有価証券報告書-第22期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 当期の経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にありますが、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、持ち直しの動きが見られてまいりました。ただし、感染拡大により内外経済を下振れさせるリスクや金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があり、不安定な状況が続いております。
当社グループの業績に大きな影響を及ぼす不動産・建設業についても、住宅建設や建設工事は下げ止まり横ばいで推移しております。
子会社を展開する中国の景気は持ち直してまいりましたが、感染症再拡大への警戒と入国制限が制約となっております。
このような背景のもと、グループの総合力を活かして、土壌汚染対策事業、ブラウンフィールド活用事業及び自然エネルギー事業を積極的に展開いたしました。
当連結会計年度の売上高は6,840,611千円(前年同期比7.7%減)となりました。ブラウンフィールド活用事業では当初想定していたほど市況が悪くなく売上高は計画を上回りましたが、土壌汚染対策事業においては新型コロナウイルス感染症の影響により、国内では着工遅れから来期へ延期された案件が目立ち、中国では発注者側の計画見直しや行政手続きの遅延などが発生したため前年同期比で減収となりました。
経常利益は592,464千円(同13.6%増)となりました。ブラウンフィールド活用事業における売上増と原価圧縮による増益分と自然エネルギー事業における昨年度の台風被害に伴う保険金収入が、土壌汚染対策事業の売上高の落ち込みによる減益分を補って増益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益304,060千円(同45.3%減)となりました。減益の主な要因は、前第1四半期連結会計期間において一時的に発生した特別損益308,703千円の影響によるものです。
以下に各事業セグメントの状況を報告いたします。
(土壌汚染対策事業)
新型コロナウイルス感染症の影響による着工遅延だけでなく、不動産売買が活発化し、用地仕入の競争が厳しくなっていることから、土壌汚染の対策に関連する予算を縮小化する傾向が見られます。新型コロナウイルス感染症の影響が収束したとしてもこの傾向は変わらないと考えられます。また、汚染土壌の掘削除去など技術的に障壁の低い工事に他建築土木関連業者が参入し、価格競争が一層厳しくなっております。
土壌汚染の調査につきましては、製造業などの事業閉鎖の際に義務付けられるため、経済の落ち込みに反して増加する特徴があり、今後は事業閉鎖に関連する需要が増加する可能性があります。また、製造業の中で業績好調な企業の中には、想定以上の利益を環境保全業務に投資する動きもあり、日本市場の中で土壌汚染関連業務が急激に減少することはない状況であります。
このような顧客の事情に合わせた柔軟な提案を行うための体制作りを継続中ですが、当期としては工事延期などの一時的な影響が大きく、減収となりました。
中国では経済活動は持ち直しつつあるものの、新型コロナウイルス感染症再拡大への警戒は解けず発注者側の計画見直しや行政手続きの遅延等により見込んでいた案件の受注獲得には至りませんでした。
その結果、売上高は3,272,431千円(前年同期比29.3%減)となり、セグメント利益は57,479千円(同76.1%減)となりました。
(ブラウンフィールド活用事業)
株式会社エンバイオ・リアルエステートでは、大手仲介業者や銀行系仲介業者を中心に相対で進められる案件の情報収集を行い、13物件を仕入れました。購入した物件の中には、土壌汚染が検出されたガラス工場跡地や形質変更時要届出区域の指定を受けているメッキ工場跡地の物件もあります。販売に関しては、新型コロナウイルス感染症の影響で上半期は芳しくありませんでしたが、下半期は市況の回復と販売活動に注力したため、14物件の販売および2物件の仲介業務を行いました。販売した物件の中には、要措置区域の指定を解除になった物件や浄化後に大手戸建業者に売却した物件もあります。
大規模な土壌汚染地を扱う株式会社土地再生投資では、解体・土壌浄化工事を実施した横浜市内の案件を売却しました。仕入に関しては、2年間のリースバックを行った後に事業化する厚木市内の工場や白井市内の工場跡地を取得しました。また、デベロッパー等への土壌汚染コンサルティング業務を3件行いました。
その結果、売上高は2,309,308千円(同51.7%増)となり、セグメント利益は368,162千円(同68.4%増)となりました。
(自然エネルギー事業)
当連結会計年度末における日本国内で太陽光発電所は30か所、総発電量36,239kWが稼働しております。また、計画していたヨルダンでの太陽光発電所が稼働開始し、海外で太陽光発電所は1か所、総発電量705kWが稼働しております。
新たに千葉市内において太陽光発電所(748kW)が完成いたしました(2021年4月12日より稼働開始)。またヨルダンにて、第2号案件、第3号案件の開発に着手いたしました。
FIT価格低下に伴い、国内太陽光案件を取り巻く状況が厳しくなっており、海外を含む新規案件の情報収集及びセカンダリー案件の検討に注力しております。
なお、2月に福島県沖、3月に宮城県沖を震源とする地震がありましたが、本地震による当社(グループ会社含む)発電所への影響はありませんでした。
その結果、売上高は1,258,870千円(同0.1%増)となり、セグメント利益は250,071千円(同40.7%増)となりました。
② 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における資産につきましては、総資産は15,698,580千円となり、前連結会計年度末に比べ664,508千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が965,732千円減少したものの、有形固定資産が
1,585,511千円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債につきましては、10,381,400千円と前連結会計年度末に比べ237,923千円増加いたしました。これは主に短期借入金が538,000千円、1年内返済予定の長期借入金が375,597千円、未払法人税等が263,756千円、買掛金が163,552千円、工事損失引当金が104,721千円減少したものの、長期借入金が1,881,085千円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産につきましては、5,317,179千円と前連結会計年度末に比べ426,584千円増加いたしました。これは主に資本金が8,025千円、資本剰余金が8,025千円及び利益剰余金が304,060千円、その他有価証券評価差額金が93,868千円増加したこと等によるものであります。
③ キャッシュ・フロー状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ965,735千円減少し、1,985,292千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、獲得した資金は297,156千円(前連結会計年度は951,622千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益488,310千円及び減価償却費359,172千円があったものの、法人税等の支払額442,025千円及び利息の支払額125,368千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は2,159,510千円(前連結会計年度は3,868,314千円の獲得)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,729,123千円及び貸付による支出439,665千円があったものの、有形固定資産の売却による収入14,400千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、獲得した資金は928,537千円(前連結会計年度は4,061,922千円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入3,083,563千円があったものの、長期借入金の返済による支出1,578,076千円、短期借入金の純減少額538,000千円及び社債の償還による支出55,000千円等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
(a) 生産実績
生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。
(b) 受注状況
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引は相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.ブラウンフィールド活用事業、自然エネルギー事業につきましては、受注に該当する事項がないため、記載すべき事項はありません。
(c) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間内部取引振替後の数値によっております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、本文の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作られております。
当社グループは、この連結財務諸表の作成にあたって、貸倒引当金、固定資産の減損、減価償却資産の耐用年数の設定、繰延税金資産の計上、偶発債務の認識等の重要な会計方針に関する見積り及び判断を行っております。
当社経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき判断しておりますが、記載した予想、見通し等の将来に関する事項につきましては、不確実性が伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。
当社グループの連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 経営成績の分析
経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照下さい。
② キャッシュ・フロー状況の分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フロー状況」に記載しております。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(a) 財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、企業価値向上のために戦略的に経営資源を配分することを財務戦略の基本方針としております。
厳格な財務規律のもとで負債の活用を積極的に進めるとともに、適切な情報開示・IR活動を通じて株主資本コストの低減に努めることにより、資本コストの低減および資本効率の向上を図ります。
新規事業投資については、積極的に取り組む方針ですが、企業価値の向上の期待値のみならず、当社グループが当該事業へ投資することの意義を慎重に検討してまいります。
(b) 経営資源の配分に関する考え方
当社グループは、適正な手元現金の水準について常に検証を実施しております。安定的な経営に必要な手元現預金水準を設定し、それを超える分については、「追加的に配分可能な経営資源」と認識し、企業価値向上に資する経営資源の配分に努めます。
同時に、手元現預金及び今後創出するフリーキャッシュ・フローから、株主還元についても検討してまいります。
(c) 資金需要の主な内容
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、販売用不動産の購入費用及び、各事業の販売拡大に伴う運転資本の増加であります。また、投資を目的とした資金需要は、自然エネルギー発電所への設備投資及び、新規事業参入のための出資等によるものであります。
(d) 資金調達
短期運転資金は、主に営業活動により得られたキャッシュフローを財源としておりますが、増加運転資本に対応するために必要な資金については、金融機関からのコミットメントライン等の融資枠による短期借入によって流動性を保持しております。
設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。また、設備投資の一部はリース取引によっております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は9,071,741千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,985,292千円となっております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
⑤ 経営戦略の現状と見通し
当社グループは、環境保全に役立つサービスや製品の提供を通して、環境問題の解決と健やかな環境づくりを推進し、持続可能な社会の構築に貢献することを経営の基本理念とし、「地盤の環境・エネルギーに関わる問題解決を担うグローバルな専門企業集団」となることを目指しております。それに向けた当社グループの経営戦略の基本は、土壌汚染調査や土壌汚染浄化工事といった単品のサービスではなく、それらに付随する顧客の幅広いニーズを掘り起こし、包括的に応える「ワンストップのパッケージ・ソリューション」を提供することとしております。
当社グループの属する土壌汚染関連業界の国内市場は、土壌汚染対策法の一部改正により土壌汚染調査の契機が拡大し、年間の調査件数は増加傾向が続いております。しかしながら浄化工事を伴わない措置の増加や競合企業間の競争激化により工事単価の低価格化が進行し、市場規模は減少傾向にあります。また中国では、土壌浄化を事業機会と捉えた大手企業の新規参入が相次いでおります。
当社グループでは、土壌汚染問題の黎明期にいち早く導入した汚染土壌を掘削・場外搬出せずに場内で浄化ができる経済性の高い「原位置浄化・オンサイト浄化」に関する技術力を核心的競争力として他社を圧倒する実績を蓄積することを目指してまいりました。その結果、土壌汚染地の調査から幅広い選択肢での浄化工事を提供できる体制を整えることができました。さらに多数の土壌浄化実績に裏付けられたリスク評価を背景に土壌汚染地を現状有姿で購入し、浄化工事によってバリューアップさせた後に再販する事業を展開することで、土壌汚染地の調査・対策から有効活用までの一貫した独自のサービスを提供しております。また、鉱研工業株式会社との資本業務提携を梃子に土壌汚染対策事業を地盤環境事業の方面に土壌汚染から事業領域を拡大してまいります。
さらに国内で培った「原位置浄化・オンサイト浄化」のノウハウと実績を環境規制が急速に強化されている中国などアジア諸国の土壌汚染問題解決に積極展開し、グローバル企業としての成長を目指します。
また、土地の有効活用策としてスタートさせた自然エネルギー事業では、既に国内で36.2MWの太陽光発電所を建設し、順調に事業拡大を進めております。安定的な収益を上げ、当社グループの成長戦略を財務的に支える事業として育ってまいりました。自然エネルギー事業については、国内の電力固定買取価格の低下に伴い新規案件の収益性が悪化することを勘案し、自然エネルギー需要の増加が見込まれる海外での新規案件の発掘と開発にも力を注いでまいります。
これらの事業活動を通して土壌汚染問題に直面した国内の顧客の幅広いニーズに一貫して応えること、ならびに海外への技術提供による継続的な事業の発展、収益の向上を進めてまいり、土壌汚染関連業界内でのリーディングカンパニーを目指します。
⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
⑦ 新型コロナウイルス感染症による経営成績等への影響について
新型コロナウイルス感染症の影響については、「第2 事業の状況2 事業等のリスク」に記載したとおりでありますが、顧客先への訪問規制や在宅勤務などにより、直接訪問ができない中、メールやリモート会議により通常とは異なる営業活動を行ってまいりました結果、当連結会計年度の業績への影響は軽微でありました。
新型コロナウイルス感染症拡大による影響は未だ不透明な状況ではあるものの、現状では、当社グループの収益等に与える影響は限定的であると判断しており、これにもとづき必要とされる会計上の見積りなどを行っております。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の今後の状況次第では、会計上の見積りなどに重要な影響を及ぼすことも考えられ、この場合、当連結会計年度以降の当社グループの業績に影響を及ぼすおそれがあります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にありますが、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、持ち直しの動きが見られてまいりました。ただし、感染拡大により内外経済を下振れさせるリスクや金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があり、不安定な状況が続いております。
当社グループの業績に大きな影響を及ぼす不動産・建設業についても、住宅建設や建設工事は下げ止まり横ばいで推移しております。
子会社を展開する中国の景気は持ち直してまいりましたが、感染症再拡大への警戒と入国制限が制約となっております。
このような背景のもと、グループの総合力を活かして、土壌汚染対策事業、ブラウンフィールド活用事業及び自然エネルギー事業を積極的に展開いたしました。
当連結会計年度の売上高は6,840,611千円(前年同期比7.7%減)となりました。ブラウンフィールド活用事業では当初想定していたほど市況が悪くなく売上高は計画を上回りましたが、土壌汚染対策事業においては新型コロナウイルス感染症の影響により、国内では着工遅れから来期へ延期された案件が目立ち、中国では発注者側の計画見直しや行政手続きの遅延などが発生したため前年同期比で減収となりました。
経常利益は592,464千円(同13.6%増)となりました。ブラウンフィールド活用事業における売上増と原価圧縮による増益分と自然エネルギー事業における昨年度の台風被害に伴う保険金収入が、土壌汚染対策事業の売上高の落ち込みによる減益分を補って増益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益304,060千円(同45.3%減)となりました。減益の主な要因は、前第1四半期連結会計期間において一時的に発生した特別損益308,703千円の影響によるものです。
以下に各事業セグメントの状況を報告いたします。
(土壌汚染対策事業)
新型コロナウイルス感染症の影響による着工遅延だけでなく、不動産売買が活発化し、用地仕入の競争が厳しくなっていることから、土壌汚染の対策に関連する予算を縮小化する傾向が見られます。新型コロナウイルス感染症の影響が収束したとしてもこの傾向は変わらないと考えられます。また、汚染土壌の掘削除去など技術的に障壁の低い工事に他建築土木関連業者が参入し、価格競争が一層厳しくなっております。
土壌汚染の調査につきましては、製造業などの事業閉鎖の際に義務付けられるため、経済の落ち込みに反して増加する特徴があり、今後は事業閉鎖に関連する需要が増加する可能性があります。また、製造業の中で業績好調な企業の中には、想定以上の利益を環境保全業務に投資する動きもあり、日本市場の中で土壌汚染関連業務が急激に減少することはない状況であります。
このような顧客の事情に合わせた柔軟な提案を行うための体制作りを継続中ですが、当期としては工事延期などの一時的な影響が大きく、減収となりました。
中国では経済活動は持ち直しつつあるものの、新型コロナウイルス感染症再拡大への警戒は解けず発注者側の計画見直しや行政手続きの遅延等により見込んでいた案件の受注獲得には至りませんでした。
その結果、売上高は3,272,431千円(前年同期比29.3%減)となり、セグメント利益は57,479千円(同76.1%減)となりました。
(ブラウンフィールド活用事業)
株式会社エンバイオ・リアルエステートでは、大手仲介業者や銀行系仲介業者を中心に相対で進められる案件の情報収集を行い、13物件を仕入れました。購入した物件の中には、土壌汚染が検出されたガラス工場跡地や形質変更時要届出区域の指定を受けているメッキ工場跡地の物件もあります。販売に関しては、新型コロナウイルス感染症の影響で上半期は芳しくありませんでしたが、下半期は市況の回復と販売活動に注力したため、14物件の販売および2物件の仲介業務を行いました。販売した物件の中には、要措置区域の指定を解除になった物件や浄化後に大手戸建業者に売却した物件もあります。
大規模な土壌汚染地を扱う株式会社土地再生投資では、解体・土壌浄化工事を実施した横浜市内の案件を売却しました。仕入に関しては、2年間のリースバックを行った後に事業化する厚木市内の工場や白井市内の工場跡地を取得しました。また、デベロッパー等への土壌汚染コンサルティング業務を3件行いました。
その結果、売上高は2,309,308千円(同51.7%増)となり、セグメント利益は368,162千円(同68.4%増)となりました。
(自然エネルギー事業)
当連結会計年度末における日本国内で太陽光発電所は30か所、総発電量36,239kWが稼働しております。また、計画していたヨルダンでの太陽光発電所が稼働開始し、海外で太陽光発電所は1か所、総発電量705kWが稼働しております。
新たに千葉市内において太陽光発電所(748kW)が完成いたしました(2021年4月12日より稼働開始)。またヨルダンにて、第2号案件、第3号案件の開発に着手いたしました。
FIT価格低下に伴い、国内太陽光案件を取り巻く状況が厳しくなっており、海外を含む新規案件の情報収集及びセカンダリー案件の検討に注力しております。
なお、2月に福島県沖、3月に宮城県沖を震源とする地震がありましたが、本地震による当社(グループ会社含む)発電所への影響はありませんでした。
その結果、売上高は1,258,870千円(同0.1%増)となり、セグメント利益は250,071千円(同40.7%増)となりました。
② 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における資産につきましては、総資産は15,698,580千円となり、前連結会計年度末に比べ664,508千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が965,732千円減少したものの、有形固定資産が
1,585,511千円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債につきましては、10,381,400千円と前連結会計年度末に比べ237,923千円増加いたしました。これは主に短期借入金が538,000千円、1年内返済予定の長期借入金が375,597千円、未払法人税等が263,756千円、買掛金が163,552千円、工事損失引当金が104,721千円減少したものの、長期借入金が1,881,085千円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産につきましては、5,317,179千円と前連結会計年度末に比べ426,584千円増加いたしました。これは主に資本金が8,025千円、資本剰余金が8,025千円及び利益剰余金が304,060千円、その他有価証券評価差額金が93,868千円増加したこと等によるものであります。
③ キャッシュ・フロー状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ965,735千円減少し、1,985,292千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、獲得した資金は297,156千円(前連結会計年度は951,622千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益488,310千円及び減価償却費359,172千円があったものの、法人税等の支払額442,025千円及び利息の支払額125,368千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は2,159,510千円(前連結会計年度は3,868,314千円の獲得)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,729,123千円及び貸付による支出439,665千円があったものの、有形固定資産の売却による収入14,400千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、獲得した資金は928,537千円(前連結会計年度は4,061,922千円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入3,083,563千円があったものの、長期借入金の返済による支出1,578,076千円、短期借入金の純減少額538,000千円及び社債の償還による支出55,000千円等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
(a) 生産実績
生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。
(b) 受注状況
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 土壌汚染対策事業 | 4,078,805 | 99.8 | 2,633,279 | 144.1 |
(注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引は相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.ブラウンフィールド活用事業、自然エネルギー事業につきましては、受注に該当する事項がないため、記載すべき事項はありません。
(c) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 土壌汚染対策事業 (千円) | 3,272,431 | △29.3 |
| ブラウンフィールド活用事業 (千円) | 2,309,308 | 51.7 |
| 自然エネルギー事業 (千円) | 1,258,870 | 0.1 |
| 合計 (千円) | 6,840,611 | △7.7 |
(注) 1.セグメント間内部取引振替後の数値によっております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 株式会社山王インベストメント | - | - | 802,067 | 11.7 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、本文の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作られております。
当社グループは、この連結財務諸表の作成にあたって、貸倒引当金、固定資産の減損、減価償却資産の耐用年数の設定、繰延税金資産の計上、偶発債務の認識等の重要な会計方針に関する見積り及び判断を行っております。
当社経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき判断しておりますが、記載した予想、見通し等の将来に関する事項につきましては、不確実性が伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。
当社グループの連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 経営成績の分析
経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照下さい。
② キャッシュ・フロー状況の分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フロー状況」に記載しております。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(a) 財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、企業価値向上のために戦略的に経営資源を配分することを財務戦略の基本方針としております。
厳格な財務規律のもとで負債の活用を積極的に進めるとともに、適切な情報開示・IR活動を通じて株主資本コストの低減に努めることにより、資本コストの低減および資本効率の向上を図ります。
新規事業投資については、積極的に取り組む方針ですが、企業価値の向上の期待値のみならず、当社グループが当該事業へ投資することの意義を慎重に検討してまいります。
(b) 経営資源の配分に関する考え方
当社グループは、適正な手元現金の水準について常に検証を実施しております。安定的な経営に必要な手元現預金水準を設定し、それを超える分については、「追加的に配分可能な経営資源」と認識し、企業価値向上に資する経営資源の配分に努めます。
同時に、手元現預金及び今後創出するフリーキャッシュ・フローから、株主還元についても検討してまいります。
(c) 資金需要の主な内容
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、販売用不動産の購入費用及び、各事業の販売拡大に伴う運転資本の増加であります。また、投資を目的とした資金需要は、自然エネルギー発電所への設備投資及び、新規事業参入のための出資等によるものであります。
(d) 資金調達
短期運転資金は、主に営業活動により得られたキャッシュフローを財源としておりますが、増加運転資本に対応するために必要な資金については、金融機関からのコミットメントライン等の融資枠による短期借入によって流動性を保持しております。
設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。また、設備投資の一部はリース取引によっております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は9,071,741千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,985,292千円となっております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
⑤ 経営戦略の現状と見通し
当社グループは、環境保全に役立つサービスや製品の提供を通して、環境問題の解決と健やかな環境づくりを推進し、持続可能な社会の構築に貢献することを経営の基本理念とし、「地盤の環境・エネルギーに関わる問題解決を担うグローバルな専門企業集団」となることを目指しております。それに向けた当社グループの経営戦略の基本は、土壌汚染調査や土壌汚染浄化工事といった単品のサービスではなく、それらに付随する顧客の幅広いニーズを掘り起こし、包括的に応える「ワンストップのパッケージ・ソリューション」を提供することとしております。
当社グループの属する土壌汚染関連業界の国内市場は、土壌汚染対策法の一部改正により土壌汚染調査の契機が拡大し、年間の調査件数は増加傾向が続いております。しかしながら浄化工事を伴わない措置の増加や競合企業間の競争激化により工事単価の低価格化が進行し、市場規模は減少傾向にあります。また中国では、土壌浄化を事業機会と捉えた大手企業の新規参入が相次いでおります。
当社グループでは、土壌汚染問題の黎明期にいち早く導入した汚染土壌を掘削・場外搬出せずに場内で浄化ができる経済性の高い「原位置浄化・オンサイト浄化」に関する技術力を核心的競争力として他社を圧倒する実績を蓄積することを目指してまいりました。その結果、土壌汚染地の調査から幅広い選択肢での浄化工事を提供できる体制を整えることができました。さらに多数の土壌浄化実績に裏付けられたリスク評価を背景に土壌汚染地を現状有姿で購入し、浄化工事によってバリューアップさせた後に再販する事業を展開することで、土壌汚染地の調査・対策から有効活用までの一貫した独自のサービスを提供しております。また、鉱研工業株式会社との資本業務提携を梃子に土壌汚染対策事業を地盤環境事業の方面に土壌汚染から事業領域を拡大してまいります。
さらに国内で培った「原位置浄化・オンサイト浄化」のノウハウと実績を環境規制が急速に強化されている中国などアジア諸国の土壌汚染問題解決に積極展開し、グローバル企業としての成長を目指します。
また、土地の有効活用策としてスタートさせた自然エネルギー事業では、既に国内で36.2MWの太陽光発電所を建設し、順調に事業拡大を進めております。安定的な収益を上げ、当社グループの成長戦略を財務的に支える事業として育ってまいりました。自然エネルギー事業については、国内の電力固定買取価格の低下に伴い新規案件の収益性が悪化することを勘案し、自然エネルギー需要の増加が見込まれる海外での新規案件の発掘と開発にも力を注いでまいります。
これらの事業活動を通して土壌汚染問題に直面した国内の顧客の幅広いニーズに一貫して応えること、ならびに海外への技術提供による継続的な事業の発展、収益の向上を進めてまいり、土壌汚染関連業界内でのリーディングカンパニーを目指します。
⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
⑦ 新型コロナウイルス感染症による経営成績等への影響について
新型コロナウイルス感染症の影響については、「第2 事業の状況2 事業等のリスク」に記載したとおりでありますが、顧客先への訪問規制や在宅勤務などにより、直接訪問ができない中、メールやリモート会議により通常とは異なる営業活動を行ってまいりました結果、当連結会計年度の業績への影響は軽微でありました。
新型コロナウイルス感染症拡大による影響は未だ不透明な状況ではあるものの、現状では、当社グループの収益等に与える影響は限定的であると判断しており、これにもとづき必要とされる会計上の見積りなどを行っております。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の今後の状況次第では、会計上の見積りなどに重要な影響を及ぼすことも考えられ、この場合、当連結会計年度以降の当社グループの業績に影響を及ぼすおそれがあります。