有価証券報告書-第24期(2024/01/01-2024/12/31)
(1) 経営成績の状況
情報プラットフォーム事業については、コロナ禍収束に伴い、潜在顧客のおよそ9割が所在する海外に再び目を向けビジネスのグローバル展開を再加速する取り組みに着手しました。営業部をグローバル営業1部、グローバル営業2部の2部体制に移行し、それぞれが北米、欧州及びアジアの各地域を軸に営業活動を展開することで、各地域における市場の変化などに柔軟に対応できるようにしました。また、第3四半期においては、世界最大の自動車市場である中華人民共和国における地場の顧客獲得を加速させるため同国の深圳市にMarkLines (Shenzhen) Co., Ltd.を、日本の福岡市にアウトバウンド専用の福岡コールセンターをそれぞれ設立し事業活動をスタートさせました。コンテンツ面においては、8年ぶりに情報プラットフォームのトップページを一新し、EV、AD/ADASなど7つのテーマごとにコンテンツを閲覧できるようレイアウト変更を図るとともに、ChatGPTを活用した当社コンテンツ検索ツールの「AIナビ」、及び「販売台数ダッシュボード」を新機能として実装しました。これに伴い、検索したいコンテンツにより早く正確にアクセスできるようになると同時に、台数情報を様々な切り口でグラフ化することが可能となりました。また、自動車業界で注目度の高いSDV(Software Defined Vehicle)/ソフトウェアベンダーの概要、製品、パートナーシップなどを取りまとめたレポートを掲載するとともに、電動化に関するコンテンツとして、バッテリー生産工場やR&D拠点のデータを拡充しました。さらに、BYD、Xiaomi、Huaweiなどの発表会、海外市場開拓の状況などの中国メーカーの動向、欧米商用車ショーの取材、及びインド二輪車レポートなど多様化する顧客ニーズに対応したコンテンツ掲載を進めました。テレビ局・新聞社などのメディアが情報プラットフォームの台数情報を活用する機会も増加し、その都度、社名がクレジットされることで当社の認知度向上が進みました。以上の結果、契約社数は前連結会計年度末から442社増加(前年度514社増加)の5,616社となりました。
情報プラットフォーム事業以外の事業に関して、プロモーション広告事業は、ソリューションベンダー、及び情報機関からのリピート受注の割合がさらに上昇し、売上高、セグメント利益ともに前期比で増加しました。市場予測情報販売事業は、契約更新率がおよそ75%と高水準で推移したため売上高、セグメント利益ともに前期比で増加しました。コンサルティング事業については、受注件数及び受注単価ともに上昇したことを受け売上高、セグメント利益ともに前期を上回りました。分解調査データ販売事業については、販売本数が前期の70本から47本に減少した影響を受け売上高、セグメント利益ともに前期比で減少となりました。車両・部品調達代行事業については、欧州、日本及び中国の自動車メーカーに係る車両本体、部品などの調達案件は比較的好調でしたが、事業部門全体では売上が前期比でおよそ8ポイントの増加に止まり、セグメント利益は前期比で減少となりました。車両分解・計測事業については、自動車メーカーから初受注した計測案件の検収にともない第1四半期において売上を新たに計上しました。自動車ファンド事業については、関連会社である「自動車産業支援ファンド2021投資事業有限責任組合」から毎期定額で受領する管理報酬を売上として計上しました。人材紹介事業については、成約件数が前期の85件から37件と大幅に減少した影響を受け売上高が大きく減少し、セグメント利益については赤字に転落しました。
なお、建設中であったベンチマークセンターが2024年8月の開所式を経て稼働を開始しました。これに伴いこれまでは外部に委託してきた車両の分解や計測などの業務を内製化することが可能となり、今まで以上に幅広い領域に係る顧客ニーズに対応することが可能となりました。
この結果、当社グループの当連結会計年度における業績は売上高5,562百万円(前期比14.8%増加)、営業利益は2,216百万円(前期比11.3%増加)、経常利益は関連会社である「自動車産業支援ファンド2021投資事業有限責任組合」が計上した投資先に係る投資損失引当金のうち当社グループ持分相当額を追加計上したものの、保有する投資有価証券の売却を通して投資有価証券売却益を計上したこと等から2,227百万円(前期比12.0%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等を649百万円計上したこと等から1,577百万円(前期比14.1%増加)となりました。
また、四半期ごとの業績については以下のとおり推移しました。
○ 四半期毎の連結業績の推移
○ 第1四半期連結会計期間
第1四半期連結会計期間は、人材紹介事業及び分解調査データ販売事業の業績が前年同四半期比で売上高、セグメント利益ともに減少したものの、当連結会計年度から新たに開始した車両分解・計測事業で売上を計上したこと、コンサルティング事業が好調だったこと、及び情報プラットフォームが好調に推移したことなどにより、売上高及び営業利益ともに前年同四半期比で2割を超える伸びとなりました。
○ 第2四半期連結会計期間
第2四半期連結会計期間は、情報プラットフォーム事業が引き続き好調に推移しました。一方で、日本における自動車業界の多くの企業にとって4-6月は第1四半期にあたるためコンサルティング事業など情報プラットフォーム以外の事業の売上が一時的に落ち込む傾向にあること、及び人材紹介事業、分解調査データ販売事業が引き続き低調に推移したことにより、売上高及び営業利益ともに伸びが鈍化しました。
○ 第3四半期連結会計期間
第3四半期連結会計期間は、情報プラットフォーム事業においては、中国の売上高について人民元建ての累計の金額を各四半期末の為替レートで洗い替えております。第3四半期連結会計期間は、人民元の為替レートが6月末から9月末にかけて2円ほど元安方向に急落した影響を受け、中国の売上高がおよそ40百万円程度目減りし伸びが大きく鈍化しました。その結果、第3四半期連結会計期間の業績は前年同四半期比で売上高は微増、営業利益は2%の減少となりました。
○ 第4四半期連結会計期間
第4四半期連結会計期間は、人材紹介事業及び車両・部品調達代行事業の売上高が前年同四半期割れとなりました。一方で、情報プラットフォーム事業における中国の売上高について人民元の為替レートが第2四半期末に近い水準まで戻ったことにより大きく伸びたこと、さらに、コンサルティング事業の売上高が第1四半期を超えるなど特に好調だったことなどにより売上高、営業利益ともに前年同四半期比で2割近く増加しました。
各セグメントの経営成績は以下のとおりであります。当連結会計年度より、新たに車両分解・計測事業を報告セグメントとして追加しております。また、第3四半期連結会計期間において完成したベンチマークセンターの稼働に伴い、これまで部門共通費として集計していた全社費用の配賦方法を見直し、第3四半期連結会計期間より各事業の実態に応じて合理的に配賦する方法に変更しております。なお、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
○ 事業セグメント別損益(連結ベース)
○ 情報プラットフォーム事業:売上高3,629百万円(前期比16.7%増加)、セグメント利益(営業利益)1,869百万円(前期比18.5%増加)
当連結会計年度における情報プラットフォーム契約純増社数は前連結会計年度末から442社増加の5,616社となりました。足元では、新規契約に占める海外顧客の割合が7割超となっており、売上高についても日本以外の地域では2桁成長を達成しました。特に北米地域は米国市場が好調だったこと、及び米、墨子会社の体制強化により売上高の伸びは3割超となりました。
情報プラットフォーム事業地域別売上高
〇 プロモーション広告事業:売上高113百万円(前期比18.6%増加)、セグメント利益(営業利益)96百万円(前期比27.2%増加)
当連結会計年度のプロモーション広告事業は、前期から引き続きリピート受注が好調に推移しました。さらに、メール配信サービスでは、複数回の配信を同時にお申し込みいただくなど契約単価も上昇しました。その結果、売上高、セグメント利益ともに前期比で増加しました。
〇 市場予測情報販売事業:売上高295百万円(前期比26.7%増加)、セグメント利益(営業利益)87百万円(前期比18.2%増加)
当連結会計年度の市場予測情報販売事業は、前期との比較で契約更新率が11%増加し75%になりました。また、EV、PHVなどパワートレイン別の予測情報を入手したいというニーズの高まりを受け、新規・既存顧客ともに高価格帯の製品販売が増加しました。その結果、売上高、セグメント利益ともに前期比で増加しました。
〇 コンサルティング事業:売上高625百万円(前期比28.0%増加)、セグメント利益(営業利益)65百万円(前期比32.8%増加)
当連結会計年度のコンサルティング事業は、技術動向調査、コスト比較分析サービス及びECUベンチマークなどが好調に推移したことに加え、案件当たりの単価も上昇しました。また、内製化の推進による案件ごとの利益率の改善も業績に寄与し、売上高、セグメント利益ともに増加しました。
〇 分解調査データ販売事業:売上高186百万円(前期比26.3%減少)、セグメント利益(営業利益)64百万円(前期比38.6%減少)
当連結会計年度の分解調査データ販売事業は、Hyundai IONIQ5や当社内製レポートの販売などが業績に寄与したものの、顧客のニーズに訴求する製品投入が進まず、さらにTesla CYBERTRUCKのレポートに係る売上が翌期にずれこむなどの影響から販売本数が減少し、売上高、セグメント利益ともに前期比で減少しました。
〇 車両・部品調達代行事業:売上高494百万円(前期比8.4%増加)、セグメント利益(営業利益)50百万円(前期比11.3%減少)
当連結会計年度の車両・部品調達代行事業は、電動化に係る車両本体、部品及びインフラ関連設備(急速充電器)などの案件が比較的好調でしたが売上高の伸びは1桁台に止まりました。また、セグメント利益については、前期との比較で利益率の低い案件が増加したこと、及び固定費が増加した影響により減少しました。
〇 車両分解・計測事業:売上高98百万円(前期比-)、セグメント利益(営業利益)10百万円(前期比-)
当連結会計年度の車両分解・計測事業は、第1四半期連結会計期間において自動車メーカーから受注した計測案件の検収を受け売上を計上しました。また、8月のベンチマークセンター稼働に合わせYangwang U8の分解・計測をスタートし、12月には一部の分析レポートの販売を開始するとともに、当該車両の構成部品の販売も開始しました。
〇 自動車ファンド事業:売上高39百万円(前期比-)、セグメント利益(営業利益)5百万円(前期比91.9%増加)
当連結会計年度の自動車ファンド事業は、固定費の減少を受け、セグメント利益は増加しました。なお、当連結会計年度において新たに1案件への投資を実行し出資先は合計で5社となりました。
〇 人材紹介事業:売上高78百万円(前期比53.4%減少)、セグメント利益(営業利益)△33百万円(前期50百万円)
当連結会計年度の人材紹介事業は、成約件数が37件(前期85件)となりました。事業部門内の人員構成が、ベテランコンサルタントから新人コンサルタント中心に大きく入れ替わる事態が発生し、この影響から成約件数が大きく減少し、売上高、セグメント利益ともに前期比で大幅減となりました。
(2) 財政状態
(資 産)
当連結会計年度における資産合計は、前連結会計年度末と比較し、1,269百万円増加の8,753百万円となりました。この増加の主な内訳は、現金及び預金の539百万円増加、売掛金の151百万円増加、商品の63百万円増加、ソフトウェアの30百万円増加、繰延税金資産の12百万円増加、一方、減少の内訳は、投資有価証券の116百万円減少等であります。なお、ベンチマークセンターの竣工に伴い建物及び構築物の735百万円増加、及び土地の2百万円増加等があり、建設目的で計上した建設仮勘定はベンチマークセンター稼働時に235百万円を各資産勘定へ振り替えたため減少となりました。
(負 債)
当連結会計年度における負債合計は、前連結会計年度末と比較し、156百万円増加の2,136百万円となりました。
この増加の主な内訳は、前受金の155百万円増加、買掛金の22百万円増加、一方、減少の内訳は、未払消費税等の42百万円減少、及び未払法人税等の2百万円減少等であります。
(純資産)
当連結会計年度における純資産合計は、前連結会計年度末と比較し、1,112百万円増加の6,617百万円となりました。この増加の主な内訳は、親会社株主に帰属する当期純利益1,577百万円の計上及び配当金475百万円の支払いによる利益剰余金の1,102百万円増加等であります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度と比較して539百万円増加の6,060百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主たる増減要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動により獲得した資金は、1,540百万円(前連結会計年度に営業活動により獲得した資金は1,785百万円)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益の2,227百万円、前受金の増加額136百万円、減価償却費の52百万円、持分法による投資損失の42百万円であり、一方、主な減少要因は、売上債権の増加額149百万円、未払消費税等の減少額84百万円、投資有価証券売却益の21百万円、受取利息及び受取配当金の15百万円及び法人税等の支払額657百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動により使用した資金は、564百万円(前連結会計年度に投資活動により使用した資金は601百万円)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出584百万円、無形固定資産の取得による支出49百万円等があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動により使用した資金は、473百万円(前連結会計年度に財務活動により使用した資金は383百万円)となりました。この主な要因は、配当金の支払額475百万円があったことによります。
(4) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当社グループは生産活動を行っていないため該当事項はありません。
② 受注実績
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間取引については相殺消去しております。
③ 販売実績
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため記載を省略しております。
(5) 経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内かつ合理的と考えられる見積り及び判断を行っている部分があり、この結果は資産・負債、収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、一部過去の実績に基づく概算数値を用いるために、不確実性が伴っており実際の結果と異なる場合があります。
② 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度における連結売上高は、セグメント別では全体の65.3%を占める情報プラットフォーム事業が前期比16.7%増加となりました。情報プラットフォーム以外の事業については、主にコンサルティング事業、プロモーション広告事業及び市場予測情報販売事業が好調に推移し前期比11.3%増加となりました。この結果、全体では前期比で14.8%増加の5,562百万円となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度において、売上総利益は前期比13.6%増加の3,618百万円となり、売上総利益率は65.8%から65.1%となりました。これは、主に情報プラットフォーム事業及びプロモーション広告事業など限界利益率の高い事業が好調に推移したこと及びコンサルティング事業の内製化推進が売上総利益率を高める要因となったものの、人員体制強化に伴う人件費、サテライトオフィスの賃借料及びベンチマークセンターの減価償却費など固定費が増加したことにより、売上原価比率が前期の34.2%から34.9%へと増加したことによります。
(営業利益)
当連結会計年度において、営業利益は前期比11.3%増加の2,216百万円となり、売上高営業利益率は前期41.1%から39.8%へと減少しました。これは、売上総利益率が下がったことに加え、人員増強による人件費等の販売費及び一般管理費が増加したことによります。
(経常利益)
当連結会計年度において、経常利益は前期比12.0%増加の2,227百万円となりました。これは、営業外収益として受取利息7百万円及び受取配当金7百万円を計上したこと及び関連会社である「自動車産業支援ファンド2021投資事業有限責任組合」が計上した投資先に係る投資損失引当金のうち当社グループ持分相当額を追加計上したものの、保有する投資有価証券の売却を通して投資有価証券売却益を計上したこと等によります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等を合計で649百万円計上したことに伴い前期比14.1%増加の1,577百万円となりました。
この結果、当連結会計年度における株主資本利益率(ROE)は、前連結会計年度の27.8%から1.8ポイント減少し、26.0%となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要は、経営活動に必要な運転資金(人件費、ソフトウエア・データベースの保守維持、業務委託費、データ購入費用、取材費用等)が大半を占めており、その資金の主な財源は、営業活動によるキャッシュ・フローにより獲得した資金を源泉として、全て自己資金で充当しております。預入期間が3か月を超える定期預金を除いた現金及び現金同等物の期末残高は、6,060百万円であります。
④ 経営戦略の現状と見通し
2024年度の自動車産業は、中国の自動車メーカーの台頭により、日系・欧米の自動車メーカーが中国市場で苦境に陥るなど、グローバル市場における勢力図にも変化がみられる1年でした。2025年度においても、米国でトランプ政権が発足するなど、引き続き産業界では大きな変化が起こることが想定されます。このような環境下においては、情報に対する重要性はさらに高まることが予想されます。また、中国では日系、欧米メーカーが苦戦を強いられているものの、BYDを筆頭に中国ローカルメーカーの躍進により販売台数そのものは引き続き増加しております。以上のことから、中国においては地場のメーカー、その他の国では販売台数の増加が続いている米国やインドを中心に営業活動を展開することで契約獲得を推進するとともに、既存顧客のアップセルにも注力することで情報プラットフォーム事業の売上高の最大化を図ります。また、引き続き情報プラットフォーム以外の各事業とも綿密に連携することでクロスセルの増加も推進してまいります。さらに、次世代モビリティにおいて車両の機能がソフトウェアによって定義されるSDV(ソフトウェア定義型車両)が急速に進展していることを踏まえ、当社は主に日本企業のソフトウェア開発を支援するためにスマートカー向けハード、ソフト製品に実績のあるHuaqin Technology Co., Ltd.(中国)と合弁会社を設立しソフトウェア開発受託事業を新たに開始してまいります。コスト面においては、2024年度中に設立したベンチマークセンター、深圳子会社及び福岡コールセンターに係る経費が通年で計上されるなど固定費の増加が見込まれます。
以上を勘案し、2025年12月期の連結業績予想については、売上高6,500百万円、連結営業利益2,450百万円、連結経常利益2,450百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,710百万円を見込んでおります。なお、業績見通しの前提となる為替レートの条件は、1米ドル=152円、1ユーロ=162円、1人民元=21.5円となっております。
情報プラットフォーム事業については、コロナ禍収束に伴い、潜在顧客のおよそ9割が所在する海外に再び目を向けビジネスのグローバル展開を再加速する取り組みに着手しました。営業部をグローバル営業1部、グローバル営業2部の2部体制に移行し、それぞれが北米、欧州及びアジアの各地域を軸に営業活動を展開することで、各地域における市場の変化などに柔軟に対応できるようにしました。また、第3四半期においては、世界最大の自動車市場である中華人民共和国における地場の顧客獲得を加速させるため同国の深圳市にMarkLines (Shenzhen) Co., Ltd.を、日本の福岡市にアウトバウンド専用の福岡コールセンターをそれぞれ設立し事業活動をスタートさせました。コンテンツ面においては、8年ぶりに情報プラットフォームのトップページを一新し、EV、AD/ADASなど7つのテーマごとにコンテンツを閲覧できるようレイアウト変更を図るとともに、ChatGPTを活用した当社コンテンツ検索ツールの「AIナビ」、及び「販売台数ダッシュボード」を新機能として実装しました。これに伴い、検索したいコンテンツにより早く正確にアクセスできるようになると同時に、台数情報を様々な切り口でグラフ化することが可能となりました。また、自動車業界で注目度の高いSDV(Software Defined Vehicle)/ソフトウェアベンダーの概要、製品、パートナーシップなどを取りまとめたレポートを掲載するとともに、電動化に関するコンテンツとして、バッテリー生産工場やR&D拠点のデータを拡充しました。さらに、BYD、Xiaomi、Huaweiなどの発表会、海外市場開拓の状況などの中国メーカーの動向、欧米商用車ショーの取材、及びインド二輪車レポートなど多様化する顧客ニーズに対応したコンテンツ掲載を進めました。テレビ局・新聞社などのメディアが情報プラットフォームの台数情報を活用する機会も増加し、その都度、社名がクレジットされることで当社の認知度向上が進みました。以上の結果、契約社数は前連結会計年度末から442社増加(前年度514社増加)の5,616社となりました。
情報プラットフォーム事業以外の事業に関して、プロモーション広告事業は、ソリューションベンダー、及び情報機関からのリピート受注の割合がさらに上昇し、売上高、セグメント利益ともに前期比で増加しました。市場予測情報販売事業は、契約更新率がおよそ75%と高水準で推移したため売上高、セグメント利益ともに前期比で増加しました。コンサルティング事業については、受注件数及び受注単価ともに上昇したことを受け売上高、セグメント利益ともに前期を上回りました。分解調査データ販売事業については、販売本数が前期の70本から47本に減少した影響を受け売上高、セグメント利益ともに前期比で減少となりました。車両・部品調達代行事業については、欧州、日本及び中国の自動車メーカーに係る車両本体、部品などの調達案件は比較的好調でしたが、事業部門全体では売上が前期比でおよそ8ポイントの増加に止まり、セグメント利益は前期比で減少となりました。車両分解・計測事業については、自動車メーカーから初受注した計測案件の検収にともない第1四半期において売上を新たに計上しました。自動車ファンド事業については、関連会社である「自動車産業支援ファンド2021投資事業有限責任組合」から毎期定額で受領する管理報酬を売上として計上しました。人材紹介事業については、成約件数が前期の85件から37件と大幅に減少した影響を受け売上高が大きく減少し、セグメント利益については赤字に転落しました。
なお、建設中であったベンチマークセンターが2024年8月の開所式を経て稼働を開始しました。これに伴いこれまでは外部に委託してきた車両の分解や計測などの業務を内製化することが可能となり、今まで以上に幅広い領域に係る顧客ニーズに対応することが可能となりました。
この結果、当社グループの当連結会計年度における業績は売上高5,562百万円(前期比14.8%増加)、営業利益は2,216百万円(前期比11.3%増加)、経常利益は関連会社である「自動車産業支援ファンド2021投資事業有限責任組合」が計上した投資先に係る投資損失引当金のうち当社グループ持分相当額を追加計上したものの、保有する投資有価証券の売却を通して投資有価証券売却益を計上したこと等から2,227百万円(前期比12.0%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等を649百万円計上したこと等から1,577百万円(前期比14.1%増加)となりました。
また、四半期ごとの業績については以下のとおり推移しました。
○ 四半期毎の連結業績の推移
| 前連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) (百万円) | 増減率 (%) | ||
| 第1四半期連結会計期間 | 売上高 | 1,275 | 1,589 | +24.6 |
| 営業利益 | 527 | 644 | +22.0 | |
| 第2四半期連結会計期間 | 売上高 | 1,122 | 1,196 | +6.5 |
| 営業利益 | 445 | 469 | +5.5 | |
| 第3四半期連結会計期間 | 売上高 | 1,187 | 1,205 | +1.5 |
| 営業利益 | 481 | 471 | △2.0 | |
| 第4四半期連結会計期間 | 売上高 | 1,259 | 1,571 | +24.8 |
| 営業利益 | 537 | 630 | +17.4 | |
| 連結会計年度 | 売上高 | 4,845 | 5,562 | +14.8 |
| 営業利益 | 1,991 | 2,216 | +11.3 |
○ 第1四半期連結会計期間
第1四半期連結会計期間は、人材紹介事業及び分解調査データ販売事業の業績が前年同四半期比で売上高、セグメント利益ともに減少したものの、当連結会計年度から新たに開始した車両分解・計測事業で売上を計上したこと、コンサルティング事業が好調だったこと、及び情報プラットフォームが好調に推移したことなどにより、売上高及び営業利益ともに前年同四半期比で2割を超える伸びとなりました。
○ 第2四半期連結会計期間
第2四半期連結会計期間は、情報プラットフォーム事業が引き続き好調に推移しました。一方で、日本における自動車業界の多くの企業にとって4-6月は第1四半期にあたるためコンサルティング事業など情報プラットフォーム以外の事業の売上が一時的に落ち込む傾向にあること、及び人材紹介事業、分解調査データ販売事業が引き続き低調に推移したことにより、売上高及び営業利益ともに伸びが鈍化しました。
○ 第3四半期連結会計期間
第3四半期連結会計期間は、情報プラットフォーム事業においては、中国の売上高について人民元建ての累計の金額を各四半期末の為替レートで洗い替えております。第3四半期連結会計期間は、人民元の為替レートが6月末から9月末にかけて2円ほど元安方向に急落した影響を受け、中国の売上高がおよそ40百万円程度目減りし伸びが大きく鈍化しました。その結果、第3四半期連結会計期間の業績は前年同四半期比で売上高は微増、営業利益は2%の減少となりました。
○ 第4四半期連結会計期間
第4四半期連結会計期間は、人材紹介事業及び車両・部品調達代行事業の売上高が前年同四半期割れとなりました。一方で、情報プラットフォーム事業における中国の売上高について人民元の為替レートが第2四半期末に近い水準まで戻ったことにより大きく伸びたこと、さらに、コンサルティング事業の売上高が第1四半期を超えるなど特に好調だったことなどにより売上高、営業利益ともに前年同四半期比で2割近く増加しました。
各セグメントの経営成績は以下のとおりであります。当連結会計年度より、新たに車両分解・計測事業を報告セグメントとして追加しております。また、第3四半期連結会計期間において完成したベンチマークセンターの稼働に伴い、これまで部門共通費として集計していた全社費用の配賦方法を見直し、第3四半期連結会計期間より各事業の実態に応じて合理的に配賦する方法に変更しております。なお、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
○ 事業セグメント別損益(連結ベース)
| 前連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) (百万円) | 増減率(%) | ||
| 情報プラットフォーム事業 | 売上高 | 3,109 | 3,629 | +16.7 |
| セグメント利益 | 1,577 | 1,869 | +18.5 | |
| プロモーション広告事業 | 売上高 | 95 | 113 | +18.6 |
| セグメント利益 | 75 | 96 | +27.2 | |
| 市場予測情報販売事業 | 売上高 | 233 | 295 | +26.7 |
| セグメント利益 | 74 | 87 | +18.2 | |
| コンサルティング事業 | 売上高 | 489 | 625 | +28.0 |
| セグメント利益 | 49 | 65 | +32.8 | |
| 分解調査データ販売事業 | 売上高 | 253 | 186 | △26.3 |
| セグメント利益 | 104 | 64 | △38.6 | |
| 車両・部品調達代行事業 | 売上高 | 456 | 494 | +8.4 |
| セグメント利益 | 56 | 50 | △11.3 | |
| 車両分解・計測事業 | 売上高 | - | 98 | - |
| セグメント利益 | - | 10 | - | |
| 自動車ファンド事業 | 売上高 | 39 | 39 | - |
| セグメント利益 | 2 | 5 | +91.9 | |
| 人材紹介事業 | 売上高 | 169 | 78 | △53.4 |
| セグメント利益又は損失(△) | 50 | △33 | - | |
| 売上高 計 | 4,845 | 5,562 | +14.8 | |
| 営業利益 計 | 1,991 | 2,216 | +11.3 | |
○ 情報プラットフォーム事業:売上高3,629百万円(前期比16.7%増加)、セグメント利益(営業利益)1,869百万円(前期比18.5%増加)
当連結会計年度における情報プラットフォーム契約純増社数は前連結会計年度末から442社増加の5,616社となりました。足元では、新規契約に占める海外顧客の割合が7割超となっており、売上高についても日本以外の地域では2桁成長を達成しました。特に北米地域は米国市場が好調だったこと、及び米、墨子会社の体制強化により売上高の伸びは3割超となりました。
情報プラットフォーム事業地域別売上高
| 地域 | 前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) (百万円) | 当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) (百万円) | 増減率(%) |
| 日本 | 1,284 | 1,361 | +6.0 |
| 中国 | 542 | 644 | +18.9 |
| アジア | 530 | 663 | +25.0 |
| 北米 | 382 | 512 | +33.8 |
| 欧州 | 346 | 420 | +21.3 |
| その他 | 22 | 28 | +26.3 |
| 合計 | 3,109 | 3,629 | +16.7 |
〇 プロモーション広告事業:売上高113百万円(前期比18.6%増加)、セグメント利益(営業利益)96百万円(前期比27.2%増加)
当連結会計年度のプロモーション広告事業は、前期から引き続きリピート受注が好調に推移しました。さらに、メール配信サービスでは、複数回の配信を同時にお申し込みいただくなど契約単価も上昇しました。その結果、売上高、セグメント利益ともに前期比で増加しました。
〇 市場予測情報販売事業:売上高295百万円(前期比26.7%増加)、セグメント利益(営業利益)87百万円(前期比18.2%増加)
当連結会計年度の市場予測情報販売事業は、前期との比較で契約更新率が11%増加し75%になりました。また、EV、PHVなどパワートレイン別の予測情報を入手したいというニーズの高まりを受け、新規・既存顧客ともに高価格帯の製品販売が増加しました。その結果、売上高、セグメント利益ともに前期比で増加しました。
〇 コンサルティング事業:売上高625百万円(前期比28.0%増加)、セグメント利益(営業利益)65百万円(前期比32.8%増加)
当連結会計年度のコンサルティング事業は、技術動向調査、コスト比較分析サービス及びECUベンチマークなどが好調に推移したことに加え、案件当たりの単価も上昇しました。また、内製化の推進による案件ごとの利益率の改善も業績に寄与し、売上高、セグメント利益ともに増加しました。
〇 分解調査データ販売事業:売上高186百万円(前期比26.3%減少)、セグメント利益(営業利益)64百万円(前期比38.6%減少)
当連結会計年度の分解調査データ販売事業は、Hyundai IONIQ5や当社内製レポートの販売などが業績に寄与したものの、顧客のニーズに訴求する製品投入が進まず、さらにTesla CYBERTRUCKのレポートに係る売上が翌期にずれこむなどの影響から販売本数が減少し、売上高、セグメント利益ともに前期比で減少しました。
〇 車両・部品調達代行事業:売上高494百万円(前期比8.4%増加)、セグメント利益(営業利益)50百万円(前期比11.3%減少)
当連結会計年度の車両・部品調達代行事業は、電動化に係る車両本体、部品及びインフラ関連設備(急速充電器)などの案件が比較的好調でしたが売上高の伸びは1桁台に止まりました。また、セグメント利益については、前期との比較で利益率の低い案件が増加したこと、及び固定費が増加した影響により減少しました。
〇 車両分解・計測事業:売上高98百万円(前期比-)、セグメント利益(営業利益)10百万円(前期比-)
当連結会計年度の車両分解・計測事業は、第1四半期連結会計期間において自動車メーカーから受注した計測案件の検収を受け売上を計上しました。また、8月のベンチマークセンター稼働に合わせYangwang U8の分解・計測をスタートし、12月には一部の分析レポートの販売を開始するとともに、当該車両の構成部品の販売も開始しました。
〇 自動車ファンド事業:売上高39百万円(前期比-)、セグメント利益(営業利益)5百万円(前期比91.9%増加)
当連結会計年度の自動車ファンド事業は、固定費の減少を受け、セグメント利益は増加しました。なお、当連結会計年度において新たに1案件への投資を実行し出資先は合計で5社となりました。
〇 人材紹介事業:売上高78百万円(前期比53.4%減少)、セグメント利益(営業利益)△33百万円(前期50百万円)
当連結会計年度の人材紹介事業は、成約件数が37件(前期85件)となりました。事業部門内の人員構成が、ベテランコンサルタントから新人コンサルタント中心に大きく入れ替わる事態が発生し、この影響から成約件数が大きく減少し、売上高、セグメント利益ともに前期比で大幅減となりました。
(2) 財政状態
(資 産)
当連結会計年度における資産合計は、前連結会計年度末と比較し、1,269百万円増加の8,753百万円となりました。この増加の主な内訳は、現金及び預金の539百万円増加、売掛金の151百万円増加、商品の63百万円増加、ソフトウェアの30百万円増加、繰延税金資産の12百万円増加、一方、減少の内訳は、投資有価証券の116百万円減少等であります。なお、ベンチマークセンターの竣工に伴い建物及び構築物の735百万円増加、及び土地の2百万円増加等があり、建設目的で計上した建設仮勘定はベンチマークセンター稼働時に235百万円を各資産勘定へ振り替えたため減少となりました。
(負 債)
当連結会計年度における負債合計は、前連結会計年度末と比較し、156百万円増加の2,136百万円となりました。
この増加の主な内訳は、前受金の155百万円増加、買掛金の22百万円増加、一方、減少の内訳は、未払消費税等の42百万円減少、及び未払法人税等の2百万円減少等であります。
(純資産)
当連結会計年度における純資産合計は、前連結会計年度末と比較し、1,112百万円増加の6,617百万円となりました。この増加の主な内訳は、親会社株主に帰属する当期純利益1,577百万円の計上及び配当金475百万円の支払いによる利益剰余金の1,102百万円増加等であります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度と比較して539百万円増加の6,060百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主たる増減要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動により獲得した資金は、1,540百万円(前連結会計年度に営業活動により獲得した資金は1,785百万円)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益の2,227百万円、前受金の増加額136百万円、減価償却費の52百万円、持分法による投資損失の42百万円であり、一方、主な減少要因は、売上債権の増加額149百万円、未払消費税等の減少額84百万円、投資有価証券売却益の21百万円、受取利息及び受取配当金の15百万円及び法人税等の支払額657百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動により使用した資金は、564百万円(前連結会計年度に投資活動により使用した資金は601百万円)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出584百万円、無形固定資産の取得による支出49百万円等があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動により使用した資金は、473百万円(前連結会計年度に財務活動により使用した資金は383百万円)となりました。この主な要因は、配当金の支払額475百万円があったことによります。
(4) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当社グループは生産活動を行っていないため該当事項はありません。
② 受注実績
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前期比(%) | 受注残高(千円) | 前期比(%) |
| コンサルティング事業 | 650,006 | +23.4 | 145,115 | +19.9 |
| 合計 | 650,006 | +23.4 | 145,115 | +19.9 |
(注) セグメント間取引については相殺消去しております。
③ 販売実績
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前期比(%) |
| 情報プラットフォーム事業 | 3,629,853 | +16.7 |
| プロモーション広告事業 | 113,187 | +18.6 |
| 市場予測情報販売事業 | 295,657 | +26.7 |
| コンサルティング事業 | 625,920 | +28.0 |
| 分解調査データ販売事業 | 186,591 | △26.3 |
| 車両・部品調達代行事業 | 494,756 | +8.4 |
| 車両分解・計測事業 | 98,160 | - |
| 自動車ファンド事業 | 39,200 | - |
| 人材紹介事業 | 78,776 | △53.4 |
| 合計 | 5,562,104 | +14.8 |
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため記載を省略しております。
(5) 経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内かつ合理的と考えられる見積り及び判断を行っている部分があり、この結果は資産・負債、収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、一部過去の実績に基づく概算数値を用いるために、不確実性が伴っており実際の結果と異なる場合があります。
② 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度における連結売上高は、セグメント別では全体の65.3%を占める情報プラットフォーム事業が前期比16.7%増加となりました。情報プラットフォーム以外の事業については、主にコンサルティング事業、プロモーション広告事業及び市場予測情報販売事業が好調に推移し前期比11.3%増加となりました。この結果、全体では前期比で14.8%増加の5,562百万円となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度において、売上総利益は前期比13.6%増加の3,618百万円となり、売上総利益率は65.8%から65.1%となりました。これは、主に情報プラットフォーム事業及びプロモーション広告事業など限界利益率の高い事業が好調に推移したこと及びコンサルティング事業の内製化推進が売上総利益率を高める要因となったものの、人員体制強化に伴う人件費、サテライトオフィスの賃借料及びベンチマークセンターの減価償却費など固定費が増加したことにより、売上原価比率が前期の34.2%から34.9%へと増加したことによります。
(営業利益)
当連結会計年度において、営業利益は前期比11.3%増加の2,216百万円となり、売上高営業利益率は前期41.1%から39.8%へと減少しました。これは、売上総利益率が下がったことに加え、人員増強による人件費等の販売費及び一般管理費が増加したことによります。
(経常利益)
当連結会計年度において、経常利益は前期比12.0%増加の2,227百万円となりました。これは、営業外収益として受取利息7百万円及び受取配当金7百万円を計上したこと及び関連会社である「自動車産業支援ファンド2021投資事業有限責任組合」が計上した投資先に係る投資損失引当金のうち当社グループ持分相当額を追加計上したものの、保有する投資有価証券の売却を通して投資有価証券売却益を計上したこと等によります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等を合計で649百万円計上したことに伴い前期比14.1%増加の1,577百万円となりました。
この結果、当連結会計年度における株主資本利益率(ROE)は、前連結会計年度の27.8%から1.8ポイント減少し、26.0%となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要は、経営活動に必要な運転資金(人件費、ソフトウエア・データベースの保守維持、業務委託費、データ購入費用、取材費用等)が大半を占めており、その資金の主な財源は、営業活動によるキャッシュ・フローにより獲得した資金を源泉として、全て自己資金で充当しております。預入期間が3か月を超える定期預金を除いた現金及び現金同等物の期末残高は、6,060百万円であります。
④ 経営戦略の現状と見通し
2024年度の自動車産業は、中国の自動車メーカーの台頭により、日系・欧米の自動車メーカーが中国市場で苦境に陥るなど、グローバル市場における勢力図にも変化がみられる1年でした。2025年度においても、米国でトランプ政権が発足するなど、引き続き産業界では大きな変化が起こることが想定されます。このような環境下においては、情報に対する重要性はさらに高まることが予想されます。また、中国では日系、欧米メーカーが苦戦を強いられているものの、BYDを筆頭に中国ローカルメーカーの躍進により販売台数そのものは引き続き増加しております。以上のことから、中国においては地場のメーカー、その他の国では販売台数の増加が続いている米国やインドを中心に営業活動を展開することで契約獲得を推進するとともに、既存顧客のアップセルにも注力することで情報プラットフォーム事業の売上高の最大化を図ります。また、引き続き情報プラットフォーム以外の各事業とも綿密に連携することでクロスセルの増加も推進してまいります。さらに、次世代モビリティにおいて車両の機能がソフトウェアによって定義されるSDV(ソフトウェア定義型車両)が急速に進展していることを踏まえ、当社は主に日本企業のソフトウェア開発を支援するためにスマートカー向けハード、ソフト製品に実績のあるHuaqin Technology Co., Ltd.(中国)と合弁会社を設立しソフトウェア開発受託事業を新たに開始してまいります。コスト面においては、2024年度中に設立したベンチマークセンター、深圳子会社及び福岡コールセンターに係る経費が通年で計上されるなど固定費の増加が見込まれます。
以上を勘案し、2025年12月期の連結業績予想については、売上高6,500百万円、連結営業利益2,450百万円、連結経常利益2,450百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,710百万円を見込んでおります。なお、業績見通しの前提となる為替レートの条件は、1米ドル=152円、1ユーロ=162円、1人民元=21.5円となっております。