有価証券報告書(少額募集等)-第34期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/28 13:35
【資料】
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【項目】
99項目
(業績等の概要)
(1) 業績
当事業年度における我が国の経済は緩やかな回復が継続し、個人消費や設備投資ともに底堅く推移しております。その一方、米中貿易摩擦が輸出産業に与える影響が現れはじめており、また経済成長の下支えになっている家計においては、この先の消費税率の引き上げによる消費マインドの萎縮の可能性が予想されます。さらに、今後の世界的な経済の減速や円高に対する懸念が企業の業績に影響を及ぼし、景気動向を大きく左右する恐れがあります。
ホテル業界におきましては、訪日外国人数が暦年ベースで3,000万人を超え過去最高となる一方、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、ホテル建設ラッシュの勢いが衰えず、さらに、異業種の進出、民泊などの施設の増加により、客室数が急増するとともに、宿泊施設が多様化してきております。また、スマートフォン等の技術の発展により、ホテルの予約・決済システムも急速に進化を遂げております。一方、業界全体が人手不足に見舞われ、人材の確保がより困難となり、ホテル運営に深刻な影響を与えるとともに、コストの上昇圧力が強まっております。
このような環境の中において、当社は、「清潔・安心・値ごろ感」の「東横INN QUALITY」を最大限に高めることで、より多くのお客様にご満足いただくことを目指してまいりました。
具体的には、
・支配人の営業力の強化
個人会員の獲得のみならず、店舗、エリアでの営業活動を強化することにより、法人顧客の獲得に注力してまいりました。
また、競合他社を研究し、相手を知ることから、それぞれ自店舗の課題点を見つけ、ホテルの品質向上に取り組みました。
・人不足への対応
事前決済・自動チェックインサービスをお客様に浸透させることにより、店舗業務を簡略化させるとともに、様々な働き方の研究、採用・研修の工夫を通じて人不足の改善に努めてまいりました。
また、今期の新たな試みとして、人員面に余力のある店舗のフロントにより組成した「フロント支援隊」を本社に設置し、人員が不足している店舗に人員を派遣し、運営支援を行いました。
また、経理システムの刷新に続き、人事・給与システムの抜本的な見直しを行い、第35期の導入に向けて取り組んでまいりました。
・原価主義
変化するコスト構造を的確に把握し、その削減に努めると同時に、従前と比較して店舗が大型化する中、適正な費用の見極めを行ってまいりました。
・新店支援
新店のオープン前から、エリアを挙げての採用・営業活動を行うとともに、新店スタッフ研修にも工夫を凝らし、開店後の店舗運営をスムーズに軌道に乗せることを実現しました。また海外のマルセイユ、ソウル江南、ソウル東大門Ⅱ等の店舗への支援も実施いたしました。
当事業年度において、以上のような様々な試みを通して、既存店は好調な稼働率を維持し、順調に業績を積み上げており、新店は運営面において短期間で安定化できたことにより、比較的早期から業績への寄与効果が見られました。
また、働き方を研究することにより、多様な人材を柔軟に採用できるシステムが構築されつつあり、来期以降の人員不足を緩和させるカギとして期待しております。
以上の結果、当事業年度の売上高は、90,731百万円(前事業年度比6.9%増)、営業利益は、14,117百万円(前事業年度比8.6%減)、経常利益は、14,605百万円(前事業年度比6.8%減)となりました。また、固定資産除却損などの特別損失362百万円、法人税、住民税及び事業税4,432百万円、法人税等調整額269百万円を計上した結果、当期純利益は、9,542百万円(前事業年度比7.0%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物は、22,020百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、15,117百万円の収入(前事業年度比23.4%増)となりました。これは、法人税等の支払4,071百万円などの支出に対し、税引前当期純利益14,243百万円などの収入と、減価償却費3,165百万円、差入保証金償却費601百万円などの非資金項目があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、17,209百万円の支出(前事業年度比34.0%減)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出11,198百万円、貸付による支出5,463百万円および差入保証金の差入による支出2,412百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、8,924百万円の収入(前事業年度比17.2%減)となりました。これは、長期借入の返済による6,047百万円の支出、配当金の支払額511百万円などに対し、長期借入による収入15,374百万円などがあったことによるものであります。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
該当事項はありません。
(2) 受注状況
該当事項はありません。
(3) 販売実績
当社の販売実績は、全てビジネスホテル関連事業に関する金額であるため、記載を省略いたしております。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針につきましては、「第4 経理の状況 1 財務諸表 重要な会計方針」に記載しております。
なお、見積りが必要な事項につきましては、過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 財政状態の分析
① 流動資産
当事業年度の流動資産は、前事業年度末比313百万円減少して、31,816百万円(前事業年度末32,129百万円)となりました。減少の主な要因は、現金及び預金が4,469百万円増加した一方、主に期日一括回収を予定していた短期貸付金について約定弁済計画を策定し、長期貸付金および関係会社長期貸付金に振り替えたことによる短期貸付金の減少5,584百万円などによるものです。
② 固定資産
当事業年度の固定資産は、前事業年度末比21,412百万円増加して、116,365百万円(前事業年度末94,954百万円)となりました。増加の主な要因は、建設仮勘定が2,524百万円減少した一方で、建物の建設による増加11,725百万円、土地の取得による増加1,256百万円、差入保証金の差入による増加1,690百万円、関係会社長期貸付金の貸付および短期貸付金からの振替による増加9,818百万円によるものです。
③ 負債
当事業年度の負債は、前事業年度末比12,095百万円増加して、73,120百万円(前事業年度末61,024百万円)となりました。増加の主な要因は、長期借入金が9,431百万円、未払金が2,025百万円、それぞれ増加したことによるものです。
④ 純資産
当事業年度の純資産は、前事業年度末比9,004百万円増加して、75,062百万円(前事業年度末66,058百万円)となりました。これは主に、当期純利益を9,542百万円計上したことによるものです。
当社は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を見据え、特に都市圏を中心とした出店ピッチを高めていく方針の下、自社保有案件の開発にも積極的に取り組んでいることから、上述の通り、有形固定資産(主に建物・土地)、貸付金および長期借入金の当事業年度末残高は、前事業年度末と比較して大幅に増加いたしました。
この点につきましては、自社保有案件の開発(土地の取得、ホテルの建設)に係る金融機関からの資金調達について、返済期間を長期化(原則として15年程度)し、開発案件が常軌化する目安としての期間(3~5年程度)を大幅に上回る水準とすることにより、財務リスクの軽減を図っております。
また、当事業年度末の自己資本比率は50.7%となり、前事業年度末から1.3ポイントの低下となりましたが、依然として当社が安定性の目安と考えている50%水準を上回っており、引き続き健全な財政状態を維持しているものと考えております。
(3) 当事業年度の経営成績の分析
① 売上高
当事業年度の我が国の経済は緩やかな回復傾向が継続し、個人消費や設備投資にけん引されて比較的堅調に推移いたしました。ホテル業界では、訪日外国人数が引き続き増加傾向を示す一方で、東京オリンピック・パラリンピックに向けて、異業種の参入も含めた客室数の急増に伴う競争の激化が顕著な状況となりました。
このような経営環境のもと、全店舗の平均稼働率は83.0%と、前年対比で0.5ポイント低下したものの、新規出店による総客室数の増加と、平均客室単価が堅調に推移したことにより、当事業年度の売上高は90,731百万円(前事業年度比6.9%増)となりました。
② 営業損益
売上原価、販管費ともに経費削減に取り組んだ一方で、人員不足や待遇改善に伴う人件費の上昇、新規出店に係るコスト増、自社開発案件の増加に伴う減価償却費および租税公課等の増加、さらにはホテル設備のメンテナンスを重点的に実施したこと等により、営業利益は14,117百万円(前事業年度比8.6%減)となりました。
③ 営業外損益
営業外収益は、主に不動産賃貸料が252百万円、受取利息が110百万円、それぞれ増加したことにより、前事業年度に比べ386百万円増加して3,236百万円となりました。また、主に支払利息の増加89百万円により、営業外費用は前事業年度に比べ120百万円増加して2,749百万円となりました。以上の結果、経常利益は14,605百万円(前事業年度比6.8%減)となりました。
④ 特別損益
特別利益は、前事業年度に比べ11百万円減少して0百万円となりました。特別損失は、固定資産除却損が241百万円増加した一方で、減損損失および過去勤務費用償却額の計上がなかったことにより、前事業年度に比べて634百万円減少して362百万円となりました。
以上の結果、税引前当期純利益は14,243百万円(前事業年度比3.0%減)となりました。
⑤ 当期純損益
法人税、住民税及び事業税4,432百万円および法人税等調整額269百万円を計上した結果、当期純利益は9,542百万円(前事業年度比7.0%減)となりました。
当社は、「稼働率80%の堅持」と、前事業年度を上回る売上高、経常利益の達成を目指し、当事業年度の経営に取り組んでまいりました。稼働率は前事業年度対比で0.5ポイント低下となったものの80%を維持し、売上高は前事業年度対比6.9%の増収となった一方で、経常利益は前事業年度比6.8%の減益となりました。
この点は、新規出店による総客室数の増加と平均客室単価水準が堅調に推移したことにより売上高が増加した一方で、経常利益の減益は、特に客室規模の大きな店舗に係る新規出店コストや人件費の上昇に起因する売上原価の増加、自社開発案件の増加による減価償却費や租税公課等の販管費の増加が主な要因であると考えております。
このような状況に対応するため、変化する費用構造を的確に把握、分析することを通じて、より一層のコスト管理に努めてまいります。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載の事項が発生した場合には、売上高の減少、費用の増加、資金の支出等が発生する可能性があり、その場合は経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
(5) 経営戦略の現状と見通し
当事業年度は、「清潔・安心・値ごろ感」の「東横INN QUALITY」を提供するという従来からの経営理念を貫くことを基本方針に、厳しい環境に対応できる積極的な営業姿勢で経営に取り組んでまいりました。
翌事業年度においては、この方針を堅持しつつ、事前決済や自動チェックインシステムの導入、店舗業務の効率化を通じた人不足への対応やスタッフ教育の見直し等による店舗品質の向上、新店のオープン支援の強化等により、引き続き、いかなる環境の変化にも耐えうる経営基盤の構築を図ってまいります。
(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フロー
当事業年度における現金及び現金同等物は、前事業年度に比べ6,608百万円増加して22,020百万円となり、現在必要とされる資金水準を満たす流動性を十分に保持していると考えております。詳細は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
② 資金需要
当社の資金需要の主なものは、運転資金、設備資金、差入保証金の差入、法人税等の支払、借入金の返済、利息の支払等であります。これらの資金の源泉としては、主に金融機関からの借入および営業活動によるキャッシュ・フローにより、必要とする資金を調達することを基本的な方針としてまいります。
③ 財務政策
当社の財務運営の方針及び目的は、効率的な営業活動及び資産活用を図るとともに、キャッシュ・フローのバランスを確保することにより、財務基盤の健全化を図ることであります。当事業年度においては、既存借入金の返済を進める一方で、物件取得に係る新規の資金調達を積極的に行ったことにより、有利子負債(リース債務を除く)は、53,310百万円と前事業年度に比べて9,407百万円の増加となりました。
翌事業年度においては、東横INN西船橋原木インターや東横INN上越妙高駅西口(仮称)、東横INN埼玉三郷中央駅(仮称)、東横INN対馬比田勝(仮称)等の自社開発案件の竣工に係る資本的支出を予定しており、その資金の調達源は、主に金融機関からの借入金を予定しております。
当社は、今後も引き続き、ホテルの稼働率向上等により自己資金の充実を図ることと併せて、更なる財務基盤の安定に向けて取り組んでまいります。
(7) 経営者の問題意識と今後の方針について
当社の経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めておりますが、当社を取り巻く事業環境は、さらに厳しさを増すことが予想されます。このような状況の中で、当社は、事業計画の必達を命題に、収益拡大と財務体質の安定化を最大の課題と認識し、経営基盤の強化に努めてまいります。

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