訂正有価証券報告書-第19期(平成30年1月1日-平成30年12月31日)

【提出】
2019/03/22 16:30
【資料】
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【項目】
113項目

対処すべき課題

当社グループが、現時点で認識している課題は、以下のとおりです。
(1) ヒット率の向上
当社グループの企業価値向上のためには、モバイルオンラインゲームのヒット率を上げ収益を拡大させることが重要であると認識しています。
早い段階からのゲームレビューを繰り返し、ヒットの可能性が低いと判断したゲームは開発を中止し、ヒットの可能性が高いタイトルへ開発リソースを集中させることにより、ヒット率の向上を目指します。
また、人気IPを獲得し、人気IPを用いたゲーム開発を主軸としていきます。自社IPについても、アニメーション、漫画、ライトノベル、音楽などに関連する業界各社と連携し、育成していきます。
現在、当社グループは主にApple Inc.及びGoogle Inc.の2つのプラットフォーマーを通じてゲームを提供しておりますが、今後、他のプラットフォームや別デバイスへのゲーム提供も検討していきます。
(2) 海外展開
海外では日本の漫画やアニメーションが人気です。日本のゲーム市場の成長率が鈍化しているなか、それらをゲーム化し運用することを得意としている当社グループが収益をより一層拡大させていくためには、日本のゲームを海外にも展開し、ゲーム1タイトルあたりの収益を最大化させることが課題の一つであると認識しています。欧米に加え中東や成長著しい中華圏及び東南アジアへ積極的に事業展開していきます。
(3) マーケティング力のより一層の強化
ユーザーの獲得、ユーザーの復帰、収益の拡大のためには、各ゲームタイトルの広告宣伝が不可欠ですが、一方で広告宣伝費が収益を圧迫する大きな要因となっています。
闇雲に広告宣伝をするのではなく、精密にKPI分析と広告の効果測定を行い、より一層効率的なマーケティングを展開していきます。
(4) 開発のマネジメント
業界全体の傾向として、ゲームのリッチ化や高度化による開発期間の長期化並びに開発費の高騰が大きな課題となっています。その反面、モバイルオンラインゲームの小規模事業者が、ゲーム開発からパブリッシングまでを単体で行うことが困難になってきている現状は、当社グループのビジネス拡大のチャンスと認識しています。
当社はパートナー企業様と共同でゲームを開発するなど、開発費用を分担しリスク分散を図っていきます。
(5) 固定費の変動費化
当社が過去にリリースしたゲームタイトルは、その開発のほとんどを社内リソースで賄っていました。開発費の大半は人件費ですので、開発を内製する場合はそのゲームの売上動向に関わらず、人件費が固定的に発生し続けます。ゲーム売上のボラティリティが高くなってきているのに対し、固定費が高止まりすることは問題であると認識しています。
そこで、外部開発/パブリッシングの推進、内部開発における外部発注や業務委託の多用などにより、外製比率を高め固定費を変動費化することにより、売上のボラティリティへの対応力を高めていきます。
(6) 新技術の活用
当社グループが属するモバイルオンラインゲーム業界は、技術革新が絶え間なく行われているため、継続的に事業を拡大していくためには、様々な新技術を研究開発していく必要があると認識しています。
ゲームタイトル毎に編成されるプロジェクトチームとは別に、研究開発の部署と共通基盤開発の部署を設けて、開発を進めています。
(7) サービスの健全性向上と消費者の安全性確保
業界全体が一体となり利用者が安全かつ安心して利用できる環境を提供し続けていくことが、業界に対する信頼性の向上ひいては業界全体の発展に寄与するものと認識しています。
関係機関や同業他社等と適時適切に連携し、ユーザーが安心して当社グループのサービスを利用できるよう努めていきます。