四半期報告書-第30期第1四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)

【提出】
2022/08/12 16:12
【資料】
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【項目】
39項目
(2)継続企業の前提に関する重要事象等について
当社グループは2020年12月中旬から2021年1月下旬にわたる日本卸電力取引所(以下「JEPX」)の取引価格の異常高騰により、2021年6月期において2,498,387千円の債務超過となりました。さらに、2021年10月以降にJEPXの取引価格が当社グループの想定以上に高騰し、高止まりし続けたことにより、2022年3月期末においては5,602,419千円の債務超過となりました。当第1四半期連結累計期間においては、営業利益213,373千円、経常利益209,771千円、親会社株主に帰属する四半期純利益164,555千円を計上したものの、当第1四半期連結会計期間末においても5,438,082千円の債務超過が継続しております。これらの状況から、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせる事象又は状況が存在しているものと認識しております。
しかしながら、当社グループの業績へ大きな影響を与えていたエネルギー事業を営んでいた株式会社ホープエナジー(以下「ホープエナジー」)が2022年3月25日付で破産手続開始の申し立てを行い、同日付で破産手続開始決定がなされたため、同事業から撤退しております。なお、ホープエナジーにおいて生じた債務について、当社、株式会社ジチタイアド及び株式会社ジチタイワークスは保証等の債務負担行為を行っていないため、引当金の計上は行っておりません。また、当社、株式会社ジチタイアド及び株式会社ジチタイワークスにおいて、当該破産による偶発債務は現時点で発生しておらず、今後においても発生する可能性は低いと判断しております。
また、すべての取引金融機関との間で、2023年3月期末までの返済条件の緩和について合意が得られており、その後も取引金融機関の支援が継続して得られるものと考えていることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
当該事象又は状況を解消するための対応策については、後記「(3)債務超過の解消に向けた計画の進捗状況」に記載のとおりであります。
(3)債務超過の解消に向けた計画の進捗状況
① 債務超過の解消に向けた基本方針について
当社グループは2022年6月8日公表の「債務超過解消に向けた計画の変更計画について」に記載のとおり、2021年9月27日公表の「債務超過解消に向けた取り組みについて」にてお知らせした債務超過解消に向けた計画の内容を変更し、事業利益の確保に向けた経営改善策及び資本政策の実施により、当連結会計年度末での債務超過解消に努めております。
当社グループは現時点において、広告事業及びジチタイワークス事業の事業価値を向上させていくことに加え、2021年6月期及び2022年3月期において毀損した財務基盤の回復に必要な資金の調達手段として、エクイティ性のファイナンスを実施することにより、当該債務超過を解消することを基本方針としております。
なお、当第1四半期連結累計期間においては、営業利益213,373千円、経常利益209,771千円、親会社株主に帰属する四半期純利益164,555千円を計上しており、当第1四半期連結会計期間末において純資産は前連結会計年度末から164,337千円改善し、△5,438,082千円となりました。
また、当社グループの四半期連結貸借対照表の負債の部に計上しております「組織再編により生じた株式の特別勘定」約48.5億円について、「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針(企業会計基準適用指針第10号)」第394項では、「当該負債の事業分離後の会計処理は、分離元企業が当該分離先企業の株式を処分したときには損益に振り替え、現物配当(分割型の会社分割を含む。)を行ったときは株主資本を直接変動させるなど、通常の有価証券の会計処理に従うこととなる。」とされており、今後のホープエナジーの破産手続の状況も踏まえ、ホープエナジー株式に係る会計処理が行われた場合には、上記債務超過額は大幅に減少することとなります。
② 基本方針を踏まえた取り組み及びスケジュールについて
(ⅰ)事業利益の確保等
当社グループが営む広告事業及びジチタイワークス事業においては順調に利益を確保できており、引き続き今期も計画通りの利益実現に向けて尽力してまいります。詳細は、2022年6月8日公表の「事業計画及び成長可能性に関する事項」をご確認ください。
また、これらの事業については、さらなる事業価値創出を実現するため、事業パートナーとの戦略的な提携を検討することが重要であると考えております。
(ⅱ)エクイティ・ファイナンス等の実施
上記(ⅰ)のとおり、当社グループにおいては、引き続き、資本業務提携等のエクイティ・ファイナンスを積極的に検討してまいります。今後も引き続き、必要資金等に照らして適宜積極的に検討を進めてまいります。
引き続き当社では、上記の経営改善策と資本政策を遂行していくことにより、収益性の向上と財務基盤の強化を図り、2023年3月期末での債務超過解消に努めてまいります。