有価証券報告書-第16期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

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2021/03/31 15:17
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、新型コロナウィルス感染症拡大の影響を大きく受けたものの、下期には少しずつ景気の回復に向かう状況となりました。しかしながら、回復のペースは国・地域あるいは産業によって、ばらつきが見られます。中国では製造業投資や個人消費の回復が早く、2021年には再び大きなGDP成長率が期待される状況となりました。米国では新政権の経済対策が明確となり、回復が継続する見通しとなっています。一方で、欧州や日本では回復にやや時間がかかる見通しです。このように地域によって、回復ペースにはばらつきがあるものの、欧米各国及び中国を中心に、電気自動車及びそのサプライチェーンは経済回復の一つの要因となっております。
当社グループの主力事業であるリチウムイオン二次電池セパレータ事業では、車載用電池向けセパレータの出荷において、上半期での自動車メーカーの新型コロナウィルス感染症拡大の影響による工場操業停止と、それにかかわる在庫調整の影響を受け第2、第3四半期には低調に推移しましたが、9月以降は概ね期初計画に近い出荷量まで回復しました。第4四半期にも顧客の需要は安定的に増加し、第4四半期連結会計期間での売上高が過去最高の6,631百万円となりました。特に主力商品である車載用電池向けの売上高は第3四半期から徐々に回復し、11,905百万円と、前年同期比6,597百万円増(同124.3%増)となりました。これらの要因により当連結会計年度の売上高は、18,479百万円となり、前年同期比5,311百万円(同40.3%増)の増収となりました。
顧客別では、車載用電池向けに継続して売上高を伸ばしている韓国顧客向けの売上高が、16,929百万円(前年同期比82.7%増)となりました。一方で中国顧客向け販売においては、引き続き債権回収を優先しながらの販売になったため 売上高が減少し、1,148百万円(前年同期比33.9 %減)となり、日本顧客においても需要が伸びず、売上高が減少した結果、377百万円(前年同期比72.5%減)となりました。
営業損益については、第4四半期連結会計期間において主に車載用電池向けの売上高が大きく伸長した結果、第4四半期連結会計期間の営業利益は516百万円となり、黒字転換いたしました。一方で通期では、前期比で売上が大きく伸長し、またEV案件の量産開始に伴い開発費が521百万円減少したものの、生産規模拡大に伴い減価償却費、人件費等が増加している中、コロナ禍による世界的な生産活動の停滞に伴う工場稼働率の低下が原価率悪化の大きな要因となり、営業損失が発生しました。これらの結果、当連結会計年度の営業損失は前年同期比で449百万円改善したものの、2,837百万円(前年同期は3,286百万円の営業損失)となりました。
製造の状況に関しましては W-SCOPE KOREA CO., LTD.(以下、WSK)では新規顧客向け案件も含めた車載用電池向けの需要の増加に対応し、稼働状況は回復しています。また、民生系用途の製造ラインにおいてもコーティング製品の需要が伸びたため、第4四半期連結会計期間には2本のコーティングラインを増設し量産稼働の準備を進めております。W-SCOPE CHUNGJU PLANT CO., LTD.(以下、WCP)においても同様に、車載用電池向けの生産が第4四半期連結会計期間には回復し、増産に追われる状況となっております。また、民生系用途の製造ラインにおいても需要の回復が進みました。いずれの案件もコーティング製品の需要が大きく伸びていることから、4本のコーティングラインの新規増設を進めております。
営業外収益は助成金収入293百万円などがあり、営業外費用はオプション評価損2,766百万円、支払利息1,999百万円などがあり、また、特別損失として減損損失4,977百万円の計上があり、結果として、税金等調整前当期純損失は12,799百万円(前年同期は3,950百万円の税金等調整前当期純損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は11,174百万円(前年同期は3,517百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
当連結会計年度の平均為替レートにつきましては、米ドルが106.79円、1,000韓国ウォンが90.5円となりました。
(資産)
流動資産につきましては,16,534百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,000百万円の減少となりました。これは主として、現金及び預金の減少6,077百万円、受取手形及び売掛金の増加1,354百万円、商品及び製品の増加793百万円によるものであります。固定資産につきましては53,692百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,100百万円の増加となりました。これは主として、機械装置及び運搬具の減少5,298百万円、建物及び構築物の減少1,396百万円、建設仮勘定の増加9,284百万円によるものであります。
(負債)
負債につきましては60,293百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,411百万円の増加となりました。流動負債につきましては23,177百万円となり、前連結会計年度末に比べ8,179万円の増加となりました。これは主として、1年内返済予定の長期借入金の増加6,423百万円、未払金の増加1,796百万円によるものであります。固定負債につきましては37,115百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,768百万円の減少となりました。これは主として、転換社債型新株予約権付社債の増加3,981百万円、長期借入金の減少11,136百万円、オプション負債の増加4,328百万円によるものであります。
(純資産)
純資産につきましては9,934百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,311百万円の減少となりました。これは主として、親会社株主に帰属する当期純損失の計上11,174百万円、資本金の増加3,030百万円、資本剰余金の増加3,030百万円によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ10,257百万円減少し、2,362百万円となりました。主な要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは85百万円の収入(前期2,087百万円の支出)となりました。これは主として、減価償却費の計上5,542百万円、オプション評価損の計上2,766百万円、減損損失4,977百万円があった一方で、税金等調整前当期純損失の計上12,799百万円、売上債権の増加1,943百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは14,622百万円の支出(前期16,225百万円の支出)となりました。これは主として、定期預金の担保差入れによる支出3,990百万円、有形固定資産の取得による支出10,540百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは4,526百万円の収入(前期25,833百万円の収入)となりました。これは主として、転換社債型新株予約権付社債の発行による収入3,801百万円、新株予約権の行使による株式の発行による収入6,061百万円があった一方で、長期借入金の返済による支出5,794万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
事業部門の名称当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
生産高(百万円)前年同期比(%)
リチウムイオン二次電池用セパレータ20,199122.6
合計20,199122.6

(注) 1 当社及び連結子会社は、リチウムイオン二次電池用セパレータ事業の単一セグメントであるため、生産実績は、セグメント情報に関連付けた記載を省略しております。
2 金額は、製造原価によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当社グループの製品は、販売先からの受注による受注生産ですが、生産から納入までの期間が極めて短いため、現実的には販売先からの月次あるいは四半期の購入計画情報を基に、過去の実績、生産能力を勘案した見込生産的な生産形態を採っており、受注高及び受注残高を算出することが困難でありますので、その記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
事業部門の名称当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
販売高(百万円)前年同期比(%)
リチウムイオン二次電池用セパレータ18,479140.3
合計18,479140.3

(注) 1 当社及び連結子会社は、リチウムイオン二次電池用セパレータ事業の単一セグメントであるため、販売実績は、セグメント情報に関連付けた記載を省略しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度
(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
当連結会計年度
(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
Samsung SDIグループ6,37248.414,31577.5
LG CHEM.グループ2,70920.6
東北村田製作所グループ1,32310.1

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 東北村田製作所グループには、Murata Energy Device Wuxi Co., Ltd.及びMurata Energy Device
Singapore Pte. Ltd.を含んでおります。
5 当連結会計年度のLG CHEM.グループ及び東北村田製作所グループについては、当該割合が100分の10未満
であるため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度のROICは、当期営業損失が2,837百万円であったために△3.87%となりました。これは新型コロナウイルス感染症拡大の影響で受注量が減少し、当初見込んでいた生産量を確保できなかったことにより、収益で増加した固定費を吸収できなかったことによるものであり、2021年連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症による受注量への影響も回復しているため、ROICをプラスに転換させて、投資家の皆様の期待収益率を上回るROIC(5%以上を想定)を目標として取り組んでまいります。経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり、当社グループが採用している重要な会計処理基準は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているとおりであります。
また、連結財務諸表の作成にあたっては、固定資産の評価、繰延税金資産の回収可能性の評価等の重要な会計方針に関する見積り及び判断を行っております。これらの見積りは、過去の実績等を慎重に検討した上で行い、見積りに対しては継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性によって異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(固定資産の評価)
当社グループは、固定資産のうち営業活動から生ずる損益が継続してマイナスになっている資産又は資産グループについて、回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。回収可能価額の算定に当たっては、主要顧客からの需要予測、業界市場予測等の外部情報を踏まえて慎重に検討しておりますが、市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合には、減損処理が必要となる可能性があります。
当連結会計年度においては、4,977百万円の減損損失を計上しております。
(繰延税金資産の回収可能性の評価)
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積もっております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額が減少した場合には繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症による影響につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
(売上高)
当社グループの主力事業であるリチウムイオン二次電池セパレータ事業では、車載用電池向けセパレータの出荷において、上半期での自動車メーカーの新型コロナウィルス感染症拡大の影響による工場操業停止と、それにかかわる在庫調整の影響を受け第2、第3四半期には低調に推移しましたが、9月以降は概ね期初計画に近い出荷量まで回復しました。第4四半期にも顧客の需要は安定的に増加し、第4四半期連結会計期間での売上高が過去最高の6,631百万円となりました。特に主力商品である車載用電池向けの売上高は第3四半期から徐々に回復し、11,905百万円と、前年同期比6,597百万円増(同124.3%増)となりました。これらの要因により当連結会計年度の売上高は、18,479百万円となり、前年同期比5,311百万円(同40.3%増)の増収となりました。
顧客別では、車載用電池向けに継続して売上高を伸ばしている韓国顧客向けの売上高が、16,929百万円(前年同期比82.7%増)となりました。一方で中国顧客向け販売においては、引き続き債権回収を優先しながらの販売になったため売上高が減少し、1,148百万円(前年同期比33.9%減)となり、日本顧客においても需要が伸びず、売上高が減少した結果、377百万円(前年同期比72.5%減)となりました。
(売上総利益)
当社グループの当連結会計年度の売上総損失は、1,031百万円(前年同期は1,752百万円の売上総損失)となりました。
主な要因は、労務費や減価償却費及び研究開発費等の固定費増加によるものであります。
(販売費及び一般管理費並びに営業損益)
当社グループの当連結会計年度の販売費及び一般管理費は1,805百万円となりました。販売費及び一般管理費のうち主要なものは役員報酬101百万円、給与手当295百万円、支払手数料451百万円、支払報酬186百万円であります。
この結果、当連結会計年度の営業損失は2,837百万円(前年同期は3,286百万円の営業損失)となりました。
(営業外損益及び経常損益)
当社グループの当連結会計年度の営業外収益は、主に受取利息56百万円、助成金収入293百万円により414百万円となり、営業外費用は、主に支払利息1,999百万円、オプション評価損2,766百万円、為替差損570百万円により5,398百万円となりました。
この結果、当連結会計年度の経常損失は7,821百万円(前年同期は経常損失3,950百万円)となりました。
(特別損益及び親会社株主に帰属する当期純損益)
当社グループの当連結会計年度の特別利益の発生はありませんでした。当連結会計年度の特別損失は、W-SCOPE KOREA CO.,LTD.において、営業活動から生ずる損益が継続してマイナスになっているセパレータ用生産設備について、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額4,977百万円を減損損失として特別損失に計上しております。この結果、税金等調整前当期純損失は12,799百万円(前年同期は税金等調整前当期純損失3,950百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は11,174百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失3,517百万円)となりました。
b. 資本の財源及び資金の流動性の分析
当社の資金需要のうち主なものは、設備投資資金のほか、材料等の仕入や研究開発費用等であります。設備投資資金につきましては、株式市場及び金融機関からの長期借入金を基本としており、運転資金につきましては、金融機関からの短期借入金を基本としております。なお、当連結会計年度における借入金残高は29,484百万円、転換社債型新株予約権付社債の残高は17,308百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び預金の残高は6,542百万円となっております。
c. 継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループは、当連結会計年度において継続して営業損失、経常損失を計上しており、また、固定資産の減損損失を計上したこと等により当連結会計年度末の純資産の合計額が前連結会計年度末の純資産の合計額の75%を下回ることとなりました。これらの結果、当社の長期借入金及び連結子会社の転換社債型新株予約権付社債の期限の利益に係る財務制限条項等に抵触している他、当社の長期借入金のうち7,544百万円については2021年3月に返済期日が到来します。これらの状況から、当連結会計年度末において継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しています。
当社グループはこのような事象又は状況を解消すべく、顧客との長期供給量の合意に基づくハイエンド車載用電池向け等の出荷拡大に加え、新規顧客向けEV需要セパレータの生産販売を開始するなどにより売上高を拡大しており、また、これに伴い工場稼働率も改善した結果、第4四半期連結会計期間においては営業損益が黒字転換しております。来期以降も引き続き、長期供給合意を締結している顧客を中心に売上の拡大を図るとともにコスト低減を行い、継続的な利益の創出に取り組んでまいります。
資金面では、当社が金融機関から借り入れている長期借入金の返済資金を確保するため、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(重要な後発事象)に記載のとおり、2021年2月にMacquarie Principal Asia Pte Ltd.に対して第1回保証付無担保社債を発行し500百万円を調達し、2021年3月に株式会社太平フィナンシャルサービスとの間で金銭消費貸借契約を締結し500百万円を調達しております。また、2021年3月29日の取締役会において海外募集による新株式発行を決議し、2021年4月13日を払込期日として9,000千株を発行し資金調達を行うことといたしました。これらの取組みを背景に、財務制限条項に抵触している長期借入金については期限の利益喪失請求権の3月末での行使をしない意向である旨を確認し、また、2021年3月に返済期日が到来する長期借入金については期限の利益を一旦延長する旨を各金融機関との間で合意しております。また、本海外募集による資金調達完了後、各金融機関との間で期限の利益喪失請求権の行使のウェイブ及び期限の利益を延長した長期借入金の期限の返済期限、返済条件等の見直しについて改めて協議を行うこととしています。
これらの状況に鑑み、継続企業の前提に関する重要な疑義を解消すべく取り組んでいる当社の対応策は、現時点において実施途上にあり、上記の資金調達とその後の金融機関等との協議、今後の事業進捗等によっては、当社の資金繰りに重要な影響を及ぼす可能性があることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在するものと認識しております。なお、連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、このような継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表に反映しておりません。
d. 経営戦略の現状と見通し
当社グループの主力事業であるリチウムイオン二次電池向けセパレータ事業におきましては、主要用途となるハイエンド車載用電池向け市場の新型コロナウィルス感染症の影響からの回復は早く、第4四半期連結会計期間には概ね期初計画に沿った需要推移となりました。2021年でも引き続き、長期供給契約を締結している主要な案件は、前年同期比約80%増となる見通しです。アプリケーション別では、2020年7月から開始した新規案件も含め、車載用電池向け案件が前年同期比約50%伸び、民生案件においても特にコーティング製品が同約75%の伸びが見込まれる状況となりました。また、蓄電システム(ESS)向け新規案件の量産供給も、年央には開始の見通しとなっております。
費用面では2023年以降量産予定のEV新規モデル用のサンプル製造費用の発生が見込まれるものの、さらなる新型コロナウィルス感染症の悪影響が出ない限り、年間を通して高い稼働率を維持し、売上高の増加に見合った費用の増加となる見通しです。一方コーティング製品の販売数量増加による販売構成の変化に伴い、年間を通じて平均販売単価は上昇傾向となり、収益が改善する見通しです。
これらの要因により2021年12月期の売上高は、主要顧客各社の中国工場で旧正月の期間に稼働日数を減らす第1四半期は伸び率が低調であるものの、第2四半期以降、車載用途及び民生ハイエンド製品(ESS用途を含む)の需要が伸びる見通しであり、売上高は28,000百万円(対前期51.5%増)を見込んでおります。この売上高の実現に向け、従来から取り組んできた大型高速成膜機の増設を進め、下半期にはWCPに2本の新規成膜ラインを量産稼働させる予定としております。さらにコーティングラインは、当社独自の製造技術により従来機の約1.8倍の生産能力を備えたラインを、WSKに2本とWCPに4本(うち、2本は未着工)増設する予定です。
これらのライン増設分を含め、通年を通して高い稼働率を維持する見通しから、営業利益は大幅に改善し3,500百万円(前期は営業損失2,837百万円)、経常利益1,000百万円(前期は経常損失7,821百万円)親会社株主に帰属する当期純利益1,000百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失11,174百万円)となる見通しです。なお、今後のリスクとして、新型コロナウイルス感染症が再拡大した場合、当社顧客及びエンドユーザーの生産活動にどのような影響を与えるかは不透明な状況であることから、今後も顧客及びエンドユーザーの動向の確認を続ける必要があります。
業績見通しの前提となる通期平均為替レートにつきましては1米ドル103.0円、1米ドル1,080韓国ウォンを想定しております。

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