有価証券報告書-第44期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/03/26 15:30
【資料】
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【項目】
151項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、「不動産権利調整のForerunner(先駆者)であり続ける 全てのステークホルダーとWIN-WIN-WINの関係を目指す」という経営ビジョンを掲げ、事業を行っております。
当社では、流通性が低い「底地」を扱っておりますが、底地は、適切な権利調整を行なうことによって本来の不動産価値を取り戻し、流通性を高めることができます。底地をあるべき姿に戻す、正常化し、本来の価値を取り戻すことが私達に求められているニーズであり、これからも「不動産の再生および活用」を通じて社会に貢献してまいります。
(2) 目標とする経営指標
中期経営計画(最終年度2020年12月期)定量目標
・連結営業利益:20億円超
・連結経常利益:19億円超
・連結総資産経常利益率:12%超
上記定量目標に対し、2020年12月期の利益計画は、連結営業利益1,686百万円、連結経常利益1,559百万円としており、定量目標を下回る計画となっております。
2020年12月期は、不動産販売事業においては売上高を拡大し、建築事業においては黒字転換を計画しております。
一方、2019年10月の消費増税と、東京オリンピック後に不動産市況が落ち込む可能性を考慮し、2019年12月期の実績に、不動産市況が落ち込む想定を加味した結果、2020年12月期の計画は、中期経営計画上の利益率より低くなっております。
また、2020年12月期の販売物件の構成は、居抜き、所有権で約6割を占めており、中期経営計画上の割合を上回っております。不動産販売事業においては、底地と比較して、居抜き、所有権の利益率が低いため、居抜き、所有権の割合増加もまた、不動産販売事業全体の利益率の低下要因となります。
加えて、消費増税による租税公課の増加、居抜き、所有権の販売増加による販売手数料の増加等の経費の増加を見込んでおります。
以上の要因により、2020年12月期の利益計画は、中期経営計画の定量目標を下回る計画となっておりますが、販売予定物件が十分にある中で、2019年12月期に比べ利益率を保守的に見込んでいるため、2019年12月期並みの利益率を維持できた場合には、中期経営計画の定量目標は達成可能であると見込んでおります。
現時点では中期経営計画の定量目標を下回る計画となっておりますが、中期経営計画の達成を目指し、事業を推進してまいります。
また、当社は、収益性と資産効率の向上を図るため、総資産経常利益率を重視しております。
中期経営計画では、総資産経常利益率12.0%超の維持が目標ですが、2019年12月期の実績は9.8%となり、2018年12月期と同水準となりました。
中期経営計画策定時には、過去数年にわたり12.0%を維持しておりましたが、事業の拡大に伴い棚卸資産が増加し、総資産が増加することが想定されるため、効率性の向上により維持することを目標としております。
しかし、棚卸資産回転期間の短縮により早期に資金を創出することも重要である一方、時間をかけて権利調整を行うことが結果として利益率を向上させるケースも存在いたします。
利益の最大化を目指す中で、総資産経常利益率が最も適切な指標なのかどうかは再検討の必要があるため、2021年12月期からの新中期経営計画においては、当社の今後の戦略から適切な経営指標は何かを、改めて検討してまいります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
当社は、2019年10月の消費税増税、2020年の東京オリンピック以降の景気の不透明感が想定される中、さらなる成長を果たすべく、空き家・木密問題等の不動産諸問題に対応する新規事業の収益化、既存事業の着実な成長、利益還元の拡大を基本方針とした中期経営計画を推進しております。
① 不動産諸問題に対応する新規事業
当社では、不動産諸問題に対応する新規事業として、民泊事業及び障害者に入居可能な賃貸物件を提供する障害者自立支援事業を展開しております。
民泊事業については、東京都大田区で2物件を運用しており、引き続き、当社資産の有効活用の観点から新規物件の運用を検討し、障害者自立支援事業については、千葉県船橋市での第一号物件に続く第二号物件の検討を行っております。
また、空き家問題や地域活性化のニーズに対応するための地域再開発事業、当社の権利調整ノウハウの海外展開の検討を行うとともに、女性活躍推進の一環として、女性社員から不動産に限らず新規事業のアイデアを募り、女性社員立案による新規事業の検討を行っております。
② 既存事業の着実な成長
ⅰ 積極的な営業展開
当社の既存事業の成長のためには、情報収集先の拡大により物件仕入を増加させる必要があります。そのため、仕入情報チャネルの拡大を図るために、金融機関及び証券会社等とのネットワークの拡大、不動産仲介業者への営業強化に継続して取り組んでおります。
また、当社は9拠点(東京・札幌・仙台・武蔵野・横浜・名古屋・京都・関西・福岡)で事業を展開しておりますが、事業拡大の余地のあるエリアについては、新規拠点の開設を検討いたします。
ⅱ 組織力の強化
当社の事業は、顧客のニーズに合わせたきめ細かいコンサルティングを提供することが求められており、業務を行うためには、不動産に係る幅広い法令や業務に関する知識が求められ、また、土地所有者、借地権者と交渉を進めるにあたって高いコミュニケーション能力が求められます。そのため、引き続きOJT方式による人材教育、宅地建物取引士をはじめとした資格取得の推進、ノウハウのマニュアル化による共有を継続するとともに、階層別の研修の実施により、人材育成を促進し、管理職のマネジメント力強化を図ってまいります。
③ 利益還元の拡大
ⅰ 株主還元
当社では、収益力の向上を図り配当原資を確保することにより、継続的かつ安定的な配当の実施及び経営成績に応じた積極的な利益還元を配当の基本方針としており、業績の拡大に応じて増配を継続してまいりました。引き続き、株主に対する還元を重要な経営課題として位置付け、業績の拡大に応じて株主還元を拡大してまいります。
ⅱ 社会還元
当社では、株主をはじめ取引先及び地域社会等のステークホルダーから信頼される企業となるため、CSR活動の強化を重要な経営課題と位置付けております。そのため、従来から実施しておりました利益の社会還元活動に加え、底地販売活動を通じて得た収益の一部を原資として、子供の未来を応援し、貧困をなくす活動の支援を実施しております。
ⅲ 社員還元
当社の今後の業容の拡大及び業務内容の多様化に対応するためには、優秀な人材の確保が重要となります。そのため、多様な働き方の環境整備をはじめとした、職場環境のさらなる改善・整備のためにテレワークを一部導入するとともに、2期連続となる給与のベースアップを実施し、処遇を充実させております。

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