有価証券報告書-第15期(平成30年1月1日-平成30年12月31日)

【提出】
2019/03/29 10:23
【資料】
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【項目】
77項目
(1)経営成績等の状況の概況
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、欧州や中国景気の減速に伴う世界的な企業業績の減速懸念や米国金融政策の不透明感による世界経済の先行き不安により、日経平均株価が1年8ヶ月ぶりに19,000円割れを記録するなど先行きは不透明な状況で推移しています。一方、当社が属するバイオベンチャー業界では、京都大学高等研究院特別教授の本庶佑先生による研究がノーベル医学生理学賞に選ばれるなど明るい話題がありました。このような状況下、当社は「未来のがん治療にパワーを与え、その実績でがん治療の歴史に私たちの足跡を残してゆくこと」をビジョンとし、がんのウイルス療法OBP-301 (テロメライシンⓇ)やがん検査薬テロメスキャンの研究・開発・事業活動を推進させました。当社活動の詳細に関しては、「第2 事業の状況 5.研究開発活動」をご確認ください。
以上の結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当事業年度末の資産合計は、現金及び預金の減少404,374千円、売掛金の減少38,673千円、前払費用の減少21,573千円、投資有価証券の増加268,007千円、関係会社株式の増加90,980千円等により、前事業年度末に比べ96,110千円減少し、3,430,112千円となりました。
当事業年度末の負債合計は、短期借入金の減少10,000千円、未払金の減少17,728千円、長期借入金の減少33,336千円等により、前事業年度末に比べ65,369千円減少し、528,959千円となりました。
当事業年度末の純資産合計は、資本金の増加600,214千円、資本剰余金の増加600,214千円、利益剰余金の減少1,233,847千円等により、前事業年度末に比べ30,740千円減少し、2,901,153千円となりました。
b.経営成績
当事業年度の経営成績は、売上高168,549千円(前期は229,139千円)、営業損失1,247,563千円(前期は営業損失1,078,389千円)を計上しました。また、営業外収益として受取利息21,380千円等を計上し、営業外費用として支払利息2,797千円、為替差損1,160千円を計上しました結果、経常損失1,230,105千円(前期は経常損失1,087,185千円)、当期純損失1,233,846千円(前期は当期純損失1,090,703千円)を計上しました。
セグメントの経営成績は、次の通りです。
i)医薬品事業
医薬品事業では、Medigen Biotechnology Corp.(台湾 以下「メディジェン社」)からのテロメライシンⓇの開発に応じた開発協力金収入等を受領しました。この結果、売上高152,611千円(前期は売上高196,552千円)、営業損失484,618千円(前期は営業損失438,213千円)となりました。
ii)検査事業
検査事業では、Deciphera Pharmaceuticals, LLC(米国 以下「ディサイフィラ社」)へのテロメスキャン販売収入等を計上しました。また、テロメスキャンの韓国エリアの権利を許諾したWONIK CUBE Corp.(韓国 以下「ウォニックキューブ社」)や北米エリアの権利を許諾したLiquid Biotech USA, Inc.(米国)からライセンス契約に基づく収入を得ました。この結果、売上高15,938千円(前期は売上高32,586千円)、営業損失169,734千円(前期は営業損失103,521千円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は、2,218,074千円(前期比15.4%増)となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローは次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは1,187,579千円(前期は1,096,840千円の支出)の支出となりました。これ
は主として、税引前当期純損失1,230,105千円、売上債権の減少38,672千円、未払金の減少17,868千円等によるもの
です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは342,040千円(前期は131,662千円の収入)の収入となりました。これは、主に定期預金の払戻による収入700,000千円、投資有価証券の取得による支出356,310千円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは1,147,270千円(前期は1,476,503千円の収入)の収入となりました。これは主に株式の発行による収入1,188,328千円、長期借入の返済による支出33,336千円等によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
該当事項はありません。
(2) 受注実績
該当事項はありません。
(3) 販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 平成30年1月1日
至 平成30年12月31日)
前年同期比(%)
医薬品事業(千円)152,61177.6
検査事業(千円)15,93848.9
合計(千円)168,54973.6

(注) 1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 平成29年1月1日
至 平成29年12月31日)
販売高(千円)割合(%)
ア社112,40049.1
イ社84,15236.7

相手先当事業年度
(自 平成30年1月1日
至 平成30年12月31日)
販売高(千円)割合(%)
A社145,98186.6

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当社顧客との各種契約においては秘密保持条項が存在するため、社名の公表は控えさせて頂きます。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日時点において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積もり
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積もりが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積もりを行なっております。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の経営に影響を与える大きな要因としては、研究開発、ライセンス、市場動向、為替動向に関する個々の契約等が挙げられます。
研究開発について、特に臨床試験では適格な症例を組み入れる事が、その試験を成功させる大きな要因となりますが、その為に症例の組み入れが大きく遅延することがあります。特に当社ではアウトソーシングを主眼としている事により、その経費が症例の組み入れを延長の分だけ増大するリスクがあります。その為にCROを充分にオペレーション出来る様、定例会議の実施や、CROと共に臨床施設を訪問するなどの努力を最大限行うことにしています。
ライセンス契約に関しては、研究開発失敗リスクや医療行政の変動や競合他社リスクに加え、ライセンス契約締結先の経営戦略の変更による契約中断リスクなどがあります。これらのリスクを回避・低減するため、契約締結する際の当社に有利となる様な条件を含めるべく努力するとともに、契約条件については事前検証を行っていきます。
為替動向に関しては、当社の海外における臨床試験が主に外貨建てで行われていることから、経営成績に与える影響が大きく、為替変動リスクを最小限に抑える必要があります。今後は外貨建て収入を増加させることで、外貨建て債務に係る為替リスクの低減を図っていきます。
市場動向については、当社の事業が関係する市場の多くにおいて、国内外の大手製薬会社やバイオベンチャー企業との熾烈な研究開発競争が今後も展開されると予測され、当社を取り巻く経営環境は依然として厳しい状況で推移するものと認識しています。このような中で、当社はグローバル市場におけるリスクへの対応力を高め、アデノウイルスを用いた医薬品や液性生検(Liquid Biopsy)に繋がる検査薬の研究開発において名実共に存在感のある企業として成長していくために、収入増大による財務基盤の強化を図ると共に、企業統治を高度化していきます。
③ 資本の財源及び資金の流動性
a.資金需要
当社の事業活動における運転資金需要の主なものは医薬品事業及び検査事業の研究開発に伴う研究開発費、各種ライセンス契約や戦略的アライアンス契約に伴う特許関連費、各事業についての一般管理費があります。また、設備・投資資金需要としては、各種機器や戦略的投資に伴う固定資産投資等があります。
b.財務政策
当社は事業活動の維持拡大に必要な資金を、ライセンス契約による売上を軸とした事業収入によって確保することを第一に考え、事業収入に加えて、内部資金の活用及び資本市場からの資金調達を行っています。また、運転資金及び設備・投資資金は当社において一元管理しています。
医薬品や検査薬の研究開発という成果実現まで相対的に時間を要する事業を行っているため、資本性の高い長期資金を得ることで、資金特性のバランスを考慮しています。

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