると見込まれる期間はほぼ同時であると予測されます。
③ ヘッジ会計の適用による連結損益計算書及び連結包括利益計算書に与える影響
(単位:百万円) | ||||
前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |||
キャッシュ・ フロー・ヘッジ 剰余金に認識した ヘッジ損益 | キャッシュ・ フロー・ヘッジ 剰余金から純損益に リサイクルした金額 | キャッシュ・ フロー・ヘッジ 剰余金に認識した ヘッジ損益 | キャッシュ・ フロー・ヘッジ 剰余金から純損益に リサイクルした金額 | |
金利リスク | - | - | △7 | △0 |
金利リスク/為替リスク | 3,449 | △3,695 | 214 | △569 |
合計 | 3,449 | △3,695 | 206 | △570 |
キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金から純損益にリサイクルした金額は、連結損益計算書の「金融収益」又は「金融費用」に計上しています。