有価証券報告書-第70期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 15:30
【資料】
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【項目】
163項目

有報資料

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営指針等
当社グループの経営指針及び行動基準は以下のとおりです。
(経営指針)
ビジョン(Vision)あらゆる服づくりの舞台裏に私たちがいる
ミッション(Mission)新たな道を切り拓き、未来を紡ぐ
原点(Values)お客様の全てのニーズに応える

(行動基準)
・ 事実を確認せよ(情報に惑わされるな 現物・現場・現実主義)
・ 決め打ちするな、選択肢を示せ
・ すぐに断らず、諦めず、できる方法を考え抜け
・ 間違ってもよい、すぐに報告し改善せよ
・ 問題は起きる、原因を究明し再発を防げ
・ 情報を閉じ込めるな、早く広く共有せよ
・ 人とは違う発想で、新しい目標にチャレンジせよ
(2) 経営環境
当連結会計年度における世界経済は、米国の通商政策及び金融政策を巡る不確実性が続く中、個人消費や企業活動に慎重さがみられました。中国においても個人消費や設備投資の回復が鈍く、景気は弱含む展開となりました。さらに、期末にかけては中東地域における緊張の高まりを背景に、エネルギー価格や原材料価格が変動し、為替市場でも主要通貨が不安定に推移するなど、先行き不透明な状況が続きました。
わが国経済においては、雇用・所得環境の改善により個人消費は底堅く推移した一方、物価上昇や、海外経済の不透明感、エネルギー・原材料価格の変動などが影響し、景気の先行きは依然として不透明な状況となりました。
アパレル市場においては、主要生産国における縫製工場(つくり場)の減少が続く中、地政学的リスクの高まりや各国の通商政策の変化を背景として、サプライチェーンの再構築を検討する動きが強まりました。また、需要の変動が大きい市況環境のもと、企画段階からの技術提案を含むODM生産への要請が拡大しているほか、販売動向を見極めながら発注量を調整するための、クイックレスポンス対応や多品種・小ロット生産へのニーズが一段と高まっております。こうした市場環境の変化により、これまで以上に柔軟な生産体制と高い供給対応力を求める傾向が強まっています。
(3) 経営戦略等
当社グループは、2022年3月期から2026年3月期を計画期間とする中期経営計画「ビジョン2025」(2021年5月14日及び2022年5月24日開示)に基づき、サプライチェーンの多元化、良質なものづくりの強化、新素材開発、営業力強化などの重点施策を推進してまいりました。当連結会計年度は最終年度にあたり、拡大した生産能力の活用と高付加価値領域への対応を進めることで、計画の総仕上げに取り組みました。
具体的には、ASEAN地域を中心とした生産体制の拡充により、主要顧客の需要回復に対応できる供給能力を確保するとともに、各工場の得意アイテムの明確化や生産プロセスの標準化を進めることで、品質・生産性の向上を図りました。また、ラミネーションフィルム事業においては、環境負荷低減に配慮した素材開発や顧客との協働による新製品企画を推進し、当社グループの技術的優位性の強化につなげました。
営業面では、既存顧客との中長期的な協働体制の深化に加え、ミドル〜ハイエンド領域の新規顧客開拓を進め、受注機会の拡大に努めました。これらの取り組みの結果、当連結会計年度の売上高は742億円、経常利益は53億円となり、いずれも中期経営計画で掲げた目標を上回る結果となりました。
これらの成果を踏まえ、当社グループは2026年度から2028年度を計画期間とする新中期経営計画「BEYOND2028~Stitch the Future~」を策定し、最終年度となる2029年3月期に売上高900億円、経常利益60億円、親会社株主に帰属する当期純利益40億円を定量目標として掲げております。
(4) 優先的に対処すべき事業上の課題
アパレル業界では、主要生産国における縫製工場の減少、地政学リスクの高まり、ODM生産への要請拡大、クイックレスポンスや多品種小ロット生産へのニーズ増加など、構造的な変化が続いております。こうした環境変化に対応するためには、柔軟な生産体制、供給対応力、製造プロセスの透明性がこれまで以上に求められています。
当社グループは、これらの課題に対応するため、新中期経営計画「BEYOND2028~Stitch the Future~」において、以下の4つを重点施策として取り組んでまいります。
① 生産規模を追求し、利益を最大化
拡大した生産キャパシティを最大限に活用し、アイテム・拠点の最適配置を進めることで、稼働率向上と利益性の両立を図ります。特に、バングラデシュ・ベトナム・インドネシアにおける生産体制の強化を通じ、需要変動に対応できる柔軟な生産運営を推進してまいります。
② 「選ばれる工場」に向けた提供価値を磨く
品質・コスト・納期の高度化に継続して取り組むと共に、MES(製造実行システム)・ERP(総合基幹業務システム)の導入によるスマートファクトリー化を進め、製造管理の高度化と現場の可視化を図ります。これにより、納期短縮・安定供給・品質強化を同時に実現し、サプライチェーン全体の透明性向上にも対応してまいります。
③ 資本効率を高める経営への転換
事業成長に必要な投資を着実に進めつつ、財務健全性とのバランスを図りながら、資本政策及びキャッシュマネジメントの高度化を進めてまいります。生産能力の拡大や経営インフラ整備に向けた成長投資を継続し、収益性の向上と適切な資本運用を通じて、中期経営計画の最終年度である2028年度にROE9%、長期的には10%を見据えた財務基盤の強化に取り組んでまいります。
④ 人的資本への重点取り組み
ASEAN諸国等での事業拡大に対応した人財育成や技術承継、横断的な人財活用を強化し、現場力・技術レベルの底上げを図ります。グローバル人事データベースの活用を進め、適材適所の人財配置と組織力強化に取り組んでまいります。
当社グループは、これらの取り組みを通じて、外部環境の変化に柔軟に対応しつつ、持続的な企業価値の向上を図ってまいります。株主の皆様におかれましては、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。

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