有価証券報告書-第28期(2023/04/01-2024/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国の経済は、2023年5月に新型コロナウイルス感染症が5類感染症となり、社会活動と経済活動の正常化が図られ、回復基調でありました。しかし、国際情勢の緊迫化や、円安の進行、資源エネルギー価格をはじめとする各種物価の上昇、日銀によるマイナス金利の解除等、景気の先行きは、引き続き不透明な状況が続いております。
住宅業界におきましても、低金利の変動金利住宅ローン商品も継続して発売されているものの、金利基調は上昇傾向であります。また、鋼材価格の高値推移、労働者不足等からの労務費アップによる仕入れ価格の上昇は継続しております。地価についても2024年3月公示価格は全国平均で前年比2.3%の上昇となり、伸び率はバブル期以来33年ぶりの高さとなり、先行き不透明な状況にあります。
このような状況の中、当社グループは、ビジョンステートメントとして、「我々は“社会になくてはならない存在”でありつづけます。」を制定し、スローガンである「人と地球がよろこぶ住まい」を経営の根幹とした事業を展開し、持続的な企業価値の向上をめざしております。また、人的資本投資として従業員向けに株式報酬制度を導入するとともに、2024年3月には「健康経営優良法人2024(大規模法人部門)」に認定されました。今後も社員がパフォーマンスを発揮し、会社全体の生産性向上を目指し、様々な取り組みを実施してまいります。
この結果、当連結会計年度の経営成績については、マンション事業の大幅な増収増益により、売上高45,860百万円(前年同期比11.9%増)、営業利益952百万円(前年同期比1,102百万円の増加)、経常利益935百万円(前年同期比1,126百万円の増加)、親会社株主に帰属する当期純利益648百万円(前年同期比894百万円の増加)となりました。
(セグメント別の概況)
事業の種類別セグメントの業績は次のとおりであります。
戸建住宅におきましては、オーナー様がご家族のライフスタイルやこだわりを詰め込んで建築され、実際に暮らされているお住まいを見学できるリアルモデルハウス「オーナーズクラシテ」を、四大都市圏に162物件(2024年4月現在)展開しております。また、7月には水害対策商品として「水害に負けない安心の暮らし」を発売しております。なお、当年度の戸建住宅におけるZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)比率については97%(前年同期100%)となりました。引き続き100%を目指してまいります。
不動産ソリューション事業(旧 賃貸・福祉住宅)におきましては、戸建住宅にて導入した環境保全と経済合理設計を両立させた「W-eco design(ダブル・エコ・デザイン)」が好評に推移しているため、新築賃貸住宅においても導入いたしました。また、大型施設(介護、社宅、商業施設等)にてもプレハブ工法による受注に注力しております。なお、当年度の賃貸住宅におけるZEH比率については、ZEH対応不可のガレージハウスを除き93%(前年同期90%)となりました。
リフォームにおきましては、環境省の「グリーンライフ・ポイント」や、3省(国土交通省、経済産業省、環境省)連携による「住宅省エネ2024キャンペーン」等の推進により一層の拡大を目指してまいります。また、リフォームにおいても水害対策リフォームとして「すぐすむ我が家」を導入いたしました。その結果、受注高においては前年同期比21.8%増となっております。この様な取り組みにより、既存住宅の環境性能向上を推進することによる受注拡大を図っております。
リニューアル流通(既存住宅流通)におきましては、社会問題化する空き家問題の解決やスクラップ&ビルドからの脱却を目指しサスティナブルな住宅循環を実現するため、「リニューアルサイクル・カーボン・マイナス住宅」の提案を積極的に進めるとともに、エリアと価格帯を絞った既存住宅の取得も積極的に行っております。
フロンティア事業におきましては、子会社のサンヨーアーキテック株式会社が太陽光や蓄電池等のエコ・エネルギー設備と鉄骨構造躯体の販売や施工等を担っております。
この結果、当連結会計年度の住宅事業の業績につきましては、売上高20,803百万円(前年同期比9.7%減)、営業損失483百万円(前年同期比478百万円の悪化)となりました。
マンション事業におきましては、上述の通り、当連結会計年度の新規竣工は3月に竣工完売した「サンメゾンなかもず駅前」(大阪府堺市・68戸)を含め7棟(前年同期は2棟)となり、売上高、営業利益は大幅な対前年比増加となりました。なお、次年度においても新規竣工物件7棟を予定しております。
また、マンション事業においてもZEH-M(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス・マンション)化を進めております。
この結果、当連結会計年度のマンション事業の業績は、売上高20,582百万円(前年同期比49.6%増)、営業利益
2,224百万円(前年同期比271.4%増)となりました。
ライフサポート事業におきましては、マンション管理、介護・保育・学童施設運営、寄り添いロボットの開発・ 販売等の生活支援サービスや地方創生を担っております。
この結果、当連結会計年度のその他事業の業績は、売上高4,474百万円(前年同期比7.1%増)、営業損失38百万
円(前年同期比41百万円の改善)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローは3,538百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローは16百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは5,134百万円の減少となり、前連結会計年度末に比べ1,612百万円減少し、当連結会計年度末には10,439百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは3,538百万円の増加(前年同期は2,555百万円の増加) となりました。その主な内訳は、税金等調整前当期純利益921百万円、仕入債務の増加650百万円、棚卸資産の減少1,413百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは16百万円の減少(前年同期は117百万円の減少)となりました。その主な内訳は、有形固定資産の取得による支出17百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは5,134百万円の減少(前年同期は1,776百万円の増加)となりました。その内訳は、長・短期借入金4,743百万円の返済(純額)、配当金の支払いによる支出291百万円、社債の償還による支出100百万円等であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。
当連結会計年度における受注高、売上高、受注残高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
①受注高
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) |
| 住宅事業 | 20,481,981 | 92.8 |
| マンション事業 | 21,856,588 | 124.9 |
| その他 | 4,474,416 | 107.1 |
| 合計 | 46,812,986 | 107.0 |
(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.「その他」は売上高と同額を受注高としており、受注残高はありません。
地域別受注高については、次のとおりであります。 (単位:千円)
| 関東地方 | 中部地方 | 近畿地方 | 九州地方 | 合計 |
| 7,302,580 | 5,959,184 | 28,025,282 | 5,525,939 | 46,812,986 |
②売上高
| セグメントの名称 | 売上高(千円) | 前年同期比(%) |
| 住宅事業 | 20,803,606 | 90.3 |
| マンション事業 | 20,582,078 | 149.6 |
| その他 | 4,474,416 | 107.1 |
| 合計 | 45,860,102 | 111.9 |
(注)セグメント間取引については相殺消去しております。
③受注残高
| セグメントの名称 | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 住宅事業 | 12,255,484 | 97.4 |
| マンション事業 | 11,188,283 | 112.9 |
| 合計 | 23,443,768 | 104.2 |
(注)「その他」は売上高と同額を受注高としており、受注残高はありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態、経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における売上高については、前連結会計年度と比較して4,889百万円増加の45,860百万円となりました。主として、マンション事業における売上高が前連結会計年度と比較して6,820百万円増加となったことによるものです。一方、住宅事業における売上高は前連結会計年度と比較して2,229百万円の減少となりました。
営業利益については、前連結会計年度と比較して1,102百万円増加の952百万円となりました。マンション事業における営業利益が売上高の増加にともない前連結会計年度と比較して1,625百万円増加となりました。住宅事業における営業利益は前連結会計年度と比較して478百万円悪化し、販売費及び一般管理費の削減等に努めましたが、営業損失483百万円となりました。
経常利益については、前連結会計年度と比較して1,126百万円増加の935百万円となりました。主として、前連結会計年度と比較して違約金収入の増加等によるものです。
親会社株主に帰属する当期純利益については、前連結会計年度と比較し894百万円増加の648百万円となりました。主として、営業利益、経常利益の増加によるものです。
当連結会計年度末の財政状態については、総資産額は46,406百万円となり、前連結会計年度末と比較し3,507百万円の減少となりました。主な要因は、現金及び預金1,612百万円、受取手形・完成工事未収入金等395百万円、仕掛販売用不動産1,542百万円の減少等によるものです。
負債総額は31,501百万円となり、前連結会計年度末と比較し3,894百万円の減少となりました。主な要因は、支払手形・工事未払金等650百万円、未払法人税等204百万円の増加、長・短期借入金4,743百万円(純額)の減少等によるものです。
純資産総額は14,905百万円となり、前連結会計年度末と比較し387百万円の増加となりました。主な要因は、利益剰余金356百万円の増加等によるもので、この結果により自己資本比率は32.1%となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、マンション事業における開発土地及び建築資金のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入金を基本としております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づき、会計上の見積り及び判断を行っております。