有価証券報告書-第15期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
保証事業においては、家賃債務保証の新規契約が順調に推移したほか、販路拡大の取り組みが奏功し、医療費用保証が伸長いたしました。また、養育費保証については、次世代市場を創出すべく、自治体との取組みを推し進めるとともに、BtoCマーケティングのチャネル構築に着手いたしました。
ソリューション事業においては、主力のC&O(コンサル&オペレーション)サービスが堅調に推移したほか、保険デスクサービスにおいて、少額短期保険の取扱いをスタートさせるなど、取扱件数の増加に注力いたしました。
以上の結果、売上高に関しましては、保証事業の売上高は、1,796,598千円(前期比20.4%増)、ソリューション事業の売上高は、1,830,253千円(前期比11.3%増)となり、合計で3,626,851千円(前期比15.6%増)となりました。
営業利益に関しましては、売上の増加に伴う費用の増加を一定水準に抑制できたことにより、営業利益率が向上した結果、1,021,906千円(前期比21.3%増)となりました。経常利益は1,026,003千円(前期比22.1%増)、当期純利益は、687,475千円(前期比21.9%増)となりました。
なお、当社は総合保証サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
また、総資産につきましては、立替金が増加したほか、業績が順調に推移し、現金及び預金が増加し、余資運用として投資有価証券を購入したことなどにより、4,726,603千円となり、前事業年度末に比べ688,215千円増加いたしました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、3,017,605千円となり、前事業年度末に比べ117,812千円増加(前事業年度は286,753千円の増加)となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、560,067千円(前事業年度は553,083千円の増加)となりました。主な増加要因は、税引前当期純利益1,026,275千円、未払金の増加額59,503千円、前受収益の増加額58,305千円などであります。一方、主な減少要因は、立替金の増加額293,460千円、売上債権の増加額39,072千円、法人税等の支払額296,001千円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、287,499千円(前事業年度は128,527千円の減少)となりました。主な減少要因は投資有価証券の取得による支出200,000千円、有形及び無形固定資産の取得による支出93,494千円であります。一方、主な増加要因は、有形及び無形固定資産の売却による収入3,899千円、基金の回収による収入2,000千円などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、154,755千円(前事業年度は137,802千円の減少)となりました。主な減少要因は、配当金の支払額166,460千円などであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
該当事項はありません。
b. 受注実績
該当事項はありません。
c. 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.当社は総合保証サービス事業の単一セグメントであります。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績
当事業年度の売上高は前事業年度より490,057千円増加し、3,626,851千円(前期比15.6%増)となりました。これは、家賃債務保証の新規契約が順調に推移したほか、販路拡大の取り組みが奏功し、医療費用保証が伸長した結果、保証事業の売上高が、1,796,598千円(前期比20.4%増)となり、保証関連の業務受託サービスなどのC&Oサービスが順調に伸張したことなどにより、ソリューション事業の売上高が、1,830,253千円(前期比11.3%増)となったことによります。
また、保証事業の伸長により再保証料等の売上原価は増加したものの、その他の原価増を一定水準に抑制できたことにより原価率が低減し、売上総利益は300,711千円増加し、1,895,131千円(前期比18.9%増)となりました。
販売費及び一般管理費は前事業年度より121,107千円増加し、873,225千円(前期比16.1%増)となりました。これは、広告宣伝費、販売手数料及び人材採用による支払手数料等が増加したことなどによります。
この結果、営業利益は179,603千円増加し、1,021,906千円(前期比21.3%増)となりました。
営業外収益は4,096千円増加し、4,147千円(前事業年度は50千円)となりました。これは基金返還益が計上されたことや、有価証券利息が増加したことなどによります。また、営業外費用は前事業年度より2,027千円減少し、49千円(前期比97.6%減)となりました。
この結果、経常利益は185,728千円増加し、1,026,003千円(前期比22.1%増)となりました。
特別利益は、前事業年度より271千円増加し、271千円(前事業年度は特別利益の計上はありません。)とな りました。
法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額を含む)は338,800千円となりました。
この結果、当期純利益は687,475千円(前期比21.9%増)となりました。
なお、2018年5月に策定した中期経営計画では、下記の数値を主要な目標として掲げており、当該中期経営計画の二年目である当事業年度との比較は下記のとおりであります。
b. 財政状態
当事業年度末における総資産は、4,726,603千円となり、前事業年度末に比べ688,215千円増加となりました。
流動資産は、4,100,143千円となり、前事業年度末に比べ449,959千円増加となりました。これは、貸倒引当金が24,328千円増加したものの、現金及び預金が117,812千円、売掛金が39,072千円、立替金が293,460千円増加したことなどによります。
固定資産は、626,459千円となり、前事業年度末に比べ238,255千円増加となりました。これは、無形固定資産が76,682千円、投資その他の資産が173,486千円増加したことなどによります。
当事業年度末における負債合計は、1,350,569千円となり、前事業年度末に比べ186,751千円増加となりました。
流動負債は、1,303,306千円となり、前事業年度末に比べ199,343千円増加となりました。これは、前受収益が70,615千円、未払金が66,503千円、未払法人税等が51,326千円増加したことなどによります。
固定負債は、47,263千円となり、前事業年度末に比べ12,592千円減少となりました。これは、固定負債その他が12,723千円減少したことによります。
当事業年度末における純資産合計は、3,376,033千円となり、前事業年度末に比べ501,464千円増加となりました。これは、配当の支払により166,540千円減少したものの、当期純利益687,475千円を計上したことにより、利益剰余金が同額増加したことなどによります。
c. 経営成績に重要な影響を与える要因
当社の主要な業務委託先であります大和リビング株式会社において、2014年度に連帯保証人不要制度が導入されたことに伴い、同社が管理する賃貸物件を対象とした当社サービスが、家賃債務保証サービスから審査業務、未入金案内業務及び債権管理支援業務等を一括して提供するソリューションサービスへ移行しております。移行のペースは緩やかになってきたものの、今後も、賃貸物件への入居のタイミングで、順次、当該移行は進んでいくものと見込まれております。
保証事業については、大和リビング株式会社の管理している物件を対象とした保証サービスに係る保有契約者数は、上記ソリューションサービスへの移行により減少してきましたが、底打ちが見えつつあり、さらに家賃債務保証を取り巻く環境は、保証会社の利用が定着し、保証会社利用割合は増加傾向にあるものと考えております。また、民法の改正により、個人の連帯保証人について、極度額を定めることが義務付けられた事などにより、機関保証のニーズは益々高まることが期待されております。このような環境のもと、新規の業務委託先の開拓により、保証サービスの拡販に注力すると共に、既存の大手パートナー企業との協業による家賃債務保証商品の開発にも力を入れていく方針であります。
また、介護費用保証及び医療費用保証については、自社による販売推進に加え、パートナー企業との協業を通じてマーケットの開拓に努め、新たな分野の保証サービスとして家賃債務保証に並ぶ主力商品となるよう、引き続き拡販に努めてまいります。
さらに、販売面において拡販を進める一方で、代位弁済した債権の回収力の安定化により、代位弁済額の圧縮及び求償債権の正常化に継続して取り組んでまいります。
ソリューション事業については、上述のとおり、大和リビング株式会社の管理する物件を対象とした保証関連業務の受託サービスは、順調に推移していることから、今後も収益の拡大に貢献するものと考えております。また、保証関連業務の受託サービスを他の管理会社に対して、個別又は一括で提供することで、新たな収益の柱とすべく積極的な営業活動に努めるほか、Doc-onサービス及び保険デスクサービスについても、引き続き拡販に取り組んでまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症による影響に関しましては、賃貸住宅の市場動向、入居申し込み件数及び当社の新規顧客等への販売活動等に一部影響があるものと考えております。また、保証事業については、代位弁済の発生率や回収率に影響を及ぼす可能性がありますが、当事業年度においては、事業への影響は限定的であります。また、翌事業年度については、「2 事業等のリスク (8)新型コロナウイルス感染症拡大によるリスク」をご参照ください。
中長期的展望としまして家賃債務保証ビジネスはいずれ成熟化し、競争は激しくなっていくものと考えております。そのため、当社は総合保証サービス会社として、家賃債務保証で培ったノウハウを活かし、他の分野における保証サービスの開発・販売、業務上の課題を解決する専門的な業務支援サービスであるソリューションサービスの提案を積極的に行うことで、収益の拡大を目指して取り組んでまいります。
これらの方針を事業計画として明示し実行するために、2018年5月に中期経営計画を策定し開示いたしております。また、当該中期経営計画において、当社の重要な指標として、売上高、営業利益、営業利益率について、目標値を定めております。本目標値を達成し、企業価値を継続的に向上させるため、中期経営計画に掲げた事業展開の基本方針のもと、保証事業及びソリューション事業における以下の重点戦略を推進してまいります。
(中期経営計画の各重点戦略の骨子)
・主力事業としての家賃債務保証サービスの拡大・進化
・ソリューションサービスの推進
・介護費用保証及び医療費用保証における新市場の育成
・新たな保証・ソリューションサービスの開発による、次世代事業の創出
なお、中期経営計画は、当社ウェブサイトよりご覧頂くことができます。
(当社ウェブサイト) https://www.entrust-inc.jp/
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当事業年度末におけるキャッシュ・フローは、営業活動による資金の増加が560,067千円、投資活動による資金の減少が287,499千円、財務活動による資金の減少が154,755千円となりました。
営業活動による資金の増加は、事前立替型の保証商品を一部拡販したことにより立替金の増加額が293,460千円となり、また、法人税等の支払額が296,001千円あったものの、税引前当期純利益が1,026,275千円となったことなどによります。
投資活動による資金の減少は、新基幹システムの開発等の有形及び無形固定資産の取得による支出93,494千円及び余資運用として投資有価証券の取得による支出200,000千円などがあったことによります。
財務活動による資金の減少は、当社は、業績と連動した安定的な配当を継続することを方針としており、これに基づいた配当金の支払額166,460千円などがあったことによります。
なお、当社は、保証事業において代位弁済を行なうため、一定の立替金が発生します。保証事業を安定的に運営するうえで、立替資金の確保は重要な要素でありますが、当該立替資金については、自己資金で賄われております。
また、当事業年度において実施いたしました設備投資の総額は、100,001千円となり、その他の経費も含め自己資金で行なっております。
今後の資本的支出の予定に関しましては、「第3 設備の状況」の「3 設備の新設、除却等の計画」をご参照下さい。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、事業年度末日における資産、負債の報告金額及び偶発債務の開示並びに事業年度における収益及び費用の報告金額に影響を与えるような見積り及び予測を必要とします。結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 重要な会計方針」に記載しており、特に以下の重要な会計方針の適用が当社の財務諸表の作成において使用される見積り及び予測に大きな影響を及ぼすと考えております。
a. 貸倒引当金
当社は、債権回収不能時に発生する損失の見積額について貸倒引当金を計上しております。主として一般債権については貸倒実績率により、求償債権のうち一定の滞納月数を超えるなど、その支払能力が低下したと判断される場合には、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
なお、求償債権について回収可能見込額を見積る際には、債権先の過去の支払い実績や現在の状況等を考慮しますが、時には見積りや予測を必要とします。そのため、現在回収可能と考えている債権残高に関して、債権先の状況の悪化や経済環境の変化等の追加情報を評価する結果、貸倒引当金を追加で計上する可能性があると判断される場合もあります。
b. 保証履行引当金
当社は、保証履行により発生する損失の見積額について保証履行引当金を計上しております。保証履行引当金は、保証委託者等の状況及び過去の一定期間における回収実績及び損失発生額等を勘案して、保証履行による将来の予想損失額を計上しております。
当社が保証履行を行うことにより発生する損失額を見積る際には、保証委託者等の状況や過去の回収実績及び損失発生額等を考慮しますが、時には見積りや予測を必要とします。そのため、現在想定している保証履行の発生可能性に関して、保証委託者の状況の悪化や経済環境の変化等の追加情報を評価する結果、保証履行引当金を追加で計上する可能性があると判断される場合もあります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に関しましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 追加情報」に記載のとおりであります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
保証事業においては、家賃債務保証の新規契約が順調に推移したほか、販路拡大の取り組みが奏功し、医療費用保証が伸長いたしました。また、養育費保証については、次世代市場を創出すべく、自治体との取組みを推し進めるとともに、BtoCマーケティングのチャネル構築に着手いたしました。
ソリューション事業においては、主力のC&O(コンサル&オペレーション)サービスが堅調に推移したほか、保険デスクサービスにおいて、少額短期保険の取扱いをスタートさせるなど、取扱件数の増加に注力いたしました。
以上の結果、売上高に関しましては、保証事業の売上高は、1,796,598千円(前期比20.4%増)、ソリューション事業の売上高は、1,830,253千円(前期比11.3%増)となり、合計で3,626,851千円(前期比15.6%増)となりました。
営業利益に関しましては、売上の増加に伴う費用の増加を一定水準に抑制できたことにより、営業利益率が向上した結果、1,021,906千円(前期比21.3%増)となりました。経常利益は1,026,003千円(前期比22.1%増)、当期純利益は、687,475千円(前期比21.9%増)となりました。
なお、当社は総合保証サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
また、総資産につきましては、立替金が増加したほか、業績が順調に推移し、現金及び預金が増加し、余資運用として投資有価証券を購入したことなどにより、4,726,603千円となり、前事業年度末に比べ688,215千円増加いたしました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、3,017,605千円となり、前事業年度末に比べ117,812千円増加(前事業年度は286,753千円の増加)となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、560,067千円(前事業年度は553,083千円の増加)となりました。主な増加要因は、税引前当期純利益1,026,275千円、未払金の増加額59,503千円、前受収益の増加額58,305千円などであります。一方、主な減少要因は、立替金の増加額293,460千円、売上債権の増加額39,072千円、法人税等の支払額296,001千円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、287,499千円(前事業年度は128,527千円の減少)となりました。主な減少要因は投資有価証券の取得による支出200,000千円、有形及び無形固定資産の取得による支出93,494千円であります。一方、主な増加要因は、有形及び無形固定資産の売却による収入3,899千円、基金の回収による収入2,000千円などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、154,755千円(前事業年度は137,802千円の減少)となりました。主な減少要因は、配当金の支払額166,460千円などであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
該当事項はありません。
b. 受注実績
該当事項はありません。
c. 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 総合保証サービス事業 | 3,626,851 | 15.6 |
| 合計 | 3,626,851 | 15.6 |
(注)1.当社は総合保証サービス事業の単一セグメントであります。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| 大和リビング株式会社 | 693,012 | 22.1 | 1,046,480 | 28.9 |
| 大和ハウスフィナンシャル株式会社 | 753,873 | 24.0 | 551,423 | 15.2 |
3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績
当事業年度の売上高は前事業年度より490,057千円増加し、3,626,851千円(前期比15.6%増)となりました。これは、家賃債務保証の新規契約が順調に推移したほか、販路拡大の取り組みが奏功し、医療費用保証が伸長した結果、保証事業の売上高が、1,796,598千円(前期比20.4%増)となり、保証関連の業務受託サービスなどのC&Oサービスが順調に伸張したことなどにより、ソリューション事業の売上高が、1,830,253千円(前期比11.3%増)となったことによります。
また、保証事業の伸長により再保証料等の売上原価は増加したものの、その他の原価増を一定水準に抑制できたことにより原価率が低減し、売上総利益は300,711千円増加し、1,895,131千円(前期比18.9%増)となりました。
販売費及び一般管理費は前事業年度より121,107千円増加し、873,225千円(前期比16.1%増)となりました。これは、広告宣伝費、販売手数料及び人材採用による支払手数料等が増加したことなどによります。
この結果、営業利益は179,603千円増加し、1,021,906千円(前期比21.3%増)となりました。
営業外収益は4,096千円増加し、4,147千円(前事業年度は50千円)となりました。これは基金返還益が計上されたことや、有価証券利息が増加したことなどによります。また、営業外費用は前事業年度より2,027千円減少し、49千円(前期比97.6%減)となりました。
この結果、経常利益は185,728千円増加し、1,026,003千円(前期比22.1%増)となりました。
特別利益は、前事業年度より271千円増加し、271千円(前事業年度は特別利益の計上はありません。)とな りました。
法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額を含む)は338,800千円となりました。
この結果、当期純利益は687,475千円(前期比21.9%増)となりました。
なお、2018年5月に策定した中期経営計画では、下記の数値を主要な目標として掲げており、当該中期経営計画の二年目である当事業年度との比較は下記のとおりであります。
| 2020年3月期 | 2021年3月期目標 | |
| 売上高 (千円) | 3,626,851 | 5,000,000 |
| 営業利益 (千円) | 1,021,906 | 1,250,000 |
| 営業利益率 (%) | 28.2 | 25.0 |
b. 財政状態
当事業年度末における総資産は、4,726,603千円となり、前事業年度末に比べ688,215千円増加となりました。
流動資産は、4,100,143千円となり、前事業年度末に比べ449,959千円増加となりました。これは、貸倒引当金が24,328千円増加したものの、現金及び預金が117,812千円、売掛金が39,072千円、立替金が293,460千円増加したことなどによります。
固定資産は、626,459千円となり、前事業年度末に比べ238,255千円増加となりました。これは、無形固定資産が76,682千円、投資その他の資産が173,486千円増加したことなどによります。
当事業年度末における負債合計は、1,350,569千円となり、前事業年度末に比べ186,751千円増加となりました。
流動負債は、1,303,306千円となり、前事業年度末に比べ199,343千円増加となりました。これは、前受収益が70,615千円、未払金が66,503千円、未払法人税等が51,326千円増加したことなどによります。
固定負債は、47,263千円となり、前事業年度末に比べ12,592千円減少となりました。これは、固定負債その他が12,723千円減少したことによります。
当事業年度末における純資産合計は、3,376,033千円となり、前事業年度末に比べ501,464千円増加となりました。これは、配当の支払により166,540千円減少したものの、当期純利益687,475千円を計上したことにより、利益剰余金が同額増加したことなどによります。
c. 経営成績に重要な影響を与える要因
当社の主要な業務委託先であります大和リビング株式会社において、2014年度に連帯保証人不要制度が導入されたことに伴い、同社が管理する賃貸物件を対象とした当社サービスが、家賃債務保証サービスから審査業務、未入金案内業務及び債権管理支援業務等を一括して提供するソリューションサービスへ移行しております。移行のペースは緩やかになってきたものの、今後も、賃貸物件への入居のタイミングで、順次、当該移行は進んでいくものと見込まれております。
保証事業については、大和リビング株式会社の管理している物件を対象とした保証サービスに係る保有契約者数は、上記ソリューションサービスへの移行により減少してきましたが、底打ちが見えつつあり、さらに家賃債務保証を取り巻く環境は、保証会社の利用が定着し、保証会社利用割合は増加傾向にあるものと考えております。また、民法の改正により、個人の連帯保証人について、極度額を定めることが義務付けられた事などにより、機関保証のニーズは益々高まることが期待されております。このような環境のもと、新規の業務委託先の開拓により、保証サービスの拡販に注力すると共に、既存の大手パートナー企業との協業による家賃債務保証商品の開発にも力を入れていく方針であります。
また、介護費用保証及び医療費用保証については、自社による販売推進に加え、パートナー企業との協業を通じてマーケットの開拓に努め、新たな分野の保証サービスとして家賃債務保証に並ぶ主力商品となるよう、引き続き拡販に努めてまいります。
さらに、販売面において拡販を進める一方で、代位弁済した債権の回収力の安定化により、代位弁済額の圧縮及び求償債権の正常化に継続して取り組んでまいります。
ソリューション事業については、上述のとおり、大和リビング株式会社の管理する物件を対象とした保証関連業務の受託サービスは、順調に推移していることから、今後も収益の拡大に貢献するものと考えております。また、保証関連業務の受託サービスを他の管理会社に対して、個別又は一括で提供することで、新たな収益の柱とすべく積極的な営業活動に努めるほか、Doc-onサービス及び保険デスクサービスについても、引き続き拡販に取り組んでまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症による影響に関しましては、賃貸住宅の市場動向、入居申し込み件数及び当社の新規顧客等への販売活動等に一部影響があるものと考えております。また、保証事業については、代位弁済の発生率や回収率に影響を及ぼす可能性がありますが、当事業年度においては、事業への影響は限定的であります。また、翌事業年度については、「2 事業等のリスク (8)新型コロナウイルス感染症拡大によるリスク」をご参照ください。
中長期的展望としまして家賃債務保証ビジネスはいずれ成熟化し、競争は激しくなっていくものと考えております。そのため、当社は総合保証サービス会社として、家賃債務保証で培ったノウハウを活かし、他の分野における保証サービスの開発・販売、業務上の課題を解決する専門的な業務支援サービスであるソリューションサービスの提案を積極的に行うことで、収益の拡大を目指して取り組んでまいります。
これらの方針を事業計画として明示し実行するために、2018年5月に中期経営計画を策定し開示いたしております。また、当該中期経営計画において、当社の重要な指標として、売上高、営業利益、営業利益率について、目標値を定めております。本目標値を達成し、企業価値を継続的に向上させるため、中期経営計画に掲げた事業展開の基本方針のもと、保証事業及びソリューション事業における以下の重点戦略を推進してまいります。
(中期経営計画の各重点戦略の骨子)
・主力事業としての家賃債務保証サービスの拡大・進化
・ソリューションサービスの推進
・介護費用保証及び医療費用保証における新市場の育成
・新たな保証・ソリューションサービスの開発による、次世代事業の創出
なお、中期経営計画は、当社ウェブサイトよりご覧頂くことができます。
(当社ウェブサイト) https://www.entrust-inc.jp/
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当事業年度末におけるキャッシュ・フローは、営業活動による資金の増加が560,067千円、投資活動による資金の減少が287,499千円、財務活動による資金の減少が154,755千円となりました。
営業活動による資金の増加は、事前立替型の保証商品を一部拡販したことにより立替金の増加額が293,460千円となり、また、法人税等の支払額が296,001千円あったものの、税引前当期純利益が1,026,275千円となったことなどによります。
投資活動による資金の減少は、新基幹システムの開発等の有形及び無形固定資産の取得による支出93,494千円及び余資運用として投資有価証券の取得による支出200,000千円などがあったことによります。
財務活動による資金の減少は、当社は、業績と連動した安定的な配当を継続することを方針としており、これに基づいた配当金の支払額166,460千円などがあったことによります。
なお、当社は、保証事業において代位弁済を行なうため、一定の立替金が発生します。保証事業を安定的に運営するうえで、立替資金の確保は重要な要素でありますが、当該立替資金については、自己資金で賄われております。
また、当事業年度において実施いたしました設備投資の総額は、100,001千円となり、その他の経費も含め自己資金で行なっております。
今後の資本的支出の予定に関しましては、「第3 設備の状況」の「3 設備の新設、除却等の計画」をご参照下さい。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、事業年度末日における資産、負債の報告金額及び偶発債務の開示並びに事業年度における収益及び費用の報告金額に影響を与えるような見積り及び予測を必要とします。結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 重要な会計方針」に記載しており、特に以下の重要な会計方針の適用が当社の財務諸表の作成において使用される見積り及び予測に大きな影響を及ぼすと考えております。
a. 貸倒引当金
当社は、債権回収不能時に発生する損失の見積額について貸倒引当金を計上しております。主として一般債権については貸倒実績率により、求償債権のうち一定の滞納月数を超えるなど、その支払能力が低下したと判断される場合には、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
なお、求償債権について回収可能見込額を見積る際には、債権先の過去の支払い実績や現在の状況等を考慮しますが、時には見積りや予測を必要とします。そのため、現在回収可能と考えている債権残高に関して、債権先の状況の悪化や経済環境の変化等の追加情報を評価する結果、貸倒引当金を追加で計上する可能性があると判断される場合もあります。
b. 保証履行引当金
当社は、保証履行により発生する損失の見積額について保証履行引当金を計上しております。保証履行引当金は、保証委託者等の状況及び過去の一定期間における回収実績及び損失発生額等を勘案して、保証履行による将来の予想損失額を計上しております。
当社が保証履行を行うことにより発生する損失額を見積る際には、保証委託者等の状況や過去の回収実績及び損失発生額等を考慮しますが、時には見積りや予測を必要とします。そのため、現在想定している保証履行の発生可能性に関して、保証委託者の状況の悪化や経済環境の変化等の追加情報を評価する結果、保証履行引当金を追加で計上する可能性があると判断される場合もあります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に関しましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 追加情報」に記載のとおりであります。