有価証券報告書-第3期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/23 14:01
【資料】
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【項目】
95項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

財政状態及び経営成績の分析・検討内容は、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年6月23日)現在において判断したものであります。また、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し総合的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5(経理の状況)に記載しておりますが、次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすと考えております。
①収益の認識基準
当社グループの売上高は、通常、商品を納入した時点又は商品が検収された時点で計上しております。売上計上基準の適用は、顧客との売買契約書の内容及び取扱商品の種類に応じて決定しております。
②貸倒引当金の計上基準
当社グループは、売上債権等の貸倒による損失に備えるため、一般債権については、貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。将来、顧客の財務状況が悪化し、支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
③有価証券の減損処理
当社グループの保有している株式は、時価のあるものは株式市場の価格変動リスクを負っていること、時価のないものは出資先の財政状況等が悪化する可能性があること等から、合理的な基準に基づいて有価証券の減損処理を行っております。この基準に伴い、将来、有価証券評価損を計上する可能性があります。
④繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積り額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(2)経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は54,147,438千円(前期比7.1%増)、経常利益は2,978,308千円(同13.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,111,656千円(同24.9%増)となりました。
連結損益計算書に重要な影響を与えた要因については次のとおりであります。
①売上高の分析
当連結会計年度の売上高は54,147,438千円(前期比7.1%増)となりました。顧客が持つ課題の解決に向けた付加価値の高い提案を行うことで、既存顧客の深耕と新規顧客の獲得に努めました。特に、営業エリア拡大に伴う新規顧客の獲得により、虚血性心疾患関連と心臓律動管理関連の売上高が好調に推移しました。
②売上原価の分析
当連結会計年度の売上原価は46,882,521千円(前期比6.9%増)となりました。販売数量の伸長に伴う増加があったものの、一部のPTCAバルーンカテーテルの一括買取により利益率の改善を図りました。これらにより、売上総利益率は前期から0.2ポイント上昇し、13.4%となりました。
③販売費及び一般管理費の分析
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は4,299,597千円(前期比4.9%増)となりました。これは主に、人員の増強に伴い人件費が増加したこと等によるものであります。
④営業外損益の分析
当連結会計年度の営業外損益は、前期の27,242千円の収益(純額)から、12,988千円の収益(純額)となりました。これは主に、その他(営業外収益)が減少したこと等によるものであります。
⑤特別損益の分析
当連結会計年度の特別損益は、前期の2,773千円の収益(純額)から、112,028千円の収益(純額)となりました。これは、特別利益に投資有価証券売却益(200,974千円)及び保険解約返戻金(93,724千円)が発生した一方で、特別損失に退職給付債務の計算方法を簡便法から原則法に変更したことに伴う退職給付費用(159,796千円)を計上したこと等によるものです。
⑥法人税等の分析
当連結会計年度の法人税等(税効果会計適用後)は978,680千円(前期比4.3%増)となりました。なお、税金等調整前当期純利益に対する法人税等の負担率は31.67%となりました。
(3)財政状態の分析
連結貸借対照表に重要な影響を与えた要因については次のとおりであります。
①資産の分析
流動資産は前連結会計年度末に比べて2,087,375千円増加し、26,624,568千円となりました。これは主に、現金及び預金が2,047,382千円、受取手形及び売掛金が624,410千円それぞれ増加した一方で、商品が630,674千円減少したこと等によるものであります。
固定資産は前連結会計年度末に比べて337,646千円増加し、2,891,050千円となりました。これは主に、投資有価証券が385,250千円減少したこと等によるものであります。
この結果、総資産は前連結会計年度末に比べ1,749,728千円増加し、29,515,619千円となりました。
②負債の分析
流動負債は前連結会計年度末に比べて81,972千円増加し、14,903,100千円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が281,617千円減少した一方で、その他(流動負債)が202,923千円、未払法人税等が104,491千円それぞれ増加したこと等によるものであります。
固定負債は前連結会計年度末に比べ257,541千円増加し、684,676千円となりました。これは主に、退職給付に係る負債が258,066千円増加したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ339,513千円増加し、15,587,777千円となりました。
③純資産の分析
純資産は、前連結会計年度末に比べて1,410,214千円増加し、13,927,842千円となりました。これは主に、利益剰余金が1,566,196千円増加したことによるものであります。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
①キャッシュ・フローの状況
第2(事業の状況)、1(業績等の概要)、(2)キャッシュ・フローをご参照ください。
(キャッシュ・フロー指標)
平成26年3月期平成27年3月期平成28年3月期
自己資本比率(%)41.745.147.2
時価ベースの自己資本比率(%)56.572.272.0
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)---
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)29,254.4-17,306.5

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式を除く)により算出しております。
3.キャッシュ・フロー対有利子負債比率につきましては、有利子負債がないため記載しておりません。
4.平成27年3月期のインタレスト・カバレッジ・レシオにつきましては、営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
②資金需要について
当連結会計年度末における現金及び預金は9,285,559千円となりました。重要な設備の新設は、第3(設備の状況)3(設備の新設、除却等の計画)に記載のとおり、当面重要な設備を新設また改修する予定はなく、資金需要については、通常の運転資金のみであります。運転資金は上記の自己資金で賄うことを基本とし、必要に応じて当座貸越契約等を利用する方針であります。
なお、今後、グループの成長のために発生する資金需要につきましては、資本市場での調達を含め最適な手法を適宜選択してまいります。