有価証券報告書-第27期(2024/01/01-2024/12/31)
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度において、当社グループは新薬の継続的な創出と開発パイプラインの拡充を目指し、研究開発活動を推進いたしました。
上市品(眼科手術補助剤「DW-1002」(単剤及び配合剤)、緑内障治療剤「グラナテックⓇ点眼液0.4%(以下、「グラナテック」)」、緑内障治療剤「グラアルファⓇ配合点眼液」)については、ライセンスアウト先において順調に販売されております。特に、「DW-1002」については、販売数量の増加並びに円安の影響を受け、大幅な増収で推移いたしました。
開発パイプラインについては、自社開発品である緑内障治療剤「H-1337」が8月に米国後期第Ⅱ相臨床試験の被験者への投与を完了し、11月にトップラインデータ結果を発表いたしました。試験結果は良好で、有効性が確認され、安全性に関して重篤な有害事象は認められませんでしたので、第Ⅲ相臨床試験に向けた準備並びにライセンスアウト活動を進めてまいります。共同開発品である神経疼痛治療薬「DW-5LBT」は1月に再申請を行いましたが、7月に審査完了報告通知を受領いたしました。現在、FDA指摘事項に適切に応答すべく、対応を進めております。また、再生医療用細胞製品「DWR-2206」は3月に国内第Ⅱ相臨床試験を開始し、7月に第一例目の被験者への移植を実施いたしました。その後の経過観察により第二例目以降の治験の継続に必要な安全性評価が得られましたので、さらに本試験を進め、12月に予定していた被験者への移植手術を全て完了いたしました。現在、評価・観察を進めております。その他、ライセンスアウト済み開発品についてもそれぞれ開発を進めました。
研究プロジェクトについては、眼科関連疾患を中心に新薬候補化合物の探索のための研究開発活動及び大学等との共同研究を積極的に推進いたしました。
以上の結果、当連結会計年度においては、売上高は前期実績及び当初業績予想を上回って着地し、各開発パイプラインは順調に進捗いたしました。
売上高については、各上市品のロイヤリティ収入等により、合計471百万円(前期比10.1%増)を計上し、売上原価に46百万円(前期比27.8%増)を計上しました。なお、「グラナテック」の日本については、9月にロイヤリティ受領期間が終了いたしました。
販売費及び一般管理費については、1,634百万円(前期比37.3%増)となりました。その内訳は、研究開発費が「H-1337」及び「DWR-2206」の開発費用の増加等により1,367百万円(前期比47.0%増)、その他販売費及び一般管理費が266百万円(前期比2.6%増)となりました。
これらにより、営業損失は1,209百万円(前期営業損失798百万円)、経常損失は営業外費用に新株発行費8百万円を計上したこと等により1,228百万円(前期経常損失796百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は特別損失に転換社債償還損60百万円を計上したこと等により1,290百万円(前期親会社株主に帰属する当期純損失812百万円)となりました。
② 財政状態の状況
総資産は、前連結会計年度末から703百万円減少し、1,669百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末から662百万円減少し、1,475百万円となりました。固定資産は、前連結会計年度末から41百万円減少し、194百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末から158百万円減少し、935百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末から61百万円減少し、132百万円となりました。固定負債は、前連結会計年度末から96百万円減少し、802百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末から545百万円減少し、733百万円となりました。この結果、自己資本比率は43.9%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、前連結会計年度末に比べ741百万円減少し、1,126百万円となりました。
なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は1,299百万円(前期は586百万円の支出)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失1,288百万円があったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は10百万円(前期は15百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出9百万円があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は567百万円(前期は134百万円の収入)となりました。これは主に転換社債の償還による支出666百万円及び社債の償還による支出357百万円があった一方で、新株予約権の行使による株式の発行による収入710百万円、社債の発行による収入660百万円及び長期借入れによる収入226百万円があったこと等によるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
(イ)生産実績
該当事項はありません。
(ロ)受注実績
該当事項はありません。
(ハ)販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりです。
(注)1 当連結会計年度の主な販売実績は、ロイヤリティ収入です。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は下記のとおりであります。なお、当社グループは、創薬事業の単一事業であるため、セグメント別の業績に関する記載を省略しております。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態の分析
(イ)資産
総資産は、前連結会計年度末から703百万円減少し、1,669百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末から662百万円減少し、1,475百万円となりました。主な要因は、流動資産のその他が56百万円増加した一方で、現金及び預金が741百万円減少したこと等によるものです。固定資産は、前連結会計年度末から41百万円減少し、194百万円となりました。主な要因は、契約関連無形資産が41百万円減少したこと等によるものです。
当連結会計年度末における現金及び預金は1,126百万円であり、今後の現金及び預金の残高推移については十分に注視しつつ、研究開発活動を推進してまいります。
(ロ)負債
負債は、前連結会計年度末から158百万円減少し、935百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末から61百万円減少し、132百万円となりました。主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が9百万円増加した一方で、未払金が76百万円減少したこと等によるものです。固定負債は、前連結会計年度末から96百万円減少し、802百万円となりました。この要因は、転換社債型新株予約権付社債が606百万円減少した一方で、社債が302百万円、長期借入金が206百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末における借入金の残高は495百万円であり、引き続き効率的な研究開発活動を推進してまいります。
(ハ)純資産
純資産は、前連結会計年度末から545百万円減少し、733百万円となりました。主な要因は、新株予約権の行使等により資本金及び資本剰余金が各々371百万円増加した一方で、親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が1,290百万円減少したこと等によるものです。
この結果、自己資本比率は43.9%となりました。
② 経営成績の分析
(イ)売上高、売上原価
売上高は、「DW-1002(欧州・米国等)」、「グラナテック」、「グラアルファ」のロイヤリティ収入等により、合計471百万円(前期比10.1%増)を計上し、売上原価に46百万円(前期比27.8%増)を計上いたしました。当連結会計年度は契約一時金及びマイルストーン収入はありませんでしたが、特に「DW-1002」は、販売数量の増加並びに円安の影響を受け、大幅な増収で推移いたしました。
(ロ)販売費及び一般管理費、営業利益
(a)研究開発費
当社グループの研究開発費は、自社創製品を発明している基礎研究と保有する全ての開発品の開発を進める臨床開発で使われているものに大別されますが、臨床開発をどのステージまで行うか、どの程度の規模で行うかによって費用が大きく増減します。当連結会計年度における研究開発費は、「H-1337」の米国後期第Ⅱ相臨床試験の費用、「DWR-2206」の開発費用、自社創製品の発明のための基礎研究並びに他社との共同研究を推進したこと等により、1,367百万円(前期比47.0%増)となりました。
なお、当社グループのライセンスアウト済みパイプラインの研究開発費は、「DW-1002(日本)」の一部を除いてライセンスアウト先の資金により賄われており、当社グループにおいて研究開発費負担は発生しておりません。
(b)その他販売費及び一般管理費
その他販売費及び一般管理費は、主に研究開発費以外の本社費用等となります。当連結会計年度においては、266百万円(前期比2.6%増)となりました。
これらにより、営業損失は1,209百万円(前期営業損失798百万円)となりました。
(ハ)経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益
経常損失は1,228百万円(前期経常損失796百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は特別損失に転換社債償還損60百万円を計上したこと等により1,290百万円(前期親会社株主に帰属する当期純損失812百万円)となりました。
③ キャッシュ・フローの分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。当社グループは、事業活動の結果得られた資金(ライセンス契約に基づくフロントマネー収入、マイルストーン収入及びロイヤリティ収入等)、並びに金融機関からの借入、金融・資本市場からの資金調達により得た資金を主な財源とし、医薬品の研究開発を進めております。新薬開発に関わる研究開発活動は長期間を要するため、資金需要の発生時に機動的に対応できるよう資金の流動性を確保しております。当社グループの現在の財政状態及びキャッシュ・フローの展望を勘案し、自社研究施設は引き続き所有しない方針を継続します。
なお、当連結会計年度末における借入金の残高は495百万円であります。また、当連結会計年度においては社債の発行及び新株予約権の行使による株式の発行による資金調達を行っており、現金及び現金同等物の残高は1,126百万円となっております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績やその時点での入手可能な情報に基づき合理的に行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と相違する場合があります。なお、連結財務諸表の作成にあたって採用している会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に、以下の重要な会計方針が連結財務諸表の作成において使用される見積りと判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産について、当該資産から得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(投資有価証券及び関係会社株式の評価)
当社では、投資有価証券及び関係会社株式の実質価額の下落の有無を確認し、帳簿価額に対して著しく下落している場合は、回復の可能性が合理的に認められる場合を除いて評価損を計上することとしております。回復の可能性は事業計画や市場環境等を踏まえて判断しておりますが、実質価額の下落が明らかになった場合、減損処理が必要となる可能性があります。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、保有する開発パイプラインの変動であると考えております。この変動とは、保有する開発パイプラインの新規のライセンスアウト、新規開発パイプラインの導入、開発パイプラインの臨床開発の中止・失敗・期間延長及びライセンス契約の解約等が想定されます。これらの状況により当社グループの経営成績は大きく変動いたします。
なお、事業展開上のリスクについては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について
現在、当社は複数の上市品を有しており、保有する開発パイプラインの開発も順調に進んでおります。近年は、自社開発(共同開発含む)に力を入れており、「H-1337」の米国後期第Ⅱ相臨床試験は2023年8月から1年間かけて治験を実施し、良好な結果を得られました。また、「DWR-2206」は2024年3月に国内第Ⅱ相臨床試験を開始、12月に被験者への移植手術を全て完了し、現在、評価・観察を進めております。さらに、基礎研究においては自社創薬だけでなく、他社・他大学との共同研究を推進し、多様なモダリティを取り入れ、最適な治療の提供に取り組んでおります。開発が順調であることは、当社の企業価値に影響するだけでなく、当社の保有する基盤技術の証明になるものと考えております。
このような中、経営者の問題認識としては、今後当業界において有益な開発パイプラインの創製もしくは保有することがより一層重要になると考えております。このため、当社グループは「日本発の画期的な新薬を世界へ」のビジョンのもと、魅力ある開発パイプラインの創製、他社からの開発パイプラインの導入と自社による臨床開発を進め、患者の皆様に新薬をお届けしてまいります。
今後の方針としては、これまでの取り組みを継続して、当社グループの開発パイプラインの充実を図っていくと共に、保有する開発パイプラインが上市され、患者の皆様への満足度の高い治療の提供と当社収益額の向上を図ってまいります。
なお、経営環境及び対処すべき課題等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度において、当社グループは新薬の継続的な創出と開発パイプラインの拡充を目指し、研究開発活動を推進いたしました。
上市品(眼科手術補助剤「DW-1002」(単剤及び配合剤)、緑内障治療剤「グラナテックⓇ点眼液0.4%(以下、「グラナテック」)」、緑内障治療剤「グラアルファⓇ配合点眼液」)については、ライセンスアウト先において順調に販売されております。特に、「DW-1002」については、販売数量の増加並びに円安の影響を受け、大幅な増収で推移いたしました。
開発パイプラインについては、自社開発品である緑内障治療剤「H-1337」が8月に米国後期第Ⅱ相臨床試験の被験者への投与を完了し、11月にトップラインデータ結果を発表いたしました。試験結果は良好で、有効性が確認され、安全性に関して重篤な有害事象は認められませんでしたので、第Ⅲ相臨床試験に向けた準備並びにライセンスアウト活動を進めてまいります。共同開発品である神経疼痛治療薬「DW-5LBT」は1月に再申請を行いましたが、7月に審査完了報告通知を受領いたしました。現在、FDA指摘事項に適切に応答すべく、対応を進めております。また、再生医療用細胞製品「DWR-2206」は3月に国内第Ⅱ相臨床試験を開始し、7月に第一例目の被験者への移植を実施いたしました。その後の経過観察により第二例目以降の治験の継続に必要な安全性評価が得られましたので、さらに本試験を進め、12月に予定していた被験者への移植手術を全て完了いたしました。現在、評価・観察を進めております。その他、ライセンスアウト済み開発品についてもそれぞれ開発を進めました。
研究プロジェクトについては、眼科関連疾患を中心に新薬候補化合物の探索のための研究開発活動及び大学等との共同研究を積極的に推進いたしました。
以上の結果、当連結会計年度においては、売上高は前期実績及び当初業績予想を上回って着地し、各開発パイプラインは順調に進捗いたしました。
売上高については、各上市品のロイヤリティ収入等により、合計471百万円(前期比10.1%増)を計上し、売上原価に46百万円(前期比27.8%増)を計上しました。なお、「グラナテック」の日本については、9月にロイヤリティ受領期間が終了いたしました。
販売費及び一般管理費については、1,634百万円(前期比37.3%増)となりました。その内訳は、研究開発費が「H-1337」及び「DWR-2206」の開発費用の増加等により1,367百万円(前期比47.0%増)、その他販売費及び一般管理費が266百万円(前期比2.6%増)となりました。
これらにより、営業損失は1,209百万円(前期営業損失798百万円)、経常損失は営業外費用に新株発行費8百万円を計上したこと等により1,228百万円(前期経常損失796百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は特別損失に転換社債償還損60百万円を計上したこと等により1,290百万円(前期親会社株主に帰属する当期純損失812百万円)となりました。
② 財政状態の状況
総資産は、前連結会計年度末から703百万円減少し、1,669百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末から662百万円減少し、1,475百万円となりました。固定資産は、前連結会計年度末から41百万円減少し、194百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末から158百万円減少し、935百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末から61百万円減少し、132百万円となりました。固定負債は、前連結会計年度末から96百万円減少し、802百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末から545百万円減少し、733百万円となりました。この結果、自己資本比率は43.9%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、前連結会計年度末に比べ741百万円減少し、1,126百万円となりました。
なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は1,299百万円(前期は586百万円の支出)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失1,288百万円があったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は10百万円(前期は15百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出9百万円があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は567百万円(前期は134百万円の収入)となりました。これは主に転換社債の償還による支出666百万円及び社債の償還による支出357百万円があった一方で、新株予約権の行使による株式の発行による収入710百万円、社債の発行による収入660百万円及び長期借入れによる収入226百万円があったこと等によるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
(イ)生産実績
該当事項はありません。
(ロ)受注実績
該当事項はありません。
(ハ)販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) | |
| 販売高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 創薬事業 | 471,580 | 110.1 |
| 合計 | 471,580 | 110.1 |
(注)1 当連結会計年度の主な販売実績は、ロイヤリティ収入です。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| Dutch Ophthalmic Research Center International B.V. | 277,698 | 64.8 | 335,476 | 71.1 |
| 興和株式会社 | 140,336 | 32.8 | 126,036 | 26.7 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は下記のとおりであります。なお、当社グループは、創薬事業の単一事業であるため、セグメント別の業績に関する記載を省略しております。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態の分析
(イ)資産
総資産は、前連結会計年度末から703百万円減少し、1,669百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末から662百万円減少し、1,475百万円となりました。主な要因は、流動資産のその他が56百万円増加した一方で、現金及び預金が741百万円減少したこと等によるものです。固定資産は、前連結会計年度末から41百万円減少し、194百万円となりました。主な要因は、契約関連無形資産が41百万円減少したこと等によるものです。
当連結会計年度末における現金及び預金は1,126百万円であり、今後の現金及び預金の残高推移については十分に注視しつつ、研究開発活動を推進してまいります。
(ロ)負債
負債は、前連結会計年度末から158百万円減少し、935百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末から61百万円減少し、132百万円となりました。主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が9百万円増加した一方で、未払金が76百万円減少したこと等によるものです。固定負債は、前連結会計年度末から96百万円減少し、802百万円となりました。この要因は、転換社債型新株予約権付社債が606百万円減少した一方で、社債が302百万円、長期借入金が206百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末における借入金の残高は495百万円であり、引き続き効率的な研究開発活動を推進してまいります。
(ハ)純資産
純資産は、前連結会計年度末から545百万円減少し、733百万円となりました。主な要因は、新株予約権の行使等により資本金及び資本剰余金が各々371百万円増加した一方で、親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が1,290百万円減少したこと等によるものです。
この結果、自己資本比率は43.9%となりました。
② 経営成績の分析
(イ)売上高、売上原価
売上高は、「DW-1002(欧州・米国等)」、「グラナテック」、「グラアルファ」のロイヤリティ収入等により、合計471百万円(前期比10.1%増)を計上し、売上原価に46百万円(前期比27.8%増)を計上いたしました。当連結会計年度は契約一時金及びマイルストーン収入はありませんでしたが、特に「DW-1002」は、販売数量の増加並びに円安の影響を受け、大幅な増収で推移いたしました。
(ロ)販売費及び一般管理費、営業利益
(a)研究開発費
当社グループの研究開発費は、自社創製品を発明している基礎研究と保有する全ての開発品の開発を進める臨床開発で使われているものに大別されますが、臨床開発をどのステージまで行うか、どの程度の規模で行うかによって費用が大きく増減します。当連結会計年度における研究開発費は、「H-1337」の米国後期第Ⅱ相臨床試験の費用、「DWR-2206」の開発費用、自社創製品の発明のための基礎研究並びに他社との共同研究を推進したこと等により、1,367百万円(前期比47.0%増)となりました。
なお、当社グループのライセンスアウト済みパイプラインの研究開発費は、「DW-1002(日本)」の一部を除いてライセンスアウト先の資金により賄われており、当社グループにおいて研究開発費負担は発生しておりません。
(b)その他販売費及び一般管理費
その他販売費及び一般管理費は、主に研究開発費以外の本社費用等となります。当連結会計年度においては、266百万円(前期比2.6%増)となりました。
これらにより、営業損失は1,209百万円(前期営業損失798百万円)となりました。
(ハ)経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益
経常損失は1,228百万円(前期経常損失796百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は特別損失に転換社債償還損60百万円を計上したこと等により1,290百万円(前期親会社株主に帰属する当期純損失812百万円)となりました。
③ キャッシュ・フローの分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。当社グループは、事業活動の結果得られた資金(ライセンス契約に基づくフロントマネー収入、マイルストーン収入及びロイヤリティ収入等)、並びに金融機関からの借入、金融・資本市場からの資金調達により得た資金を主な財源とし、医薬品の研究開発を進めております。新薬開発に関わる研究開発活動は長期間を要するため、資金需要の発生時に機動的に対応できるよう資金の流動性を確保しております。当社グループの現在の財政状態及びキャッシュ・フローの展望を勘案し、自社研究施設は引き続き所有しない方針を継続します。
なお、当連結会計年度末における借入金の残高は495百万円であります。また、当連結会計年度においては社債の発行及び新株予約権の行使による株式の発行による資金調達を行っており、現金及び現金同等物の残高は1,126百万円となっております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績やその時点での入手可能な情報に基づき合理的に行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と相違する場合があります。なお、連結財務諸表の作成にあたって採用している会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に、以下の重要な会計方針が連結財務諸表の作成において使用される見積りと判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産について、当該資産から得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(投資有価証券及び関係会社株式の評価)
当社では、投資有価証券及び関係会社株式の実質価額の下落の有無を確認し、帳簿価額に対して著しく下落している場合は、回復の可能性が合理的に認められる場合を除いて評価損を計上することとしております。回復の可能性は事業計画や市場環境等を踏まえて判断しておりますが、実質価額の下落が明らかになった場合、減損処理が必要となる可能性があります。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、保有する開発パイプラインの変動であると考えております。この変動とは、保有する開発パイプラインの新規のライセンスアウト、新規開発パイプラインの導入、開発パイプラインの臨床開発の中止・失敗・期間延長及びライセンス契約の解約等が想定されます。これらの状況により当社グループの経営成績は大きく変動いたします。
なお、事業展開上のリスクについては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について
現在、当社は複数の上市品を有しており、保有する開発パイプラインの開発も順調に進んでおります。近年は、自社開発(共同開発含む)に力を入れており、「H-1337」の米国後期第Ⅱ相臨床試験は2023年8月から1年間かけて治験を実施し、良好な結果を得られました。また、「DWR-2206」は2024年3月に国内第Ⅱ相臨床試験を開始、12月に被験者への移植手術を全て完了し、現在、評価・観察を進めております。さらに、基礎研究においては自社創薬だけでなく、他社・他大学との共同研究を推進し、多様なモダリティを取り入れ、最適な治療の提供に取り組んでおります。開発が順調であることは、当社の企業価値に影響するだけでなく、当社の保有する基盤技術の証明になるものと考えております。
このような中、経営者の問題認識としては、今後当業界において有益な開発パイプラインの創製もしくは保有することがより一層重要になると考えております。このため、当社グループは「日本発の画期的な新薬を世界へ」のビジョンのもと、魅力ある開発パイプラインの創製、他社からの開発パイプラインの導入と自社による臨床開発を進め、患者の皆様に新薬をお届けしてまいります。
今後の方針としては、これまでの取り組みを継続して、当社グループの開発パイプラインの充実を図っていくと共に、保有する開発パイプラインが上市され、患者の皆様への満足度の高い治療の提供と当社収益額の向上を図ってまいります。
なお、経営環境及び対処すべき課題等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。