有価証券報告書-第25期(2025/01/01-2025/12/31)
(1) 経営成績の状況
2025年度における当社を取り巻く事業環境は、連結売上高のおよそ7割を占める日系メーカー(海外現地法人含む)がトランプ政権による関税政策、中国メーカーとの競争激化などにより業績面で苦戦を強いられる状況となりました。これらの影響から当社グループが展開する各事業のサービスに対する受注動向も低調に推移する一年となりました。
このような状況下、当社グループは当連結会計年度において成長戦略に挙げたテーマに取り組んで参りました。情報プラットフォーム事業については、販売台数カスタマイズ集計機能を新たに実装し、メーカー、モデル、パワートレインなど様々な切り口で台数データを集計可能にするとともに、これまで蓄積してきた一次情報についてコンテンツ間でシステム的に連携し関連情報を一度に閲覧できるようにするなどユーザーエクスペリエンスの向上を図りました。また、中国に関する情報や中南米の台数情報を拡充するなどコンテンツを増強しました。営業面においては、当期からこれまでの契約社数増に重点をおいた活動から顧客あたりの売上高向上を推進する方針へと転換しました。また、インド子会社及び前期に設立した深圳子会社においては、現地におけるローカル企業の契約獲得を推進するため営業人員の採用を進めましたが想定していたほどの成果が出ておらず、新規受注の停滞や解約の増加により売上高、セグメント利益ともに伸びが頭打ちとなりました。このような状況の改善を図るため、第4四半期において、当社独自の「マークラインズ生成AI」の開発にリソースを集中し、2026年1月13日をもって当該サービスのβ版の提供を開始しました。
情報プラットフォーム事業以外の事業について、プロモーション広告事業は、引き続きリピート受注が好調に推移し、売上高、セグメント利益ともに増加しました。市場予測情報販売事業は、販売本数が前期比で増加するとともに平均販売単価も上昇した結果、売上高、セグメント利益ともに増加しました。車両・部品調達代行事業は、第3四半期において受注が落ち込み売上高、セグメント利益とも前期比で減少しました。分解調査データ販売事業は、下期において受注が低迷し売上高、セグメント利益ともに大幅な減少となりました。自動車ファンド事業は、関連会社である「自動車産業支援ファンド2021投資事業有限責任組合」から毎期定額で受領する管理報酬を売上として計上しているため、売上高は横ばいで推移しました。コンサルティング事業は、自動車/大手部品メーカーから付加価値の高い案件発注が増加傾向にあり平均受注単価は向上しましたが、特に第4四半期においては前年同四半期ほどの勢いが見られず売上高、セグメント利益ともに対前期で減少しました。人材紹介事業は、引き続き低調に推移しました。車両分解・計測事業は、前期で計上したような大型の計測案件はなかったものの受注件数が増加したことにより売上高は増加しました。
この結果、売上高は5,570百万円(前期比0.1%増加)、また、営業利益については、前年下期に設立したベンチマークセンター、深圳子会社、及び福岡コールセンターに係る固定費増の影響も受け2,095百万円(前期比5.4%減少)、経常利益は、持分法による投資損失31百万円を計上したものの受取利息及び受取配当金等を計上したことから2,146百万円(前期比3.6%減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,519百万円(前期比3.7%減少)となりました。
また、四半期ごとの業績については以下のとおり推移しました。
○ 四半期毎の連結業績の推移
○ 第1四半期連結会計期間
第1四半期連結会計期間は、前年同四半期において車両分解・計測事業で一過性の売上が計上されるなど前年同四半期の業績が特に好調だった反動を受けたこと、深圳子会社及び福岡コールセンターの体制整備に時間を要していること、さらにBYDなど新興メーカーの台頭が一部の自動車/部品メーカーの業績悪化を招き当社サービスへの受注動向に影響を与えたことにより売上高は前年同四半期に及びませんでした。また、利益面においては、2024年下期に設立したベンチマークセンター、深圳子会社、及び福岡コールセンターに係る固定費増の影響も受け対前年同四半期で8.4%の減少となりました。
○ 第2四半期連結会計期間
第2四半期連結会計期間は、米国の関税政策に係る影響が見通せないことから多くの自動車/部品メーカーが予算執行を差し控えており、当社の市場予測情報販売、プロモーション広告事業を除く各サービスの受注動向に影響を与えました。ただ、前述のとおり市場予測情報販売、及びプロモーション広告事業が引き続き好調に推移したこと、及びコンサルティング、車両分解・計測、分解調査データ販売事業における受注が対前年同四半期で改善したことなどから売上高、営業利益ともに増加しました。
○ 第3四半期連結会計期間
第3四半期連結会計期間は、米国と多くの国との間で関税率が合意に至るなど米国による関税政策の行方は一応の決着を見ましたが、米国の関税が日系・欧州メーカーの業績に与える影響は大きく、また、中国市場においても競争が激化しており自動車業界を取り巻く環境は厳しさが増しています。このような状況から当社が展開している各サービスの受注も第2四半期に続き苦しい状況が続きました。為替が今期の4月を底に再び円安基調で推移した結果、情報プラットフォーム事業の売上が対前年同四半期で増加するなど連結全体では2.2%の増加となりましたが、人件費など固定費増加の影響を吸収しきれず営業利益は1.6%の減少となりました。
○ 第4四半期連結会計期間
第4四半期連結会計期間は、自動車業界を取り巻く環境が引き続き厳しい状況で推移する中、当社が運営する各事業の業績も影響を受けました。特にコンサルティング事業、及び分解調査データ販売事業の受注が前年同四半期との比較で減少したことから、売上高、営業利益ともに減少しました。
各セグメントの経営成績は以下のとおりであります。
○ 事業セグメント別損益(連結ベース)
○ 情報プラットフォーム事業:売上高3,834百万円(前期比5.6%増加)、セグメント利益(営業利益)1,897百万円(前期比1.5%増加)
当連結会計年度における情報プラットフォーム事業は、日系・欧米メーカーの業績不振などを背景に、新規契約が停滞するとともに解約が増加しました。一方で、これまでに獲得した契約の積み上がりに加え、人民元高の進行による増収効果もあり、売上高は前期比5.6%の増加となりました。
情報プラットフォーム事業地域別売上高
〇 プロモーション広告事業:売上高136百万円(前期比20.2%増加)、セグメント利益(営業利益)103百万円(前期比7.5%増加)
当連結会計年度のプロモーション広告事業は、リピート顧客からの受注が安定的に推移したこと、及び案件当たりの受注額が上昇したことにより好調に推移しました。さらに、PRメール配信数の増加も手伝って売上高はおよそ2割の増加となりました。
〇 市場予測情報販売事業:売上高304百万円(前期比3.0%増加)、セグメント利益(営業利益)91百万円(前期比4.2%増加)
当連結会計年度の市場予測情報販売事業は、第3四半期において顧客の予算削減などを理由とした解約が一時的に増加しました。一方で、BYDなど中国メーカーの躍進により自動車産業界の勢力図が大きく変化する可能性が高まっていることや、米国の関税政策によりサプライチェーン戦略を見直す機運が高まっていることから、台数予測情報に対する需要は引き続き高水準で推移しました。その結果、売上高、セグメント利益ともに増加しました。
○ 車両・部品調達代行事業:売上高462百万円(前期比6.6%減少)、セグメント利益(営業利益)28百万円(前期比44.0%減少)
当連結会計年度における車両・部品調達代行事業は、上期において車両本体など単価の高い調達案件が増加し、売上高の増加に寄与しました。一方で、第3四半期において受注が低調に推移したことから、通期では売上高およびセグメント利益ともに前期比で減少しました。
○ 分解調査データ販売事業:売上高116百万円(前期比37.8%減少)、セグメント利益(営業利益)28百万円(前期比56.4%減少)
当連結会計年度における分解調査データ販売事業は、米国、欧州におけるEV化の一時的な減速を受け、Tesla Cybertruckを初めとするEV関連の分析レポートの販売が想定を下回りました。また、提携先であるMunro & Associatesが分析レポート作成業務から事実上撤退したことによりレポートのラインアップ強化を図ることができませんでした。この結果、売上高およびセグメント利益ともに前期比で減少しました。
○ 自動車ファンド事業:売上高39百万円(前期比-)、セグメント利益(営業利益)17百万円(前期比241.2%増加)
当連結会計年度の自動車ファンド事業は、体制に大きな変更がなかったため売上高は横ばいで推移しましたが、セグメント利益については固定費の減少を受け増加しました。
〇 コンサルティング事業:売上高486百万円(前期比22.4%減少)、セグメント利益(営業利益)8百万円(前期比86.6%減少)
当連結会計年度のコンサルティング事業は、トランプ政権による関税政策の発表と主要顧客である日系メーカーの新事業年度のスタート時期が重なったことにより日本の自動車/大手部品メーカーの予算執行が4月以降滞り、受注が低調に推移しました。その結果、売上高およびセグメント利益ともに減少しました。
当該事業の受注増を図るため主要な自動車メーカー向けに技術展示会を開催したことにより足元では引き合いが増加傾向にあります。
○ 人材紹介事業:売上高91百万円(前期比15.9%増加)、セグメント損失(営業損失)△33百万円(前期△33百万円)
当連結会計年度の人材紹介事業は、成約件数が40件(前期37件)となりました。一部の自動車メーカーにおいて採用抑制の動きが継続する中、業績は低調に推移しておりますが、前期の第3四半期を底にゆるやかな改善傾向を示しております。
○ 車両分解・計測事業:売上高100百万円(前期比2.0%増加)、セグメント利益又は損失(営業損失)△36百万円(前期10百万円)
前期8月より神奈川県厚木市で稼働しているベンチマークセンターは、当該地域の自動車メーカーの業績悪化を受け受注が当初想定を下回りました。一方で、同センター稼働以降、認知度向上に向けた取り組みを継続した効果により多様な案件の引き合いが増加し、売上高は前期比2%の増加となりました。利益面については固定費増を受けセグメント損失を計上しました。
○ その他:売上高-百万円(前期比-)、セグメント損失(営業損失)△8百万円(前期比-)
その他は報告セグメントに含まれない事業セグメントである車載ソフトウェア開発受託事業で構成されています。当該事業を推進する株式会社マークラインズソフト開発は2025年4月に設立が完了し事業活動を開始しております。これに伴い固定費が発生しセグメント損失を計上しております。
(2) 財政状態
(資 産)
当連結会計年度における資産合計は、前連結会計年度末と比較し、55百万円増加の8,808百万円となりました。この増加の主な内訳は、投資有価証券の2,238百万円増加等であります。また、本社移転に伴い建物及び構築物が49百万円増加いたしました。一方、減少の内訳は、現金及び預金の2,258百万円減少、売掛金の94百万円減少、商品の29百万円減少等であります。
(負 債)
当連結会計年度における負債合計は、前連結会計年度末と比較し、97百万円増加の2,234百万円となりました。
この増加の主な内訳は、未払金の53百万円増加、未払消費税等の95百万円増加、一方、減少の内訳は、未払法人税等の51百万円減少等であります。
(純資産)
当連結会計年度における純資産合計は、前連結会計年度末と比較し、42百万円減少の6,574百万円となりました。この減少の主な内訳は、親会社株主に帰属する当期純利益1,519百万円の計上及び配当金634百万円の支払いによる利益剰余金の884百万円増加、自己株式の取得により999百万円減少したことによるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度と比較して2,258百万円減少の3,802百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主たる増減要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動により獲得した資金は、1,809百万円(前連結会計年度に営業活動により獲得した資金は1,540百万円)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益の2,146百万円、売上債権の減少額97百万円、未払金の増加額21百万円、未払消費税の増加額137百万円、減価償却費の99百万円、持分法による投資損失の31百万円、利息及び配当金の受取額33百万円あり、一方、主な減少要因は、前受金の減少額12百万円、投資有価証券売却益の13百万円、受取利息及び受取配当金の45百万円及び法人税等の支払額686百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動により使用した資金は、2,489百万円(前連結会計年度に投資活動により使用した資金は564百万円)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出36百万円、無形固定資産の取得による支出43百万円、投資有価証券の取得により支出2,262百万円、敷金及び保証金の差入による支出174百万円があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動により使用した資金は、1,590百万円(前連結会計年度に財務活動により使用した資金は473百万円)となりました。この主な要因は、自己株式の取得による支出999百万円、配当金の支払額634百万円等があったことによります。
(4) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当社グループは生産活動を行っていないため該当事項はありません。
② 受注実績
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間取引については相殺消去しております。
③ 販売実績
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため記載を省略しております。
(5) 経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内かつ合理的と考えられる見積り及び判断を行っている部分があり、この結果は資産・負債、収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、一部過去の実績に基づく概算数値を用いるために、不確実性が伴っており実際の結果と異なる場合があります。
② 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度における連結売上高は、セグメント別では全体の68.8%を占める情報プラットフォーム事業が前期比5.6%増加となりました。情報プラットフォーム以外の事業については、プロモーション広告事業は好調に推移しましたがその他の事業が低調だったため前期比10.2%減少となりました。この結果、全体では前期比ほぼ横ばいで推移し0.1%増加の5,570百万円となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度において、売上総利益は前期比2.3%増加の3,701百万円となり、売上総利益率は65.1%から66.4%となりました。これは、主に情報プラットフォーム事業及びプロモーション広告事業など限界利益率の高い事業の売上高の全体に占める割合が上昇したこと及びコンサルティング事業の内製化推進が売上総利益率を高める要因となりました。固定費につきましては、人員体制強化に伴う人件費及びベンチマークセンターの減価償却費などが増加したものの、外注費が減少したことにより、売上原価比率が前期の34.9%から33.6%へと減少したことによります。
(営業利益)
当連結会計年度において、営業利益は前期比5.4%減少の2,095百万円となり、売上高営業利益率は前期39.8%から37.6%へと減少しました。これは、売上総利益が増加したものの、人員増強による人件費及びオフィス移転関連等の販売費及び一般管理費が増加したことによります。
(経常利益)
当連結会計年度において、経常利益は前期比3.6%減少の2,146百万円となりました。これは、営業外収益として受取利息40百万円及び受取配当金5百万円を計上したこと及び関連会社である「自動車産業支援ファンド2021投資事業有限責任組合」が計上した投資先に係る投資損失引当金のうち当社グループ持分相当額を追加計上したものの、保有する投資有価証券の売却を通して投資有価証券売却益を計上したこと等によります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等を合計で631百万円計上したこと及び非支配株主に帰属する当期純損失を4百万円計上したことに伴い前期比3.7%減少の1,519百万円となりました。
この結果、当連結会計年度における株主資本利益率(ROE)は、前連結会計年度の26.0%から2.9ポイント減少し、23.1%となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要は、経営活動に必要な運転資金(人件費、ソフトウエア・データベースの保守維持、業務委託費、データ購入費用、取材費用等)が大半を占めており、その資金の主な財源は、営業活動によるキャッシュ・フローにより獲得した資金を源泉として、全て自己資金で充当しております。預入期間が3か月を超える定期預金を除いた現金及び現金同等物の期末残高は、3,802百万円であります。
④ 経営戦略の現状と見通し
2025年度における当社を取り巻く事業環境は、連結売上高のおよそ7割を占める日系メーカー(海外現地法人含む)がトランプ政権による関税政策、中国メーカーとの競争激化などにより業績面で苦戦を強いられる状況となり、当社の受注動向も低調に推移する一年となりました。このような環境の下、当社では、中核事業である情報プラットフォームの収益基盤の強化を図るため、当社サイト内の豊富な情報を活用し「データ」と「分析」を組み合わせた回答を返す当社独自の生成AI機能「マークラインズ生成AI β版」を2026年1月から提供開始しました。さらに、契約数の増加を追求する方針から顧客当たり単価の引き上げも重視することで収益の最大化を図る方針に転換したことを背景に、20年以上に亘って既存顧客について据え置いてきた契約金額の改定を2025年末より進めております。これらの効果が2026年度で発現し平均契約単価が上昇すると見込んでおります。また、日系メーカーにおいては4月で新事業年度に切り替わり2026年3月期で生じた関税等の悪影響を織り込んだ上で新たに策定した予算を前提に事業活動を推進していくことになるため、当社サービスへの受注動向は回復するものと見込んでおります。
さらに、コスト面においては、2024年度中に設立したベンチマークセンター、及び深圳子会社に係る固定費負担が一巡し、利益水準の引き上げ要因となる見込みです。
以上を踏まえ、2026年12月期の連結業績予想について、売上高は引き続き過去最高を更新する6,150百万円、連結営業利益及び連結経常利益について、前期は過去最高益の更新には至らなかったものの当期は増収効果や固定費増が限定的になり再び過去最高を更新する見込みであることから連結営業利益で2,350百万円、連結経常利益は2,380百万円を計上する見込みです。さらに、親会社株主に帰属する当期純利益については、1,660百万円を見込んでおります。なお、業績見通しの前提となる為替レートの条件は、1米ドル=157円、1ユーロ=186円、1人民元=22.5円となっております。
2025年度における当社を取り巻く事業環境は、連結売上高のおよそ7割を占める日系メーカー(海外現地法人含む)がトランプ政権による関税政策、中国メーカーとの競争激化などにより業績面で苦戦を強いられる状況となりました。これらの影響から当社グループが展開する各事業のサービスに対する受注動向も低調に推移する一年となりました。
このような状況下、当社グループは当連結会計年度において成長戦略に挙げたテーマに取り組んで参りました。情報プラットフォーム事業については、販売台数カスタマイズ集計機能を新たに実装し、メーカー、モデル、パワートレインなど様々な切り口で台数データを集計可能にするとともに、これまで蓄積してきた一次情報についてコンテンツ間でシステム的に連携し関連情報を一度に閲覧できるようにするなどユーザーエクスペリエンスの向上を図りました。また、中国に関する情報や中南米の台数情報を拡充するなどコンテンツを増強しました。営業面においては、当期からこれまでの契約社数増に重点をおいた活動から顧客あたりの売上高向上を推進する方針へと転換しました。また、インド子会社及び前期に設立した深圳子会社においては、現地におけるローカル企業の契約獲得を推進するため営業人員の採用を進めましたが想定していたほどの成果が出ておらず、新規受注の停滞や解約の増加により売上高、セグメント利益ともに伸びが頭打ちとなりました。このような状況の改善を図るため、第4四半期において、当社独自の「マークラインズ生成AI」の開発にリソースを集中し、2026年1月13日をもって当該サービスのβ版の提供を開始しました。
情報プラットフォーム事業以外の事業について、プロモーション広告事業は、引き続きリピート受注が好調に推移し、売上高、セグメント利益ともに増加しました。市場予測情報販売事業は、販売本数が前期比で増加するとともに平均販売単価も上昇した結果、売上高、セグメント利益ともに増加しました。車両・部品調達代行事業は、第3四半期において受注が落ち込み売上高、セグメント利益とも前期比で減少しました。分解調査データ販売事業は、下期において受注が低迷し売上高、セグメント利益ともに大幅な減少となりました。自動車ファンド事業は、関連会社である「自動車産業支援ファンド2021投資事業有限責任組合」から毎期定額で受領する管理報酬を売上として計上しているため、売上高は横ばいで推移しました。コンサルティング事業は、自動車/大手部品メーカーから付加価値の高い案件発注が増加傾向にあり平均受注単価は向上しましたが、特に第4四半期においては前年同四半期ほどの勢いが見られず売上高、セグメント利益ともに対前期で減少しました。人材紹介事業は、引き続き低調に推移しました。車両分解・計測事業は、前期で計上したような大型の計測案件はなかったものの受注件数が増加したことにより売上高は増加しました。
この結果、売上高は5,570百万円(前期比0.1%増加)、また、営業利益については、前年下期に設立したベンチマークセンター、深圳子会社、及び福岡コールセンターに係る固定費増の影響も受け2,095百万円(前期比5.4%減少)、経常利益は、持分法による投資損失31百万円を計上したものの受取利息及び受取配当金等を計上したことから2,146百万円(前期比3.6%減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,519百万円(前期比3.7%減少)となりました。
また、四半期ごとの業績については以下のとおり推移しました。
○ 四半期毎の連結業績の推移
| 前連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) (百万円) | 増減率 (%) | ||
| 第1四半期連結会計期間 | 売上高 | 1,589 | 1,587 | △0.1 |
| 営業利益 | 644 | 590 | △8.4 | |
| 第2四半期連結会計期間 | 売上高 | 1,196 | 1,342 | +12.2 |
| 営業利益 | 469 | 481 | +2.6 | |
| 第3四半期連結会計期間 | 売上高 | 1,205 | 1,232 | +2.2 |
| 営業利益 | 471 | 464 | △1.6 | |
| 第4四半期連結会計期間 | 売上高 | 1,571 | 1,408 | △10.4 |
| 営業利益 | 630 | 559 | △11.3 | |
| 連結会計年度 | 売上高 | 5,562 | 5,570 | +0.1 |
| 営業利益 | 2,216 | 2,095 | △5.4 |
○ 第1四半期連結会計期間
第1四半期連結会計期間は、前年同四半期において車両分解・計測事業で一過性の売上が計上されるなど前年同四半期の業績が特に好調だった反動を受けたこと、深圳子会社及び福岡コールセンターの体制整備に時間を要していること、さらにBYDなど新興メーカーの台頭が一部の自動車/部品メーカーの業績悪化を招き当社サービスへの受注動向に影響を与えたことにより売上高は前年同四半期に及びませんでした。また、利益面においては、2024年下期に設立したベンチマークセンター、深圳子会社、及び福岡コールセンターに係る固定費増の影響も受け対前年同四半期で8.4%の減少となりました。
○ 第2四半期連結会計期間
第2四半期連結会計期間は、米国の関税政策に係る影響が見通せないことから多くの自動車/部品メーカーが予算執行を差し控えており、当社の市場予測情報販売、プロモーション広告事業を除く各サービスの受注動向に影響を与えました。ただ、前述のとおり市場予測情報販売、及びプロモーション広告事業が引き続き好調に推移したこと、及びコンサルティング、車両分解・計測、分解調査データ販売事業における受注が対前年同四半期で改善したことなどから売上高、営業利益ともに増加しました。
○ 第3四半期連結会計期間
第3四半期連結会計期間は、米国と多くの国との間で関税率が合意に至るなど米国による関税政策の行方は一応の決着を見ましたが、米国の関税が日系・欧州メーカーの業績に与える影響は大きく、また、中国市場においても競争が激化しており自動車業界を取り巻く環境は厳しさが増しています。このような状況から当社が展開している各サービスの受注も第2四半期に続き苦しい状況が続きました。為替が今期の4月を底に再び円安基調で推移した結果、情報プラットフォーム事業の売上が対前年同四半期で増加するなど連結全体では2.2%の増加となりましたが、人件費など固定費増加の影響を吸収しきれず営業利益は1.6%の減少となりました。
○ 第4四半期連結会計期間
第4四半期連結会計期間は、自動車業界を取り巻く環境が引き続き厳しい状況で推移する中、当社が運営する各事業の業績も影響を受けました。特にコンサルティング事業、及び分解調査データ販売事業の受注が前年同四半期との比較で減少したことから、売上高、営業利益ともに減少しました。
各セグメントの経営成績は以下のとおりであります。
○ 事業セグメント別損益(連結ベース)
| 前連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) (百万円) | 増減率(%) | ||
| 情報プラットフォーム事業 | 売上高 | 3,629 | 3,834 | +5.6 |
| セグメント利益 | 1,869 | 1,897 | +1.5 | |
| プロモーション広告事業 | 売上高 | 113 | 136 | +20.2 |
| セグメント利益 | 96 | 103 | +7.5 | |
| 市場予測情報販売事業 | 売上高 | 295 | 304 | +3.0 |
| セグメント利益 | 87 | 91 | +4.2 | |
| 車両・部品調達代行事業 | 売上高 | 494 | 462 | △6.6 |
| セグメント利益 | 50 | 28 | △44.0 | |
| 分解調査データ販売事業 | 売上高 | 186 | 116 | △37.8 |
| セグメント利益 | 64 | 28 | △56.4 | |
| 自動車ファンド事業 | 売上高 | 39 | 39 | - |
| セグメント利益 | 5 | 17 | +241.2 | |
| コンサルティング事業 | 売上高 | 625 | 486 | △22.4 |
| セグメント利益 | 65 | 8 | △86.6 | |
| 人材紹介事業 | 売上高 | 78 | 91 | +15.9 |
| セグメント損失(△) | △33 | △33 | - | |
| 車両分解・計測事業 | 売上高 | 98 | 100 | +2.0 |
| セグメント利益又は損失(△) | 10 | △36 | - | |
| その他 | 売上高 | - | - | - |
| セグメント損失(△) | - | △8 | - | |
| 売上高 計 | 5,562 | 5,570 | +0.1 | |
| 営業利益 計 | 2,216 | 2,095 | △5.4 | |
○ 情報プラットフォーム事業:売上高3,834百万円(前期比5.6%増加)、セグメント利益(営業利益)1,897百万円(前期比1.5%増加)
当連結会計年度における情報プラットフォーム事業は、日系・欧米メーカーの業績不振などを背景に、新規契約が停滞するとともに解約が増加しました。一方で、これまでに獲得した契約の積み上がりに加え、人民元高の進行による増収効果もあり、売上高は前期比5.6%の増加となりました。
情報プラットフォーム事業地域別売上高
| 地域 | 前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) (百万円) | 当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) (百万円) | 増減率(%) |
| 日本 | 1,361 | 1,377 | +1.2 |
| 中国 | 644 | 670 | +4.1 |
| アジア | 663 | 714 | +7.8 |
| 北米 | 512 | 585 | +14.3 |
| 欧州 | 420 | 450 | +7.1 |
| その他 | 28 | 35 | +27.1 |
| 合計 | 3,629 | 3,834 | +5.6 |
〇 プロモーション広告事業:売上高136百万円(前期比20.2%増加)、セグメント利益(営業利益)103百万円(前期比7.5%増加)
当連結会計年度のプロモーション広告事業は、リピート顧客からの受注が安定的に推移したこと、及び案件当たりの受注額が上昇したことにより好調に推移しました。さらに、PRメール配信数の増加も手伝って売上高はおよそ2割の増加となりました。
〇 市場予測情報販売事業:売上高304百万円(前期比3.0%増加)、セグメント利益(営業利益)91百万円(前期比4.2%増加)
当連結会計年度の市場予測情報販売事業は、第3四半期において顧客の予算削減などを理由とした解約が一時的に増加しました。一方で、BYDなど中国メーカーの躍進により自動車産業界の勢力図が大きく変化する可能性が高まっていることや、米国の関税政策によりサプライチェーン戦略を見直す機運が高まっていることから、台数予測情報に対する需要は引き続き高水準で推移しました。その結果、売上高、セグメント利益ともに増加しました。
○ 車両・部品調達代行事業:売上高462百万円(前期比6.6%減少)、セグメント利益(営業利益)28百万円(前期比44.0%減少)
当連結会計年度における車両・部品調達代行事業は、上期において車両本体など単価の高い調達案件が増加し、売上高の増加に寄与しました。一方で、第3四半期において受注が低調に推移したことから、通期では売上高およびセグメント利益ともに前期比で減少しました。
○ 分解調査データ販売事業:売上高116百万円(前期比37.8%減少)、セグメント利益(営業利益)28百万円(前期比56.4%減少)
当連結会計年度における分解調査データ販売事業は、米国、欧州におけるEV化の一時的な減速を受け、Tesla Cybertruckを初めとするEV関連の分析レポートの販売が想定を下回りました。また、提携先であるMunro & Associatesが分析レポート作成業務から事実上撤退したことによりレポートのラインアップ強化を図ることができませんでした。この結果、売上高およびセグメント利益ともに前期比で減少しました。
○ 自動車ファンド事業:売上高39百万円(前期比-)、セグメント利益(営業利益)17百万円(前期比241.2%増加)
当連結会計年度の自動車ファンド事業は、体制に大きな変更がなかったため売上高は横ばいで推移しましたが、セグメント利益については固定費の減少を受け増加しました。
〇 コンサルティング事業:売上高486百万円(前期比22.4%減少)、セグメント利益(営業利益)8百万円(前期比86.6%減少)
当連結会計年度のコンサルティング事業は、トランプ政権による関税政策の発表と主要顧客である日系メーカーの新事業年度のスタート時期が重なったことにより日本の自動車/大手部品メーカーの予算執行が4月以降滞り、受注が低調に推移しました。その結果、売上高およびセグメント利益ともに減少しました。
当該事業の受注増を図るため主要な自動車メーカー向けに技術展示会を開催したことにより足元では引き合いが増加傾向にあります。
○ 人材紹介事業:売上高91百万円(前期比15.9%増加)、セグメント損失(営業損失)△33百万円(前期△33百万円)
当連結会計年度の人材紹介事業は、成約件数が40件(前期37件)となりました。一部の自動車メーカーにおいて採用抑制の動きが継続する中、業績は低調に推移しておりますが、前期の第3四半期を底にゆるやかな改善傾向を示しております。
○ 車両分解・計測事業:売上高100百万円(前期比2.0%増加)、セグメント利益又は損失(営業損失)△36百万円(前期10百万円)
前期8月より神奈川県厚木市で稼働しているベンチマークセンターは、当該地域の自動車メーカーの業績悪化を受け受注が当初想定を下回りました。一方で、同センター稼働以降、認知度向上に向けた取り組みを継続した効果により多様な案件の引き合いが増加し、売上高は前期比2%の増加となりました。利益面については固定費増を受けセグメント損失を計上しました。
○ その他:売上高-百万円(前期比-)、セグメント損失(営業損失)△8百万円(前期比-)
その他は報告セグメントに含まれない事業セグメントである車載ソフトウェア開発受託事業で構成されています。当該事業を推進する株式会社マークラインズソフト開発は2025年4月に設立が完了し事業活動を開始しております。これに伴い固定費が発生しセグメント損失を計上しております。
(2) 財政状態
(資 産)
当連結会計年度における資産合計は、前連結会計年度末と比較し、55百万円増加の8,808百万円となりました。この増加の主な内訳は、投資有価証券の2,238百万円増加等であります。また、本社移転に伴い建物及び構築物が49百万円増加いたしました。一方、減少の内訳は、現金及び預金の2,258百万円減少、売掛金の94百万円減少、商品の29百万円減少等であります。
(負 債)
当連結会計年度における負債合計は、前連結会計年度末と比較し、97百万円増加の2,234百万円となりました。
この増加の主な内訳は、未払金の53百万円増加、未払消費税等の95百万円増加、一方、減少の内訳は、未払法人税等の51百万円減少等であります。
(純資産)
当連結会計年度における純資産合計は、前連結会計年度末と比較し、42百万円減少の6,574百万円となりました。この減少の主な内訳は、親会社株主に帰属する当期純利益1,519百万円の計上及び配当金634百万円の支払いによる利益剰余金の884百万円増加、自己株式の取得により999百万円減少したことによるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度と比較して2,258百万円減少の3,802百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主たる増減要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動により獲得した資金は、1,809百万円(前連結会計年度に営業活動により獲得した資金は1,540百万円)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益の2,146百万円、売上債権の減少額97百万円、未払金の増加額21百万円、未払消費税の増加額137百万円、減価償却費の99百万円、持分法による投資損失の31百万円、利息及び配当金の受取額33百万円あり、一方、主な減少要因は、前受金の減少額12百万円、投資有価証券売却益の13百万円、受取利息及び受取配当金の45百万円及び法人税等の支払額686百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動により使用した資金は、2,489百万円(前連結会計年度に投資活動により使用した資金は564百万円)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出36百万円、無形固定資産の取得による支出43百万円、投資有価証券の取得により支出2,262百万円、敷金及び保証金の差入による支出174百万円があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動により使用した資金は、1,590百万円(前連結会計年度に財務活動により使用した資金は473百万円)となりました。この主な要因は、自己株式の取得による支出999百万円、配当金の支払額634百万円等があったことによります。
(4) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当社グループは生産活動を行っていないため該当事項はありません。
② 受注実績
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前期比(%) | 受注残高(千円) | 前期比(%) |
| コンサルティング事業 | 395,742 | △39.1 | 54,850 | △62.2 |
| 合計 | 395,742 | △39.1 | 54,850 | △62.2 |
(注) セグメント間取引については相殺消去しております。
③ 販売実績
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前期比(%) |
| 情報プラットフォーム事業 | 3,834,884 | +5.6 |
| プロモーション広告事業 | 136,015 | +20.2 |
| 市場予測情報販売事業 | 304,556 | +3.0 |
| コンサルティング事業 | 486,008 | △22.4 |
| 分解調査データ販売事業 | 116,029 | △37.8 |
| 車両・部品調達代行事業 | 462,186 | △6.6 |
| 車両分解・計測事業 | 100,172 | +2.0 |
| 自動車ファンド事業 | 39,200 | - |
| 人材紹介事業 | 91,317 | +15.9 |
| 合計 | 5,570,370 | +0.1 |
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため記載を省略しております。
(5) 経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内かつ合理的と考えられる見積り及び判断を行っている部分があり、この結果は資産・負債、収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、一部過去の実績に基づく概算数値を用いるために、不確実性が伴っており実際の結果と異なる場合があります。
② 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度における連結売上高は、セグメント別では全体の68.8%を占める情報プラットフォーム事業が前期比5.6%増加となりました。情報プラットフォーム以外の事業については、プロモーション広告事業は好調に推移しましたがその他の事業が低調だったため前期比10.2%減少となりました。この結果、全体では前期比ほぼ横ばいで推移し0.1%増加の5,570百万円となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度において、売上総利益は前期比2.3%増加の3,701百万円となり、売上総利益率は65.1%から66.4%となりました。これは、主に情報プラットフォーム事業及びプロモーション広告事業など限界利益率の高い事業の売上高の全体に占める割合が上昇したこと及びコンサルティング事業の内製化推進が売上総利益率を高める要因となりました。固定費につきましては、人員体制強化に伴う人件費及びベンチマークセンターの減価償却費などが増加したものの、外注費が減少したことにより、売上原価比率が前期の34.9%から33.6%へと減少したことによります。
(営業利益)
当連結会計年度において、営業利益は前期比5.4%減少の2,095百万円となり、売上高営業利益率は前期39.8%から37.6%へと減少しました。これは、売上総利益が増加したものの、人員増強による人件費及びオフィス移転関連等の販売費及び一般管理費が増加したことによります。
(経常利益)
当連結会計年度において、経常利益は前期比3.6%減少の2,146百万円となりました。これは、営業外収益として受取利息40百万円及び受取配当金5百万円を計上したこと及び関連会社である「自動車産業支援ファンド2021投資事業有限責任組合」が計上した投資先に係る投資損失引当金のうち当社グループ持分相当額を追加計上したものの、保有する投資有価証券の売却を通して投資有価証券売却益を計上したこと等によります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等を合計で631百万円計上したこと及び非支配株主に帰属する当期純損失を4百万円計上したことに伴い前期比3.7%減少の1,519百万円となりました。
この結果、当連結会計年度における株主資本利益率(ROE)は、前連結会計年度の26.0%から2.9ポイント減少し、23.1%となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要は、経営活動に必要な運転資金(人件費、ソフトウエア・データベースの保守維持、業務委託費、データ購入費用、取材費用等)が大半を占めており、その資金の主な財源は、営業活動によるキャッシュ・フローにより獲得した資金を源泉として、全て自己資金で充当しております。預入期間が3か月を超える定期預金を除いた現金及び現金同等物の期末残高は、3,802百万円であります。
④ 経営戦略の現状と見通し
2025年度における当社を取り巻く事業環境は、連結売上高のおよそ7割を占める日系メーカー(海外現地法人含む)がトランプ政権による関税政策、中国メーカーとの競争激化などにより業績面で苦戦を強いられる状況となり、当社の受注動向も低調に推移する一年となりました。このような環境の下、当社では、中核事業である情報プラットフォームの収益基盤の強化を図るため、当社サイト内の豊富な情報を活用し「データ」と「分析」を組み合わせた回答を返す当社独自の生成AI機能「マークラインズ生成AI β版」を2026年1月から提供開始しました。さらに、契約数の増加を追求する方針から顧客当たり単価の引き上げも重視することで収益の最大化を図る方針に転換したことを背景に、20年以上に亘って既存顧客について据え置いてきた契約金額の改定を2025年末より進めております。これらの効果が2026年度で発現し平均契約単価が上昇すると見込んでおります。また、日系メーカーにおいては4月で新事業年度に切り替わり2026年3月期で生じた関税等の悪影響を織り込んだ上で新たに策定した予算を前提に事業活動を推進していくことになるため、当社サービスへの受注動向は回復するものと見込んでおります。
さらに、コスト面においては、2024年度中に設立したベンチマークセンター、及び深圳子会社に係る固定費負担が一巡し、利益水準の引き上げ要因となる見込みです。
以上を踏まえ、2026年12月期の連結業績予想について、売上高は引き続き過去最高を更新する6,150百万円、連結営業利益及び連結経常利益について、前期は過去最高益の更新には至らなかったものの当期は増収効果や固定費増が限定的になり再び過去最高を更新する見込みであることから連結営業利益で2,350百万円、連結経常利益は2,380百万円を計上する見込みです。さらに、親会社株主に帰属する当期純利益については、1,660百万円を見込んでおります。なお、業績見通しの前提となる為替レートの条件は、1米ドル=157円、1ユーロ=186円、1人民元=22.5円となっております。