有価証券報告書-第82期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/23 9:00
【資料】
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【項目】
122項目
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
なお、当社の事業は投資・金融サービス業という単一セグメントであるため、セグメントごとの分析については記載を省略しております。
(1) 財政状態の分析
① 資産
当事業年度末における総資産は前事業年度末に比べ45億16百万円増加し、198億86百万円となりました。
預託金が18億15百万円、信用取引資産が11億55百万円、現金・預金が11億9百万円それぞれ増加し、短期差入保証金が42百万円減少したこと等により流動資産は41億94百万円増加し、162億円となりました。固定資産は3億22百万円増加し、36億86百万円となりました。
② 負債
預り金が17億62百万円、信用取引負債が4億60百万円、未払法人税等が4億49百万円、受入保証金が2億63百万円、未払金が72百万円、賞与引当金が57百万円それぞれ増加したこと等により負債合計は31億86百万円増加し、99億76百万円となりました。
③ 純資産
利益剰余金が11億46百万円、評価・換算差額等が1億84百万円それぞれ増加したこと等により純資産は13億30百万円増加し、99億10百万円となりました。
当社は、金融機関等からの借入れは、信用取引にかかる借入れ及び一時的な資金繰りに必要な借入れを除いて行わない方針であります。信用取引での顧客への金銭等の貸付は、証券金融会社から借り入れる他、自己資金を充てています。固定資産の取得についても自己資金で賄っておりますが、当事業年度は前事業年度に続き大型の設備投資はありませんでした。一方、投資有価証券の値上がりにより投資その他の資産が2億61百万円の増加(前事業年度は、77百万円の減少)となり、その結果、固定資産は3億22百万円の増加(前事業年度は、1億16百万円の減少)となっております。
また、利益剰余金の増加等により純資産は99億10百万円となりました。
(2) 経営成績の分析
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言が4月に発令され、これによりヒト・モノの移動が制限される等経済活動が停滞しました。5月の解除後は経済活動が徐々に再開するに伴い持ち直しの動きが見られました。しかし、感染再拡大を受けて翌年1月に再び緊急事態宣言が一部の地域に対して発令され、その後、全地域で解除されたものの依然として感染拡大は収束の兆しが見えず、先行き不透明な状況が続きました。
国内の株式市場では、4月に18,686円で始まった日経平均株価は、緊急経済対策への期待感等により上昇し、米株高等も追い風となり8月には新型コロナウイルス感染拡大以前の水準を回復し、安倍首相の辞任や菅新政権の誕生等を経て、10月末まで23,000円前後でもみ合う展開が続きました。11月に入ると、米大統領選後も堅調な米国株や国内企業の決算発表が好感され日経平均株価は急上昇し、その後は26,000円台で推移する底堅い動きとなりました。国外でのワクチンの普及や米国の追加経済対策を受けた米株高が好材料となり、12月下旬から日経平均株価は再び上昇し、2月に入っても上昇の勢いは衰えず、およそ30年ぶりに30,000円の大台を回復し2月16日には一時30,714円を付けました。その後は、米長期金利が上昇し警戒感が広がると上値は抑えられ、29,178円で当事業年度を終えました。2020年4月1日から2021年3月31日までの当事業年度における日経平均株価の年間上昇率は54%と48年ぶりの大きさとなりました。
このような状況の中、当社は地域密着型の対面営業を行う証券会社として、株式営業や債券販売、投資信託販売を中心に営業を展開しました。株式営業においては、「情報シャトル特急便」、「Imamura Report」等当社作成の情報誌に加え、専門調査機関の作成するレポートによる情報提供をはじめ、お客様のニーズにお応えする提案・サポート等を積極的に行いました。また、12月には石川県に本社を置く株式会社ビーイングホールディングスのIPOに際し、引受証券会社として参加しました。債券販売においては、他社株転換条項付円建社債や日経平均株価連動円建社債の販売を継続的に推進するとともに、福井県債や北陸電力債も取り扱いました。投資信託販売においては、世界新時代株式ファンド(資産成長型)をはじめ多種類の投資信託を取り扱いました。この他、定時定額に投資信託を買い付ける投信積立やつみたてNISAを積極的に提案し、顧客層の拡大と証券投資普及を図りました。このほか、当社は2022年4月に敦賀支店の新設を計画しており、新店舗開設に備え敦賀支店開設準備室を新設し福井県嶺南地区における営業力の強化を図っております。
その結果、当事業年度の営業収益は49億73百万円(前年同期比50.7%増)、純営業収益は49億48百万円(同51.1%増)、経常利益は18億98百万円(同234.5%増)、当期純利益は12億5百万円(同254.0%増)となり、いずれも過去最高を更新しました。
当事業年度における主な収益及び費用の状況は次のとおりであります。
① 受入手数料
当事業年度の受入手数料の合計は49億12百万円(前年同期比52.2%増)となりました。その内訳は次のとおりであります。
イ 委託手数料
株券に係る委託手数料は22億31百万円(同69.9%増)となり、受益証券等を含めた委託手数料の合計は22億67百万円(同69.5%増)となりました。
ロ 引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料
引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料は23億26百万円(同39.7%増)となりました。
ハ 募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料
募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は1億93百万円(同189.1%増)となりました。
ニ その他の受入手数料
その他の受入手数料は1億25百万円(同20.9%減)となりました。
② トレーディング損益
トレーディング損益は14百万円(前年同期比48.4%減)となりました。
③ 金融収支
金融収益が46百万円(前年同期比5.7%増)、金融費用が24百万円(同1.9%増)となった結果、差し引き金融収支は21百万円(同10.4%増)となりました。
④ 販売費・一般管理費
販売費・一般管理費は30億78百万円(前年同期比13.1%増)となりました。
⑤ 営業外損益
営業外収益は、受取配当金等28百万円(前年同期比28.2%増)、営業外費用は、雑損等0百万円(同94.0%減)となりました。
⑥ 特別損益
特別利益は、投資有価証券売却益等2百万円(前年同期比25.8%減)、特別損失は、金融商品取引責任準備金繰入れ等8百万円(同8.2%減)となりました。
当事業年度の受入手数料の合計は49億12百万円(前年同期比52.2%増)で、その商品別内訳は、株券22億36百万円(同69.7%増)、債券23億25百万円(同39.7%増)、受益証券3億22百万円(同76.8%増)、その他27百万円(同55.8%減)であります。その他の部門においては前事業年度に比べ手数料が減少しましたが、株券部門、債券部門及び受益証券部門においては前事業年度に比べ手数料が増加しました。その結果、当社が採用する経営指標である経費カバー率は88.8%(前事業年度は73.4%)となり、目標とする80%を大幅に上回りました。
また、当社は経営戦略の一つとして「新規顧客の獲得」を掲げており、その指標として5年間で15,000口座の新規顧客の獲得を目指し、単年度においては3,000口座以上の獲得を目安としております。新型コロナウイルスの感染拡大防止策として不特定の方々への飛び込み訪問による新規顧客の獲得を控える等、従来の営業活動が制限される厳しい状況でしたが、当事業年度は3,747口座(前事業年度は3,553口座)となり目標を24.9%上回りました。
なお、当社は引き続き、顧客の資産形成に資するためニーズに沿った金融商品の提案や資産管理におけるサポートを行っていきますが、今般の新型コロナウイルスの感染拡大を受け、当社においても、新たな生活様式に対応した営業活動を推進してまいります。新型コロナウイルス感染拡大予防策の徹底や感染拡大に備えた事業運営は勿論のこと、先端的なBIツールやAI機能等を営業支援ツールに活用し業務の効率化を模索します。また、電話を一層活用しながら移動時間を減少させるアポイントメントとなるよう取り組みを進め、対面営業の強みを活かしつつ、資産形成のアドバイザーとしてこれからも顧客にとって身近な存在であり続けられるようサービスの向上を図ってまいります。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、期首残高に比べ11億9百万円増加し、68億53百万円となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、13億44百万円の資金増加(前事業年度は、11億40百万円の資金増加)となりました。これは、税引前当期純利益18億93百万円、減価償却費1億20百万円を計上したことに加え、預り金の増加17億62百万円、信用取引負債の増加4億60百万円、受入保証金の増加2億63百万円、未払金の増加65百万円、賞与引当金の増加57百万円等により資金が増加する一方、顧客分別金信託の増加18億10百万円、信用取引資産の増加11億55百万円、約定見返勘定の増加1億21百万円、法人税等の支払額2億95百万円等により資金が減少した結果であります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出1億75百万円等により1億76百万円の資金減少(前事業年度は、1億21百万円の資金減少)となりました。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額59百万円等により59百万円の資金減少(前事業年度は、33百万円の資金減少)となりました。
当事業年度の日経平均株価は年間を通して堅調に推移し、2月にはおよそ30年ぶりに3万円台を回復する等株式市場にとっては明るいニュースが多い一年となりました。この結果、税引前当期純利益、減価償却費に加え、預り金や受入保証金の増加等により、営業活動によるキャッシュ・フローでの資金増加額は13億44百万円となり、前事業年度に比べ拡大しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、大規模な設備投資はなかったものの自己資金による事業用地の取得等有形固定資産の取得により、資金減少額が前事業年度に比べ拡大しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前事業年度の期末配当金が1株当たり22.5円と倍増したため、資金減少額が前事業年度に比べ拡大しました。
これらの結果、当事業年度末の資金は期首に比べ増加し68億53百万円となり、依然として高水準を維持しております。また、当社では資金を手許現金及び要求払預金に限定しているため、その流動性に懸念はありません。
なお、重要な資本的支出の予定につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載しております。
当社の業績は経済情勢及び市場環境の変動による影響を大きく受けることから、将来に対する予測が困難であります。そのような状況のもと、当社は、一時的な業績不振に陥った場合にも柔軟な営業戦略の推進を維持できるよう、内部留保の充実を図るとともに、株主の皆様への継続的かつ安定的な利益還元を目指してまいります。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積り及び仮定の設定を必要とします。経営者は、過去の実績やそれぞれの状況等を勘案し合理的と考えられる仮定を用いて見積りを行っておりますが、見積り及び仮定については特有の不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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