四半期報告書-第18期第2四半期(令和3年7月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2021/11/12 15:31
【資料】
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【項目】
37項目
文中の将来に関する事項は、当第2四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、『人』+『サイバー・フィジカル空間』を一体的に扱う新領域「サイバニクス(人・ロボット・AI/情報系の融合)」を駆使して、誰ひとり取り残さないイノベーションによって人とテクノロジーが共生し相互に支援し合う「テクノピア・サポート社会」の実現、ロボット産業、IT産業につづく新産業「サイバニクス産業」の創出による社会変革・産業変革を目指しています。
サイバニクスを駆使した「健康未来社会」
当社グループは、サイバニクスを駆使し、IoH/IoT(ヒトとモノのインターネット)を介して取得されるヒューマンビッグデータ(人間に関わる生理・心理・生活・行動・環境情報など)の集積・解析・AI処理や人間の機能改善・再生・拡張・支援が可能な各種サイバニクス技術を好循環のスパイラルが構成できるよう社会実装しています。また、サイバニクスで取り扱うデバイス・ソフトウェア等はすべて通信機能を有しており、IoH/IoTを介したクラウドによって病院、介護施設、自宅、職場までをデータやサービスの連携でシームレスに繋げ、人々の多様な活動シーンに対応しています。当社グループは、廃用・疾患・障がいという身体状態であっても、高い自立度と健康度を維持しながら社会参加を実現する「健康未来社会」、健康で持続可能社会としての「Society5.0/5.1」の実現を進めてまいります。
事業推進の状況
≪新型コロナウイルス感染症による影響≫
当第2四半期連結会計期間においては、日本国内のロボケア事業やドイツでの治療サービス事業は回復しつつあるものの、国内外の新規の商談・契約・出荷の一時的な遅延(特に海外の医療機関向け)によって、短期売上への影響が継続して発生しています。
一方で、当社グループは、新型コロナウイルス感染症という新たな社会課題や社会構造の変化を、「サイバニクス産業」を加速させる機会と捉え、「遠隔」「在宅」「デジタル」をキーワードとして、『人』+『サイバー・フィジカル空間』の融合を推進しています。コロナ禍における高齢者のフレイル対策としてのHAL®がクラウドとデータ連動した非接触型の新しい在宅サービス「自宅でNeuro HALFIT」の普及や除菌剤噴霧ユニットや紫外線照射ユニットなどの除菌機能を追加した次世代型清掃ロボット「CL02」の導入を引き続き推進してまいります。
≪医療≫
当社グループは、世界初の装着型サイボーグHAL®を利用した脳・神経・筋系の機能改善・機能再生を促進するサイバニクス治療を、グローバルな標準治療とする取り組みを進めています。
医療用HAL®「下肢タイプ」(両脚モデル)については、日本国内において、緩徐進行性の神経筋難病疾患の使用成績調査(実施医療機関20施設、対象患者218名、総治療6,486回)が2020年11月に完了し、実際の臨床使用において極めて高い有効性と安全性を示す結果が得られました。今後この結果を世界各国の保険収載などの手続きに活用することで、世界的に有効な治療法が確立されていない進行性神経筋難病にとっての標準的な治療法として、医療用HAL®の展開を加速してまいります。医療用HAL®「下肢タイプ」(単脚モデル)の脳卒中片麻痺患者の歩行能力などの運動改善を目的とする医療機器承認を目指す医師主導治験については、本治験の有効性と安全性の評価結果から製造販売承認申請の準備を計画しています。また、本治験の結果は、諸外国での脳卒中患者に対する医療保険の適用申請にも有用なデータになると考えています。
EMEA(欧州や中東)においては、新たに導入されたスペインやフランスに続いて、複数の大型案件が進行しています。米国においては、医療用HAL®下肢タイプが2020年10月に脳卒中及び神経筋難病に対して米国食品医薬品局(FDA)による医療機器承認を取得し、2021年8月に医療用HAL®単関節タイプが医療機器登録されたことから、2021年11月にカリフォルニア州南部に16拠点を有するRISEフィジカルセラピー社の買収に基本合意し、当社グループによる米国での「医療サービス事業」への参画に向けた取り組みを推進しています。
APAC(アジア太平洋)の主要国において、昨年度の幅広い疾患での医療機器承認・認証の取得を受けて、今後はサイバニクス治療の更なる普及を加速してまいります。
≪介護・自立支援≫
当社グループは、主に高齢者の自立度の改善や重度化防止及び加齢により身体機能が低下するフレイル予防や自立維持に向けて、歩行運動に対応した「下肢タイプ」、肘・膝・足首の関節運動に対応した「単関節タイプ」、体幹運動に対応した「腰タイプ」など様々な種類のHAL®自立支援用を展開しています。
(施設型サービスの展開)
HAL®を使用した脳・神経・筋系の機能改善を促すプログラム「Neuro HALFIT」を提供するロボケア事業は、当社グループ並びに各地域の事業パートナーとの協働により全国16箇所で展開していますが、今年度中に新たにに2〜3施設の新設を計画しています。
(個人向けサービス「自宅でNeuro HALFIT」の展開)
個人向けレンタルとして非接触型の新しい在宅サービス「自宅でNeuro HALFIT」は、サイバーダインのクラウドとデータ連動することで身体動作を指令する生体電位信号や姿勢情報等を可視化するHALモニターによって、装着者自身が視覚的にフィードバックを得ることができるだけでなく、セラピストやトレーナーなどの専門スタッフによる遠隔でのオンラインサポートを提供しています。本サービスは、昨年11月に開設したオンラインストア「CYBERDYNE STORE」を通じて提供しており、2021年9月末時点で累計契約は369件となっています。
≪予防・早期発見≫
心活動、脳活動、体温、SpO2、活動量など様々なヘルスケアデータを日常的に集積・解析・AI処理することで、不整脈や心房細動などのリスクを管理し、心筋梗塞や脳梗塞などを予防することを目的とした超小型バイタルセンサー「Cyvis(サイビス)」の製品化を進めています。この「Cyvis」は、睡眠時の呼吸状態の計測というオプション機能も備えており、SAS(睡眠時無呼吸性症候群)のリスクを簡便に高精度スクリーニングすることが可能となります。また、2021年8月に睡眠を見える化するヘルスケア・アプリ「熟睡アラーム」を開発・運営するC2社を買収し、当社グループとしてヘルスケア事業の強化を進めています。
≪生活・職場≫
(作業支援用HAL)
防塵・防水対応の「HAL®腰タイプ作業支援用」は、作業者の腰部負荷低減による労務環境改善に向けて空港、建設、物流などの大口ユーザーへの導入を進めています。
(自律走行ロボット)
世界最高水準のSLAM技術による高速自律走行を実現した次世代型清掃ロボット「CL02」は、空港、公共施設、オフィスビル等で導入を進めています。また、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に対応して除菌剤噴霧機能や紫外線照射機能による非対面・非接触での除菌作業が実現しました。さらに、マルチベンダー型エレベータ連動ユニットにより、人を介さずにエレベータ自動昇降も可能となりました。
研究・製品開発の状況
心筋梗塞や脳梗塞などの疾病の予防・早期発見を目的とした小型バイタルセンサー「Cyvis」については、研究開発が完了し製品化を進めています。また、微細血管情報のリアルタイム解析のための光音響イメージングは、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の「医工連携イノベーション推進事業(開発・事業化事業)」に採択され、新しいイメージングモダリティの画像診断装置の事業化に向けた研究開発を進めています。
また、当社グループは、高齢者や障がい者向けの自立支援ロボットとしては、歩行機能を維持向上するための衣服型HAL、バイタル・環境情報を取得しつつ会話機能を備えてADL(日常生活動作)を維持向上するための見守り・コミュニケーションロボット、歩行困難な方のためのパーソナルモビリティロボットなどの研究開発を進めています。
なお、川崎市の殿町国際戦略拠点(キングスカイフロント)において、HAL®などの臨床研究に加えて、再生医療や創薬などのバイオ系の研究を推進するサイバニクスイノベーションベースA棟を2020年12月に着工し、2021年度末の竣工を予定しています。
製品稼働状況について
医療用HAL®下肢タイプは、主にAPAC向けレンタルの増台により、2021年9月末時点で臨床試験用も含め国内外あわせて361台(内、国内レンタル契約81台)が稼働中です。HAL®単関節タイプは、医療用の増加により、2021年9月末時点で433台(内、個人向けレンタル契約14台)が稼働中です。
HAL®福祉用等の下肢タイプは、耐用年数経過機体の廃棄があり、2021年9月末時点の稼働台数は334台となっています。また、HAL®腰タイプ介護・自立支援用は、旧モデル廃棄があったものの、個人向けレンタルが増加し、2021年9月末時点で1,142台(内、個人向けレンタル契約67台)が稼働中です。
HAL®腰タイプ作業支援用は、主に空港向けのレンタル減少により、2021年9月末時点の稼働台数は456台となっています。また、清掃ロボット及び搬送ロボットは、2021年9月末時点において143台が稼働中です。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上収益は、海外売上の伸長やロボケア事業やドイツの治療サービス事業の回復等のため825百万円(前年同期比3.9%増加)を計上し、売上総利益は619百万円(同12.0%増加)を計上しました。
研究開発費は前年度に引き続き新製品の自社開発及び受託研究事業の実施により350百万円(同1.3%増加)を計上、その他の販売費及び一般管理費は780百万円(同19.9%増加)を計上しました。
その他の収益は、受託研究事業収入などにより32百万円(同62.0%減少)を計上した結果、営業損失は480百万円(同32.7%増加)を計上しました。
また、CEJファンドに係る損益82百万円、法人所得税費用は繰延税金費用などにより51百万円等を計上した結果、親会社の所有者に帰属する四半期損失は427百万円を計上しています。
なお、当社は独自技術をもったスタートアップ企業との業務提携や資本提携を行っており、当該非上場株式についてIFRS第9号「金融商品」に基づき公正価値を算定しています。当第2四半期連結会計期間において、公正価値を算定した結果、投資有価証券評価益106百万円を「金融収益」及び「CEJファンドに係る損益」として計上しました。また、当該評価に関する繰延税金費用36百万円を「法人所得税費用」として計上、CEJファンドの外部投資家持分への振替額41百万円を計上した結果、「四半期利益」に与える影響額は29百万円となります。
(2)財政状態の分析
① 資産
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度比で341百万円増加し、48,460百万円となりました。これは主として、現金及び現金同等物が1,160百万円、その他の金融資産(流動)が968百万円減少したものの、その他の金融資産(非流動)が1,345百万円、のれんが677百万円、有形固定資産が624百万円増加したことによるものです。
② 負債
当第2四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末比で773百万円増加し、5,105百万円となりました。これは主として、CEJファンドにおける外部投資家持分が624百万円、営業債務及びその他の債務が78百万円増加したことによるものです。
③ 資本
当第2四半期連結会計期間末における資本は、前連結会計年度末比で432百万円減少し、43,355百万円となりました。これは、親会社の所有者に帰属する四半期損失の計上に伴う利益剰余金の減少等によるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,160百万円減少し5,544百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、151百万円の資金流出(前年同四半期連結累計期間は306百万円の資金流出)となりました。これは主に、減価償却費及び償却費231百万円、営業債権及びその他の債権の減少による資金流入129百万円を計上したものの、税引前四半期損失388百万円、棚卸資産の増加による資金流出182百万円を計上したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、1,649百万円の資金流出(前年同四半期連結累計期間は1,339百万円の資金流出)となりました。これは主に、投資の償還による収入11,000百万円を計上したものの、投資の取得による支出8,999百万円、投資有価証券の取得による支出1,250百万円、定期預金の預入による支出1,000百万円を計上したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、605百万円の資金流入(前年同四半期連結累計期間は26百万円の資金流出)となりました。これは主に、CEJファンドにおける外部投資家からの払込による収入680百万円を計上したことによるものです。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は350百万円です。
なお、当第2四半期連結累計期間において当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

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