有価証券報告書-第18期(平成29年1月1日-平成29年12月31日)

【提出】
2018/03/26 11:00
【資料】
PDFをみる
【項目】
112項目

対処すべき課題

当社グループが、現時点で認識している課題は、以下のとおりです。
(1) ヒット率の向上
当社グループの企業価値向上のためには、モバイルオンラインゲームのヒット率を上げ収益を拡大させることが重要であると認識しています。
早い段階からのゲームレビューを繰り返し、ヒットの可能性が低いと判断したゲームは開発を中止し、ヒットの可能性が高いタイトルへ開発リソースを集中させることにより、ヒット率の向上を目指します。
また、人気IPを獲得し、人気IPを用いたゲーム開発を主軸としていきます。自社IPについても、アニメーション、漫画、ライトノベル、音楽などに関連する業界各社と連携し、育成していきます。
(2) 開発費の高騰
業界全体の傾向として、ゲームのリッチ化や高度化による開発期間の長期化並びに開発費の高騰が大きな課題となっています。その反面、モバイルオンラインゲームの小規模事業者が、ゲーム開発からパブリッシングまでを単体で行うことが困難になってきている現状は、当社グループのビジネス拡大のチャンスと認識しています。
当社はパートナー企業様と共同でゲームを開発するなど、開発費用を分担しリスク分散を図っていきます。
(3) 海外展開
日本のゲーム市場の成長率は鈍化しており、当社グループが収益をより一層拡大させていくためには海外売上高を伸ばすことが課題の一つであると認識しています。
海外では日本のアニメーションや漫画が人気であるため、それらをゲーム化し運用することを得意としている当社は海外へ積極的に進出していくべきと考えております。欧米に加えて成長著しい中華圏へ積極的に事業展開していきます。
(4) 費用の変動費化
当社が過去にリリースしたゲームタイトルは、その開発のほとんどを社内リソースで賄っていました。開発費の大半は人件費ですので、開発を内製する場合はそのゲームの売上動向に関わらず、人件費が固定的に発生し続けます。ゲーム売上のボラティリティが高くなってきているのに対し、固定費が高止まりすることは問題であると認識しています。
そこで、外部開発/パブリッシングの推進、内部開発における外部発注や業務委託の多用などにより、外製比率を高めコストを変動費化することにより、売上のボラティリティへの対応力を高めていきます。
(5) マーケティング力のより一層の強化
ユーザーの獲得やユーザーの復帰、収益の拡大のためには、各ゲームタイトルの広告宣伝が不可欠ですが、一方で広告宣伝費が収益を圧迫する大きな要因となっています。
闇雲に広告宣伝をするのではなく、精密にKPI分析と広告の効果測定を行い、より一層効率的なマーケティングを展開していきます。
(6) 新技術の活用
当社グループが属するモバイルオンラインゲーム業界は、技術革新が絶え間なく行われているため、継続的に事業を拡大していくためには、様々な新技術を研究開発していく必要があると認識しています。
ゲームタイトル毎に編成されるプロジェクトチームとは別に、研究開発の部署と共通基盤開発の部署を設けて、開発を進めています。
(7) サービスの健全性向上と消費者の安全性確保
業界全体が一体となり利用者が安全かつ安心して利用できる環境を提供し続けていくことが、業界に対する信頼性の向上ひいては業界全体の発展に寄与するものと認識しています。
関係機関や同業他社等と適時適切に連携し、ユーザーが安心して当社グループのサービスを利用できるよう努めていきます。