半期報告書-第15期(2026/01/01-2026/12/31)

【提出】
2026/08/14 15:30
【資料】
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【項目】
35項目
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の分析
当社グループは、「技術を通じて、人々をもっと大切なことへ」というミッションのもと、「世界中の安全・安心を支える人が頼れるパートナーとなる」というヴィジョンを掲げ、独自開発の制御技術をコアとして、国産の産業用ドローンを提供してまいりました。経済安全保障の要請にも配慮した製品開発に加え、量産体制と安定供給を前提とした事業基盤を構築することで、信頼性が求められる現場での実運用に応え、ドローンの社会実装を推進しています。
近年、ドローン市場は防衛・安全保障及び経済安全保障を中心とした社会環境の変化を背景に、その位置付けが大きく変化しています。地政学的リスクの高まりを受け、日本及び海外諸国においてドローンは国家の安全保障や重要インフラを支える重要技術として位置付けられ、調達や運用において規制と活用が同時に進んでいます。こうした動きに加え、労働人口の減少による無人化ニーズの拡大や、災害調査・物資輸送・インフラ点検といった分野での実装が進む中、ドローン市場は単なる効率化の手段にとどまらず、防衛・安全保障や経済安全保障の観点からも活用が広がる転換期を迎えています。
当社は、事業進捗や環境変化に応じてローリング方式で中期経営方針「ACSL Accelerate」を更新しており、昨今の事業環境の変化を踏まえ、当社の中長期的な方向性と目標、マイルストーンを明確に示すために「ACSL Accelerate FY26」を発表いたしました。具体的には、先端技術による機体進化、強靭なサプライチェーンの構築、防衛・安全保障分野への貢献、社会インフラ維持・管理の国産化、北米事業の本格拡大、持続的な財務基盤強化を重点戦略として掲げております。
先端技術による機体進化としては、小型空撮機体の開発及び機体に搭載される先端技術・アプリケーションの研究開発に取り組んでおります。当社は、経済産業省令和4年度第2次補正予算「中小企業イノベーション創出推進事業」(SBIR事業)に係る事業者に採択され、「行政等ニーズに応える小型空撮ドローンの性能向上と社会実装」事業(事業総額約26億円)として次世代小型空撮ドローンの開発を進めております。さらに、当社は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した、経済安全保障重要技術育成プログラム(K Program)における研究開発構想「小型無人機の自律制御・分散制御技術の研究開発」にて実施する事業「小型無人機の自律制御・分散制御技術(研究開発項目(2))」(事業総額約29億円)の委託先として、自律制御・分散制御に係るソフトウェアを搭載する小型無人機のハードウェア等の初期型機体開発に取り組んでおります。本事業ではAIソリューション・製品開発を行う株式会社Preferred Networksを再委託先に選定し、AIを活用した次世代の自律制御技術の確立を目指しております。また、2026年5月には、株式会社スペースデータと、デジタルツイン技術及びフィジカルAIを活用したドローン運用の高度化に向けた共同検討を開始いたしました。
強靭なサプライチェーンの構築としては、2026年6月29日付の中国商務部公告により当社が『注視リスト』に掲載されたことを受け、中国から当社への一部の両用品目の輸出について審査手続が厳格化されることから、一部部材の調達への影響を精査するとともに、他国からの代替調達や設計変更等の対応を進めております。現時点では当面の事業運営への重大な影響は見込んでおらず、必要な部材の確保に向けた対応を進めるとともに、サプライチェーンのさらなる強靭化を図ってまいります。
防衛・安全保障分野への貢献としては、防衛省を含めた日本の政府調達への取り組みを進めております。政府は無人航空機(ドローン)を経済安全保障推進法に基づく特定重要物資として指定し、ドローンの国産化を促進する方針を発表しました。また、防衛省及び経済産業省は防衛分野における民生先端技術の活用(デュアルユース)を推進しており、ドローン技術の防衛分野での活用について注目が高まっています。当社は2024年度より継続して防衛省向け案件を受注しており、2026年においても小型空撮機体の大型案件を受注するなど、3年連続で大型案件の受注実績を積み重ねております。受注済み案件については下期の納入・売上計上を予定しており、引き続き機体販売に加え、運用支援・保守・メンテナンス、システム連接等への提供領域の拡大に取り組んでまいります。
社会インフラ維持・管理の国産化としては、日本郵便株式会社と共同開発した長距離飛行マルチユースドローン『PF4』の量産や、第一種型式認証取得機体『PF2-CAT3』を活用した取り組みを進めております。加えて、SOTENと2D・3Dマッピングソフトウェアを組み合わせた測量・災害対応や、用途別のカメラ・ペイロードを活用した点検等、社会インフラ領域における国産ドローンの活用拡大を進めております。
北米事業の本格拡大としては、米国及びカナダ市場への進出に取り組んでおります。米国において、National Defense Authorization Act(NDAA)によりロシア製や中国製のドローンの政府調達が禁止されており、加えて、中国製ドローンメーカーのDJI社は、2022年10月より米国国防総省の「中国軍事関連企業」に指定されるなど、経済安全保障を強く意識した施策が行われております。2025年12月、米国連邦通信委員会(FCC)は外国で生産されたドローン及び主要構成品をCovered Listに追加し、原則として新規のFCC機器認証の取得が制限されることとなりました。当社「SOTEN」はNDAA準拠に加え、必要認証を取得済みで継続販売が可能であり、米国での販売機会拡大を見込むとともに、需要の取り込みを図ってまいります。
米国では子会社ACSL, Inc.を拠点として、総代理店及び販売店を通じた販売ネットワークの拡充を進めております。当中間連結会計期間における北米事業の売上高は大幅に拡大いたしました。加えて、当社は、今後、米国と同様の規制導入が見込まれるカナダにおいても事業展開を開始しました。カナダでは、2025年12月にJam Industries Ltd.と販売代理店契約を締結し、カナダ市場における販売体制の構築を進めております。2026年6月からはDraganfly Inc.と連携し、同社の販売・サービス網を通じたSOTENの販売及び顧客展開を進めるとともに、技術面での連携にも取り組んでおります。
当社グループの研究開発投資は、短期的な利益を追うのではなく、海外展開も含め、中長期的な成長を実現するために戦略的かつ積極的に研究開発費を投下する方針を維持し、各種用途特化型機体の開発、量産体制の構築を進めるとともに、プラットフォーム技術の強化を行ってきました。なお、経済産業省令和4年度第2次補正予算「中小企業イノベーション創出推進事業」(SBIR事業)に係る研究開発費として、当第2四半期連結累計期間において、219,168千円が計上されております。
以上の結果、当中間連結会計期間の連結業績は、売上高1,648,214千円(前中間連結会計期間比68.9%増)、営業損失375,205千円(前中間連結会計期間は営業損失754,200千円)、経常損失361,679千円(前中間連結会計期間は経常損失45,201千円)、親会社株主に帰属する中間純損失358,892千円(前中間連結会計期間は親会社株主に帰属する中間純損失271,816千円)となりました。
当社はドローン関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。そのため、当社の販売実績を主な内訳別に区分した売上高の状況は次のとおりであります。
(単位:千円)
区分(注)前中間連結会計期間
(自 2025年1月1日
至 2025年6月30日)
当中間連結会計期間
(自 2026年1月1日
至 2026年6月30日)
北米事業42,6511,018,388
防衛・安全保障426,035233,939
社会インフラ維持・管理298,492261,860
その他208,695134,026
合計975,8741,648,214

(注) その他においては、一般的に国家プロジェクトにおいて、受託先が収受する補助金等のうち、新規の研究開発を行わず、既存の当社の技術を用いて委託された実験を行うことが主目的のプロジェクトについては売上高として計上しております。
② 財政状態の分析
(資産)
当中間連結会計期間末における流動資産は5,798,608千円となり、前連結会計年度末に比べ452,528千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が866,380千円増加した一方で、売掛金が151,047千円減少、仕掛品が106,005千円減少したことによるものであります。固定資産は297,230千円となり、前連結会計年度末に比べ21,709千円減少いたしました。これは主にソフトウエアが17,839千円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は6,095,838千円となり、前連結会計年度末に比べ430,818千円増加いたしました。
(負債)
当中間連結会計期間末における流動負債は519,283千円となり、前連結会計年度末に比べ526,130千円減少いたしました。これは主に未払金が374,366千円減少、契約負債が104,203千円減少したことによるものであります。固定負債は2,613,687千円となり、前連結会計年度末に比べ250,000千円減少いたしました。これは転換社債型新株予約権付社債が250,000千円減少したことによるものであります。
この結果、負債は3,132,970千円となり、前連結会計年度末に比べ776,130千円減少いたしました。
(純資産)
当中間連結会計期間末における純資産合計は2,962,867千円となり、前連結会計年度末に比べ1,206,949千円増加いたしました。これは主に減資及び欠損填補、転換社債型新株予約権付社債の転換及び新株予約権の行使により資本金が938,640千円減少した一方で、資本剰余金が652,214千円、利益剰余金が1,463,879千円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は46.6%(前連結会計年度末は29.1%)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ866,380千円増加し、2,885,103千円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、441,060千円となりました。これは主に、税金等調整前中間純損失355,729千円を計上した一方で、売上債権の増減額による収入151,047千円、棚卸資産の増減額による収入113,948千円、未払金の増減額による支出374,366千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は2,354千円となりました。これは有形固定資産の取得による支出3,595千円を計上した一方で、投資有価証券の売却による収入5,950千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は1,293,818千円となりました。これは主に、短期借入金の増減額による収入25,068千円及び新株予約権の行使による株式の発行による収入1,268,868千円によるものであります。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当中間連結会計期間において、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当中間連結会計期間における研究開発活動の金額は、375,723千円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

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