有価証券報告書-第49期(2025/01/01-2025/12/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度(2025年1月1日~2025年12月31日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の回復などを背景に、各種政策の効果もあり、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、継続的な物価上昇による個人消費の減速懸念、米国の関税政策による影響、国際的な紛争による地政学的リスクなど、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
体外診断用医薬品業界におきましては、新型コロナウイルス感染症は、夏と冬に一定の流行が継続している状況は変わらないものの、夏場、冬場ともにその流行規模は例年より抑えられたものとなりました。当該感染症の検査においては、2023年5月に感染症法上の位置づけが5類へ移行され、「発症患者の陽性を確認するための迅速簡易検査」として、遺伝子検査から抗原検査へのシフトが進んでおります。
一方、インフルエンザ等の既存の感染症については、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、社会経済活動が正常化するなか、過去数年の間に免疫獲得の機会を十分に持てなかったこと等を背景に、一時的・反動的に急拡大する状況がみられております。インフルエンザにつきましては、2025/2026シーズンの流行は、2024/2025シーズンより1ヶ月程度早い10月初旬から流行入り(過去20年間で2番目の早さ)し、さらに、11月中旬には警報レベルを超える異例の速さで感染拡大しました。マイコプラズマ肺炎についても、2024年の大流行の規模とはならなかったものの、2年連続の感染拡大となり、このほか、2025年1月から4月にかけ、ノロウイルスによる感染性胃腸炎が流行し患者数が過去10年で最多となるなど、各種感染症の急拡大が頻発しております。
今後の感染症の動向については、例年に比べ新型コロナウイルス感染症の流行が抑えられている状況や既存の感染症の一時的・反動的な急拡大の状況を鑑み、感染症全般にわたり注視する必要があります。
このような環境のなか、当社は、新型コロナウイルス検査薬をはじめ、流行が拡大したインフルエンザやその他感染症項目の検査薬の増産に取り組み、安定供給の維持に尽力しました。他方では、2025年2月に新型コロナウイルス抗原及びインフルエンザA型、B型の判別が可能な「クイックチェイサー Auto SARS-CoV-2/Flu A,B」を発売するなど、クイックチェイサーシリーズの検査項目の拡充を図りました。
遺伝子POCT検査機器試薬システムにつきましては、2025年6月、ヘリコバクターピロリ核酸キット「スマートジーン H.pylori S」の国内製造販売承認を取得し、発売に向けて準備を進めております。既存の製品からさらに侵襲性のない糞便を検体とし、クラリスロマイシン耐性に関与する遺伝子変異も同時に検出可能な検査キットで、検査時間の短縮や患者の負担低減、さらには抗菌薬の適正使用にも貢献できるものと考えております。また、2025年10月に新規検査項目として、百日咳菌核酸キットについて、厚生労働省に対し体外診断用医薬品としての製造承認申請を行いました。今後も継続して、スマートジーンシリーズの新たな検査項目の開発に注力するとともに、次世代の遺伝子POCT検査装置として、測定時間のさらなる迅速化や遺伝子マルチ検査システムの開発も進めてまいります。
これらの結果、当事業年度の売上高は、112億60百万円(前期比1.5%減)となりました。
当社は、体外診断用医薬品事業の単一セグメントでありますが、市場分野別の売上高は、以下のとおりであります。
病院・開業医分野におきましては、新型コロナウイルス検査薬につきましては、当該感染症は、夏場・冬場ともに流行の規模は例年程とはなりませんでした。このような状況にあって、遺伝子検査キットにつきましては、遺伝子検査から抗原検査へのシフトが進んでいる影響もあり、出荷数は約16万テスト(前期は32万テスト)と大幅に減少しました。一方、抗原検査キットにつきましては、抗原検査へのシフトが進むなか、冬場の流行の時期が2025/2026シーズンのインフルエンザの大流行と重なったことによる両感染症の同時流行拡大の懸念から、新型コロナウイルス・インフルエンザウイルス抗原同時検出キットの需要が急激に増加しました。各種経営施策による供給能力の拡大や新規の採用施設(病院・クリニック)増加の効果もあり、出荷数は約916万テスト(前期は708万テスト)と大幅に増加し、遺伝子検査キットの減収分を補いました。これらの結果、新型コロナウイルス検査薬全体の売上高は、73億99百万円(前期比7.5%増)となりました。
インフルエンザ検査薬につきましては、2025/2026シーズンのインフルエンザの流行は、2024/2025シーズンより1ヶ月程度早い10月初旬から流行入り(過去20年間で2番目の早さ)し、さらに、11月中旬には警報レベルを超える異例の速さで感染拡大しました。このような大流行があったものの、新型コロナウイルスの冬場の流行の時期と重なったことによる両感染症の同時流行拡大の懸念から、新型コロナウイルス・インフルエンザウイルス抗原同時検出キットへの需要が増加したため、インフルエンザ単独検査薬全体の売上高としては、9億28百万円(前期比5.1%減)にとどまりました。
その他感染症項目の検査薬につきましては、ヘリコバクター・ピロリ核酸キットやRSV・ヒトメタニューモウイルス抗原同時検出キットの売上高は前期比で増収となったものの、マイコプラズマ・ニューモニエ(マイコプラズマ肺炎)、StrepA(A群溶血性レンサ球菌咽頭炎)、アデノ眼(流行性角結膜炎)等において、前年程の大きな流行とはならなかったこと等を主因として、売上高は前期比で減収となりました。これらの結果、その他感染症項目の検査薬を含むその他の検査薬及び機器全体の売上高は、25億52百万円(前期比19.9%減)となりました。
以上により、病院・開業医分野全体の売上高は、108億80百万円(前期比1.5%減)となりました。
OTC・その他分野におきましては、妊娠検査薬及び排卵日検査薬は、業界再編など市場環境の変化のなか、一定の安定的な需要が継続していることから、OTC・その他分野全体の売上高は、3億80百万円(前期比0.7%減)となりました。
利益面につきましては、主に新型コロナウイルス遺伝子検査キットの減収に伴う売上構成比の変化により、売上原価率が上昇したため、営業利益は46億46百万円(前期比5.5%減)となりました。なお、外国為替相場の急激な変動に伴い、為替差損13百万円を営業外費用に計上しております。これは主に当社が保有する外貨建て資産を期末為替レートで換算したことにより発生したものであります。これらの結果、経常利益は47億36百万円(前期比8.3%減)、当期純利益は34億25百万円(前期比9.2%減)となりました。
当事業年度末の財政状態につきましては、以下のとおりであります。
当事業年度末における資産の残高は、前事業年度末に比べ16億46百万円増加し、223億75百万円となりました。これは主に、現金及び預金の減少4億21百万円があったものの、売掛金の増加15億75百万円、棚卸資産の増加3億57百万円及び電子記録債権の増加1億5百万円があったことによるものであります。
当事業年度末における負債の残高は、前事業年度末に比べ3億15百万円増加し、36億90百万円となりました。これは主に、未払法人税等の増加2億16百万円及び未払消費税等の増加1億80百万円があったことによるものであります。
当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末に比べ13億30百万円増加し、186億84百万円となりました。これは主に、利益剰余金の増加13億30百万円によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ74億5百万円減少し、22億59百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動により増加した資金は、19億56百万円(前期は33億48百万円の増加)となりました。これは主に、売上債権の増加16億80百万円、法人税等の支払11億55百万円及び棚卸資産の増加3億57百万円によるキャッシュ・フローの減少があったものの、税引前当期純利益47億36百万円、減価償却費2億66百万円及び未払消費税等の増加1億80百万円によるキャッシュ・フローの増加があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動により減少した資金は、72億84百万円(前期は3億7百万円の減少)となりました。これは主に、定期預金の払戻30億28百万円によるキャッシュ・フローの増加があったものの、定期預金の預入100億28百万円及び有形固定資産の取得2億55百万円によるキャッシュ・フローの減少があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動により減少した資金は、20億77百万円(前期は20億94百万円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払20億77百万円によるキャッシュ・フローの減少があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
当社は、体外診断用医薬品事業の単一セグメントであるため、生産、受注及び販売の状況については市場分野別に記載しております。
イ.生産実績
当事業年度の生産実績を市場分野別に示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は販売価格によっております。
ロ.受注状況
当社は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
ハ.販売実績
当事業年度の販売実績を市場分野別に示すと、次のとおりであります。
(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
① 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績の分析
(売上高)
売上高は、112億60百万円(前期比1.5%減)となりました。市場分野別の売上高の状況の認識及び分析等は以下のとおりであります。
病院・開業医分野におきましては、新型コロナウイルス検査薬につきましては、当該感染症は、夏場・冬場ともに流行の規模は例年程とはなりませんでした。このような状況にあって、遺伝子検査キットにつきましては、遺伝子検査から抗原検査へのシフトが進んでいる影響もあり、出荷数は約16万テスト(前期は32万テスト)と大幅に減少しました。一方、抗原検査キットにつきましては、抗原検査へのシフトが進むなか、冬場の流行の時期が2025/2026シーズンのインフルエンザの大流行と重なったことによる両感染症の同時流行拡大の懸念から、新型コロナウイルス・インフルエンザウイルス抗原同時検出キットの需要が急激に増加しました。各種経営施策による供給能力の拡大や新規の採用施設(病院・クリニック)増加の効果もあり、出荷数は約916万テスト(前期は708万テスト)と大幅に増加し、遺伝子検査キットの減収分を補いました。これらの結果、新型コロナウイルス検査薬全体の売上高は、73億99百万円(前期比7.5%増)となりました。
インフルエンザ検査薬につきましては、2025/2026シーズンのインフルエンザの流行は、2024/2025シーズンより1ヶ月程度早い10月初旬から流行入り(過去20年間で2番目の早さ)し、さらに、11月中旬には警報レベルを超える異例の速さで感染拡大しました。このような大流行があったものの、新型コロナウイルスの冬場の流行の時期と重なったことによる両感染症の同時流行拡大の懸念から、新型コロナウイルス・インフルエンザウイルス抗原同時検出キットへの需要が増加したため、インフルエンザ単独検査薬全体の売上高としては、9億28百万円(前期比5.1%減)にとどまりました。
その他感染症項目の検査薬につきましては、ヘリコバクター・ピロリ核酸キットやRSV・ヒトメタニューモウイルス抗原同時検出キットの売上高は前期比で増収となったものの、マイコプラズマ・ニューモニエ(マイコプラズマ肺炎)、StrepA(A群溶血性レンサ球菌咽頭炎)、アデノ眼(流行性角結膜炎)等において、前年程の大きな流行とはならなかったこと等を主因として、売上高は前期比で減収となりました。これらの結果、その他感染症項目の検査薬を含むその他の検査薬及び機器全体の売上高は、25億52百万円(前期比19.9%減)となりました。
以上により、病院・開業医分野全体の売上高は、108億80百万円(前期比1.5%減)となりました。
OTC・その他分野におきましては、妊娠検査薬及び排卵日検査薬は、業界再編など市場環境の変化のなか、一定の安定的な需要が継続していることから、OTC・その他分野全体の売上高は、3億80百万円(前期比0.7%減)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、34億41百万円(前期比2.8%増)、売上原価率は30.6%(前期から1.3ポイント上昇)となりました。これは主に、売上構成比が変化したことによるものであります。
販売費及び一般管理費は、31億72百万円(前期比0.2%増)となりました。これは主に、人件費の減少や販売委託手数料の減少があったものの、遺伝子POCTをはじめとした新製品に係る研究開発費の増加や物流関連経費の増加があったことによるものであります。
(営業利益)
営業利益は、前事業年度に比べ2億70百万円減少して46億46百万円となりました。
(営業外収益、営業外費用)
営業外収益は、前事業年度に比べ1億41百万円減少して1億8百万円となりました。
営業外費用は、18百万円となりました。
これらは主に、受取利息及び配当金が25百万円増加したものの、外国為替相場の急激な変動のなか、当社が保有する外貨建資産を期末為替レートで評価替えしたことにより発生した為替差損によるものであります。
(経常利益)
経常利益は、前事業年度に比べ4億30百万円減少して47億36百万円となりました。また、売上高経常利益率は42.1%となり、前事業年度に比べ3.1ポイント低下し、収益性は低下しております。
(特別利益、特別損失)
特別利益及び特別損失の計上はありませんでした。
(当期純利益)
当期純利益は、前事業年度に比べ3億48百万円減少して34億25百万円となりました。
インフルエンザ検査薬は、過去7年(2013年~2019年)ほどにわたり、当社の売上高の約50%を占める主力製品でありましたが、2019年末に発生した新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、インフルエンザの流行は著しく低い水準に抑えられ、2020年よりインフルエンザ検査薬の売上高は大幅に減少しました。
一方、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、遺伝子検査や抗原検査の需要が急激に高まるなか、2020年より遺伝子検査キット「スマートジーン SARS-CoV-2」の発売を開始し、これに続き発売を開始した各種抗原キットの売上高が大幅に増加したことから、新型コロナウイルス検査薬への依存度が急激に高まる結果となりました。
2023年5月に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類へ移行されてからは、社会経済活動の正常化はさらに加速し、インフルエンザをはじめ、それまで抑えられていた様々な既存の感染症が一時的・反動的に急拡大する状況がみられています。近年においては、新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行もみられ、遺伝子検査から抗原検査へのシフトが進むなか、新型コロナウイルス・インフルエンザウイルス同時検査キットの需要が急増しております。
今後につきましては、新型コロナウイルス検査薬は、感染拡大の動向や医療・検査体制の変化などによって、本検査薬の需要や売上高は大きく左右される可能性があります。また、新型コロナウイルスやインフルエンザの流行の時期や規模によって、新型コロナウイルス及びインフルエンザウイルスの同時検査キットあるいは各単独検査キットの需要が大きく変動する可能性があり、これらの状況の変化に伴い特定製品への依存度が変化する可能性があります。
当事業年度(2025年12月期)の各四半期会計期間の売上高の内訳及び直近5事業年度の売上高の内訳は、以下のとおりであります。
ロ.財政状態の分析
当事業年度末における資産の残高は、前事業年度末に比べ16億46百万円増加し、223億75百万円となりました。これは主に、現金及び預金の減少4億21百万円があったものの、売掛金の増加15億75百万円、棚卸資産の増加3億57百万円及び電子記録債権の増加1億5百万円があったことによるものであります。
当事業年度末における負債の残高は、前事業年度末に比べ3億15百万円増加し、36億90百万円となりました。これは主に、未払法人税等の増加2億16百万円及び未払消費税等の増加1億80百万円があったことによるものであります。
当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末に比べ13億30百万円増加し、186億84百万円となりました。これは主に、利益剰余金の増加13億30百万円によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの分析につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社の資金需要につきまして、運転資金として主なものは、原材料購入等の製造費用、商品の仕入のほか、研究開発費や人件費を含む販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、設備資金として主なものは、製造または研究開発のための設備の新設または更新であります。
運転資金及び設備資金につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローからの充当を基本とし、手元資金、回収期間及びリスク等を勘案したうえで、必要に応じて金融機関からの短期借入または長期借入による調達を行う方針であります。また、機動的かつ安定的に資金の調達が行えるよう、取引銀行と当座貸越契約(総額16億円)を締結しており、緊急の資金需要や不測の事態にも備えております。
株主の皆様への利益還元につきましては、当社は、業績に対応した配当を行うことを基本としつつ、配当性向、企業体質の一層の強化及び今後の事業展開に備えるための内部留保の充実などを総合的に勘案して決定する方針を採っております。この方針に基づき、配当性向50%を目標として配当を実施するよう努めてまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や会社の状況・経営環境等に応じ、合理的だと想定される様々な仮定に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、将来の不確実性により、最善の見積りを行った結果としての見積られた金額と事後的な結果との間に乖離が生じる可能性があります。
会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものに該当事項はありません。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度(2025年1月1日~2025年12月31日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の回復などを背景に、各種政策の効果もあり、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、継続的な物価上昇による個人消費の減速懸念、米国の関税政策による影響、国際的な紛争による地政学的リスクなど、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
体外診断用医薬品業界におきましては、新型コロナウイルス感染症は、夏と冬に一定の流行が継続している状況は変わらないものの、夏場、冬場ともにその流行規模は例年より抑えられたものとなりました。当該感染症の検査においては、2023年5月に感染症法上の位置づけが5類へ移行され、「発症患者の陽性を確認するための迅速簡易検査」として、遺伝子検査から抗原検査へのシフトが進んでおります。
一方、インフルエンザ等の既存の感染症については、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、社会経済活動が正常化するなか、過去数年の間に免疫獲得の機会を十分に持てなかったこと等を背景に、一時的・反動的に急拡大する状況がみられております。インフルエンザにつきましては、2025/2026シーズンの流行は、2024/2025シーズンより1ヶ月程度早い10月初旬から流行入り(過去20年間で2番目の早さ)し、さらに、11月中旬には警報レベルを超える異例の速さで感染拡大しました。マイコプラズマ肺炎についても、2024年の大流行の規模とはならなかったものの、2年連続の感染拡大となり、このほか、2025年1月から4月にかけ、ノロウイルスによる感染性胃腸炎が流行し患者数が過去10年で最多となるなど、各種感染症の急拡大が頻発しております。
今後の感染症の動向については、例年に比べ新型コロナウイルス感染症の流行が抑えられている状況や既存の感染症の一時的・反動的な急拡大の状況を鑑み、感染症全般にわたり注視する必要があります。
このような環境のなか、当社は、新型コロナウイルス検査薬をはじめ、流行が拡大したインフルエンザやその他感染症項目の検査薬の増産に取り組み、安定供給の維持に尽力しました。他方では、2025年2月に新型コロナウイルス抗原及びインフルエンザA型、B型の判別が可能な「クイックチェイサー Auto SARS-CoV-2/Flu A,B」を発売するなど、クイックチェイサーシリーズの検査項目の拡充を図りました。
遺伝子POCT検査機器試薬システムにつきましては、2025年6月、ヘリコバクターピロリ核酸キット「スマートジーン H.pylori S」の国内製造販売承認を取得し、発売に向けて準備を進めております。既存の製品からさらに侵襲性のない糞便を検体とし、クラリスロマイシン耐性に関与する遺伝子変異も同時に検出可能な検査キットで、検査時間の短縮や患者の負担低減、さらには抗菌薬の適正使用にも貢献できるものと考えております。また、2025年10月に新規検査項目として、百日咳菌核酸キットについて、厚生労働省に対し体外診断用医薬品としての製造承認申請を行いました。今後も継続して、スマートジーンシリーズの新たな検査項目の開発に注力するとともに、次世代の遺伝子POCT検査装置として、測定時間のさらなる迅速化や遺伝子マルチ検査システムの開発も進めてまいります。
これらの結果、当事業年度の売上高は、112億60百万円(前期比1.5%減)となりました。
当社は、体外診断用医薬品事業の単一セグメントでありますが、市場分野別の売上高は、以下のとおりであります。
| (単位:百万円、%) | |||||
| 市場分野の名称 | 2025年12月期 | 2024年12月期 | |||
| 対売上高 構成比 | 対前期 増減率 | 対売上高 構成比 | |||
| 病院・開業医分野 | 10,880 | 96.6 | △1.5 | 11,046 | 96.7 |
| OTC・その他分野 | 380 | 3.4 | △0.7 | 382 | 3.3 |
| 合計 | 11,260 | 100.0 | △1.5 | 11,429 | 100.0 |
病院・開業医分野におきましては、新型コロナウイルス検査薬につきましては、当該感染症は、夏場・冬場ともに流行の規模は例年程とはなりませんでした。このような状況にあって、遺伝子検査キットにつきましては、遺伝子検査から抗原検査へのシフトが進んでいる影響もあり、出荷数は約16万テスト(前期は32万テスト)と大幅に減少しました。一方、抗原検査キットにつきましては、抗原検査へのシフトが進むなか、冬場の流行の時期が2025/2026シーズンのインフルエンザの大流行と重なったことによる両感染症の同時流行拡大の懸念から、新型コロナウイルス・インフルエンザウイルス抗原同時検出キットの需要が急激に増加しました。各種経営施策による供給能力の拡大や新規の採用施設(病院・クリニック)増加の効果もあり、出荷数は約916万テスト(前期は708万テスト)と大幅に増加し、遺伝子検査キットの減収分を補いました。これらの結果、新型コロナウイルス検査薬全体の売上高は、73億99百万円(前期比7.5%増)となりました。
インフルエンザ検査薬につきましては、2025/2026シーズンのインフルエンザの流行は、2024/2025シーズンより1ヶ月程度早い10月初旬から流行入り(過去20年間で2番目の早さ)し、さらに、11月中旬には警報レベルを超える異例の速さで感染拡大しました。このような大流行があったものの、新型コロナウイルスの冬場の流行の時期と重なったことによる両感染症の同時流行拡大の懸念から、新型コロナウイルス・インフルエンザウイルス抗原同時検出キットへの需要が増加したため、インフルエンザ単独検査薬全体の売上高としては、9億28百万円(前期比5.1%減)にとどまりました。
その他感染症項目の検査薬につきましては、ヘリコバクター・ピロリ核酸キットやRSV・ヒトメタニューモウイルス抗原同時検出キットの売上高は前期比で増収となったものの、マイコプラズマ・ニューモニエ(マイコプラズマ肺炎)、StrepA(A群溶血性レンサ球菌咽頭炎)、アデノ眼(流行性角結膜炎)等において、前年程の大きな流行とはならなかったこと等を主因として、売上高は前期比で減収となりました。これらの結果、その他感染症項目の検査薬を含むその他の検査薬及び機器全体の売上高は、25億52百万円(前期比19.9%減)となりました。
以上により、病院・開業医分野全体の売上高は、108億80百万円(前期比1.5%減)となりました。
OTC・その他分野におきましては、妊娠検査薬及び排卵日検査薬は、業界再編など市場環境の変化のなか、一定の安定的な需要が継続していることから、OTC・その他分野全体の売上高は、3億80百万円(前期比0.7%減)となりました。
利益面につきましては、主に新型コロナウイルス遺伝子検査キットの減収に伴う売上構成比の変化により、売上原価率が上昇したため、営業利益は46億46百万円(前期比5.5%減)となりました。なお、外国為替相場の急激な変動に伴い、為替差損13百万円を営業外費用に計上しております。これは主に当社が保有する外貨建て資産を期末為替レートで換算したことにより発生したものであります。これらの結果、経常利益は47億36百万円(前期比8.3%減)、当期純利益は34億25百万円(前期比9.2%減)となりました。
当事業年度末の財政状態につきましては、以下のとおりであります。
当事業年度末における資産の残高は、前事業年度末に比べ16億46百万円増加し、223億75百万円となりました。これは主に、現金及び預金の減少4億21百万円があったものの、売掛金の増加15億75百万円、棚卸資産の増加3億57百万円及び電子記録債権の増加1億5百万円があったことによるものであります。
当事業年度末における負債の残高は、前事業年度末に比べ3億15百万円増加し、36億90百万円となりました。これは主に、未払法人税等の増加2億16百万円及び未払消費税等の増加1億80百万円があったことによるものであります。
当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末に比べ13億30百万円増加し、186億84百万円となりました。これは主に、利益剰余金の増加13億30百万円によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ74億5百万円減少し、22億59百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動により増加した資金は、19億56百万円(前期は33億48百万円の増加)となりました。これは主に、売上債権の増加16億80百万円、法人税等の支払11億55百万円及び棚卸資産の増加3億57百万円によるキャッシュ・フローの減少があったものの、税引前当期純利益47億36百万円、減価償却費2億66百万円及び未払消費税等の増加1億80百万円によるキャッシュ・フローの増加があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動により減少した資金は、72億84百万円(前期は3億7百万円の減少)となりました。これは主に、定期預金の払戻30億28百万円によるキャッシュ・フローの増加があったものの、定期預金の預入100億28百万円及び有形固定資産の取得2億55百万円によるキャッシュ・フローの減少があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動により減少した資金は、20億77百万円(前期は20億94百万円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払20億77百万円によるキャッシュ・フローの減少があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
当社は、体外診断用医薬品事業の単一セグメントであるため、生産、受注及び販売の状況については市場分野別に記載しております。
イ.生産実績
当事業年度の生産実績を市場分野別に示すと、次のとおりであります。
| 市場分野の名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 病院・開業医分野 | 13,344 | 113.5 |
| OTC・その他分野 | 465 | 104.0 |
| 合計 | 13,809 | 113.2 |
(注) 金額は販売価格によっております。
ロ.受注状況
当社は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
ハ.販売実績
当事業年度の販売実績を市場分野別に示すと、次のとおりであります。
| 市場分野の名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 病院・開業医分野 | 10,880 | 98.5 |
| OTC・その他分野 | 380 | 99.3 |
| 合計 | 11,260 | 98.5 |
(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前事業年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) | 当事業年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 株式会社メディセオ | 2,046 | 17.9 | 1,983 | 17.6 |
| 東邦薬品株式会社 | 1,682 | 14.7 | 1,737 | 15.4 |
| アルフレッサ株式会社 | 1,135 | 9.9 | 1,440 | 12.8 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
① 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績の分析
(売上高)
売上高は、112億60百万円(前期比1.5%減)となりました。市場分野別の売上高の状況の認識及び分析等は以下のとおりであります。
病院・開業医分野におきましては、新型コロナウイルス検査薬につきましては、当該感染症は、夏場・冬場ともに流行の規模は例年程とはなりませんでした。このような状況にあって、遺伝子検査キットにつきましては、遺伝子検査から抗原検査へのシフトが進んでいる影響もあり、出荷数は約16万テスト(前期は32万テスト)と大幅に減少しました。一方、抗原検査キットにつきましては、抗原検査へのシフトが進むなか、冬場の流行の時期が2025/2026シーズンのインフルエンザの大流行と重なったことによる両感染症の同時流行拡大の懸念から、新型コロナウイルス・インフルエンザウイルス抗原同時検出キットの需要が急激に増加しました。各種経営施策による供給能力の拡大や新規の採用施設(病院・クリニック)増加の効果もあり、出荷数は約916万テスト(前期は708万テスト)と大幅に増加し、遺伝子検査キットの減収分を補いました。これらの結果、新型コロナウイルス検査薬全体の売上高は、73億99百万円(前期比7.5%増)となりました。
インフルエンザ検査薬につきましては、2025/2026シーズンのインフルエンザの流行は、2024/2025シーズンより1ヶ月程度早い10月初旬から流行入り(過去20年間で2番目の早さ)し、さらに、11月中旬には警報レベルを超える異例の速さで感染拡大しました。このような大流行があったものの、新型コロナウイルスの冬場の流行の時期と重なったことによる両感染症の同時流行拡大の懸念から、新型コロナウイルス・インフルエンザウイルス抗原同時検出キットへの需要が増加したため、インフルエンザ単独検査薬全体の売上高としては、9億28百万円(前期比5.1%減)にとどまりました。
その他感染症項目の検査薬につきましては、ヘリコバクター・ピロリ核酸キットやRSV・ヒトメタニューモウイルス抗原同時検出キットの売上高は前期比で増収となったものの、マイコプラズマ・ニューモニエ(マイコプラズマ肺炎)、StrepA(A群溶血性レンサ球菌咽頭炎)、アデノ眼(流行性角結膜炎)等において、前年程の大きな流行とはならなかったこと等を主因として、売上高は前期比で減収となりました。これらの結果、その他感染症項目の検査薬を含むその他の検査薬及び機器全体の売上高は、25億52百万円(前期比19.9%減)となりました。
以上により、病院・開業医分野全体の売上高は、108億80百万円(前期比1.5%減)となりました。
OTC・その他分野におきましては、妊娠検査薬及び排卵日検査薬は、業界再編など市場環境の変化のなか、一定の安定的な需要が継続していることから、OTC・その他分野全体の売上高は、3億80百万円(前期比0.7%減)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、34億41百万円(前期比2.8%増)、売上原価率は30.6%(前期から1.3ポイント上昇)となりました。これは主に、売上構成比が変化したことによるものであります。
販売費及び一般管理費は、31億72百万円(前期比0.2%増)となりました。これは主に、人件費の減少や販売委託手数料の減少があったものの、遺伝子POCTをはじめとした新製品に係る研究開発費の増加や物流関連経費の増加があったことによるものであります。
(営業利益)
営業利益は、前事業年度に比べ2億70百万円減少して46億46百万円となりました。
(営業外収益、営業外費用)
営業外収益は、前事業年度に比べ1億41百万円減少して1億8百万円となりました。
営業外費用は、18百万円となりました。
これらは主に、受取利息及び配当金が25百万円増加したものの、外国為替相場の急激な変動のなか、当社が保有する外貨建資産を期末為替レートで評価替えしたことにより発生した為替差損によるものであります。
(経常利益)
経常利益は、前事業年度に比べ4億30百万円減少して47億36百万円となりました。また、売上高経常利益率は42.1%となり、前事業年度に比べ3.1ポイント低下し、収益性は低下しております。
(特別利益、特別損失)
特別利益及び特別損失の計上はありませんでした。
(当期純利益)
当期純利益は、前事業年度に比べ3億48百万円減少して34億25百万円となりました。
インフルエンザ検査薬は、過去7年(2013年~2019年)ほどにわたり、当社の売上高の約50%を占める主力製品でありましたが、2019年末に発生した新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、インフルエンザの流行は著しく低い水準に抑えられ、2020年よりインフルエンザ検査薬の売上高は大幅に減少しました。
一方、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、遺伝子検査や抗原検査の需要が急激に高まるなか、2020年より遺伝子検査キット「スマートジーン SARS-CoV-2」の発売を開始し、これに続き発売を開始した各種抗原キットの売上高が大幅に増加したことから、新型コロナウイルス検査薬への依存度が急激に高まる結果となりました。
2023年5月に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類へ移行されてからは、社会経済活動の正常化はさらに加速し、インフルエンザをはじめ、それまで抑えられていた様々な既存の感染症が一時的・反動的に急拡大する状況がみられています。近年においては、新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行もみられ、遺伝子検査から抗原検査へのシフトが進むなか、新型コロナウイルス・インフルエンザウイルス同時検査キットの需要が急増しております。
今後につきましては、新型コロナウイルス検査薬は、感染拡大の動向や医療・検査体制の変化などによって、本検査薬の需要や売上高は大きく左右される可能性があります。また、新型コロナウイルスやインフルエンザの流行の時期や規模によって、新型コロナウイルス及びインフルエンザウイルスの同時検査キットあるいは各単独検査キットの需要が大きく変動する可能性があり、これらの状況の変化に伴い特定製品への依存度が変化する可能性があります。
当事業年度(2025年12月期)の各四半期会計期間の売上高の内訳及び直近5事業年度の売上高の内訳は、以下のとおりであります。
| 2025年12月期の各四半期会計期間の売上高の内訳 | |||||
| (単位:百万円) | |||||
| 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 合計 | |
| 売上高 | 2,649 | 1,326 | 2,250 | 5,033 | 11,260 |
| 新型コロナウイルス検査薬 | 1,511 | 678 | 1,632 | 3,577 | 7,399 |
| (内 CoV/Flu同時検査薬) | (1,059) | (390) | (897) | (3,118) | (5,466) |
| インフルエンザ単独検査薬 | 271 | 25 | △72 | 703 | 928 |
| その他の検査薬及び機器 | 783 | 526 | 578 | 664 | 2,552 |
| OTC・その他 | 83 | 96 | 112 | 88 | 380 |
| 直近5事業年度の売上高の内訳 | |||||
| (単位:百万円) | |||||
| 2020年 12月期 | 2021年 12月期 | 2022年 12月期 | 2023年 12月期 | 2024年 12月期 | |
| 売上高 | 4,205 | 13,137 | 17,581 | 10,989 | 11,429 |
| 新型コロナウイルス検査薬 | 1,270 | 9,794 | 15,179 | 7,617 | 6,881 |
| (内 CoV/Flu同時検査薬) | (―) | (―) | (34) | (2,206) | (3,730) |
| インフルエンザ単独検査薬 | 750 | 239 | 416 | 949 | 977 |
| その他の検査薬及び機器 | 1,773 | 2,689 | 1,640 | 2,070 | 3,187 |
| OTC・その他 | 411 | 414 | 345 | 352 | 382 |
ロ.財政状態の分析
当事業年度末における資産の残高は、前事業年度末に比べ16億46百万円増加し、223億75百万円となりました。これは主に、現金及び預金の減少4億21百万円があったものの、売掛金の増加15億75百万円、棚卸資産の増加3億57百万円及び電子記録債権の増加1億5百万円があったことによるものであります。
当事業年度末における負債の残高は、前事業年度末に比べ3億15百万円増加し、36億90百万円となりました。これは主に、未払法人税等の増加2億16百万円及び未払消費税等の増加1億80百万円があったことによるものであります。
当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末に比べ13億30百万円増加し、186億84百万円となりました。これは主に、利益剰余金の増加13億30百万円によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの分析につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社の資金需要につきまして、運転資金として主なものは、原材料購入等の製造費用、商品の仕入のほか、研究開発費や人件費を含む販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、設備資金として主なものは、製造または研究開発のための設備の新設または更新であります。
運転資金及び設備資金につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローからの充当を基本とし、手元資金、回収期間及びリスク等を勘案したうえで、必要に応じて金融機関からの短期借入または長期借入による調達を行う方針であります。また、機動的かつ安定的に資金の調達が行えるよう、取引銀行と当座貸越契約(総額16億円)を締結しており、緊急の資金需要や不測の事態にも備えております。
株主の皆様への利益還元につきましては、当社は、業績に対応した配当を行うことを基本としつつ、配当性向、企業体質の一層の強化及び今後の事業展開に備えるための内部留保の充実などを総合的に勘案して決定する方針を採っております。この方針に基づき、配当性向50%を目標として配当を実施するよう努めてまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や会社の状況・経営環境等に応じ、合理的だと想定される様々な仮定に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、将来の不確実性により、最善の見積りを行った結果としての見積られた金額と事後的な結果との間に乖離が生じる可能性があります。
会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものに該当事項はありません。