有価証券報告書-第18期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
業績等の概要
(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、中国景気の安定や米国景気の堅調さを背景に海外経済が緩やかに回復しているなか、日銀による金融緩和政策の継続や政府の景気対策等の効果もあり、個人消費は回復途中であるも
の、堅調な雇用・所得情勢に支えられ、緩やかな景気回復基調で推移しました。
このようななか、当社グループの中核子会社であるアニコム損害保険株式会社(以下、「アニコム損保」)で
は、重点施策と位置付けている「ペット保険の収益力向上」に向け精力的な営業活動に注力しており、保有契約
数は698,566件(前連結会計年度末から62,896件の増加・同9.9%増)と、順調に増加しております。一方、E/I
損害率 注1)は加齢に伴う保険金支払増加により59.2%と前年同期比で0.3pt上昇し、既経過保険料ベース事業費率 注2)は、経費管理の徹底やシステムを中心とした業務改善等を行っているものの、NB営業強化による代理店手数料の増加やペット保険規模拡大に向けた投資等(WEB広告強化等)により35.2%と前年同期比で3.1pt上昇いたしました。この結果、両者を合算したコンバインド・レシオ(既経過保険料ベース)は前年同期比で3.4pt上昇し94.4%となりましたが、当連結会計年度については成長に向けた投資フェーズと位置付けており、計画通りの決算となりました。
もうひとつの重点施策である「予防に向けた取り組み強化」に関しては、これまでに投資を進めてきた人材・
設備・データを活用し引き続き取り組んでおり、特に遺伝病撲滅に向けて、遺伝子検査事業の立ち上げを進めました。あわせて、遺伝病フリーに向けたブリーディング支援や、共生細菌をキーにした発症予防研究、予防特化型の病院運営などどうぶつの健康寿命延伸に向けた各種施策を進めております。
以上の結果、当社グループにおける連結成績は次のとおりとなりました。
保険引受収益31,290百万円(前年同四半期比11.5%増)、資産運用収益420百万円(同16.8%減)などを合計した経常収益は32,339百万円(同11.6%増)となりました。一方、保険引受費用21,771百万円(同14.8%増)、営業費及び一般管理費8,479百万円(同16.6%増)などを合計した経常費用は30,486百万円(同14.6%増)となりました。この結果、経常利益は1,853百万円(同21.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,320百万円
(15.3%減)となりました。
注1)E/I損害率:発生ベースでの損害率。
(正味支払保険金+支払備金増減額+損害調査費)÷既経過保険料 にて算出。
注2)既経過保険料ベース事業費率:発生ベースの保険料(既経過保険料)に対する発生ベースの事業費率
損保事業費÷既経過保険料にて算出
各セグメントの業績は下記のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
損害保険事業
アニコム損害保険株式会社では、2017年度の重点施策である「ペット保険の収益力向上」に向けて精力的な営業活動に注力した結果、ペットショップチャネルや直販チャネルを中心に新規契約を獲得し、保有契約件数及び正味収入保険料が順調に増加し、経常収益は31,795百万円(前連結会計年度比11.2%増)となりました。その一方で保険引受費用についても一部増加したことから、経常費用は29,356百万円(同14.1%増)となり、経常利益は2,438百万円(同14.4%減)となりました。
動物病院支援事業
動物病院向けカルテ管理システムの開発・販売・保守を手掛けるアニコム パフェ株式会社においては、クラウド型カルテ管理システム(商品名:アニレセクラウド)を展開しております。その結果、当事業の経常収益は207百万円(前連結会計年度比20.9%増)となり、経常損失は206百万円(前連結会計年度は97百万円の経常損失)となりました。
報告セグメント以外の事業
① 保険代理店事業
アニコム フロンティア株式会社において、保険代理店として、ペット関連企業が保有する物件(ビル・支店・営業所等)の契約獲得や動物病院・ペットショップの経営者・従業員への営業活動に注力しており、当事業の経常収益は14百万円(前連結会計年度比0.8%増)となりました。
② 動物医療分野における研究・臨床事業
アニコム先進医療研究所株式会社において、主に動物医療分野における研究・臨床事業を行っており、当事業の経常収益は211百万円(前連結会計年度比69.6%増)となりました。
③ その他事業
アニコム パフェ株式会社において、ペットを失った悲しみ(ペットロス)を支えるWEBサイト「アニコム メモリアル」の運営に取り組むほか、ペットの健康に関する電話相談を24時間365日サポートする「anicom24」のサービス、アニコムフロンティアにおいて、動物関係者に特化した人材紹介「アニジョブ」の提供等、新規事業分野の拡充による新たな収益源確保を図ってまいりました。その結果、当事業の経常収益は111百万円(前連結会計年度比37.9%増)となりました。
アニコム キャピタル株式会社において、アニコムグループにシナジーのある企業および研究を中心にコーポレート・ベンチャー・キャピタル事業を行っておりますが、投資先の上場等により資金回収を行う事業モデルであることから、当事業による経常収益は計上されておりません。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より3,635百万円増加し、17,128百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、保有契約の順調な増加や利益構造の改善が進んだ結果、税金等調整前当期純利益を1,839百万円計上したほか、責任準備金が1,302百万円増加したこと等により、前連結会計年度に比べ161百万円増加し、3,393百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、253百万円の収入となりました。主に有価証券の売却・償還による収入の減少であり、前連結会計年度は4,233百万円の収入でした。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、10百万円の支出となり、前連結会計年度に比べると68百万円の支出の減少となりました。
生産、受注及び販売の状況
当社グループの業務の性質上、生産、受注及び販売の状況として把握することが困難であるため、経常収益の状況として記載しております。
経常収益の状況
最近2連結会計年度の経常収益をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、全体の10%を超える相手先が無いため記載しておりません。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループに関する財政状況及び経営成績の分析・検討内容は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択適用、合理的な見積りを必要としますが、実際には見積りと異なる結果となることもあります。
当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の項目については、連結財務諸表に大きな影響を及ぼすと考えております。
①有価証券の減損
売買目的有価証券以外の有価証券について、時価もしくは実質価額が取得原価に比べて著しく下落した場合、回復する見込みがあると認められるものを除き、減損処理を行っております。
②支払備金
保険契約に基づいて支払義務が発生したと認められる保険金等のうち、未だ支払っていない金額を見積り、支払備金として積み立てております。このうち既発生未報告損害に対する支払備金については、主に統計的見積法により算出しております。各事象の将来における状況変化などにより、支払備金の計上額が、将来の保険金支払額と異なる可能性があります。
③責任準備金
保険契約に基づく将来における債務の履行に備えるため、責任準備金等を積み立てております。当初想定した環境や条件等が大きく変化し、責任準備金等を上回る支払が発生する可能性があります。
④固定資産の減損
固定資産については、資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に、その差額を減損損失に計上しております。
⑤繰延税金資産及び繰延税金負債
繰延税金資産及び繰延税金負債については、「税効果会計に係る会計基準(平成10年10月30日企業会計審議会)」に基づき回収可能と認められる額を計上しております。
(2)経営成績及び財政状態の分析
①経常収益
当連結会計年度における経常収益の主なものは、アニコム損害保険株式会社の正味収入保険料31,290百万円、資産運用収益420百万円などであります。その合計は、保有契約件数の増加等により、前連結会計年度と比べると3,361百万円増加(前年同期比11.6%増)して32,339百万円となりました。
②経常費用
当連結会計年度における経常費用の主なものは、アニコム損害保険株式会社の正味支払保険金、責任準備金繰入額等の保険引受費用21,771百万円、営業費及び一般管理費8,479百万円であり、保険契約数の増加等により、前連結会計年度と比べると3,880百万円増加(前年同期比14.6%増)して30,486百万円となりました。
③経常利益
上記の結果、経常利益は前連結会計年度と比べると518百万円減少(前年同期比21.9%減)して1,853百万円となりました。
④親会社株主に帰属する当期純利益
上記経常利益に、法人税及び住民税等534百万円、法人税等調整額△14百万円等を加味した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べると238百万円減少(前年同期比15.3%減)して1,320百万円となりました。
⑤資産の部
アニコム損害保険株式会社における営業の拡大などにより資産合計は前連結会計年度に比べ3,040百万円増加し、31,164百万円となりました。資産種類別の増加の主なものは現金及び預貯金3,835百万円となっております。
⑥負債の部
負債合計は、前連結会計年度に比べ1,734百万円増加して17,576百万円となりました。その主な要因は、アニコム損害保険株式会社における保険引受収益の増加に伴い、保険契約準備金が1,515百万円増加したことによります。
⑦純資産の部
純資産合計は、前連結会計年度に比べ1,306百万円増加して13,587百万円となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益1,320百万円の計上により利益剰余金が増加したことによります。
⑧保険引受及び資産運用の状況
保険引受業務
アニコム損害保険株式会社における保険引受の実績は以下のとおりであります。
(イ)元受正味保険料(含む収入積立保険料)
(注) 元受正味保険料(含む収入積立保険料)とは、元受保険料から元受解約返戻金及び元受その他返戻金を控除したものであります。(積立型保険の積立保険料を含む)
(ロ)正味収入保険料
(ハ)正味支払保険金
資産運用業務
アニコム損害保険株式会社の資産運用実績は以下のとおりであります。
(イ)運用資産
(ロ)有価証券
(注) 「その他の証券」は、証券投資信託の受益証券であります。
(ハ)利回り
運用資産利回り(インカム利回り)
(注) 平均運用額は、原則として各月末残高(取得原価または償却原価)の平均に基づいて算出しております。
資産運用利回り(実現利回り)
(注)1 平均運用額(取得原価ベース)は原則として各月末残高(取得原価または償却原価)の平均に基づいて算出しております。
2 資産運用利回り(実現利回り)にその他有価証券の評価差額等を加味した時価ベースの利回り(時価総合利回り)は以下のとおりであります。
なお、資産運用損益等(時価ベース)は、資産運用損益(実現ベース)にその他有価証券に係る評価差額(税効果控除前の金額による)の当期増加額を加算した金額であります。
また、平均運用額(時価ベース)は、平均運用額(取得原価ベース)にその他有価証券に係る期首評価差額(税効果控除前の金額による)を加算した金額であります。
⑨ソルベンシー・マージン比率
(イ)単体ソルベンンシー・マージン比率
国内保険会社は、保険業法施行規則第86条及び第87条ならびに平成8年大蔵省告示第50号の規定に基づき、ソルベンシー・マージン比率を算出しております。アニコム損害保険株式会社における2018年3月期末のソルベンシー・マージン比率は、305.6%であり、健全性の基準値となる200%を上回っている状況であることから、十分な保険金等の支払能力を有しているものと認識しております。
アニコム損害保険株式会社の「ソルベンシー・マージン比率」については、以下のとおりであります。
(注) 上記の金額及び数値は、保険業法施行規則第86条(単体ソルベンシー・マージン)及び第87条(単体リスク)並びに平成8年大蔵省告示第50号の規定に基づいて算出しております。
<単体ソルベンシー・マージン比率>・損害保険会社は、保険事故発生の際の保険金支払や積立型保険の満期返戻金支払等に備えて準備金を積み立てておりますが、巨大災害の発生や、損害保険会社が保有する資産の大幅な価格下落等、通常の予測を超える危険が発生した場合でも、十分な支払能力を保持しておく必要があります。
・この「通常の予測を超える危険」に対して「損害保険会社が保有している資本金・準備金等の支払余力」の割合を示す指標として、保険業法等に基づき計算されたのが「単体ソルベンシー・マージン比率」であります。
・「通常の予測を超える危険」
保険引受上の危険①、予定利率上の危険②、資産運用上の危険③、経営管理上の危険④、巨大災害に係る危険⑤の総額をいいます。
・「損害保険会社が保有している資本金・準備金等の支払余力」(ソルベンシー・マージン総額)とは、損害保険会社の純資産(社外流出予定額等を除く)、諸準備金(価格変動準備金・異常危険準備金等)、土地の含み益の一部等の総額であります。
・ソルベンシー・マージン比率は、行政当局が保険会社を監督する際に、経営の健全性を判断するために活用する客観的な指標のひとつでありますが、その数値が200%以上であれば「保険金等の支払能力の充実の状況が適当である」とされております。
(ロ)連結ソルベンシー・マージン比率
アニコム ホールディングス株式会社の「連結ソルベンシー・マージン比率」については、以下のとおりであります。
(注) 上記の金額及び数値は、保険業法施行規則第86条の2(連結ソルベンシー・マージン)及び第88条(連結リスク)並びに平成23年金融庁告示第23号の規程に基づいて算出しております。
<連結ソルベンシー・マージン比率>・連結ソルベンシー・マージン比率の計算対象となる範囲は、連結財務諸表の取扱いと同一であります。
・「通常の予測を超える危険」
保険引受上の危険①、予定利率上の危険②、最低保証上の危険③、資産運用上の危険④、経営管理上の危険⑤、巨大災害に係る危険⑥の総額をいいます。
・「当社及びその子会社等が保有している資本金・準備金等の支払余力」とは、当社及びその子会社等の純資産(剰余金処分額を除く)、諸準備金(価格変動準備金・異常危険準備金等)、国内の土地の含み益の一部等の総額であります。
・ソルベンシー・マージン比率は、行政当局が保険会社を監督する際に、経営の健全性を判断するために活用する客観的な指標のひとつでありますが、その数値が200%以上であれば「保険金等の支払能力の充実の状況が適当である」とされております。
(3)当社グループの資金状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、保有契約の順調な増加や利益構造の改善が進んだ結果、税金等調整前当期純利益を1,839百万円計上したほか、責任準備金が1,302百万円増加したこと等により、前連結会計年度に比べ161百万円増加し、3,393百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、253百万円の収入となりました。主に有価証券の売却・償還による収入の減少であり、前連結会計年度は4,233百万円の収入でした。
財務活動によるキャッシュ・フローは、10百万円の支出となり、前連結会計年度に比べると68百万円の支出の減少となりました。
これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より3,635百万円増加し、17,128百万円となりました。
なお、資金(現金及び現金同等物)は、手許現金、要求払預金からなっており、日々の支払必要額の予期せぬ変動に備えております。
(4)当社グループの資金の流動性について
当社グループでは、保険料収入等の営業活動で得られた資金のうち、今後の保険金等支払見込額を現金同等物で留保し、それ以外は有価証券で運用することで、適正な流動性を確保しつつ、多額の余裕資金が生じないように努めております。
(5)経営戦略の現状と見通し
当社グループでは、中期経営VISIONとして、「どうぶつ業界のインフラプレーヤーとして、すべての生命の多様性を認識し、遺伝病の不安のない世界と「健康寿命延伸」という新たな価値を提供する」ことを掲げています。
また、2018年度の経営VISIONとして、「グループのリソースを結集し、どうぶつ業界における川上から川下までの全てを発展的に繋ぐインフラプレーヤーの確立に向けた足取りを加速する」ことを掲げています。
これらを実現すべく、今後は以下の施策に取り組んでまいります。
① ペット保険のさらなる収益力向上
アニコム損保におけるペット保険の保有契約数は約70万件ですが、当社のみならずペット保険自体の普及率は必ずしも高いとは言えず、成長途上の市場であると認識しております。また、ペットの飼育頭数が逓減するというデータもある中、ペット保険会社が増えていることから厳しい競争環境となっており、今後も更なる競争が続くことが予想されます。
今後、どうぶつの健康保険制度として社会に広く認知・活用されるよう、魅力ある保険を提供し続けるとともに、他社の保険商品との優位性を打ち出していくことが急務であると考えております。また、最重要ターゲットであるペットショップチャネルとともに、既に飼育されているペットをターゲットとした一般チャネルへ注力する販売戦略を継続します。特にWEB等の直販チャネルの拡大や、ペットショップ以外のチャネルの開拓といった規模拡大に向けた方針を引き続き推進します。
ペットショップ以外のチャネルとは、ブリーダーチャネルや、保護犬・猫の譲渡会、トリミングサロン等その他どうぶつ関連施設での対面販売であり、この点の営業力をさらに強化していきます。
加えて、これらの顧客特性にあった商品や、付帯サービスの開発を行い他社とのさらなる差別化を図ります。
② 予防に向けた取り組み強化(新規事業の果実を確かなものに)
当社の創業からの思いである「予防型保険会社」の実現に向け、これまでも数多くの取り組みを行ってまいりましたが、これまでに投資を進めてきた人材・設備・データを活用し、1つでも多くの傷病を1秒でも早くなくすことができるよう、引き続き取り組んでまいります。特に、遺伝病撲滅に向けては、遺伝子解析といった科学・技術・データに、医療のサポートを加えたブリーディング支援を行うとともに、遺伝病発症予防の事業化を行ってまいります。
また、従来から行ってきた、ペットの腸内フローラ検査に関しては、世界トップクラスの研究データを有しており、この成果と、ペットの生活習慣に関するデータベースをあわせて、腸内フローラ検査による健康診断の普及、共生細菌をキーにしたフード開発、生活習慣コンサル等を事業化し、収益に繋げてまいります。
さらに、どうぶつ医療における高度先進医療(細胞治療、再生医療)を実用化し、拡大を図ります。また、カルテ管理システム事業の拡大(予約システム等の機能の充実)等とあわせ、データの更なる活用による予防法の開発、ペット関連事業の海外展開を目指し、どうぶつ医療の発展に寄与してまいります。
(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、中国景気の安定や米国景気の堅調さを背景に海外経済が緩やかに回復しているなか、日銀による金融緩和政策の継続や政府の景気対策等の効果もあり、個人消費は回復途中であるも
の、堅調な雇用・所得情勢に支えられ、緩やかな景気回復基調で推移しました。
このようななか、当社グループの中核子会社であるアニコム損害保険株式会社(以下、「アニコム損保」)で
は、重点施策と位置付けている「ペット保険の収益力向上」に向け精力的な営業活動に注力しており、保有契約
数は698,566件(前連結会計年度末から62,896件の増加・同9.9%増)と、順調に増加しております。一方、E/I
損害率 注1)は加齢に伴う保険金支払増加により59.2%と前年同期比で0.3pt上昇し、既経過保険料ベース事業費率 注2)は、経費管理の徹底やシステムを中心とした業務改善等を行っているものの、NB営業強化による代理店手数料の増加やペット保険規模拡大に向けた投資等(WEB広告強化等)により35.2%と前年同期比で3.1pt上昇いたしました。この結果、両者を合算したコンバインド・レシオ(既経過保険料ベース)は前年同期比で3.4pt上昇し94.4%となりましたが、当連結会計年度については成長に向けた投資フェーズと位置付けており、計画通りの決算となりました。
もうひとつの重点施策である「予防に向けた取り組み強化」に関しては、これまでに投資を進めてきた人材・
設備・データを活用し引き続き取り組んでおり、特に遺伝病撲滅に向けて、遺伝子検査事業の立ち上げを進めました。あわせて、遺伝病フリーに向けたブリーディング支援や、共生細菌をキーにした発症予防研究、予防特化型の病院運営などどうぶつの健康寿命延伸に向けた各種施策を進めております。
以上の結果、当社グループにおける連結成績は次のとおりとなりました。
保険引受収益31,290百万円(前年同四半期比11.5%増)、資産運用収益420百万円(同16.8%減)などを合計した経常収益は32,339百万円(同11.6%増)となりました。一方、保険引受費用21,771百万円(同14.8%増)、営業費及び一般管理費8,479百万円(同16.6%増)などを合計した経常費用は30,486百万円(同14.6%増)となりました。この結果、経常利益は1,853百万円(同21.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,320百万円
(15.3%減)となりました。
注1)E/I損害率:発生ベースでの損害率。
(正味支払保険金+支払備金増減額+損害調査費)÷既経過保険料 にて算出。
注2)既経過保険料ベース事業費率:発生ベースの保険料(既経過保険料)に対する発生ベースの事業費率
損保事業費÷既経過保険料にて算出
各セグメントの業績は下記のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
損害保険事業
アニコム損害保険株式会社では、2017年度の重点施策である「ペット保険の収益力向上」に向けて精力的な営業活動に注力した結果、ペットショップチャネルや直販チャネルを中心に新規契約を獲得し、保有契約件数及び正味収入保険料が順調に増加し、経常収益は31,795百万円(前連結会計年度比11.2%増)となりました。その一方で保険引受費用についても一部増加したことから、経常費用は29,356百万円(同14.1%増)となり、経常利益は2,438百万円(同14.4%減)となりました。
動物病院支援事業
動物病院向けカルテ管理システムの開発・販売・保守を手掛けるアニコム パフェ株式会社においては、クラウド型カルテ管理システム(商品名:アニレセクラウド)を展開しております。その結果、当事業の経常収益は207百万円(前連結会計年度比20.9%増)となり、経常損失は206百万円(前連結会計年度は97百万円の経常損失)となりました。
報告セグメント以外の事業
① 保険代理店事業
アニコム フロンティア株式会社において、保険代理店として、ペット関連企業が保有する物件(ビル・支店・営業所等)の契約獲得や動物病院・ペットショップの経営者・従業員への営業活動に注力しており、当事業の経常収益は14百万円(前連結会計年度比0.8%増)となりました。
② 動物医療分野における研究・臨床事業
アニコム先進医療研究所株式会社において、主に動物医療分野における研究・臨床事業を行っており、当事業の経常収益は211百万円(前連結会計年度比69.6%増)となりました。
③ その他事業
アニコム パフェ株式会社において、ペットを失った悲しみ(ペットロス)を支えるWEBサイト「アニコム メモリアル」の運営に取り組むほか、ペットの健康に関する電話相談を24時間365日サポートする「anicom24」のサービス、アニコムフロンティアにおいて、動物関係者に特化した人材紹介「アニジョブ」の提供等、新規事業分野の拡充による新たな収益源確保を図ってまいりました。その結果、当事業の経常収益は111百万円(前連結会計年度比37.9%増)となりました。
アニコム キャピタル株式会社において、アニコムグループにシナジーのある企業および研究を中心にコーポレート・ベンチャー・キャピタル事業を行っておりますが、投資先の上場等により資金回収を行う事業モデルであることから、当事業による経常収益は計上されておりません。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より3,635百万円増加し、17,128百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、保有契約の順調な増加や利益構造の改善が進んだ結果、税金等調整前当期純利益を1,839百万円計上したほか、責任準備金が1,302百万円増加したこと等により、前連結会計年度に比べ161百万円増加し、3,393百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、253百万円の収入となりました。主に有価証券の売却・償還による収入の減少であり、前連結会計年度は4,233百万円の収入でした。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、10百万円の支出となり、前連結会計年度に比べると68百万円の支出の減少となりました。
生産、受注及び販売の状況
当社グループの業務の性質上、生産、受注及び販売の状況として把握することが困難であるため、経常収益の状況として記載しております。
経常収益の状況
最近2連結会計年度の経常収益をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 対前年増減(△)率 | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | ||
| 損害保険事業(ペット保険) | 28,587 | 31,795 | 11.2 | |
| 損害保険(アニコム損害保険㈱) | 28,587 | 31,795 | 11.2 | |
| (うち正味収入保険料) | 28,068 | 31,290 | 11.5 | |
| 動物病院支援事業 | 171 | 207 | 20.9 | |
| その他の事業 | 219 | 337 | 53.5 | |
| 保険代理店 | 14 | 14 | 0.8 | |
| 動物医療分野における研究・臨床 | 124 | 211 | 69.6 | |
| その他 | 80 | 111 | 37.9 | |
| 合計 | 28,978 | 32,339 | 11.6 | |
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、全体の10%を超える相手先が無いため記載しておりません。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループに関する財政状況及び経営成績の分析・検討内容は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択適用、合理的な見積りを必要としますが、実際には見積りと異なる結果となることもあります。
当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の項目については、連結財務諸表に大きな影響を及ぼすと考えております。
①有価証券の減損
売買目的有価証券以外の有価証券について、時価もしくは実質価額が取得原価に比べて著しく下落した場合、回復する見込みがあると認められるものを除き、減損処理を行っております。
②支払備金
保険契約に基づいて支払義務が発生したと認められる保険金等のうち、未だ支払っていない金額を見積り、支払備金として積み立てております。このうち既発生未報告損害に対する支払備金については、主に統計的見積法により算出しております。各事象の将来における状況変化などにより、支払備金の計上額が、将来の保険金支払額と異なる可能性があります。
③責任準備金
保険契約に基づく将来における債務の履行に備えるため、責任準備金等を積み立てております。当初想定した環境や条件等が大きく変化し、責任準備金等を上回る支払が発生する可能性があります。
④固定資産の減損
固定資産については、資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に、その差額を減損損失に計上しております。
⑤繰延税金資産及び繰延税金負債
繰延税金資産及び繰延税金負債については、「税効果会計に係る会計基準(平成10年10月30日企業会計審議会)」に基づき回収可能と認められる額を計上しております。
(2)経営成績及び財政状態の分析
①経常収益
当連結会計年度における経常収益の主なものは、アニコム損害保険株式会社の正味収入保険料31,290百万円、資産運用収益420百万円などであります。その合計は、保有契約件数の増加等により、前連結会計年度と比べると3,361百万円増加(前年同期比11.6%増)して32,339百万円となりました。
②経常費用
当連結会計年度における経常費用の主なものは、アニコム損害保険株式会社の正味支払保険金、責任準備金繰入額等の保険引受費用21,771百万円、営業費及び一般管理費8,479百万円であり、保険契約数の増加等により、前連結会計年度と比べると3,880百万円増加(前年同期比14.6%増)して30,486百万円となりました。
③経常利益
上記の結果、経常利益は前連結会計年度と比べると518百万円減少(前年同期比21.9%減)して1,853百万円となりました。
④親会社株主に帰属する当期純利益
上記経常利益に、法人税及び住民税等534百万円、法人税等調整額△14百万円等を加味した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べると238百万円減少(前年同期比15.3%減)して1,320百万円となりました。
⑤資産の部
アニコム損害保険株式会社における営業の拡大などにより資産合計は前連結会計年度に比べ3,040百万円増加し、31,164百万円となりました。資産種類別の増加の主なものは現金及び預貯金3,835百万円となっております。
⑥負債の部
負債合計は、前連結会計年度に比べ1,734百万円増加して17,576百万円となりました。その主な要因は、アニコム損害保険株式会社における保険引受収益の増加に伴い、保険契約準備金が1,515百万円増加したことによります。
⑦純資産の部
純資産合計は、前連結会計年度に比べ1,306百万円増加して13,587百万円となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益1,320百万円の計上により利益剰余金が増加したことによります。
⑧保険引受及び資産運用の状況
保険引受業務
アニコム損害保険株式会社における保険引受の実績は以下のとおりであります。
(イ)元受正味保険料(含む収入積立保険料)
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | ||||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 対前年増減(△)率 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 対前年増減(△)率 (%) | |
| ペット保険 | 28,068 | 100.0 | 10.6 | 31,290 | 100.0 | 11.5 |
| 合計 | 28,068 | 100.0 | 10.6 | 31,290 | 100.0 | 11.5 |
| (うち収入積立保険料) | (-) | (-) | (-) | (-) | (-) | (-) |
(注) 元受正味保険料(含む収入積立保険料)とは、元受保険料から元受解約返戻金及び元受その他返戻金を控除したものであります。(積立型保険の積立保険料を含む)
(ロ)正味収入保険料
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | ||||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 対前年増減(△)率 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 対前年増減(△)率 (%) | |
| ペット保険 | 28,068 | 100.0 | 10.6 | 31,290 | 100.0 | 11.5 |
| 合計 | 28,068 | 100.0 | 10.6 | 31,290 | 100.0 | 11.5 |
(ハ)正味支払保険金
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | ||||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 対前年増減(△)率 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 対前年増減(△)率 (%) | |
| ペット保険 | 14,901 | 100.0 | 10.0 | 16,591 | 100.0 | 11.3 |
| 合計 | 14,901 | 100.0 | 10.0 | 16,591 | 100.0 | 11.3 |
資産運用業務
アニコム損害保険株式会社の資産運用実績は以下のとおりであります。
(イ)運用資産
| 区分 | 前連結会計年度 (2017年3月31日現在) | 当連結会計年度 (2018年3月31日現在) | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| 預貯金 | 13,962 | 53.6 | 17,828 | 61.7 |
| コールローン | - | - | - | - |
| 買入金銭債権 | - | - | - | - |
| 有価証券 | 5,813 | 22.3 | 4,440 | 15.4 |
| 貸付金 | 343 | 1.3 | 343 | 1.2 |
| 土地・建物 | 841 | 3.2 | 818 | 2.8 |
| 運用資産計 | 20,960 | 80.5 | 23,430 | 81.0 |
| 総資産 | 26,038 | 100.0 | 28,912 | 100.0 |
(ロ)有価証券
| 区分 | 前連結会計年度 (2017年3月31日現在) | 当連結会計年度 (2018年3月31日現在) | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| 国債 | - | - | - | - |
| 地方債 | - | - | - | - |
| 社債 | - | - | - | - |
| 株式 | 435 | 7.5 | 471 | 10.6 |
| 外国証券 | - | - | - | - |
| その他の証券 | 5,377 | 92.5 | 3,968 | 89.4 |
| 合計 | 5,813 | 100.0 | 4,440 | 100.0 |
(注) 「その他の証券」は、証券投資信託の受益証券であります。
(ハ)利回り
運用資産利回り(インカム利回り)
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | ||||
| 収入金額 (百万円) | 平均運用額 (百万円) | 年利回り (%) | 収入金額 (百万円) | 平均運用額 (百万円) | 年利回り (%) | |
| 預貯金 | 1 | 11,046 | 0.0 | 1 | 15,577 | 0.0 |
| コールローン | - | - | - | - | - | - |
| 買入金銭債権 | - | - | - | - | - | - |
| 有価証券 | 300 | 7,384 | 4.1 | 233 | 5,504 | 4.2 |
| 貸付金 | 1 | 285 | 0.6 | 2 | 343 | 0.7 |
| 土地・建物 | 14 | 867 | 1.7 | 16 | 828 | 2.0 |
| 小計 | 318 | 19,583 | 1.6 | 253 | 22,253 | 1.1 |
| その他 | - | - | - | - | - | - |
| 合計 | 318 | 19,583 | 1.6 | 253 | 22,253 | 1.1 |
(注) 平均運用額は、原則として各月末残高(取得原価または償却原価)の平均に基づいて算出しております。
資産運用利回り(実現利回り)
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | ||||
| 資産運用損益 (実現ベース) (百万円) | 平均運用額 (取得原価ベース) (百万円) | 年利回り (%) | 資産運用損益 (実現ベース) (百万円) | 平均運用額 (取得原価ベース) (百万円) | 年利回り (%) | |
| 預貯金 | 1 | 11,046 | 0.0 | 1 | 15,577 | 0.0 |
| コールローン | - | - | - | - | - | - |
| 買入金銭債権 | - | - | - | - | - | - |
| 有価証券 | 470 | 7,384 | 6.4 | 390 | 5,504 | 7.1 |
| 貸付金 | 1 | 285 | 0.6 | 2 | 343 | 0.7 |
| 土地・建物 | 14 | 867 | 1.7 | 16 | 828 | 2.0 |
| その他 | - | - | - | - | - | - |
| 合計 | 489 | 19,583 | 2.5 | 410 | 22,253 | 1.8 |
(注)1 平均運用額(取得原価ベース)は原則として各月末残高(取得原価または償却原価)の平均に基づいて算出しております。
2 資産運用利回り(実現利回り)にその他有価証券の評価差額等を加味した時価ベースの利回り(時価総合利回り)は以下のとおりであります。
なお、資産運用損益等(時価ベース)は、資産運用損益(実現ベース)にその他有価証券に係る評価差額(税効果控除前の金額による)の当期増加額を加算した金額であります。
また、平均運用額(時価ベース)は、平均運用額(取得原価ベース)にその他有価証券に係る期首評価差額(税効果控除前の金額による)を加算した金額であります。
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | ||||
| 資産運用損益等 (時価ベース) (百万円) | 平均運用額 (時価ベース) (百万円) | 年利回り (%) | 資産運用損益等 (時価ベース) (百万円) | 平均運用額 (時価ベース) (百万円) | 年利回り (%) | |
| 預貯金 | 1 | 11,046 | 0.0 | 1 | 15,577 | 0.0 |
| コールローン | - | - | - | - | - | - |
| 買入金銭債権 | - | - | - | - | - | - |
| 有価証券 | 502 | 7,212 | 7.0 | 351 | 5,363 | 6.6 |
| 貸付金 | 1 | 285 | 0.6 | 2 | 343 | 0.7 |
| 土地・建物 | 14 | 867 | 1.7 | 16 | 828 | 2.0 |
| 合計 | 521 | 19,411 | 2.7 | 371 | 22,113 | 1.7 |
⑨ソルベンシー・マージン比率
(イ)単体ソルベンンシー・マージン比率
国内保険会社は、保険業法施行規則第86条及び第87条ならびに平成8年大蔵省告示第50号の規定に基づき、ソルベンシー・マージン比率を算出しております。アニコム損害保険株式会社における2018年3月期末のソルベンシー・マージン比率は、305.6%であり、健全性の基準値となる200%を上回っている状況であることから、十分な保険金等の支払能力を有しているものと認識しております。
アニコム損害保険株式会社の「ソルベンシー・マージン比率」については、以下のとおりであります。
| 前事業年度 (2017年3月31日) (百万円) | 当事業年度 (2018年3月31日) (百万円) | ||
| (A)単体ソルベンシー・マージン総額 | 11,177 | 12,751 | |
| 資本金又は基金等 | 10,332 | 11,724 | |
| 価格変動準備金 | 41 | 48 | |
| 危険準備金 | - | - | |
| 異常危険準備金 | 899 | 1,002 | |
| 一般貸倒引当金 | 48 | 147 | |
| その他有価証券の評価差額(税効果控除前) | △140 | △179 | |
| 土地の含み損益 | △4 | 8 | |
| 払戻積立金超過額 | - | - | |
| 負債性資本調達手段等 | - | - | |
| 払戻積立金超過額及び負債性資本調達手段等のうち、マージンに算入されない額 | - | - | |
| 控除項目 | - | - | |
| その他 | - | - | |
| (B)単体リスクの合計額 √{(R1+R2)²+(R3+R4)²}+R5+R6 | 7,562 | 8,343 | |
| 一般保険リスク(R1) | 7,352 | 8,124 | |
| 第三分野保険の保険リスク(R2) | - | - | |
| 予定利率リスク(R3) | - | - | |
| 資産運用リスク(R4) | 827 | 814 | |
| 経営管理リスク(R5) | 163 | 178 | |
| 巨大災害リスク(R6) | 0 | - | |
| (C)単体ソルベンシー・マージン比率(%) [(A)/{(B)×1/2}]×100 | 295.6% | 305.6% | |
(注) 上記の金額及び数値は、保険業法施行規則第86条(単体ソルベンシー・マージン)及び第87条(単体リスク)並びに平成8年大蔵省告示第50号の規定に基づいて算出しております。
<単体ソルベンシー・マージン比率>・損害保険会社は、保険事故発生の際の保険金支払や積立型保険の満期返戻金支払等に備えて準備金を積み立てておりますが、巨大災害の発生や、損害保険会社が保有する資産の大幅な価格下落等、通常の予測を超える危険が発生した場合でも、十分な支払能力を保持しておく必要があります。
・この「通常の予測を超える危険」に対して「損害保険会社が保有している資本金・準備金等の支払余力」の割合を示す指標として、保険業法等に基づき計算されたのが「単体ソルベンシー・マージン比率」であります。
・「通常の予測を超える危険」
保険引受上の危険①、予定利率上の危険②、資産運用上の危険③、経営管理上の危険④、巨大災害に係る危険⑤の総額をいいます。
| ① 保険引受上の危険 (一般保険リスク) | : | 保険事故の発生率等が通常の予測を超えることにより発生し得る危険 (巨大災害に係る危険を除く) |
| (第三分野保険の保険リスク) | ||
| ② 予定利率上の危険 (予定利率リスク) | : | 積立型保険について、実際の運用利回りが保険料算出時に予定した利回りを下回ることにより発生し得る危険 |
| ③ 資産運用上の危険 (資産運用リスク) | : | 保有する有価証券等の資産の価格が通常の予測を超えて変動することにより発生し得る危険等 |
| ④ 経営管理上の危険 (経営管理リスク) | : | 業務の運営上通常の予測を超えて発生し得る危険で上記①~③及び⑤以外のもの |
| ⑤ 巨大災害に係る危険 (巨大災害リスク) | : | 通常の予測を超える巨大災害(関東大震災や伊勢湾台風相当)により発生し得る危険 |
・「損害保険会社が保有している資本金・準備金等の支払余力」(ソルベンシー・マージン総額)とは、損害保険会社の純資産(社外流出予定額等を除く)、諸準備金(価格変動準備金・異常危険準備金等)、土地の含み益の一部等の総額であります。
・ソルベンシー・マージン比率は、行政当局が保険会社を監督する際に、経営の健全性を判断するために活用する客観的な指標のひとつでありますが、その数値が200%以上であれば「保険金等の支払能力の充実の状況が適当である」とされております。
(ロ)連結ソルベンシー・マージン比率
アニコム ホールディングス株式会社の「連結ソルベンシー・マージン比率」については、以下のとおりであります。
| 前連結会計年度 (2017年3月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (2018年3月31日) (百万円) | ||
| (A)連結ソルベンシー・マージン総額 | 13,070 | 14,510 | |
| 資本金又は基金等 | 12,226 | 13,483 | |
| 価格変動準備金 | 41 | 48 | |
| 危険準備金 | - | - | |
| 異常危険準備金 | 899 | 1,002 | |
| 一般貸倒引当金 | 48 | 147 | |
| その他有価証券の評価差額(税効果控除前) | △140 | △179 | |
| 土地の含み損益 | △4 | 8 | |
| 未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用の合計額(税効果控除前) | - | - | |
| 保険料積立金等余剰部分 | - | - | |
| 負債性資本調達手段等 | - | - | |
| 保険料積立金等余剰部分及び負債性資本調達手段等のうち、マージンに算入されない額 | - | - | |
| 少額短期保険業者に係るマージン総額 | - | - | |
| 控除項目 | - | - | |
| その他 | - | - | |
| (B)連結リスクの合計額 √{(√(R1²+R2²)+R3+R4)²+(R5+R6+R7)²}+R8+R9 | 7,566 | 8,349 | |
| 損害保険契約の一般保険リスク(R1) | 7,352 | 8,124 | |
| 生命保険契約の保険リスク(R2) | - | - | |
| 第三分野保険の保険リスク(R3) | - | - | |
| 少額短期保険業者の保険リスク(R4) | - | - | |
| 予定利率リスク(R5) | - | - | |
| 生命保険契約の最低保証リスク(R6) | - | - | |
| 資産運用リスク(R7) | 859 | 858 | |
| 経営管理リスク(R8) | 164 | 179 | |
| 損害保険契約の巨大災害リスク(R9) | 0 | - | |
| (C)連結ソルベンシー・マージン比率(%) [(A)/{(B)×1/2}]×100 | 345.4% | 347.5% | |
(注) 上記の金額及び数値は、保険業法施行規則第86条の2(連結ソルベンシー・マージン)及び第88条(連結リスク)並びに平成23年金融庁告示第23号の規程に基づいて算出しております。
<連結ソルベンシー・マージン比率>・連結ソルベンシー・マージン比率の計算対象となる範囲は、連結財務諸表の取扱いと同一であります。
・「通常の予測を超える危険」
保険引受上の危険①、予定利率上の危険②、最低保証上の危険③、資産運用上の危険④、経営管理上の危険⑤、巨大災害に係る危険⑥の総額をいいます。
| ① 保険引受上の危険(損害保険契約の一般保険リスク、生命保険契約の保険リスク、第三分野保険の保険リスク及び少額短期保険業者の保険リスク): | ||
| 保険事故の発生率等が通常の予測を超えることにより発生し得る危険(巨大災害に係る危険を除く) | ||
| ② 予定利率上の危険(予定利率リスク): | ||
| 積立型保険や生命保険について、実際の運用利回りが保険料算出時に予定した利回りを下回ることにより発生し得る危険 | ||
| ③ 最低保証上の危険(生命保険契約の最低保証リスク): | ||
| 変額保険、変額年金保険の保険金等の最低保証に関する危険 | ||
| ④ 資産運用上の危険(資産運用リスク): | ||
| 保有する有価証券等の資産の価格が通常の予測を超えて変動することにより発生し得る危険等 | ||
| ⑤ 経営管理上の危険(経営管理リスク): | ||
| 業務の運営上通常の予測を超えて発生し得る危険で上記①から④及び⑥以外のもの | ||
| ⑥ 巨大災害に係る危険(巨大災害リスク): | ||
| 通常の予測を超える損害保険契約の巨大災害(関東大震災、伊勢湾台風相当や外国で発生する巨大災害)により発生し得る危険 |
・「当社及びその子会社等が保有している資本金・準備金等の支払余力」とは、当社及びその子会社等の純資産(剰余金処分額を除く)、諸準備金(価格変動準備金・異常危険準備金等)、国内の土地の含み益の一部等の総額であります。
・ソルベンシー・マージン比率は、行政当局が保険会社を監督する際に、経営の健全性を判断するために活用する客観的な指標のひとつでありますが、その数値が200%以上であれば「保険金等の支払能力の充実の状況が適当である」とされております。
(3)当社グループの資金状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、保有契約の順調な増加や利益構造の改善が進んだ結果、税金等調整前当期純利益を1,839百万円計上したほか、責任準備金が1,302百万円増加したこと等により、前連結会計年度に比べ161百万円増加し、3,393百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、253百万円の収入となりました。主に有価証券の売却・償還による収入の減少であり、前連結会計年度は4,233百万円の収入でした。
財務活動によるキャッシュ・フローは、10百万円の支出となり、前連結会計年度に比べると68百万円の支出の減少となりました。
これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より3,635百万円増加し、17,128百万円となりました。
なお、資金(現金及び現金同等物)は、手許現金、要求払預金からなっており、日々の支払必要額の予期せぬ変動に備えております。
(4)当社グループの資金の流動性について
当社グループでは、保険料収入等の営業活動で得られた資金のうち、今後の保険金等支払見込額を現金同等物で留保し、それ以外は有価証券で運用することで、適正な流動性を確保しつつ、多額の余裕資金が生じないように努めております。
(5)経営戦略の現状と見通し
当社グループでは、中期経営VISIONとして、「どうぶつ業界のインフラプレーヤーとして、すべての生命の多様性を認識し、遺伝病の不安のない世界と「健康寿命延伸」という新たな価値を提供する」ことを掲げています。
また、2018年度の経営VISIONとして、「グループのリソースを結集し、どうぶつ業界における川上から川下までの全てを発展的に繋ぐインフラプレーヤーの確立に向けた足取りを加速する」ことを掲げています。
これらを実現すべく、今後は以下の施策に取り組んでまいります。
① ペット保険のさらなる収益力向上
アニコム損保におけるペット保険の保有契約数は約70万件ですが、当社のみならずペット保険自体の普及率は必ずしも高いとは言えず、成長途上の市場であると認識しております。また、ペットの飼育頭数が逓減するというデータもある中、ペット保険会社が増えていることから厳しい競争環境となっており、今後も更なる競争が続くことが予想されます。
今後、どうぶつの健康保険制度として社会に広く認知・活用されるよう、魅力ある保険を提供し続けるとともに、他社の保険商品との優位性を打ち出していくことが急務であると考えております。また、最重要ターゲットであるペットショップチャネルとともに、既に飼育されているペットをターゲットとした一般チャネルへ注力する販売戦略を継続します。特にWEB等の直販チャネルの拡大や、ペットショップ以外のチャネルの開拓といった規模拡大に向けた方針を引き続き推進します。
ペットショップ以外のチャネルとは、ブリーダーチャネルや、保護犬・猫の譲渡会、トリミングサロン等その他どうぶつ関連施設での対面販売であり、この点の営業力をさらに強化していきます。
加えて、これらの顧客特性にあった商品や、付帯サービスの開発を行い他社とのさらなる差別化を図ります。
② 予防に向けた取り組み強化(新規事業の果実を確かなものに)
当社の創業からの思いである「予防型保険会社」の実現に向け、これまでも数多くの取り組みを行ってまいりましたが、これまでに投資を進めてきた人材・設備・データを活用し、1つでも多くの傷病を1秒でも早くなくすことができるよう、引き続き取り組んでまいります。特に、遺伝病撲滅に向けては、遺伝子解析といった科学・技術・データに、医療のサポートを加えたブリーディング支援を行うとともに、遺伝病発症予防の事業化を行ってまいります。
また、従来から行ってきた、ペットの腸内フローラ検査に関しては、世界トップクラスの研究データを有しており、この成果と、ペットの生活習慣に関するデータベースをあわせて、腸内フローラ検査による健康診断の普及、共生細菌をキーにしたフード開発、生活習慣コンサル等を事業化し、収益に繋げてまいります。
さらに、どうぶつ医療における高度先進医療(細胞治療、再生医療)を実用化し、拡大を図ります。また、カルテ管理システム事業の拡大(予約システム等の機能の充実)等とあわせ、データの更なる活用による予防法の開発、ペット関連事業の海外展開を目指し、どうぶつ医療の発展に寄与してまいります。