有価証券報告書-第18期(平成30年7月1日-令和1年6月30日)

【提出】
2019/09/20 15:04
【資料】
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【項目】
151項目
(1) 経営成績等の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して771,529千円減少し、5,303,196千円となりました。これは、現金及び預金1,899,988千円の増加があったものの、受取手形及び売掛金840,077千円、のれん594,122千円、商標権533,123千円、投資有価証券134,007千円、関係会社株式140,738千円の減少を主要因とするものであります。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して3,749,079千円減少し、966,167千円となりました。これは、短期借入金1,130,000千円、未払金683,997千円、長期借入金1,208,627千円の減少を主要因とするものであります。
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比較して2,977,549千円増加し、4,337,029千円となりました。これは、増資による資本金及び資本剰余金それぞれ1,386,000千円の増加を主要因とするものであります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、個人消費の回復や企業収益の改善などにより、緩やかな回復傾向が続きました。一方で、海外経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動等の影響により先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く環境においては、スマートフォンやタブレットPCなどのスマートデバイスの普及が世界規模で急速に拡大し、それにともない、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)、動画配信サイト、ソーシャルゲーム、コミュニケーションアプリなどの新たなサービスの利用が拡大しております。
そのような環境変化は、人々のライフスタイルを、スマートデバイス等を使い、最適メディアを選択し、必要なときに必要な時間だけコンテンツを消費し、SNS等を使って即時に情報や感動を共有するといったメディア接触方法の多様化、コンテンツ視聴の短時間化、情報共有のリアルタイム化へと世界規模で変化させ、「スキマ時間に楽しめるショートコンテンツ」といった新たな付加価値へのニーズを急速に拡大させてきました。
また、インターネット動画配信等の新興メディアの興隆で競争が激化するメディア業界においては、オリジナルコンテンツによる差別化の重要性が増してきております。
このような事業環境の中、当社グループでは、視聴者や消費者等の多様化し変化の早い嗜好や価値観、旬な時事ネタ等を捉え、適時に対応することを強みとするファスト・エンタテインメント事業を展開し、インターネット時代にマッチしたオリジナルコンテンツを量産してまいりました。
「TOKYO GIRLS COLLECTION(以下、「TGC」とする)」においては、ファッション・ビューティーに関する情報の発信源として日本のガールズカルチャーを世界に発信する取組み及び「持続可能な開発目標(SDGs)(※)」の啓発活動をしてまいりました。
また、新たに「amadana」に経営参画し、「ライフスタイル・デザイン」領域へ事業領域を拡大しております。
ソーシャル・コミュニケーション領域においては、IP(Intellectual Property:主にキャラクター等の著作権や商標権等の知的財産権)を開発・取得し、動画広告等のマーケティングサービス提供及びスマートフォン向けゲームアプリやメッセンジャーアプリ向けスタンプ等のデジタルコンテンツの企画開発・配信などを行っております。
当連結会計年度においては、引き続きIPの露出先の拡大や展開手法の多様化による、IP価値の成長に連動し、各サービスを展開いたしました。その結果、「SDGs推進 TGC しずおか 2019 by TOKYO GIRLS COLLECTION」の開催及び「マイナビ presents 第28回東京ガールズコレクション2019SPRING/SUMMER」の開催等による「TOKYO GIRLS COLLECTION」ブランドの伸長があったものの、その企画・制作を行っており特定子会社であった株式会社W TOKYOの株式の一部譲渡により同社が第3四半期末をもって連結対象でなくなったこと等により、前連結会計年度と比較して、売上及び利益は減少いたしました。
IPクリエイション領域においては、IPの新規開発及び映画・TV・ネットメディア等の映像コンテンツの企画開発・制作及び総合的なプロデュースを展開しております。
当連結会計年度においては、各IPのTVシリーズ・WEBシリーズの継続により認知度向上及び世界観醸成に努めるとともに新規映画作品の納品・公開等を行いました。一方で、案件数については収益重視の観点から絞り込みを行っております。その結果、大型案件の納品があったものの、案件数の減少によって売上が減少しております。また、前連結会計年度以前に契約を締結した収益性の低い一部案件の納品が発生したことや、一部仕掛品の評価減を行ったことにより、利益もマイナスとなっております。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は3,795,793千円(前連結会計年度比31.6%減)、営業損失は100,157千円(前連結会計年度は92,854千円の利益)、経常損失は155,129千円(前連結会計年度は86,646千円の利益)、株式会社W TOKYOの株式の一部譲渡等により特別利益を1,852,761千円計上、また、特別調査費用等により特別損失を874,801千円計上しており、親会社株主に帰属する当期純利益は441,609千円(前連結会計年度は411,730千円の損失)となっております。
なお、当社グループは、ファスト・エンタテインメント事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載はしておりません。
(※)持続可能な開発目標(SDGs):国連サミットで採択された2016年から2030年までの国際目標。国連加盟国が合意した17の目標及び169のターゲットのことで、国際社会の課題解決について、2030年までに達成すべき目標が設定されており、達成するためには政府・国際機関・民間企業、NGO、有識者等、様々なステークホルダーのパートナーシップが必要となる。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,899,988千円増加し、4,508,760千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の減少は、982,886千円(前連結会計年度は329,761千円の減少)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上822,830千円、投資有価証券評価損の計上148,696千円、売上債権の減少額204,652千円、仕入債務の増加額154,582千円等の資金増加要因があった一方で、関係会社株式売却益の計上1,713,140千円、未払金の減少669,131千円等の資金減少要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の増加は、992,546千円(前連結会計年度は409,957千円の減少)となりました。これは主に、関係会社株式の売却による収入275,524千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入754,344千円等の資金増加要因によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、1,886,240千円(前連結会計年度は985,819千円の増加)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出435,276千円、短期借入金の純減額498,000千円等の資金減少要因があった一方で、第三者割当による株式の発行による収入2,758,533千円等の資金増加要因があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは、ファスト・エンタテインメント事業を主たる事業として行っており、生産に該当する事項はありません。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
区分受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
ソーシャル・コミュニケーション526,51612.5175,8215.5
IPクリエイション17,6009.9258,83636.8
合計544,11612.4434,65811.1

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当社グループの事業セグメントは、ファスト・エンタテインメント事業の単一セグメントであるため、売上区分別に記載しております。
3.ソーシャル・コミュニケーションの受注高及び受注残高は、主に広告・マーケティング収入によるものであります。
4.当連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。これは、当連結会計年度において株
式会社W TOKYOの株式の一部を譲渡したため、連結の範囲から除外したこと等によるものでありま
す。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
区分販売高(千円)前年同期比(%)
ソーシャル・コミュニケーション3,548,54085.4
IPクリエイション247,25317.7
合計3,795,79368.4

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当社グループの事業セグメントは、ファスト・エンタテインメント事業の単一セグメントであるため、売上区分別に記載しております。
3.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、当連結会計年度において株式
会社W TOKYOの株式の一部を譲渡したため、連結の範囲から除外したこと等によるものであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」及び「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
なお、当社グループが重要な経営指標とする売上高営業利益率は以下のとおりであります。
2018年6月期2019年6月期
売上高営業利益率1.67%△2.64%

③ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループは、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境に関するリスク、事業に関するリスク、事業体制に関するリスク等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響が与える可能性があると認識しております。
そのため、当社グループは、継続的なIPの開発及びプロデュース、IPポートフォリオのグローバル化、IPマネジメントの高度化、有力パートナーとのアライアンス、優秀な人材の採用及び能力開発等により、経営成績に重要な影響を与えるリスクを分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
④ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものには、新規IPの獲得資金、IPクリエイション領域における製作委員会への出資資金のほか、新規の知的財産権ビジネスの開発資金があります。
当社グループでは、運転資金は主として内部資金及び借入により資金調達をしております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,508,760千円となり、当社グループの事業を推進していく上で充分な流動性を確保しております。
⑤ 経営者の問題認識と今後の方針
当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループが今後の業容拡大を遂げるためには、厳しい環境の下で、様々な課題に対処して行くことが必要であると認識しております。
そのため、当社グループは、エンタテインメントに求められる付加価値を、継続的に見直してまいります。そして、その新たな付加価値に対応した最適な制作システムの構築、新たな成長メディア、デバイス及びサービスを活用した柔軟なプロデュース、新たな収益機会の開発、積極的なグローバル展開等を行ってまいります。
⑥ 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、「世界有数の高付加価値を創り出し、世界で最も憧れられる、エンタテインメント&コミュニケーション創造企業となり、世界的に高い評価と期待を受ける企業となる。」「世界中の人々から愛され、多くの日本人が誇りに思ってくれる、特別で重要な「ブランド」となる。」という経営ビジョンを掲げ、インターネットの進化とコンテンツ及びメディアのデジタル化の潮流の中、クリエイティブとビジネスをプロデュースするファスト・エンタテインメント事業に経営資源を集中し、インターネット時代に適合したエンタテインメントやコミュニケーションを創造してまいりました。
今後も新しいテクノロジーやサービス、メディアネットワーク及びデジタル領域の新手法に積極的に投資し、価値あるIPを開発又は獲得した上で、国内外の有力パートナーとともにブランドアライアンスリーグを形成し、世界中の人々へ笑顔や感動、サプライズを届けてまいります。
(3) 重要事象等について
「2 事業等のリスク(5) 継続企業の前提に関する重要事象等」に記載のとおり、当社は、継続的な営業キャッシュ・フローのマイナスにより継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しておりますが、朝日放送グループホールディングス株式会社との間で、資本業務提携に関する契約を締結したこと及び第三者割当による新株式の発行を行ったことによる自己資本の増強等により必要な資金を確保できたと判断しております。
以下に示す課題への対処を的確に行うことにより安定的な財務基盤を確立し、当該重要事象が早期に解消されるよう取り組んでまいります。
以上より、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
① ソーシャル・キャラクター・マーケティング・サービスの強化
当社保有IPであるソーシャル・キャラクターを活用した広告・マーケティングプラン等の企画提案及びテレビコマーシャルやインターネット動画広告等のデジタルコンテンツ制作等を提供し、主に広告・マーケティング収入を得ることを目的としたソーシャル・キャラクター・マーケティング・サービスは、当社において売上総利益率が高く、過年度より安定的な収益の基盤となっております。
そのため、当社は、当該事業を強化していくことで、安定した収益獲得を目指してまいります。
具体的には、当社の主要IPである「秘密結社 鷹の爪」を中心とした自社IPの提案の実施、提案件数の増加を目的とした外部機関の活用等の施策を講じてまいります。
② 当社保有IPのIP価値向上
上記①に記載のとおり、ソーシャル・キャラクター・マーケティング・サービスを強化していくためには、当社保有のIP価値向上が必要不可欠であると判断しております。
そのため、当社は、当社保有IPの価値向上に努め、安定した収益獲得を目指してまいります。
具体的には、SNS等での露出及び過去のテレビシリーズの配信等を通じたメディアへの露出機会を増加するための施策を講じてまいります。また、これにともなうライセンス収入の獲得も、安定した収益基盤の構築へ寄与するものと考えております。
③ ブランドとのシナジー創出
朝日放送グループホールディングス株式会社が保有する「放送事業(テレビ及びラジオ)等」、経営参画する「amadana」等のブランドとの協業を推進し、シナジー効果を創出することにより、収益の拡大に努めてまいります。
具体的には当社の強みであるプロデュース力を活かし、朝日放送グループホールディングス株式会社及び株式会社アマダナ総合研究所と連携し、積極的な営業推進、新規ビジネスの展開等の施策を講じてまいります。
④ 売上原価、販売費及び一般管理費の削減
当社は、当社事業の強みであるプロデュース力及びクリエイティブを確保した上で、引き続き、外注費等の売上原価、販売費及び一般管理費の削減に努め、収益性の改善に注力してまいります。
⑤ 事業の選択と集中
当社とのシナジーが期待できない資産については処分することを検討し、当社の強みである事業に投資を集中してまいります。
⑥ 自己資本の増強
朝日放送グループホールディングス株式会社との間で、資本業務提携に関する契約を締結したこと及び第三者割当による新株式の発行を行ったことにより自己資本の増強は完了しております。

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