四半期報告書-第27期第3四半期(平成30年2月1日-平成30年4月30日)

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2018/06/14 15:23
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財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用、所得環境の改善傾向が続き、緩やかな回復基調が見られた反面、米国政権の政策運営や北朝鮮情勢の緊迫化など、海外における不安定な政治動向から依然として先行き不透明な状況が続いております。
外食業界におきましては、景気回復による個人消費マインドの改善が期待されるものの、多様化する顧客ニーズの変化に加えて、競合企業との競争激化、原材料価格の高騰、人手不足に伴う人材確保難や人件費上昇等により引き続き厳しい状況で推移しております。
このような状況の中、当社グループでは地方行政機関との取り組みによる新規出店、エリア活性化プロジェクトへの参画など地域創生ネットワークの形成を推進するとともに、平成29年9月には京都・南禅寺において60年の歴史を持つ料理旅館菊水を経営する株式会社菊水を連結子会社化し、当社独自の文化との融合による新たな店舗開発への取り組みを進めております。また各店舗運営子会社の特色と強さを発展させる組織再編を行い、従来の運営体制の強化及び今後の新規プロジェクトを勘案した経営マネジメント層の育成に注力し、グループ全体の更なる成長を視野に入れた人材組織戦略への取り組みを強化しております。また、店舗運営に関しましては、店舗運営子会社における各店舗の状況に合わせたきめ細かいレストラン運営に取り組む一方で、新規店舗における顧客満足度と収益性を向上させる店舗運営方法の確立、ビアガーデンやバーベキュー、こたつテラス等季節に応じた店舗運営、営業企画やイベントの立案などの取り組みを実施しております。
当第3四半期連結累計期間における当社及び連結子会社の店舗の増減といたしましては、行政・公共機関戦略におけるオープンが1店舗、不動産デベロッパー戦略において1店舗をクローズ、2店舗をオープン、また新たに連結の対象に加えた株式会社菊水の1店舗及び株式会社リアルテイストの15店舗を大学・その他戦略に区分しておりましたが、平成30年4月に株式会社リアルテイストの株式の66.0%を保有する株式会社R.Tパートナーズの全株式を譲渡したため、株式会社リアルテイストの15店舗は連結子会社の店舗から除外しております。結果、当第3四半期連結会計期間末における当社グループの運営する店舗数は81店舗となっております。
この結果、当第3四半期連結累計期間における当社グループの売上高は8,188,328千円(前年同四半期比17.8%増)、営業利益は218,553千円(前年同四半期比27.3%減)、経常利益222,277千円(前年同四半期比28.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益112,508千円(前年同四半期比44.3%減)となっております。
なお、当第3四半期連結累計期間に係る四半期連結損益計算書には株式会社リアルテイストの業績は含まれております。
出店戦略別及び事業別の業績は以下のとおりであります。
① バッドロケーション
バッドロケーション戦略におきましては、新たなエリア開拓を推進する一方で、大型、複合型物件の開発により食と融合した新たな店舗開発を推進しております。またバッドロケーション戦略の店舗の運営安定化を目的に、不動産定期借家契約による退店リスクのある物件につきましては土地、建物、借地権取得など不動産保有を推進し、店舗運営の安定化による収益性向上、不動産価値向上による財務体質の改善に努めております。
この結果、当第3四半期連結会計期間末におけるバッドロケーション戦略の店舗数は、関東地区19店舗、関西地区7店舗、その他地域2店舗の計28店舗となり、当第3四半期連結累計期間における売上高は2,364,039千円(前年同四半期比7.7%増)となりました。
② 不動産デベロッパー
不動産デベロッパー戦略におきましては、好立地、特別な店舗家賃での誘致や初期投資の軽減など好条件での物件獲得を行うことができ、売上規模、収益性、話題性の高い物件を選定することで当社の個性を活かした店舗開発を推進しております。平成29年2月から始動した東京都港区の「新虎通り」一帯に誕生した日本全国のヒト・モノ・コトの魅力を国内外へ発信する「旅する新虎マーケット」においては、継続して出店自治体の特産を使ったメニュー提供の他、特産や風土を演出するブースの出店を行い、地方創生へとつなげる取り組みを実施しております。平成29年8月には滋賀県蒲生郡の「トーキョークレープガール 滋賀竜王店」をクローズ、平成29年11月には滋賀県守山市の大型商業施設「ピエリ守山」にて「オレンジバルコニー」をオープン、平成30年3月には日比谷公園前の再開発プロジェクト「東京ミッドタウン日比谷」におけるキーテナントとして「ドローイング ハウス・オブ・ヒビヤ」をオープンしております。また平成30年4月には「ルミネ池袋」のレストランフロアに直結した屋外の「イケレスガーデン」に「インザグリーン ビアガーデン&BBQ」を期間限定オープンし、当社が同施設にて運営する「グッドモーニングカフェ ルミネ池袋」と共に、賑わい向上へ繋がる様々な取り組みを実施しております。
この結果、当第3四半期連結会計期間末における不動産デベロッパー戦略の店舗数は、関東地区23店舗、関西地区11店舗の計34店舗となり、当第3四半期連結累計期間における売上高は3,162,934千円(前年同四半期比1.6%増)となりました。
③ 行政・公共機関
行政・公共機関戦略におきましては、新たな地方自治体との取り組みにおいて、その街ならではのオリジナルな業態の開発、地域活性化イベントの開催などを行い、地域創生ネットワークの形成を推進しております。平成29年8月には茨城県水戸市中心市街地活性化に向けた新施設「まちなか・スポーツ・にぎわい広場」内において、周辺環境を活かしたオープンテラスカフェ「オープンテラス ミーイート」をオープンしております。
この結果、当第3四半期連結会計期間末における行政・公共機関戦略の店舗数は、関東地区2店舗、関西地区8店舗、その他地域1店舗の計11店舗となり、当第3四半期連結累計期間における売上高は1,542,939千円(前年同四半期比39.4%増)となりました。
④ 大学・その他
大学・その他戦略におきましては、学生のみならず近隣住民へのターゲット層の拡大及びコストコントロールによる収益性改善を進めております。
また、平成30年4月に株式会社リアルテイストの株式の66.0%を保有する株式会社R.Tパートナーズの全株式を譲渡したため、株式会社リアルテイストの15店舗は大学・その他戦略の店舗数から除外しておりますが、当第3四半期連結累計期間に係る四半期連結損益計算書には株式会社リアルテイストの業績は含まれております。
この結果、当第3四半期連結会計期間末における大学・その他戦略の店舗数は、関東地区1店舗、関西地区5店舗、その他地域2店舗の計8店舗となり、当第3四半期連結累計期間における売上高は1,010,836千円(前年同四半期比148.4%増)となりました。
⑤ その他の事業
その他の事業は、企業、行政機関などに対して、地域ブランド振興、カフェやレストランの企画・開発等のコンサルティングを行っております。当第3四半期連結累計期間における売上高は107,578千円(前年同四半期比18.2%減)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第3四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末と比較して、1,228,349千円増加し7,514,970千円となりました。
流動資産につきましては、前連結会計年度末と比較して、194,434千円増加し2,010,263千円となりました。これは主に現金及び預金の増加185,521千円によるものであります。
固定資産につきましては、前連結会計年度末と比較して、1,033,915千円増加し5,504,706千円となりました。これは主に新規出店に伴う建物及び構築物の増加172,357千円、連結子会社の増加等による土地の増加522,749千円によるものであります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末と比較して、857,938千円増加し4,920,773千円となりました。
流動負債につきましては、前連結会計年度末と比較して、148,449千円減少し1,702,188千円となりました。これは主に未払金の増加80,369千円、1年内返済予定の長期借入金の減少104,867千円、未払法人税等の減少149,837千円によるものであります。
固定負債につきましては、前連結会計年度末と比較して、1,006,387千円増加し3,218,585千円となりました。これは主に長期借入金の増加1,035,577千円によるものであります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末と比較して、370,411千円増加し2,594,196千円となりました。これは主に資本剰余金の増加309,162千円によるものであります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
(6)従業員数
当第3四半期連結累計期間において、業容拡大による新卒採用等を進めたことにより、当社グループの従業員数は、前連結会計年度末の603名から671名(平均臨時雇用者数は346名から369名)に増加いたしました。
(7)主要な設備
第1四半期連結会計期間において、株式会社R.Tパートナーズの全株式を株式交換で取得し、同社の子会社である株式会社リアルテイストを連結の範囲に含めたため、有形固定資産169,124千円が増加しましたが、当第3四半期連結会計期間において、株式会社R.Tパートナーズの全株式を譲渡し、同社の子会社である株式会社リアルテイストを連結の範囲から除外したため、有形固定資産147,694千円が減少しております。