訂正有価証券報告書-第14期(平成30年1月1日-平成30年12月31日)

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2019/11/12 15:03
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度において好況を継続してきた米国でも年後半からは製造業を中心に企業業況の悪化が顕著になり始め、先行きに対する警戒感が出始めました。一方、欧州経済では、中国経済減速や米中貿易摩擦への懸念や英国の合意なきEU離脱の可能性の高まり等から、企業活動の停滞につながり成長率低下傾向が続きました。中国経済においては、米中貿易摩擦の影響のみならず世界的な景気減速を背景に輸出産業を中心に成長の鈍化が顕著となり停滞局面が続いております。これらの結果、世界経済全体が、安定成長を牽引してきた米国経済の先行き懸念に影響を受け始めております。
このような状況の中、当社グループの主力事業であるリチウムイオン二次電池セパレータ事業におきましては、リチウムイオン二次電池市場の50%超を占める民生用途ではスマートフォン市場の拡大は停滞したものの、パワー系電池市場に関しては電動工具や生活家電のコードレス化により成長が継続しております。また、中国市場に牽引されてきた、EV(電気自動車)やHEV(ハイブリッドカー)といった輸送機器用途では、中国市場に成長の鈍化がみられたものの、欧米自動車メーカーの電気自動車製造に関する投資の拡大が続き、主力電池メーカー及び電池材料メーカーの生産規模の拡大も継続しております。
このような市場環境の中、当社では昨年まで概ね50%の販売構成比を維持してきた中国市場において、自動車用電池事業への政府の助成金制度の見直しによる電池業界全体の資金還流の悪化を懸念し、中国への販売を抑え、欧州自動車メーカーとの関係を強化してきた韓国電池メーカー向けの供給量を増やすべく営業活動方針を変更しましたが、ターゲット市場の変換期となった為、当期連結売上高は8,731百万円と、前期比786百万円(前期比8.3%減)の減収となりました。
地域別には、韓国向け売上高は、従来からの主要顧客であるLGグループの需要の伸びに加え当期中に量産販売を開始した新規大口顧客向けの販売も拡大しており4,872百万円(前期比39.7%増)となり、中国向けの売上高はEV向け需要の回復が鈍いこと及び債権回収を優先しながら販売を継続したことにより大幅に売上を下げ2,323百万円(前年比48.1%減)となりました。また、日本顧客向け販売に関してはスマートフォン用電池向け需要の低下から1,400百万円(前年比7.9%減)に留まりました。
営業利益においては、売上高の減少に伴い前期比約5億円の減少、製造ライン投資を継続していることから減価償却費が前期比約10億円の増加及び人件費が前期比約2億円の増加となりました。更にEV向け新規案件の急速な立ち上げを目論み製品開発及びサンプル試作に注力した為、研究開発費が大幅に増加し前期比約20億円の増加となりました。
これらの結果、営業損失は3,348百万円(前期は274百万円の営業利益)となりました。
営業外収益は為替差益197百万円(前期は為替差損412百万円)などがあり、結果として、税金等調整前当期純損失は3,294百万円と、前期比3,194百万円(前期は税金等調整前当期純損失99百万円)の損失増加、親会社株主に帰属する当期純損失は2,861百万円と、前期比2,741百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失119百万円)の損失増加となりました。
当期の平均為替レートにつきましては、米ドルが110.44円、1,000韓国ウォンが100.4円となりました。
なお、当社グループはリチウムイオン二次電池用セパレータ事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を省略しております。
また、当連結会計年度における財政状態の概況は次とおりであります。
(資産)
流動資産につきましては9,834百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,150百万円の減少となりました。これは主として、現金及び預金の減少5,221百万円、受取手形及び売掛金の減少293百万円、商品及び製品の増加415百万円によるものであります。固定資産につきましては37,662百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,973百万円の増加となりました。これは主として、建設仮勘定の増加5,070百万円、建物及び構築物の増加1,838百万円、機械装置及び運搬具の減少1,468百万円によるものであります。
(負債)
負債につきましては29,651百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,926百万円の増加となりました。流動負債につきましては12,083百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,988百万円の増加となりました。これは主として、1年内返済予定の長期借入金の増加1,464百万円、短期借入金の増加1,133百万円によるものであります。固定負債につきましては17,568百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,937百万円の増加となりました。これは主として、長期借入金の増加2,718百万円によるものであります。
(純資産)
純資産につきましては17,844百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,103百万円の減少となりました。これは主として、為替換算調整勘定の減少2,186百万円によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ5,221百万円(△49.6%)減少し、5,308百万円となりました。主な要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは943百万円の支出(前期697百万円の収入)となりました。これは主として、減価償却費の計上2,751百万円、貸倒引当金の増加219百万円があった一方で、税金等調整前当期純損失の計上3,294百万円、たな卸資産の増加576百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは9,825百万円の支出(前期14,314百万円の支出)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出9,723百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは5,644百万円の収入(前期13,566百万円の収入)となりました。これは主として、短期借入金の純増加額1,506百万円、長期借入れによる収入6,500百万円があった一方で、長期借入金の返済による支出2,317百万円によるものであります。

③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
事業部門の名称当連結会計年度
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
生産高(百万円)前年同期比(%)
リチウムイオン二次電池用セパレータ9,996120.1
合計9,996120.1

(注) 1 当社及び連結子会社は、リチウムイオン二次電池用セパレータ事業の単一セグメントであるため、生産実績は、セグメント情報に関連付けた記載を省略しております。
2 金額は、製造原価によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当社グループの製品は、販売先からの受注による受注生産ですが、生産から納入までの期間が極めて短いため、現実的には販売先からの月次あるいは四半期の購入計画情報を基に、過去の実績、生産能力を勘案した見込生産的な生産形態を採っており、受注高及び受注残高を算出することが困難でありますので、その記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
事業部門の名称当連結会計年度
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
販売高(百万円)前年同期比(%)
リチウムイオン二次電池用セパレータ8,73191.7
合計8,73191.7

(注) 1 当社及び連結子会社は、リチウムイオン二次電池用セパレータ事業の単一セグメントであるため、販売実績は、セグメント情報に関連付けた記載を省略しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度
(自 2017年1月1日
至 2017年12月31日)
当連結会計年度
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
LGグループ3,93535.73,97345.5
東北村田製作所グループ1,47715.51,31815.1
東莞市旭冉電子有限公司
(Xuran Electronics Co., Ltd.)
3,11532.797611.2
EVE Energy Co., Ltd.90910.4

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 前連結会計年度のEVE Energy Co., Ltd. については、当該割合が100分の10未満であるため記載を省略して
おります。
5 LGグループには、LG CHEM, LTD.を含んでおります。東北村田製作所グループには、Murata Energy
Device Wuxi Co., Ltd.及びMurata Energy Device Singapore Pte. Ltd.を含んでおります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度のROICは、親会社株主に帰属する当期純損失が2,861百万円であったために△5.99%となりました。これは先進国向け電気自動車用途への参入に向けた先行投資を行ったためにコストが増加したものであり、2019年連結会計年度はROICをプラスに転換し、2020年連結会計年度では投資家の皆様の期待収益率を上回るROIC(5%以上を想定)を目標として取り組んでまいります。経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり、当社グループが採用している重要な会計処理基準は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているとおりであります。また、連結財務諸表の作成にあたっては、投資有価証券の評価、繰延税金資産の計上、退職給付債務及び年金資産の認識等の重要な会計方針に関する見積り及び判断を行っております。これらの見積りは、過去の実績等を慎重に検討した上で行い、見積りに対しては継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性によって異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
(売上高)
当社グループの主力事業であるリチウムイオン二次電池セパレータ事業におきましては、リチウムイオン二次電池市場の50%超を占める民生用途ではスマートフォン市場の拡大は停滞したものの、パワー系電池市場に関しては電動工具や生活家電のコードレス化により成長が継続しております。また、中国市場に牽引されてきた、EV(電気自動車)やHEV(ハイブリッドカー)といった輸送機器用途では、中国市場に成長の鈍化がみられたものの、欧米自動車メーカーの電気自動車製造に関する投資の拡大が続き、主力電池メーカー及び電池材料メーカーの生産規模の拡大も継続しております。
このような市場環境の中、当社では昨年まで概ね50%の販売構成比を維持してきた中国市場において、自動車用電池事業への政府の助成金制度の見直しによる電池業界全体の資金還流の悪化を懸念し、中国への販売を抑え、欧州自動車メーカーとの関係を強化してきた韓国電池メーカー向けの供給量を増やすべく営業活動方針を変更しましたが、ターゲット市場の変換期となった為、当期連結売上高は8,731百万円と、前期比786百万円(前期比8.3%減)の減収となりました。
地域別には、韓国向け売上高は、従来からの主要顧客であるLGグループの需要の伸びに加え当期中に量産販売を開始した新規大口顧客向けの販売も拡大しており4,872百万円(前期比39.7%増)となり、中国向けの売上高はEV向け需要の回復が鈍いこと及び債権回収を優先しながら販売を継続したことにより大幅に売上を下げ2,323百万円(前年比48.1%減)となりました。また、日本顧客向け販売に関してはスマートフォン用電池向け需要の低下から1,400百万円(前年比7.9%減)に留まりました。
(売上総利益)
当社グループの当連結会計年度の売上総損失は、1,051百万円(前期は1,599百万円の売上総利益)となりました。
主な要因は、労務費や減価償却費及び研究開発費等の固定費増加によるものであります。
(販売費及び一般管理費並びに営業損益)
当社グループの当連結会計年度の販売費及び一般管理費は2,296百万円となりました。販売費及び一般管理費のうち主要なものは役員報酬163百万円、給与手当231百万円、見本費211百万円、支払手数料311百万円であります。
この結果、当連結会計年度の営業損失は3,348百万円(前期は274百万円の営業利益)となりました。
(営業外損益及び経常損益)
当社グループの当連結会計年度の営業外収益は、主に助成金収入74百万円、為替差益197百万円により304百万円となり、営業外費用は、主に支払利息203百万円、支払手数料45百万円により261百万円となりました。
この結果、当連結会計年度の経常損失は3,305百万円(前期は経常損失108百万円)となりました。
(特別損益及び親会社株主に帰属する当期純損益)
当社グループの当連結会計年度の特別利益は、新株予約権戻入益10百万円となり、特別損失の発生はありませんでした。この結果、税金等調整前当期純損失は3,294百万円(前期は税金等調整前当期純損失99百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は2,861百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失119百万円)となりました。
b. 資本の財源及び資金の流動性の分析
当社の資金需要のうち主なものは、設備投資資金のほか、材料等の仕入や研究開発費用等であります。設備投資資金につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入金を基本としており、運転資金につきましては、金融機関からの短期借入金を基本としております。なお、当連結会計年度における借入金残高は27,298百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び預金の残高は5,308百万円となっております。
c. 継続企業の前提に関する重要事象等
「2 事業等のリスク」に記載のとおり、当社の長期借入金の一部(当連結会計年度末残高19,737百万円)には財務制限条項が付されております。そのうち、17,237百万円については当連結会計年度において2期連続で経常損失を計上したこと等により財務制限条項に抵触しております。財務制限条項が適用された場合、期限の利益を喪失することとなりますが、このような状況を解消すべく各金融機関へ状況を説明しており、全ての金融機関から財務制限条項の適用をウェイブする旨の合意が既に得られております。
従って、当社グループには継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる状況が存在するものの、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
d. 経営戦略の現状と見通し
当社グループの主力事業であるリチウムイオン二次電池用セパレータ事業におきましては、輸送機器用途リチウムイオン電池の需要拡大が欧州、米国の自動車産業向けに継続しており、主要電池部材であるセパレータの需要も急速に伸びており、さらに民生用途では、電池の高エネルギー密度化に伴う高付加価値セパレータの販売が伸びる見込みとなっております。このような市場環境からリチウムイオン二次電池用セパレータ市場は引き続き顕著な成長が期待されます。
当社グループでは上記のような市場の拡大に備え、設備投資を継続実施しており、2019年期初で11本の量産成膜ラインが稼働し、更に下期にはW-SCOPE CHUNGJU PLANT CO., LTD.において第12、13号大型成膜ラインの完工および量産移行(下期中)の見込みとなっております。更に、コーティングセパレータの需要増加に伴い、W-SCOPE KOREA CO., LTD.第3工場にて累計10本のコーティングラインの稼働を予定しております。これらの設備投資は、昨年に引き続き民生用途の需要拡大と、新規輸送機器用途案件への安定供給体制を構築することを目的とするものです。これらの要因により、2019年12月期の売上高は17,500百万円(対前期増減率200%)、営業利益800百万円(前期は営業損失3,348百万円)、経常利益400百万円(前期は経常損失3,305百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益300百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失2,861百万円)となる見通しです。
業績見通しの前提となる通期平均為替レートにつきましては対1米ドル108.0円、対1,000韓国ウォン100.0円を想定しております。

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