有価証券報告書-第19期(2023/01/01-2023/12/31)

【提出】
2024/03/27 16:19
【資料】
PDFをみる
【項目】
142項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5類へ移行され、社会・経済活動の正常化が進み、インバウンド需要の回復などから、緩やかな回復傾向にあります。一方で、ウクライナ情勢の長期化による資源価格の上昇や世界的な金融引締めによる為替変動による物価上昇などにより、依然として先行きは不透明な状況となっております。
このような環境の中、当連結会計年度においては、売上面ではモバイルサービス事業のポイントにおいて、インターネット広告市況の悪化等の影響を受けてモッピー以外の事業が苦戦したことにより、僅かな減収となりました。一方、化粧品・ヘルスケア商品等を取り扱っているD2Cはヒット商品の牽引により、大幅増収となり、取引先企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)支援を行う連結子会社ゆめみも継続的に取り組んできた新規案件開拓の成果により引き続き受注が好調に推移し、増収となりました。また、フィナンシャルサービス事業においては、ブロックチェーン関連事業を行う連結子会社マーキュリーやオンラインファクタリングサービスを提供している連結子会社ラボルの順調な成長に加えて、投資育成事業において営業投資有価証券の売却があったことにより増収となりました。
利益面では、D2Cの大幅増益があったものの、ポイントの減収やDXの積極的な人材投資等により、モバイルサービス事業において減益となりました。一方、フィナンシャルサービス事業においては、各事業が好調に推移したことによる大幅増収により、損失幅が縮小しております。また、暗号資産市場では復調の兆しが見え、持分法適用関連会社であるビットバンクについては持分法による投資利益を計上しております。また、マーキュリーにおいては将来の事業環境を保守的に見積もった結果、ブロックチェーン関連事業のソフトウェアにかかる減損損失を計上いたしました。
この結果、当連結会計年度における売上高は24,070百万円(前年同期比17.2%増)、営業利益は1,118百万円(同10.3%減)、経常利益は1,217百万円(同79.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は451百万円(同868.0%増)となりました。
また、当社グループの経営指標として重視しているEBITDAは1,707百万円(前年同期比48.8%増)となりました。なお、当社グループのEBITDAは税金等調整前当期純利益+支払利息+減価償却費+のれん償却費(持分法による投資損益に含まれるのれん償却に相当する額も加算)+減損損失で算出しております。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(モバイルサービス事業)
モバイルサービス事業は、日本最大級のポイントサイトであるモッピーや自社アフィリエイトプログラムAD.TRACK等から構成される「ポイント」、化粧品・健康食品等の企画・製造・販売を行う「D2C」、及び連結子会社ゆめみが手掛ける企業のDX化支援サービス「DX」で構成されております。
「ポイント」においては、引き続きサイトやアプリの継続的な改良等を行うとともに、各種キャンペーン等の施策を実施してまいりましたが、市況感の悪化を受けてAD.TRACK等の事業が大きく減収となった結果、減収減益となりました。なお、主力事業であるモッピーは前期並みの売上高を維持した上で粗利率が改善しております。また、モッピーの会員数は堅調に推移し、当連結会計年度末の会員数は521万人(前年同期比19.5%増)となり、アプリの累計ダウンロード数も434万件(同49.1%増)に達しております。
「D2C」においては、機能性インソール「ピットソール」の販売好調により、大幅な増収増益となりました。商品戦略とマーケティング戦略両面での当社グループの強みを活かし、順調な成長軌道となっております。
「DX」においては、前期から取り組んできた新規案件開拓が好調に推移し増収となった一方で、採用教育費等の積極的な人材投資により減益となりました。
この結果、当連結会計年度におけるモバイルサービス事業の売上高は23,476百万円(前年同期比14.8%増)、セグメント利益は3,187百万円(同3.1%減)となりました。
(フィナンシャルサービス事業)
フィナンシャルサービス事業は、ブロックチェーン関連、オンラインファクタリングサービス、投資リターンを得ることを目的とした投資育成事業を行っております。
ブロックチェーン関連事業においては、マーキュリーが運営するステーキングサービス「CoinTradeStake(コイントレードステーク)」において、ステーキングの取扱い銘柄数は前期末の5銘柄から10銘柄に倍増しており、預り資産残高も順調に推移しております。また、オンラインファクタリングサービスにおいては、フリーランス向けAIファクタリングサービス「labol(ラボル)」の取扱高がほぼ計画通りに増加し、新サービスであるカード決済サービス「labol(ラボル)カード払い」も順調な立ち上がりとなりました。さらに投資育成事業では、将来の投資回収に向けて、社内の経営資源を活用し投資先支援を積極的に行なっております。
この結果、当連結会計年度におけるフィナンシャルサービス事業の売上高は611百万円(前年同期比113.1%増)、セグメント損失は897百万円(前年同期は940百万円のセグメント損失)となりました。
b.財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産の額は、前連結会計年度末に比べ3,318百万円増加し、25,915百万円となりました。これは主に現金及び預金が1,565百万円増加したこと、繰延税金資産が324百万円増加したこと、営業投資有価証券が231百万円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における総負債の額は、前連結会計年度末に比べ2,968百万円増加し、15,869百万円となりました。これは主に短期借入金が963百万円増加したこと、ポイント引当金が738百万円増加したこと、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金含む)が568百万円増加したこと、未払金が216百万円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の額は、前連結会計年度末に比べ349百万円増加し、10,045百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が223百万円増加したこと、非支配株主持分が46百万円増加したこと等によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末より1,560百万円増加し、8,051百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれぞれの主な要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により獲得した資金は、1,061百万円(前年同期比942.9%増)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益830百万円、ポイント引当金の純増額738百万円及び減損損失343百万円の計上があった一方、法人税等の支払額811百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、738百万円(前年同期比56.2%減)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出269百万円、無形固定資産の取得による支出234百万円、敷金及び保証金の差入による支出179百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果獲得した資金は、1,233百万円(前年同期比3.5%増)となりました。主な要因は、長期借入れによる収入2,050百万円、短期借入金の純増額963百万円があった一方、長期借入金の返済による支出1,481百万円、配当金の支払額227百万円があったこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの生産実績は、金額的重要性が乏しいため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
モバイルサービス事業23,47614.8
フィナンシャルサービス事業611113.1
セグメント間取引△18-
合計24,07017.2

(注)販売先の販売割合が総販売実績額の10%以上を占める販売先はありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、資産及び負債または損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき、合理的に判断して行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
また、この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度は、売上高24,070百万円(前年同期比17.2%増)となりました。報告セグメントごとの売上高については、モバイルサービス事業は3,029百万円(同14.8%増)増加し23,476百万円、フィナンシャルサービス事業は324百万円(同113.1%増)増加し611百万円となりました。
(売上原価・売上総利益)
売上原価は、13,483百万円となりました。
売上総利益は、前連結会計年度に比べ2,523百万円(前年同期比31.3%増)増加し10,587百万円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ2,651百万円(前年同期比38.9%増)増加し9,468百万円となりました。これは主に、売上拡大に伴う人件費や広告宣伝費の増加等によるものであります。
この結果、営業利益は前連結会計年度に比べ128百万円(同10.3%減)減少し1,118百万円となりました。
(営業外収益及び営業外費用、経常利益)
営業外収益は、前連結会計年度に比べ133百万円(前年同期比963.3%増)増加し147百万円となりました。これは主に、持分法による投資利益及び還付消費税等を計上したことによるものであります。
営業外費用は、前連結会計年度に比べ532百万円(同91.7%減)減少し48百万円となりました。これは主に、前連結会計年度に持分法による投資損失が発生していたことによるものであります。
この結果、経常利益は前連結会計年度に比べ537百万円(同79.1%増)増加し1,217百万円となりました。
(特別利益及び特別損失、税金等調整前当期純利益)
特別利益は、前連結会計年度に比べ43百万円(前年同期比100.0%減)減少しました。これは主に、前連結会計年度に事業譲渡益が発生していたことによるものであります。
特別損失は、前連結会計年度に比べ386百万円増加し387百万円となりました。これは主に、連結子会社であるマーキュリーにかかる固定資産の減損損失を計上したことによるものであります。
この結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ108百万円(同15.1%増)増加し830百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
税効果会計適用後の法人税等負担額は、前連結会計年度に比べ274百万円(前年同期比45.2%減)減少し332百万円となりました。
非支配株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ21百万円(同31.6%減)減少し46百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ404百万円(同868.0%増)増加し451百万円となりました。
(EBITDA)
EBITDAは、前連結会計年度に比べ560百万円(前年同期比48.8%増)増加し1,707百万円となりました。これは主に、上記税金等調整前当期純利益の増加及び減損損失の計上等によるものであります。なお、当社グループのEBITDAは税金等調整前当期純利益+支払利息+減価償却費+のれん償却費(持分法による投資損益に含まれるのれん償却に相当する額も加算)+減損損失で算出しております。
b.財政状態の分析
財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.財政状態の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、モバイルサービス事業の売上原価、事業の維持拡大のために必要な人件費や広告宣伝費等の販売費及び一般管理費の営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要は、設備投資やフィナンシャルサービス事業における投資等であります。
さらに、当社グループは、企業価値を継続的に拡大し、株主に対する利益還元を行うことを重要な経営課題として認識しております。当社グループの配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご確認ください。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、これらの資金需要につきましては、自己資金及び金融機関からの借入や社債の発行で資金調達しております。また、エクイティファイナンスについては、市場の状況等を勘案しながら必要に応じて実施を検討していく方針であります。
なお、当社グループは運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行9行と総額4,850百万円の当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結しております。当連結会計年度末における当該契約に基づく借入実行残高は3,413百万円であります。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)①中期経営計画2026(5ヵ年計画)について」をご参照ください。当社グループでは、「中期経営計画2026(5ヵ年計画)」において、連結売上高、経常利益を経営上の重要な指標として位置付けております。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。