有価証券報告書-第14期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/21 15:45
【資料】
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【項目】
80項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して作成されております。当社はこの財務諸表の作成にあたって、たな卸資産の評価、減価償却資産の耐用年数の設定、繰延税金資産の計上、偶発債務の認識等の重要な会計方針に関する見積りおよび判断を行っております。当社経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積りおよび判断を行い、それらに対して継続して評価を行っております。また、実際の結果は、見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2)経営成績の分析
当社は、当事業年度より開始した事業計画において「ビジュアル・コンピューティング分野のワンストップ・ソリューションプロバイダーになる」を掲げ、IPコアライセンス、SoC/モジュール、プロフェッショナルサービスの「3つの柱」において、成長へ向けた基盤を構築するための施策を展開してまいりました。IPコアライセンス分野については、医療機器向けの新規ライセンスおよび既存顧客の次世代製品向けライセンスを獲得しましたが、前事業年度より持ち越しとなっておりました新規ライセンス案件につきましては、ライセンス先候補である海外半導体ベンダーのM&Aにより計画が見直しとなり失注いたしました。また、SoC/モジュール分野では、第3四半期に開発が完了し量産を開始したアミューズメント機器向け高性能グラフィックス半導体「ⅤF2」を第4四半期に出荷し、売上に計上することができました。さらに、プロフェッショナルサービス分野では、複数の画像認識分野の新規案件を獲得するとともに、受注活動を継続しておりました画像処理半導体の設計受託案件を成約することができました。しかしながら、LSI開発に伴う研究開発費の発生が影響し、利益を確保するに至りませんでした。
この結果、当事業年度の売上高は、新規ライセンス、既存顧客からライセンス収入およびランニングロイヤリティ収入に加え、画像処理半導体の設計受託売上の計上とアミューズメント機器向け高性能グラフィックス半導体「VF2」の出荷開始による売上を計上したことにより、733百万円(前年同期比58.1%増)となりました。利益面では、LSI開発に伴う研究開発費の発生が影響し、営業損失は176百万円(前年同期営業損失462百万円)となりました。なお、当社が保有する外貨建資産が第4四半期における為替相場の急激な変動による円高の影響により、営業外費用に為替差損15百万円を計上したため、経常損失は193百万円(前年同期経常損失265百万円)となりました。
また、第2四半期においてカナダ・コグニビュー社の株式を売却したこと等による特別利益129百万円を計上したことにより、損失額が減少し、当期純損失は、64百万円(前年同期当期純損失311百万円)となりました。
(3)経営成績に重要な影響を及ぼす要因について
当社が当面の間に見込んでいるランニングロイヤリティ収入は任天堂が販売する新携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」の製造台数に大きく依存しております。その結果、当該製品の販売戦略に変更が生じた場合等には、当社の業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。
(4)経営戦略の現状と見通し
今後の世界経済は、新興国経済の減速が鮮明化するとともに、原油価格の下落による資源国経済の低迷が先進国へと波及するものと見込まれ、景気は全体として減速感の強い展開となるものと思われます。
当社の属する半導体業界では、これまで市場を牽引したスマートフォン向け半導体需要の減速が強まり、一部車載向けなどに引き続き強い需要はあるものの、市場全体では方向感の見えにくい状況が続くものと見込まれます。
このような環境下において当社は、中期事業計画に掲げた「ビジュアル・コンピューティング分野のワンストップ・ソリューション・プロバイダー」となるべく「3つの柱」の一層の強化、育成を図ります。具体的には、前期に引き続き画像処理・画像認識プロセッサIPの販売拡大、前期より販売を開始した高性能グラフィックス半導体「VF2」の販路および顧客開拓による収益増大、画像処理半導体の設計受託や自動車関連・セキュリティ・医療分野のサービスビジネスに注力してまいります。
(5)財政状態に関する分析
当事業年度末における資産合計額は2,244百万円となり、前事業年度末に比べ118百万円増加いたしました。主な変動要因は、売掛金が357百万円、販売目的のソフトウエアを無形固定資産に計上したことに伴い無形固定資産が151百万円増加する一方、現金及び預金が170百万円、有価証券が182百万円減少したことなどによるものであります。
負債合計額は245百万円となり、前事業年度末に比べ173百万円増加いたしました。これは、グラフィックス半導体「VF2」の仕入計上に伴い買掛金が177百万円増加したことなどによるものであります。
純資産合計額は1,999百万円となり、前事業年度末に比べ54百万円減少いたしました。これは、当事業年度においてストック・オプションが17,900株行使されたことにより、資本金、資本準備金がそれぞれ9百万円増加し、当期純損失の計上等により利益剰余金が64百万円減少したことによるものであります。
これらの結果、自己資本比率は88.9%となりました。
(6)キャッシュ・フローの状況に関する分析
当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末に比べ433百万円減少し697百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、265百万円の支出(前年同期は161百万円の支出)となりました。主な要因は、売上債権の増加額355百万円、投資有価証券売却益128百万円による減少要因と、仕入債務の増加額177百万円、減価償却費64百万円などによる増加要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、184百万円の支出(前年同期は264百万円の収入)となりました。主な要因は、定期預金の純増額による支出322百万円、無形固定資産の取得による支出199百万円による減少要因と、有価証券の償還による収入294百万円などによる増加要因によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、23百万円の収入(前年同期は328百万円の収入)となりました。主な要因は、新株予約権の行使による株式の発行による収入19百万円などによる増加要因であります。
なお、当社のキャッシュ・フロー関連指標の推移は下記のとおりであります。
平成25年3月期平成26年3月期平成27年3月期平成28年3月期
自己資本比率(%)96.796.496.688.9
時価ベースの自己資本比率(%)60.754.5276.1238.0

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
(注)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(7)経営者の問題意識と今後の方針
当社が今後持続的な成長を遂げるには、新たな成長分野への取組みとLSI製品の開発が急務であると認識しております。
新たな成長分野への取組みとしましては、半導体分野における高い知見と世界有数の技術を持つ当社の強みをフル活用できる「3つの柱」で、成長への基盤を構築してまいります。1つ目の柱は、IPライセンスビジネスで、当社のGPU技術とライセンスビジネス実績を基に、自動車、医療、産業機器などの成長分野で新規ビジネスとサービスを創出するものであります。2つ目の柱は、SoC/モジュールビジネスで、サービスを含めたソリューション提供による提案力と収益力の向上を図るものであります。そして、3つ目の柱は、プロフェッショナルサービスビジネスで、高い技術力の提供により、新たな分野を顧客とともに構築するための要とするものであります。
これらの3つの柱を展開し、IPライセンスビジネス・SoC/モジュールビジネス・プロフェッショナルサービスビジネスをワンストップで実現できる「ビジュアル・コンピューティング分野のワンストップ・ソリューション・プロバイダー」となるため、これら成長戦略の着実な実行を対処すべき課題と認識し、全社を挙げて取り組んでまいります。

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