有価証券報告書-第15期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/03/26 16:28
【資料】
PDFをみる
【項目】
110項目
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析の検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
(業績等の概要)
(1)事業の進捗の状況
① 国内事業
[製品の不良品問題について]
当社は、2019年8月7日に公表した業績予想修正の理由に記載しましたように、トレアキシン®の国内販売においてアステラス製薬株式会社の連結子会社であるアステラス ドイッチランド社(以下「アステラスドイツ」という)から輸入した凍結乾燥注射剤において異物の混入及び外観不良などが両者間で締結した供給契約で定めた品質基準を著しく超えた割合で認められたことを受けて、当社から販売委託先のエーザイ株式会社へのトレアキシン®100mg製剤の出荷時期が当初の予定よりも遅延しました。この影響により当事業年度の売上高は、2,837,753千円となり、当初計画比36.4%の減少、営業損失は4,301,615千円(当初計画は営業損失3,587百万円)となりました。
今後同様の品質問題を繰り返さないようアステラスドイツに対して厳重に抗議するとともに代替バッチの製造と迅速な出荷を強く要求した結果、現在代替バッチの供給を受けておりますが、一部代替バッチの不安定な納期と継続する高い不良品率により、依然、トレアキシン®の在庫レベルは低い状況が続いており、当社はアステラスドイツに対して供給元としての責務を果たすよう引き続き強く要請しております。当社は、製薬企業の使命である高品質の医薬品の安定的供給の責任を果たすべく、アステラスドイツへ改善を求めることを含めて協議を継続してまいります。これに対してアステラスドイツはCAPA(改善措置・予防措置)プログラムを設置しておりますが、その有効性については現時点では確認ができておりません。
[自社販売体制の構築について]
当社は、販売委託先であるエーザイ株式会社(以下「エーザイ」という)との事業提携契約が2020年12月に満了となることから、2018年10月よりトレアキシン®の国内販売について自社による販売体制構築の準備を開始しました。2021年度の収益化とその後の収益の持続的拡大は当社にとっては最重要課題であり、自社販売体制への移行により今後の事業展開を盤石なものとすることを計画しています。
当事業年度においては、自社販売体制における営業組織の中核と位置づけているトレアキシンマネージャーの増員と研修を計画通りに実施した上で、2019年7月より各トレアキシンマネージャーが担当地域に根ざした情報提供活動を開始しており、2020年度上半期の全国営業組織の構築完了に向けて着実に進展しました。当第4四半期においては、全国営業組織完成に必要となるリージョナルセールスマネージャーとトレアキシンマネージャーを追加採用したことに加えて、流通及び物流機能を整備すべく医薬品卸売業者との業務提携及び物流センターの東日本地域と西日本地域の2拠点化の確立についても大きな進捗を達成しております。さらには社内のインフラ整備としてERPを含めた情報システムについても鋭意準備を進めており、これらの活動により、当社が目指すより高度の専門性と豊富な経験に基づき高い生産性に裏付けられたハイパフォーマンスの営業組織の構築は順調に進捗しました。
[抗がん剤 SyB L-0501(凍結乾燥注射剤) / SyB L-1701(RTD製剤) / SyB L-1702(RI製剤)(一般名:ベンダムスチン塩酸塩、製品名:トレアキシン®)]
トレアキシン®については現在、業務提携先のエーザイを通じ、国内販売をしています。未治療(初回治療)の低悪性度非ホジキンリンパ腫(低悪性度NHL)及びマントル細胞リンパ腫(MCL)(2016年12月に製造販売承認を取得)、再発・難治性の低悪性度非ホジキンリンパ腫(注1)(低悪性度NHL)及びマントル細胞リンパ腫(MCL)(2010年10月に製造販売承認を取得)、慢性リンパ性白血病(CLL)(2016年8月に製造販売承認を取得)を適応症として悪性リンパ腫領域においては幅広く使われております。2018年7月に日本血液学会が発行した造血器腫瘍診療ガイドラインにトレアキシン®とリツキシマブの併用療法(BR療法)が新たに収載され、既承認のすべての適応症において、標準的治療の選択肢として推奨されることになりました。これにより名実ともに悪性リンパ腫における標準療法としてトレアキシン®が位置づけられました。高い専門性を具備した自社販売体制に切り替えることにより欧米並みの高い市場占有率を達成することを計画しております。
本剤については、既に承認を取得した適応症に加え、4つ目の適応症である再発・難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(r/r DLBCL)の第Ⅲ相臨床試験を実施し、2019年11月に試験成績の主要評価項目である奏効率において期待奏効率を上回る良好な結果が得られたことを発表しました。現在、2020年第2四半期に向けて承認申請を行うべく申請の準備に入っております。本適応症の追加については、優れた標準療法がないことから医療現場の切実なニーズがあり患者団体並びに関係学会からも審査当局に対してBR療法を使えるようにして欲しいという強い要望書が出ておりました。
2017年9月にイーグル・ファーマシューティカルズ社(本社:米国ニュージャージー州)との間でトレアキシン®液剤(RTD製剤及びRI製剤(注2))に関して日本における独占的ライセンス契約を締結しております。RTD製剤については医薬品医療機器総合機構との相談を経て、既に2019年9月に承認申請を完了し、2021年第1四半期を発売時期と想定しております。RI製剤につきましては2018年11月に安全性の確認を主目的とした治験を開始し、2019年4月の最初の患者登録以来、症例集積は順調に進捗しており2020年1月末時点で31症例の登録が完了しております。当治験終了後に早期に承認申請を行った上で2022年上半期の発売を目指しています。本製剤は、投与時間が、従来の凍結乾燥注射剤及びRTD製剤の60分に対して投与時間が10分間と大幅に短縮されるため患者さんと医療従事者の負担を大幅に低減することが可能となることから大きな付加価値を提供することができます。更には、液剤の製剤ライセンスによる複数の特許保護を通じてトレアキシン®の製品寿命を2031年まで延長することが可能となり開発戦略を含めて事業価値の最大化を図ってまいります。
また、2018年7月には製造販売承認事項に係わる一部変更の承認を取得したことにより、低悪性度NHLの代表的な組織型であるCD20陽性の濾胞性リンパ腫(FL)に対して、リツキシマブのみならず新規の抗CD20抗体製剤との併用が可能となり、新たな治療選択肢として2018年8月に販売開始されたオビヌツズマブ(注3)との併用療法が患者さんに提供されております。また、2019年3月に腫瘍特異性T細胞輸注療法(注4)の前処置に関する一部変更の承認を取得したことにより、2019年5月に薬価収載された国内初のキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法(注5)「キムリア®点滴静注」(注6)の前処置としてトレアキシン®の使用が可能となりました。再生医療等製品の前処置としての使用方法の広がりによって悪性リンパ腫における標準療法としてのトレアキシン®の位置づけがより強固なものとなりつつあります。
なお、トレアキシン®の更なる可能性を探求するため実施していた進行性固形がんを対象とした第Ⅰ相臨床試験および全身性エリテマトーデス(SLE)に対する治療効果の確認を目的とした前臨床試験については完了し当初の試験目的は達したものの開発は中止を決定しました。限られた経営資源を最大限に活用することを鑑み、事業戦略的な判断により新規にライセンスを取得した後述の抗ウイルス薬ブリンシドフォビルの国内及び海外における開発を優先させることにしました。
(注1) 非ホジキンリンパ腫とは、白血球の中のリンパ球ががん化した悪性腫瘍である悪性リンパ腫のうち、ホジキンリンパ腫以外の総称です。日本人の悪性リンパ腫では、大半を非ホジキンリンパ腫が占めています。
(注2) RTD製剤及びRI製剤は、従来の凍結乾燥注射剤(FD)とは異なり既に液化された製剤です。RTD製剤(Ready To Dilute)は調剤作業を大幅に低減し、さらに急速静注であるRI製剤(Rapid Infusion)により点滴時間を従来の60分間から10分間に短縮することにより、FD製剤に比べ患者さんの負担を大幅に軽減し、さらには医療従事者に大きな付加価値を提供することが可能になります。
(注3) オビヌツズマブ(ガザイバ®:販売元 中外製薬株式会社):非ホジキンリンパ腫の治療薬として国内外の治療ガイドラインで推奨されているリツキシマブと同様、幹細胞や形質細胞以外のB細胞上に発現するタンパク質であるCD20に結合する、糖鎖改変型タイプⅡ抗CD20モノクローナル抗体で、標的となるB細胞を直接、および体内の免疫系とともに攻撃し、破壊するようデザインされています。
(注4) 腫瘍特異性T細胞輸注療法とは、がん患者さん自身の腫瘍特異的T細胞(がん細胞を特異的に認識するT細胞)に、体外で人工的にがん特異性を付与し、細胞を増幅した後に患者さんに投与する療法です。
(注5) キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法は、腫瘍特異性T細胞輸注療法の中でも、腫瘍細胞上の膜抗原を認識する抗体の抗原結合部位とT細胞受容体の細胞内ドメインを組み合わせたキメラ抗原受容体(chimeric antigen receptor; CAR)をコードする遺伝子をT細胞に導入して増幅・輸注する療法です。CARの標的としてB細胞上に発現するCD19を用いた臨床試験では、B細胞性腫瘍患者にCD19指向性CAR導入T細胞が投与され、著明な臨床効果が得られています。
(注6) キムリア®点滴静注(一般名 チサゲンレクルユーセル:販売元 ノバルティスファーマ株式会社):国内で初めて承認されたキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法で、再発又は難治性のCD19陽性のB細胞性急性リンパ芽球性白血病(B-ALL)および再発又は難治性のCD19陽性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を適応症として2019年3月に製造販売承認を取得し、2019年5月に薬価収載されました。
[抗がん剤 SyB L-1101(注射剤) / SyB C-1101(経口剤)(一般名:Rigosertib Sodium<リゴセルチブナトリウム>)]
リゴセルチブ注射剤については、導入元であるオンコノバ・セラピューティクス社(本社:米国ペンシルベニア州、以下「オンコノバ社」という)が実施している国際共同第Ⅲ相臨床試験の日本における臨床開発を当社が担当しており、国内では2015年12月に試験が開始され、2019年12月末時点で48症例が登録されています。本試験は、現在の標準治療である低メチル化剤による治療において効果が得られない、治療後に再発した、または低メチル化剤に不耐容性を示した高リスク骨髄異形成症候群(高リスクMDS)を対象とし、全世界から20ヶ国以上が参加して実施中です。オンコノバ社の2019年12月の発表によれば、2019年11月時点で全世界における目標の360症例に対して症例集積が90%を超えており、トップライン(主要評価項目)の結果を2020年度上半期に報告するとしております。この試験の成績を基に、欧米と同時期に日本での承認申請を行うことを計画しています。
リゴセルチブ経口剤については、オンコノバ社が米国において初回治療の高リスクMDSを目標効能とする第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験(アザシチジン(注7)併用)を完了し、リゴセルチブ経口剤とアザシチジンを併用した際の有効性および安全性が示唆されています。当社はリゴセルチブ経口剤の日本人での忍容性及び安全性を確認するために2017年6月に国内第Ⅰ相臨床試験を開始し、2017年10月の最初の患者登録以来着実に症例集積を推し進め、2019年6月に症例登録を完了しました。同試験終了後、アザシチジンとの併用の第Ⅰ相試験を速やかに実施し、リゴセルチブ経口剤についても欧米に遅れることなく日本での承認申請を行うべく、現在オンコノバ社が検討している初回治療の高リスクMDSを対象としたアザシチジンとの併用による国際共同試験に参加する予定です。本国際共同試験については2019年12月の第61回米国血液学会議(ASH: The American Society of Hematology)で発表されたデータを基に未治療高リスクMDSを対象とした第Ⅱ/Ⅲ相アダプティブ臨床試験(Phase 2/3 adaptive trial)のデザインを検討中であることをオンコノバ社は2019年12月に発表しております。
(注7) アザシチジン(ビダーザ®:販売元 日本新薬株式会社):2011年にMDSに対する第Ⅲ相臨床試験において、初めて生存期間の延長が認められたことから承認された低メチル化剤(注射用)で、現在、造血幹細胞移植が難しいMDS患者に対する第一選択薬として使用されています。MDSは一種の前白血病であり、その病態にはDNAの過剰なメチル化による癌抑制遺伝子の発現の低下が大きく関係していると考えられています。アザシチジンなどの低メチル化剤はDNAのメチル化を阻害する作用により癌抑制遺伝子の発現を回復させ白血病への進行を抑えると考えられています。
[抗ウイルス薬 SyB V-1901(一般名:Brincidofovir<ブリンシドフォビル>)]
当社は2019年9月30日にキメリックス・インク社(本社:米国ノースカロライナ州、以下「キメリックス社」という)との間で抗ウイルス薬ブリンシドフォビルの注射剤及び経口剤(SyB V-1901、以下各々「BCV IV」及び「BCV Oral」という)(注8)に関しての独占的グローバルライセンス契約を締結しました。当社は天然痘疾患を除くすべての疾患を対象としたBCVの世界全域における開発・販売に加えて製造を含む独占的権利をキメリックス社から取得したことにより、高品質の医薬品供給のための一貫体制を備えたグローバル市場を対象として事業展開をするスペシャリティファーマへの転換を進めてまいります。
開発については、国内においてはBCV IVにより「空白の治療領域」となっている医療ニーズの高い造血幹細胞移植後のウイルス性出血性膀胱炎(vHC)(注9)を最初の疾患ターゲットとし、本剤を必要とする患者さんに一日も早く提供できるよう、世界に先駆けてまず国内で臨床開発を進め承認を取得する計画でおります。また同時に、BCV IVによる欧米を含めた国際共同臨床試験を実施しグローバル展開を図ってまいります。BCV IVは造血幹細胞移植のみならず臓器移植含め移植領域全般にわたり広く使われることが考えられ、腎臓移植後のウイルス感染症に対する臨床開発も計画しております。日本市場に比べ臓器移植の市場規模が大きい欧米市場及び中国市場を含めたアジア地域での事業展開を睨み、対象疾患の地域特性を生かしたパートナーシップも視野に入れて現在検討中です。2016年5月に設立した100%出資の米国子会社 SymBio Pharma USA, Inc.(本社:米国カリフォルニア州メンローパーク)の戦略的活用も含めて事業価値最大化の可能性を追求してまいります。BCV Oralにつきましては、今後、製剤改良を含めて開発計画を検討してまいります。BCV IV及びBCV Oralの2製剤の今後のグローバル開発については、現在、海外の各専門領域の有力な研究者の方々と検討中です。本剤については既にキメリックス社による欧米における臨床試験においてBCV Oralが高活性の抗ウイルス効果を示し、また広域のスペクトラムを有することが確認されており、これらの知見を基にグローバルの臨床試験のデザインを検討してまいります。
(注8) ブリンシドフォビル(BCV)は、シドフォビル(CDV、欧米では既承認・販売の抗ウイルス薬、本邦は未承認)に脂肪鎖(ヘキサデシルオキシプロピル:HDP)が結合した構造となっており、速やかに脂質二重膜へ取り込まれ効率よく細胞内へ移行した後、細胞内ホスフォリパーゼによる代謝によって脂肪鎖が切り離され、生成された活性化体(CDV-PP:CDV diphosphate)が細胞内で長時間保持される結果、抗ウイルス活性が飛躍的に向上した化合物です。また、HDP結合により、OAT-1トランスポーターによる腎尿細管上皮細胞への蓄積が生じないことに加え、CDVが血中に遊離するレベルは低いため、CDVの根本的問題であった腎毒性を回避できます。
(注9) ウイルス性出血性膀胱炎(vHC):造血幹細胞移植後に頻発するウイルス感染症の中でも、BKウイルスおよびアデノウイルスによる出血性膀胱炎は、頻尿、腹痛、排尿痛などが患者を苛み、国内での比率が高い非血縁者ドナーおよび臍帯血移植において発症しやすく、免疫システムの再構築に要する時間的問題もあいまって治療に難渋するケースが少なくありません。重症化すると播種性の感染症を来して致死性となる例や腎不全をもたらして致死となる例も報告されています。シドフォビル(CDV)など現在治療に用いられている薬剤は未承認あるいは適応外です。
[自己疼痛管理用医薬品 SyB P-1501]
当社が2015年10月にザ・メディシンズ・カンパニー社(本社:米国ニュージャージー州、契約の相手先は同社完全子会社であるインクライン・セラピューティクス社)から導入したSyB P-1501については、同社の本製品の事業の継続性について当社が懸念を抱く事象が生じたため、患者さんの利益を最優先する観点から2017年4月21日より新規症例登録を一時的に中断しておりました。
その後、当社は2017年10月11日に、ザ・メディシンズ・カンパニー社によるライセンス契約の不履行に起因して生じた損害の賠償として82百万米ドル(約90億円)の支払いを求める仲裁を国際商業会議所の規定に基づき申し立て、同社が欧米市場で本製品の事業活動の中止・撤退を決定したことに伴い、ライセンス契約に基づく義務の履行について十分な保証を当社に対して提供できなかったことはライセンス契約の重大な違反である旨仲裁で主張しています。また、2017年11月30日に同社によるライセンス契約の違反が約定期間内に治癒されなかったことを受けて、ライセンス契約を解除し、本製品の開発は2018年2月9日に中止しました。
ザ・メディシンズ・カンパニー社との仲裁手続は現在も継続中です。なお、2020年1月6日にノバルティスAG社(本社:スイス)がザ・メディシンズ・カンパニー社の買収を完了したことを発表しております。
② 海外事業
SyB L-0501については、韓国、台湾、シンガポールにおいても販売されており、当社の製品売上は計画を上回る水準で順調に推移しました。
③ 新規開発候補品の導入
当社は常時複数のライセンス案件を検討しており、新薬開発候補品のライセンス権利取得に向けた探索評価の継続的な実施を通じてパイプラインの拡充を行うことにより、収益性と成長性を兼ね備えたバイオ製薬企業として長期的な事業価値の創造を目指しております。
また、100%出資の米国子会社 SymBio Pharma USA, Inc.をグローバル事業の拠点として新薬候補品の全世界におけるライセンス権利を積極的に取得することにより、米国、日本、欧州をはじめとする主要市場において開発・商業化を目指して、グローバル・スペシャリティファーマへの転換を進めてまいります。
④ 経営成績の状況
以上の結果、当事業年度の売上高は、トレアキシン®の製品販売等により、2,837,753千円となり、売上高全体で前年同期比26.0%減少となりました。
一方、販売費及び一般管理費は、新規開発品である抗ウイルス薬ブリンシドフォビルの導入にかかる契約一時金、トレアキシン®の注射剤、経口剤及びリゴセルチブの注射剤、経口剤の臨床試験費用が発生したこと等により、研究開発費として2,441,552千円(前年同期比33.2%増)を、その他の販売費及び一般管理費として2,724,814千円(前年同期比36.5%増)を計上したことから、合計で5,166,366千円(前年同期比34.9%増)となりました。
これらの結果、当事業年度の営業損失は4,301,615千円(前年同期は営業損失2,656,072千円)となりました。また、受取保険金2,736千円を主とする営業外収益4,331千円を計上した一方、為替差損54,755千円、株式交付費13,932千円、支払手数料10,457千円を主とする営業外費用79,372千円を計上したこと等により、経常損失は4,376,655千円(前年同期は経常損失2,748,730千円)、当期純損失は4,376,258千円(前年同期は当期純損失2,752,533千円)となりました。
なお、当社の事業は医薬品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しています。
⑤ 財政状態の状況
当事業年度末における総資産は、未収消費税等が150,469千円、売掛金が137,554千円、ソフトウエア仮勘定が125,120千円、ソフトウエアが44,028千円、建設仮勘定が21,513千円、立替金が10,644千円、前払費用が10,629千円それぞれ増加した一方、現金及び預金が910,525千円、商品及び製品が533,824千円それぞれ減少したこと等により、前事業年度末に比べ965,467千円減少し、5,273,955千円となりました。負債の部については、買掛金が605,187千円、為替予約が16,427千円それぞれ減少した一方、未払金が135,845千円、未払法人税等が16,506千円それぞれ増加したこと等により、前事業年度末に比べ463,784千円減少の873,838千円となりました。
純資産の部については、資本金が1,898,059千円、資本準備金が1,898,059千円、新株予約権が91,016千円それぞれ増加した一方、当期純損失の計上により利益剰余金が4,376,258千円減少し、自己株式が15,059千円増加したこと等により、前事業年度末に比べ501,683千円減少の4,400,116千円となりました。この結果、自己資本比率は71.7%と前事業年度末に比べ1.6ポイント増加しました。
⑥ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、新株の発行等により増加したものの、税引前当期純損失の計上により、前事業年度末に比べ910,525千円減少の3,910,830千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
たな卸資産533,824千円の減少、株式報酬費用127,144千円の計上、未払金124,233千円の増加、為替差損83,370千円の計上、減価償却費38,085千円の計上、株式交付費13,932千円の計上、支払手数料10,457千円の計上等による営業活動資金の増加要因はあったものの、税引前当期純損失4,372,458千円の計上、買掛金605,187千円の減少、未収消費税等150,469千円の増加、売上債権137,554千円の増加、前払費用18,649千円の増加、立替金10,644千円の増加等より、全体では4,350,738千円の減少(前年同期は2,324,547千円の減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
無形固定資産の取得による支出192,013千円、有形固定資産の取得による支出24,498千円等により、全体では216,462千円の減少(前年同期は26,180千円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
自己株式の取得による支出20,871千円、株式の発行による支出11,582千円による財務活動資金の減少要因はあったものの、新株予約権の行使による株式の発行による収入3,771,476千円等により、全体では3,740,045千円の増加(前年同期は4,272,056千円の増加)となりました。
⑦ 生産、受注及び販売の状況
(生産実績)
当社は生産を行っていないため、該当事項はありません。
(商品仕入実績)
当事業年度の商品仕入実績は次のとおりであります。
当事業年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
商品仕入高(千円)前年同期比(%)
商品仕入1,684,45356.7
合計1,684,45356.7

(注) 1.当社の事業は、医薬品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントである
ため、セグメント別の記載を省略しております。
2.金額は仕入価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
(受注実績)
当社は受注生産を行っていないため、該当事項はありません。
(販売実績)
当事業年度の販売実績は次のとおりであります。
当事業年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
販売高(千円)前年同期比(%)
商品販売2,811,27273.8
マイルストーン収入26,481103.2
合計2,837,75374.0

(注) 1.当社の事業は、医薬品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントである
ため、セグメント別の記載を省略しております。
2.最近2事業年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は
次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
当事業年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
エーザイ株式会社3,648,49395.12,831,27299.8

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
⑧ 資本の財源及び資金の流動性について
当社は、新規開発品の導入と、その開発に対して積極的に資金を投下しておりますが、当社は創業間もないベンチャー企業であり、また開発第1号品であるSyB L-0501の販売収益がこれらの資金需要を賄うには未だ十分ではないことから、これらの資金は主に公募増資や第三者割当による新株の発行により調達しています。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。