有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2019/02/07 15:00
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【項目】
90項目

業績等の概要

(1)業績
第19期事業年度(自 平成29年3月1日 至 平成30年2月28日)
当事業年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善と各種政策の効果により順調な景気拡大が続きましたが、一方で設備投資の循環的な減速に加え、消費税率引き上げ等の影響が懸念されております。
当社を取り巻く国内ITサービス市場においては、IoT(Internet of Things),AI(Artificial Intelligence)などのデジタルトランスフォーメーション(DX)に関連するシステム投資が徐々に存在感を強めております。そのなかで、国内パブリッククラウド(SaaS/FaaS/PaaS/IaaS)の市場規模は、2016年度(2016年4月~2017年3月)3,883億円で、前年度比40.9%増となり、当該市場規模は2021年度までの年平均成長率22.1%で、2021年度には1兆556億円に達すると予測されております。(MM総研「国内クラウドサービス市場規模の2016年度の実績と2021年度までの予測、および需要動向に関する調査結果」)。柔軟性と変化対応のスピードが要求される新しいビジネス領域は、クラウドに支えられた新たなデジタル技術を前提として開発されており、当該市場は今後も順調な成長が見込まれます。
このような状況の中、当社は、クラウド専業インテグレーターとして、AWSを中心としたクラウド基盤に関するコンサルティング、基盤構築・運用、クラウドサービスの機能強化、並びにシェア獲得とビジネスの拡大に尽力してまいりました。
以上の結果、当事業年度の業績は、売上高は3,066,175千円(前期比33.6%増)となりました。一方で、採用強化による人件費の増加や、拠点新設による賃料等の増加に伴い、営業利益は53,011千円(同3.6%減)となりました。また、為替差損の影響等により経常利益は38,585千円(同23.9%減)となりました。関係会社株式の売却により特別利益222,916千円を計上した結果、当期純利益は179,249千円(同11.9%減)となりました。
なお、当社の事業はクラウド事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりません。製品・サービス別の業績の概要は以下のとおりであります。
(クラウドインテグレーション)
クラウドインテグレーションは、既存顧客企業のオンプレミス上のシステムのクラウド移行が堅調に推移している事による追加発注の増加に加え、新規顧客企業の増加と大型案件の獲得により、売上高は372,425千円(同65.5%増)となりました。
(リセール)
リセールは、新規顧客企業の増加と既存顧客企業のオンプレミス上のシステムのクラウド移行の増加に加え、大口顧客企業のAWS利用料の増加も相まって、堅調に増加しました。また、セキュリティを中心とするサービス・ソフトウェアのライセンス販売や、自社サービスの販売も好調に推移しました。以上の結果、売上高は2,202,435千円(同32.3%増)となりました。
(MSP)
MSPは、新規顧客企業の増加と大型案件の獲得に伴い、インスタンス数が順調に積み上がりました。以上の結果、売上高は425,358千円(同32.9%増)となりました。
(その他)
その他は、特定顧客企業向けサービスの縮小に伴うシステム構築、運用等受注金額の減少により、売上高は65,956千円(同22.1%減)にとどまりました。
第20期第3四半期累計期間(自 平成30年3月1日 至 平成30年11月30日)
当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復が続いているものの、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響等が懸念される状況で推移いたしました。
当社を取り巻く国内ITサービス市場においては、IoT(Internet of Things)、AI(Artificial Intelligence)などのデジタルトランスフォーメーション(DX)に関連するシステム投資が徐々に存在感を強めております。そのなかで、国内パブリッククラウド(SaaS/FaaS/PaaS/IaaS)の市場規模は、2016年度(2016年4月~2017年3月)3,883億円で、前年度比40.9%増となり、当該市場規模は2021年度までの年平均成長率22.1%で、2021年度には1兆556億円に達すると予測されております。(MM総研「国内クラウドサービス市場規模の2016年度の実績と2021年度までの予測、および需要動向に関する調査結果」)。柔軟性と変化対応のスピードが要求される新しいビジネス領域は、クラウドに支えられた新たなデジタル技術を前提として開発されており、当該市場は今後も順調な成長が見込まれます。
このような状況の中、当社は、クラウド専業インテグレーターとして、AWSを中心としたクラウド基盤に関するコンサルティング、基盤構築・運用、クラウドサービスの機能強化、並びにシェア獲得とビジネスの拡大に尽力してまいりました。
以上の結果、当第3四半期累計期間の業績は、売上高は3,018,447千円、営業利益は205,103千円、経常利益は211,782千円、関係会社株式の売却により特別利益は207,053千円、四半期純利益は310,061千円となりました。
なお、当社の事業はクラウド事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりません。製品・サービス別の業績の概要は以下のとおりであります。
(クラウドインテグレーション)
クラウドインテグレーションは、新規顧客の獲得と大型案件の受注増に加え、既存顧客からの追加案件の受注な
どが奏功し、好調に推移しました。以上の結果、売上高は427,037千円となりました。
(リセール)
リセールは、既存顧客からの継続的な受注に加え、新規顧客の獲得と大口顧客のAWS利用料の増加も相まって、好調に推移しました。また、セキュリティを中心とするサービス・ソフトウェアのライセンス販売、自社サービスの販売も好調に推移しました。以上の結果、売上高は2,130,010千円となりました。
(MSP)
MSPは、既存顧客からの継続的な受注に加え、新規顧客の獲得と大型案件の受注増などが奏功し、契約数が順調に増加しました。以上の結果、売上高は417,692千円となりました。
(その他)
その他は、特定顧客向けサービスの縮小に伴うシステム構築、運用等受注金額の減少により、売上高は43,706千円となりました。
(2)キャッシュ・フロー
第19期事業年度(自 平成29年3月1日 至 平成30年2月28日)
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前事業年度末に比べ85,675千円増加し、
357,860千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は387,143千円となりました(前事業年度は187,533千円の使用)。これは主に税引
前当期純利益261,501千円があった一方で、関係会社株式売却益222,916千円、預け金の増加額158,678千円、売上
債権の増加額110,836千円、法人税等の支払額178,965千円等があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は162,441千円となりました(前事業年度は223,470千円の獲得)。これは主に無形
固定資産の取得による支出63,003千円があった一方で、関係会社株式の売却による収入234,960千円等があった
ことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は312,443千円となりました(前事業年度は36,065千円の使用)。これは主に、短
期借入金の純増加額400,000千円があった一方で、長期借入金の返済による支出61,487千円、社債の償還による
支出20,000千円等があったことによるものです。