有価証券報告書-第22期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

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2022/06/23 15:15
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度におけるアニコムグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は以下のとおりです。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の変異株の広がりにより、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が相次いで発令され、厳しい状況が続きましたが、ワクチン接種率の増加や感染拡大の抑制に向けた各種政策の効果等により、徐々に日常生活や経済活動の正常化の動きが進んできました。しかし、ロシアによるウクライナ侵攻や世界的な半導体の供給不足、資源価格の高騰など、わが国経済を下振れさせるリスクが多数存在しており、依然として先行きが不透明な状況が続いております。このような状況の中、当社グループの中核子会社であるアニコム損害保険株式会社の重点施策と位置付けている「ペット保険の更なる収益力向上」に向け、販売チャネルの営業活動強化などに注力したことに加え、堅調なペット飼育需要が継続していることにより、業績については堅調に推移しています。なお、当社グループの当連結会計年度の連結経営成績は次のとおりです。
保険引受収益47,321百万円(前期比9.3%増)、資産運用収益679百万円(同39.3%増)、新規事業等を含むその他経常収益5,020百万円(同18.2%増)を合計した経常収益は53,022百万円(同10.3%増)となりました。一方、保険引受費用33,504百万円(同9.8%増)、営業費及び一般管理費14,656百万円(同10.3%増)などを合計した経常費用は49,855百万円(同10.1%増)となりました。この結果、経常利益は3,166百万円(同14.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,112百万円(同33.1%増)となりました。
当社グループの事業セグメントは、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表(セグメント情報等)」に記載のとおり、“損害保険事業(ペット保険)”、“ペット向けインターネットサービス事業”、“その他の事業”です。
最近2連結会計年度の経常収益をセグメント別に示すと、次のとおりです。
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
当連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
対前年増減(△)率
金額(百万円)金額(百万円)(%)
損害保険事業(ペット保険)43,81248,0309.6
損害保険(アニコム損害保険㈱)43,81248,0309.6
(うち正味収入保険料)43,31247,3219.3
ペット向けインターネットサービス事業1,5711,75311.6
その他の事業2,6653,23821.5
保険代理店15154.6
動物病院支援24927811.3
動物医療分野における臨床・
研究
1,4241,64115.2
遺伝子検査等51159616.7
その他46470652.2
合計48,04953,02210.3

<損害保険事業>損害保険事業の経常収益は、前年同期比4,217百万円増(同9.6%増)の48,030百万円となりました。
アニコム損保では、重点施策と位置付けているペット保険の販売チャネルの営業活動を強化したこと、当社グループ独自のサービスである「どうぶつ健活」を付帯した保険商品の提供等によるお客様への訴求力が高まったこと、コロナ禍の影響等により、堅調なペット飼育需要が継続したことなどにより、新規契約件数は229,099件(前年度比7.4%増)、保有契約件数は1,028,831件(前期末から106,958件の増加・同11.6%増)と順調に増加しています。
[新規契約件数・保有契約件数の推移]

E/I損害率注1)については、コロナ禍の影響が飼い主行動に与える変化の影響も出尽くし、安定化してきたことなどから58.1%と前年同期比で0.3pt改善いたしました。また、既経過保険料ベース事業費率注2)は、規模拡大に向けた積極投資や「どうぶつ健活」(腸内フローラ測定+健康診断)の申込数の増加などを踏まえても、36.7%と前年同期比で1.0pt改善いたしました。この結果、両者を合算したコンバインド・レシオ(既経過保険料ベース)は前年同期比で1.3pt改善し94.8%となりました。
注1) E/I損害率:発生ベースでの損害率。
(正味支払保険金+支払備金増減額+損害調査費)÷既経過保険料にて算出。
注2) 既経過保険料ベース事業費率:発生ベースの保険料(既経過保険料)に対する発生ベースの事業費率
損保事業費÷既経過保険料にて算出
[E/I損害率・既経過事業費率の推移][コンバインド・レシオの推移]


なお、保険引受業務、資産運用業務及びソルベンシー・マージン比率に関する2連結会計年度の比較は、以下のとおりです。
(ⅰ)保険引受業務
アニコム損保における保険引受の実績は以下のとおりです。
(イ) 元受正味保険料(含む収入積立保険料)
区分前連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
当連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
金額
(百万円)
構成比
(%)
対前年増減(△)率
(%)
金額
(百万円)
構成比
(%)
対前年増減(△)率
(%)
ペット保険43,312100.010.447,321100.09.3
合計43,312100.010.447,321100.09.3
(うち収入積立保険料)(-)(-)(-)(-)(-)(-)

(注)1.元受正味保険料(含む収入積立保険料)とは、元受保険料から元受解約返戻金及び元受その他返戻金を控除したものです。(積立型保険の積立保険料を含む)
2.諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
(ロ) 正味収入保険料
区分前連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
当連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
金額
(百万円)
構成比
(%)
対前年増減(△)率
(%)
金額
(百万円)
構成比
(%)
対前年増減(△)率
(%)
ペット保険43,312100.010.447,321100.09.3
合計43,312100.010.447,321100.09.3

(注)1.諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
(ハ) 正味支払保険金
区分前連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
当連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
金額
(百万円)
構成比
(%)
対前年増減(△)率
(%)
金額
(百万円)
構成比
(%)
対前年増減(△)率
(%)
ペット保険23,226100.011.225,559100.010.0
合計23,226100.011.225,559100.010.0

(注)1.諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
(ⅱ)資産運用業務
アニコム損保の資産運用実績は以下のとおりです。
(イ) 運用資産
区分前連結会計年度
(2021年3月31日現在)
当連結会計年度
(2022年3月31日現在)
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
預貯金23,98156.122,30848.1
コールローン----
買入金銭債権----
有価証券10,79425.315,53133.5
貸付金1,0262.49132.0
土地・建物1,4243.31,4773.2
運用資産計37,22787.140,23186.8
総資産42,719100.046,359100.0

(ロ) 有価証券
区分前連結会計年度
(2021年3月31日現在)
当連結会計年度
(2022年3月31日現在)
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
国債----
地方債----
社債----
株式4103.83792.4
外国証券----
その他の証券10,38496.215,15197.6
合計10,794100.015,531100.0

(注) 「その他の証券」は、証券投資信託の受益証券等です。
(ハ) 利回り
運用資産利回り(インカム利回り)
区分前連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
当連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
収入金額
(百万円)
平均運用額
(百万円)
年利回り
(%)
収入金額
(百万円)
平均運用額
(百万円)
年利回り
(%)
預貯金222,5880.0222,0650.0
コールローン------
買入金銭債権------
有価証券22810,7322.127214,0481.9
貸付金71,0520.879780.8
土地・建物181,1311.6381,4952.6
小計25735,5040.732038,5870.8
その他----6,092-
合計25735,5040.732044,6790.7

(注) 平均運用額は、原則として各月末残高(取得原価または償却原価)の平均に基づいて算出しています。
(ニ) 資産運用利回り(実現利回り)
区分前連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
当連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
資産運用損益
(実現ベース)
(百万円)
平均運用額
(取得原価ベース)
(百万円)
年利回り
(%)
資産運用損益
(実現ベース)
(百万円)
平均運用額
(取得原価ベース)
(百万円)
年利回り
(%)
預貯金222,5880.0222,0650.0
コールローン------
買入金銭債権------
有価証券42110,7323.956614,0484.0
貸付金91,0520.9109781.1
土地・建物181,1311.6381,4952.6
その他------
合計45135,5041.361838,5871.6

(注) 平均運用額(取得原価ベース)は原則として各月末残高(取得原価または償却原価)の平均に基づいて算出しています。
(ホ) 資産運用利回り(実現利回り)にその他有価証券の評価差額等を加味した時価ベースの利回り(時価総合利回り)は以下のとおりです。
なお、資産運用損益等(時価ベース)は、資産運用損益(実現ベース)にその他有価証券に係る評価差額(税効果控除前の金額による)の当期増加額を加算した金額です。
また、平均運用額(時価ベース)は、平均運用額(取得原価ベース)にその他有価証券に係る期首評価差額(税効果控除前の金額による)を加算した金額です。
区分前連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
当連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
資産運用損益等
(時価ベース)
(百万円)
平均運用額
(時価ベース)
(百万円)
年利回り
(%)
資産運用損益等
(時価ベース)
(百万円)
平均運用額
(時価ベース)
(百万円)
年利回り
(%)
預貯金222,5880.0222,0650.0
コールローン------
買入金銭債権------
有価証券1,2549,99512.5△514,144△0.0
貸付金91,0520.9109781.1
土地・建物181,1311.6381,4952.6
合計1,28434,7673.74638,6830.1

(ⅲ)ソルベンシー・マージン比率
(イ)単体ソルベンシー・マージン比率
国内保険会社は、保険業法施行規則第86条及び第87条ならびに平成8年大蔵省告示第50号の規定に基づき、ソルベンシー・マージン比率を算出しています。アニコム損保における2022年3月期末のソルベンシー・マージン比率は、334.6%であり、健全性の基準値となる200%を上回っている状況であることから、十分な保険金等の支払能力を有しているものと認識しています。
アニコム損保の「ソルベンシー・マージン比率」については、以下のとおりです。
前会計年度
(2021年3月31日)
(百万円)
当会計年度
(2022年3月31日)
(百万円)
(A) 単体ソルベンシー・マージン総額20,74321,467
資本金又は基金等18,65820,288
価格変動準備金8098
危険準備金--
異常危険準備金1,4071,522
一般貸倒引当金4721
その他有価証券の評価差額(税効果控除前)86△475
土地の含み損益3730
払戻積立金超過額--
負債性資本調達手段等--
払戻積立金超過額及び負債性資本調達手段等のうち、マージンに算入されない額--
控除項目--
その他--
(B) 単体リスクの合計額
√{(R1+R2)²+(R3+R4)²}+R5+R6
11,66912,830
一般保険リスク(R1)11,33912,447
第三分野保険の保険リスク(R2)--
予定利率リスク(R3)--
資産運用リスク(R4)1,3181,596
経営管理リスク(R5)253280
巨大災害リスク(R6)--
(C) 単体ソルベンシー・マージン比率(%)
[(A)/{(B)×1/2}]×100
355.5334.6

(注) 上記の金額及び数値は、保険業法施行規則第86条(単体ソルベンシー・マージン)及び第87条(単体リスク)並びに平成8年大蔵省告示第50号の規定に基づいて算出しています。
<単体ソルベンシー・マージン比率>・損害保険会社は、保険事故発生の際の保険金支払や積立型保険の満期返戻金支払等に備えて準備金を積み立てていますが、巨大災害の発生や、損害保険会社が保有する資産の大幅な価格下落等、通常の予測を超える危険が発生した場合でも、十分な支払能力を保持しておく必要があります。
・この「通常の予測を超える危険」に対して「損害保険会社が保有している資本金・準備金等の支払余力」の割合を示す指標として、保険業法等に基づき計算されたのが「単体ソルベンシー・マージン比率」です。
・「通常の予測を超える危険」保険引受上の危険①、予定利率上の危険②、資産運用上の危険③、経営管理上の危険④、巨大災害に係る危険⑤の総額をいいます。
① 保険引受上の危険
(一般保険リスク)
:保険事故の発生率等が通常の予測を超えることにより発生し得る危険
(巨大災害に係る危険を除く)
(第三分野保険の保険リスク)
② 予定利率上の危険
(予定利率リスク)
:積立型保険について、実際の運用利回りが保険料算出時に予定した利回りを下回ることにより発生し得る危険
③ 資産運用上の危険
(資産運用リスク)
:保有する有価証券等の資産の価格が通常の予測を超えて変動することにより発生し得る危険等
④ 経営管理上の危険
(経営管理リスク)
:業務の運営上通常の予測を超えて発生し得る危険で上記①~③及び⑤以外のもの
⑤ 巨大災害に係る危険
(巨大災害リスク)
:通常の予測を超える巨大災害(関東大震災や伊勢湾台風相当)により発生し得る危険

・「損害保険会社が保有している資本金・準備金等の支払余力」(ソルベンシー・マージン総額)とは、損害保険会社の純資産(社外流出予定額等を除く)、諸準備金(価格変動準備金・異常危険準備金等)、土地の含み益の一部等の総額です。
・ソルベンシー・マージン比率は、行政当局が保険会社を監督する際に、経営の健全性を判断するために活用する客観的な指標のひとつですが、その数値が200%以上であれば「保険金等の支払能力の充実の状況が適当である」とされています。
(ロ)連結ソルベンシー・マージン比率
アニコム ホールディングス株式会社の「連結ソルベンシー・マージン比率」については、以下のとおりです。
前連結会計年度
(2021年3月31日)
(百万円)
当連結会計年度
(2022年3月31日)
(百万円)
(A)連結ソルベンシー・マージン総額25,29326,404
資本金又は基金等23,16425,202
価格変動準備金8098
危険準備金--
異常危険準備金1,4071,522
一般貸倒引当金51626
その他有価証券の評価差額(税効果控除前)86△475
土地の含み損益3730
未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用の合計額(税効果控除前)--
保険料積立金等余剰部分--
負債性資本調達手段等--
保険料積立金等余剰部分及び負債性資本調達手段等のうち、マージンに算入されない額--
少額短期保険業者に係るマージン総額--
控除項目--
その他--
(B)連結リスクの合計額
√{(√(R1²+R2²)+R3+R4)²+(R5+R6+R7)²}+R8+R9
11,70212,874
損害保険契約の一般保険リスク(R1)11,33912,447
生命保険契約の保険リスク(R2)--
第三分野保険の保険リスク(R3)--
少額短期保険業者の保険リスク(R4)--
予定利率リスク(R5)--
生命保険契約の最低保証リスク(R6)--
資産運用リスク(R7)1,5491,876
経営管理リスク(R8)257286
損害保険契約の巨大災害リスク(R9)--
(C)連結ソルベンシー・マージン比率(%)
[(A)/{(B)×1/2}]×100
432.2410.1

(注) 上記の金額及び数値は、保険業法施行規則第86条の2(連結ソルベンシー・マージン)及び第88条(連結リスク)並びに平成23年金融庁告示第23号の規程に基づいて算出しています。
<連結ソルベンシー・マージン比率>・連結ソルベンシー・マージン比率の計算対象となる範囲は、連結財務諸表の取扱いと同一です。
・「通常の予測を超える危険」
保険引受上の危険①、予定利率上の危険②、最低保証上の危険③、資産運用上の危険④、経営管理上の危険⑤、巨大災害に係る危険⑥の総額をいいます。
① 保険引受上の危険(損害保険契約の一般保険リスク、生命保険契約の保険リスク、第三分野保険の保険リスク及び少額短期保険業者の保険リスク):
保険事故の発生率等が通常の予測を超えることにより発生し得る危険(巨大災害に係る危険を除く)
② 予定利率上の危険(予定利率リスク):
積立型保険や生命保険について、実際の運用利回りが保険料算出時に予定した利回りを下回ることにより発生し得る危険
③ 最低保証上の危険(生命保険契約の最低保証リスク):
変額保険、変額年金保険の保険金等の最低保証に関する危険
④ 資産運用上の危険(資産運用リスク):
保有する有価証券等の資産の価格が通常の予測を超えて変動することにより発生し得る危険等
⑤ 経営管理上の危険(経営管理リスク):
業務の運営上通常の予測を超えて発生し得る危険で上記①から④及び⑥以外のもの
⑥ 巨大災害に係る危険(巨大災害リスク):
通常の予測を超える損害保険契約の巨大災害(関東大震災、伊勢湾台風相当や外国で発生する巨大災害)により発生し得る危険

・「当社及びその子会社等が保有している資本金・準備金等の支払余力」とは、当社及びその子会社等の純資産(剰余金処分額を除く)、諸準備金(価格変動準備金・異常危険準備金等)、国内の土地の含み益の一部等の総額です。
・ソルベンシー・マージン比率は、行政当局が保険会社を監督する際に、経営の健全性を判断するために活用する客観的な指標のひとつですが、その数値が200%以上であれば「保険金等の支払能力の充実の状況が適当である」とされています。
<ペット向けインターネットサービス事業>株式会社シムネットにおいては、犬や猫を販売するブリーダーと飼い主のマッチングサイトや保護された犬や猫の譲渡の機会を提供する里親マッチングサイトの運営等の「ペット向けインターネットサービス事業」を行っており、当連結会計年度における経常収益は、1,753百万円(前連結会計年度比11.6%増)となりました。同社が運営する「みんなのブリーダー」は日本最大のブリーダーマッチングサイトであり、このプラットフォームを活用することで、当社グループの中核事業である損害保険事業のペット保険契約件数の増加に向けた効果的・効率的な施策につなげるとともに、ブリーダーサポートサービスの拡大につなげています。
<その他の事業>その他の事業の経常収益は、前年同期比573百万円増(同21.5%増)の3,238百万円となりました。
・動物病院支援事業
アニコム パフェ株式会社において、動物病院経営に必要となる顧客管理、レセプト精算、診療明細書の発行等の機能を有しているカルテ管理システム「アニコムレセプター」の開発、販売、保守等を行っており、当連結会計年度における経常収益は278百万円(前連結会計年度比11.3%増)となりました。
・保険代理店事業
アニコム フロンティア株式会社において、ペット関連の取引先企業等に対して損害保険及び生命保険の募集・販売を行っており、当連結会計年度における経常収益は15百万円(前連結会計年度比4.6%増)となりました。
・動物医療分野における臨床・研究事業
アニコム先進医療研究所株式会社において、どうぶつ医療分野における基礎研究の推進、科学的根拠に基づく診療方法の確立及び、予防・先進医療の開発に向けた研究・臨床・開発等を行うとともに、地域獣医療のサポートとしての病院承継を行った結果、当連結会計年度における経常収益は1,641百万円(前連結会計年度比15.2%増)となりました。アニコム先進医療研究所株式会社では、自ら動物病院を運営し、予防から1次・2次診療を展開しているところ、その過程で得られた医療データ等を活用し、次世代の予防法の確立を目指しています。
・遺伝子検査等事業
アニコム パフェ株式会社において、親と子の遺伝子検査を通じてペットが生まれてくる際の遺伝病を避けるべく、ペットショップ及びブリーダー向けに遺伝子検査の販売を行っております。加えて、どうぶつの健康チェックを目的とした腸内フローラ測定サービス(どうぶつ健活)の販売等を行っており、当連結会計年度における経常収益は596百万円(前連結会計年度比16.7%増)となりました。
・その他事業
当社グループ会社では、上記のほかに、オンラインショップ「パフェオンライン」、各検査をキーにしたオーダーメイドペットフードである「きみのごはん」の販売、ペットの健康に関する24時間365日の電話相談サービス、ペットを失った悲しみ(ペットロス)を支えるWEBサイト「アニコム メモリアル」の運営、動物関係者に特化した人材紹介サイト「アニジョブ」の運営等の新たな収益源確保を図ってきました。その結果、これらの事業の経常収益は706百万円(前連結会計年度比52.2%増)となっています。
②資産、負債及び資本の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ、3,176百万円増加して58,635百万円となりました。その主な要因は、有価証券の増加4,903百万円です。
負債の部は、前連結会計年度末に比べ1,577百万円増加して31,319百万円となりました。その主な要因は、保険契約の増加に伴う保険契約準備金の増加1,671百万円であります。なお、金融機関等からの借入金はありません。
純資産の部は、前連結会計年度末に比べ、1,598百万円増加して27,316百万円となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益2,112百万円の計上によるものです。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より1,141百万円減少し、27,691百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
保有契約の順調な増加により、税金等調整前当期純利益を2,995百万円計上したほか、責任準備金が1,505百万円増加したこと等により4,456百万円の収入となり、前連結会計年度に比べると225百万円の収入の増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
5,485百万円の支出となりました。主に有価証券の取得による支出であり、前連結会計年度に比べると3,355百万円の支出の増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
前連結会計年度では5,154百万円の収入、当連結会計年度では112百万円の支出となりました。
④生産、受注及び販売の実績
当社グループの業務の性質上、生産、受注及び販売の実績として把握することが困難であるため、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載しているとおり、経常収益の実績を記載しています。
(2) 経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
①経営数値目標に対する進捗
当社グループでは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)アニコムグループの理念体系」に記載のとおり、「成長性」「安全性」「効率性」を重要な経営上の指標としています。当連結会計年度は「中期経営計画2019-2021」の最終年度に当たりますが、各経営目標指標に対する進捗は、次のとおりです。
<成長性>当社グループでは、「中期経営計画2019-2021」において、連結経常収益3年平均成長率(CAGR)については10%以上、連結経常利益3年平均成長率(CAGR)については20%以上を目標として掲げてきました。
そうした中で、中期経営計画の最終年度である当連結会計年度は、コロナ禍で堅調だったペット飼育需要に一部落ち着きが見え始めてはきたものの、積極的に新規契約の獲得を実施、保有契約件数が前期比11.6%増となり、保険引受収益も前期比9.3%増と堅調に増加しました。これらの他にも、保険事業以外では「ペット向けインターネットサービス事業」を展開するシムネット社やブリーディングサポート事業の一つである遺伝子検査事業、病院運営等のその他の経常収益についても、前期比18.2%増と拡大しました。その結果、当連結会計年度の連結経常収益は、前期比10.3%増となり、3年間の平均成長率は約14%と目標を大きく上回りました。
一方で、当連結会計年度における連結経常利益は、年度後半にはコロナ禍が飼い主行動に与える変化の影響も出尽くし、安定化してきたものの、前期比14.8%増、計画比4.0%減の3,166百万円となりました。その結果、3年間の平均成長率も約12%となりました。
「中期経営計画2019-2021」において掲げた3年平均成長に関しては、当初計画策定時の「事業拡大投資は行いつつも、利益成長を狙う」とした方針を、コロナ禍といった経営環境の大きな変化もあり、利益の短期的な刈り取りよりも、競合に対抗しながら新規契約獲得優先する方針に変更した結果と認識しております。この結果を踏まえ、新たな「中期経営計画2022-2024」では、規模と収益のバランスを重視する成長を目指していきたいと考えています。
<安全性>当社グループでは、「中期経営計画2019-2021」において、アニコム損保のソルベンシー・マージン比率について、380%程度を目標として掲げていました。
当社は、2018年度に、第三者割当による第6回新株予約権を発行し、6,657百万円を調達しました。そのうち、3,000百万円をアニコム損保への増資とした結果、2019年3月期連結会計年度末のアニコム損保のソルベンシー・マージン比率は379.8%となりました。当連結会計年度末のアニコム損保のソルベンシー・マージン比率は、ソルベンシー・マージン総額が増加した一方で、コロナ禍におけるペット飼育需要の高まりの中で積極的に新規契約の獲得を実施したことによる既経過保険料の増加に伴う「一般保険リスク」が増加したことに加え、資産運用総額の拡大による「資産運用リスク」の増加等により、同比率が334.6%と前期比で20.9ポイントの低下となりました。
「中期経営計画2019-2021」において掲げた380%程度を下回る結果となりましたが、新たな「中期経営計画2022-2024」の中では、中期的な保険の健全性に係る資本規制(リスク係数等)見直しの議論が規制当局で進んでいることから、今後新たに創出されるリスク量を勘案しながら目標値の再設定を検討していくと同時に、引き続き保険金の削減や損害率の低減に努め、ペット保険事業等の強化に取り組んでいきたいと考えています。
[アニコム損保のソルベンシー・マージン比率の推移]

<効率性>当社グループでは、「中期経営計画2019-2021」において、ROEについて、株主資本コストを上回る水準を達成することが重要であるという考え方のもと、10~12%程度を目標として掲げています。
当連結会計年度のROEについては、2018年度に実施した資金調達の影響等で、6.5%まで低下した前期から、収益性と資本効率の向上により、8.0%まで改善しました。
当社の直近の株主資本コストである6.4%(※)と比較すると1.6ポイントのエクイティ・スプレッド(「ROE>資本コスト」)の水準となっていますが、ROE水準としては目標との間に依然として乖離があります。
新たな「中期経営計画2022-2024」の中では、2024年度目標として新たにROE10%水準を掲げており、ペット保険事業に加え、保険以外の事業の収益性や投資効率の改善を図ることで資本効率の向上を図り、エクイティ・スプレッドの拡大を目指していきたいと考えています。
(※)当社株主資本コストの算出
株主資本コストの算出には資本資産評価モデル(CAPM)を使用しており、国債などの安定資産の期待収益率、株式市場のリスクプレミアムに当社の株価変動率及び株式市場全体の変動率を加味した数値を用いて推計しています。
(株主)資本コスト = Rf(リスクフリーレート) + β(ベータ値) × マーケット・リスクプレミアム
(対TOPIX過去5年週次)
6.4% = 0.21% + 1.009 × 6.2%
[経常収益・経常利益の推移][ROEの推移]

②財政状態の分析
当社グループの当連結会計年度の営業キャッシュ・フローは4,456百万円であり、当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)を、27,691百万円保有しています。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、財務体質の健全性の維持と適切な資本配分による資本効率の改善と企業価値向上の実現に向け、営業キャッシュ・フローにより得られた資金を、再投資として、財務価値・非財務価値の双方に貢献度の高い案件(事業拡大投資+サステナビリティ投資)に優先的に配分すると同時に、段階的な株主還元の改善を図り、投資と還元のバランスに配慮した配分としています。
③重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しています。その作成には、経営者による会計方針の選択適用、合理的な見積りを必要としますが、実際には見積りと異なる結果となることもあります。
当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載していますが、特に以下の項目については、連結財務諸表に大きな影響を及ぼすと考えています。
a.有価証券の減損
売買目的有価証券以外の有価証券について、時価若しくは実質価額が取得原価に比べて著しく下落した場合、回復する見込みがあると認められるものを除き、減損処理を行っています。
b.支払備金
保険契約に基づいて支払義務が発生したと認められる保険金等のうち、未だ支払っていない金額を見積り、支払備金として積み立てています。このうち既発生未報告損害に対する支払備金については、主に統計的見積法により算出しております。各事象の将来における状況変化などにより、支払備金の計上額が、将来の保険金支払額と異なる可能性があります。
c.責任準備金
保険契約に基づく将来における債務の履行に備えるため、責任準備金等を積み立てています。当初想定した環境や条件等が大きく変化し、責任準備金等を上回る支払が発生する可能性があります。
d.固定資産の減損
固定資産については、のれんを含む資産グループに減損の兆候があり、かつ、当該資産グループに係る割引前将来キャッシュ・フローの合計が当該資産グループの帳簿価額を下回る場合に、減損損失を計上することとしております。
減損の兆候把握及び減損損失の認識判定に当たっては、各資産グループが使用されている事業の将来利益やキャッシュ・フローを予測する必要があり、これらの予測に当たっての主要な仮定は、各事業を取り巻く経営環境の変化や事業戦略の成否によって影響を受けるため、不確実性を伴うものであります。したがって、これらの仮定が変化した場合には、当連結会計年度末において減損損失の計上を不要と判断したのれん含む資産グループについて、減損損失を計上する必要が生じる可能性があります。
なお、のれんの評価に関する算出方法等、主要な仮定については、第5経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載しております。
e.繰延税金資産及び繰延税金負債
繰延税金資産及び繰延税金負債については、「税効果会計に係る会計基準(平成10年10月30日企業会計審議会)」に基づき回収可能と認められる額を計上しています。

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