有価証券報告書-第25期(令和2年9月1日-令和3年8月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、研究開発に係る補助金については、従来、販売費及び一般管理費の「研究開発費」から控除する方法によっておりましたが、当連結会計年度より営業外収益の「補助金収入」として計上する方法に変更したため、当該会計方針の変更を反映した遡及修正後の数値で前年同期との比較分析を行っております。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国の経済は、新型コロナウイルスの感染拡大により国民の行動及び経済活動が制限され、生産活動の停滞、個人消費の低迷、雇用環境の悪化などを招き、厳しい状況が続きました。
一方で、他先進国においては、限定的ではあるものの経済活動の再開など、回復の兆しが見えはじめております。
このような経済環境の下、当社グループの主たる事業分野である自動車関連の組込みソフトウェアが影響を受けたものの、一部の顧客において受注回復の兆しが見えはじめております。
また、当社が優位性を発揮する CASE (Connected, Autonomous, Shared & Services, Electric)は、次世代自動車開発には必要不可欠な技術であり、需要は高止まりの状況にあります。特に、自動運転/ 先進安全シミュレータ開発や組込セキュリティサービスなどは好調に推移いたしました。
さらに、産業機械分野においても、需要が活発な半導体関連及び工作機械のセキュリティ対応などに関する受注が増加しておりますが、他の分野における減収分を吸収しきれず、売上高は前期比減収となりました。
営業利益以下の各利益においては、主に成長事業分野として位置付けているMaaS関連の先行投資プロジェクト実施によるコスト増、新規顧客開拓及び新事業創生のための営業及び研究開発活動の実施等により、それぞれ前期比減益となりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高2,198,912千円(前期比1.1%減)、営業利益276,940千円(同11.7%減)、経常利益294,139千円(同11.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益206,169千円(同7.1%減)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
なお、2020年9月1日付の組織変更に伴い、報告セグメントの名称を組込システム事業から組込サービス事業へ、機能安全開発事業からトラストシステムコンサルティング事業へそれぞれ変更しております。
a.組込サービス事業
当セグメントにおいては、自動車・産業製品向けの制御ソフトウェア、組込セキュリティなどの受託を行っております。経営成績の状況としましては、産業機械の分野において新規顧客開拓などにより受注が増加したものの、前述した経済活動の停滞により、主要事業である自動車関連の組込ソフトウェアの受注が完全には回復していないため、売上高は前期比減収となりました。また、セグメント利益についてもセキュリティコンサルティングなど高利益率案件の拡大などにより売上総利益は改善されたものの、積極的に営業及び研究開発活動を実施したため販管費が増加し前期比減益となりました。
この結果、売上高は1,191,098千円(前期比3.0%減)、セグメント利益(営業利益)は290,439千円(同7.7%減)となりました。
b.システムズエンジニアリング事業
当セグメントにおいては、自動車関連のシミュレーション及びモデルベース開発技術の提案・開発・提供とデジタルコンシューマ機器向けの基盤技術提供を行っております。経営成績の状況といたしましては、自動車関連のシミュレーション技術の提供が好調に推移し、売上高は前期比増収となりました。セグメント利益につきましては、増収による利益貢献があったものの、主に成長事業分野として位置付けているMaaS関連の先行投資プロジェクト実施によるコスト増が影響したことに加え、積極的に営業及び研究開発活動を実施したため前期比減益となりました。
この結果、売上高は793,005千円(前期比6.0%増)、セグメント利益(営業利益)は225,016千円(同9.2%減)となりました。
c.トラストシステムコンサルティング事業
当セグメントにおいては、近年の電子機器装置の安全性を担保するために必要なコンサルティング・安全性分析支援と安全性の高いソフトウェア開発を行うためのソフトウェア開発プロセス作成の支援を行っております。経営成績の状況としましては、当セグメントの事業が市場経済の悪化の影響を先行的に受けやすいことに伴い、受注に至るまでの期間の長期化や受注規模の縮小などの影響を受け、前期比減収となりました。セグメント利益につきましては、減収による影響があったものの、社内外のリソースを見直し更なるコストの削減等を図ることにより利益率を向上させ、前期比で増益となっております。
この結果、売上高は165,501千円(前期比2.3%減)、セグメント利益(営業利益)は72,141千円(同30.0%増)となりました。
d.その他
当セグメントにおいては、株式会社アトリエ、株式会社ヴィッツ沖縄が含まれております。経営成績の状況としましては、前述した経済環境の悪化等による影響を受けたものの、DX関連の受注により前期比で増収となりました。セグメント利益につきましては、保険料や旅費等の経費削減に努めたものの、一部の子会社において稼働率が悪化し利益率を落とした結果、前期比で減益となっております。
この結果、売上高は157,299千円(前期比0.7%増)、セグメント利益(営業利益)は18,229千円(同14.4%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,646,548千円(前期比51,693千円増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果獲得した資金は257,370千円(前連結会計年度は220,571千円の獲得)となりました。この主な要因は、法人税等の支払額109,079千円、仕入債務の減少額23,976千円等による資金の減少があったものの、税金等調整前当期純利益の計上297,289千円、たな卸資産の減少額31,091千円、売上債権の減少額30,575千円、退職給付に係る負債の増加額16,327千円、減価償却費の計上16,146千円等の資金の増加があったことによるものであります。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果減少した資金は219,793千円(前連結会計年度は214,714千円の支出)となりました。この主な要因は、定期預金の増加額200,000千円、保険積立金の積立による支出21,036千円等による資金の減少があったことによるものであります。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果増加した資金は14,117千円(前連結会計年度は39,918千円の支出)となりました。この主な要因は、配当金の支払額24,226千円等による資金の減少があったものの、株式の発行による収入40,040千円の資金の増加があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.「トラストシステムコンサルティング事業」の受注残高に著しい変動がありました。これは、主に前連結会計年度の受注残高に比較的長期大規模の受注残があったことによる相対的減少であります。
5.「その他」の受注高及び受注残高に著しい変動がありました。これは、主に新型コロナウイルス感染症に伴う経済環境の悪化等による減少であります。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、研究開発に係る補助金については、従来、販売費及び一般管理費の「研究開発費」から控除する方法によっておりましたが、当連結会計年度より営業外収益の「補助金収入」として計上する方法に変更したため、当該会計方針の変更を反映した遡及修正後の数値で前年同期との比較分析を行っております。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態
a.資産
当連結会計年度末における資産合計は、2,651,280千円(前期比8.7%増)となり、流動資産合計2,356,149千円(同9.0%増)、固定資産合計295,131千円(同6.3%増)となりました。
流動資産の主な内訳は、現金及び預金2,046,548千円(同14.0%増)、受取手形及び売掛金166,559千円(同15.5%減)、仕掛品103,051千円(同23.0%減)であります。
固定資産の主な内訳は、有形固定資産26,924千円(同9.7%減)、無形固定資産8,323千円(同19.0%減)、保険積立金138,417千円(同13.5%増)、繰延税金資産91,670千円(同7.5%増)であります。
b.負債
当連結会計年度末における負債合計は、527,978千円(前期比3.2%減)となり、流動負債合計290,986千円(同10.6%減)、固定負債合計236,991千円(同7.7%増)となりました。
流動負債の主な内訳は、買掛金26,578千円(同47.4%減)、未払法人税等55,064千円(同20.1%減)、未払消費税等36,881千円(同23.7%減)、賞与引当金109,343千円(同7.1%増)であります。
固定負債の主な内訳は、長期未払金91,495千円(前期末同額)、退職給付に係る負債142,828千円(前期比12.9%増)であります。
c.純資産
当連結会計年度末における純資産合計は、2,123,302千円(前期比12.1%増)となりました。主な内訳は、資本金606,925千円(同4.0%増)、資本剰余金541,414千円(同4.5%増)、利益剰余金951,760千円(同23.6%増)であります。
② 経営成績
a.売上高、売上原価及び売上総利益
当連結会計年度の売上高は2,198,912千円(前期比1.1%減)であり、前連結会計年度より23,890千円減少いたしました。主な要因としましては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済環境の悪化の影響により自動車関連の組込ソフトウェアの減収等があったものの、自動運転/先進安全シミュレータ開発、組込セキュリティサービス、半導体関連及び工作機械のセキュリティ対応などに関する受注が好調に推移し、減収分を概ね吸収できたことによるものであります。
また、売上原価は1,428,871千円(同3.3%減)、売上総利益は770,040千円(同3.3%増)となりました。これは、主にセキュリティコンサルなどの高利益率案件の拡大や社内外のリソースの見直しによるコストの削減等により売上総利益率を改善できたことによるものであります。
以上により、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な経営指標に掲げている売上総利益率は、前連結会計年度の33.5%に対して当連結会計年度は35.0%と1.5ポイント上昇しており、当社の経営戦略の1つである“収益性の向上”に向けた施策が奏功しているものと認識しております。
なお、当社が認識している経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載したとおりであります。
b.販売費及び一般管理費並びに営業利益
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は493,100千円(前期比14.1%増)であり、前連結会計年度より60,874千円増加いたしました。主な要因としましては、新規顧客開拓及び新事業創生のための営業及び研究開発活動を積極的に実施したことなどによるものであります。この結果、営業利益は276,940千円(同11.7%減)となり、前年連結会計年度より36,570千円減少いたしました。
以上により、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な経営指標に掲げている営業利益は減少しておりますが、これは、当社の経営戦略の1つである“次世代事業の創生”に向けた研究開発活動と営業活動を積極的に推進した結果であり、将来の“収益性の向上”に資するものと認識しております。
c.営業外損益及び経常利益
当連結会計年度の営業外収益は17,336千円であります。また、当連結会計年度の営業外費用は137千円であります。この結果、経常利益は294,139千円(前期比11.2%減)となり、前連結会計年度より36,951千円減少いたしました。主な要因としましては、営業利益が36,570千円減少したことに加え、前期計上した営業外収益(研究開発に係る補助金収入及び保険解約返戻金)が減少したこと及び前期計上した営業外費用(市場変更費用)が発生しなかったこと等によるものであります。
d.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の特別利益にて固定資産受贈益を4,073千円、特別損失にて固定資産除却損を923千円計上しております。また、法人税等を88,715千円、非支配株主に帰属する当期純利益を2,404千円計上しております。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は206,169千円(前期比7.1%減)となり、前連結会計年度より15,807千円減少いたしました。
主な要因としましては、経常利益が36,951千円減少したことに加え、当期に固定資産受贈益が発生したこと、前期計上した投資有価証券評価損が発生しなかったこと及び法人税等や非支配株主に帰属する当期純利益が減少したこと等によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度における資金の増減額は51,693千円の増加(前年同期は34,061千円の減少)であり、前連結会計年度より85,754千円増加いたしました。主な要因としましては、税金等調整前当期純利益の減少、法人税等の支払額の増加、売上債権の減少等により営業活動によるキャッシュ・フローが36,799千円増加したこと、株式の発行による収入の増加、市場変更費用の支払額の減少、配当金の支払額の増加等により財務活動によるキャッシュ・フローが54,035千円増加したこと等によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における資金の残高は1,646,548千円(前期比51,693千円増)となり、当面事業を継続していく上で十分な流動性を確保しております。また、当社の経営戦略の1つである“次世代事業の創生”のための研究開発資金を十分に確保できているものと認識しております。
また、当社グループは、事業上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、一部資金を銀行借入等により調達しております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件や仮定の変化により経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)、(重要な会計上の見積り)及び(追加情報)」に記載しておりますが、当連結会計年度の連結財務諸表を作成するにあたって行った会計上の見積りのうち、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼすものは識別しておりません。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、研究開発に係る補助金については、従来、販売費及び一般管理費の「研究開発費」から控除する方法によっておりましたが、当連結会計年度より営業外収益の「補助金収入」として計上する方法に変更したため、当該会計方針の変更を反映した遡及修正後の数値で前年同期との比較分析を行っております。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国の経済は、新型コロナウイルスの感染拡大により国民の行動及び経済活動が制限され、生産活動の停滞、個人消費の低迷、雇用環境の悪化などを招き、厳しい状況が続きました。
一方で、他先進国においては、限定的ではあるものの経済活動の再開など、回復の兆しが見えはじめております。
このような経済環境の下、当社グループの主たる事業分野である自動車関連の組込みソフトウェアが影響を受けたものの、一部の顧客において受注回復の兆しが見えはじめております。
また、当社が優位性を発揮する CASE (Connected, Autonomous, Shared & Services, Electric)は、次世代自動車開発には必要不可欠な技術であり、需要は高止まりの状況にあります。特に、自動運転/ 先進安全シミュレータ開発や組込セキュリティサービスなどは好調に推移いたしました。
さらに、産業機械分野においても、需要が活発な半導体関連及び工作機械のセキュリティ対応などに関する受注が増加しておりますが、他の分野における減収分を吸収しきれず、売上高は前期比減収となりました。
営業利益以下の各利益においては、主に成長事業分野として位置付けているMaaS関連の先行投資プロジェクト実施によるコスト増、新規顧客開拓及び新事業創生のための営業及び研究開発活動の実施等により、それぞれ前期比減益となりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高2,198,912千円(前期比1.1%減)、営業利益276,940千円(同11.7%減)、経常利益294,139千円(同11.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益206,169千円(同7.1%減)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
なお、2020年9月1日付の組織変更に伴い、報告セグメントの名称を組込システム事業から組込サービス事業へ、機能安全開発事業からトラストシステムコンサルティング事業へそれぞれ変更しております。
a.組込サービス事業
当セグメントにおいては、自動車・産業製品向けの制御ソフトウェア、組込セキュリティなどの受託を行っております。経営成績の状況としましては、産業機械の分野において新規顧客開拓などにより受注が増加したものの、前述した経済活動の停滞により、主要事業である自動車関連の組込ソフトウェアの受注が完全には回復していないため、売上高は前期比減収となりました。また、セグメント利益についてもセキュリティコンサルティングなど高利益率案件の拡大などにより売上総利益は改善されたものの、積極的に営業及び研究開発活動を実施したため販管費が増加し前期比減益となりました。
この結果、売上高は1,191,098千円(前期比3.0%減)、セグメント利益(営業利益)は290,439千円(同7.7%減)となりました。
b.システムズエンジニアリング事業
当セグメントにおいては、自動車関連のシミュレーション及びモデルベース開発技術の提案・開発・提供とデジタルコンシューマ機器向けの基盤技術提供を行っております。経営成績の状況といたしましては、自動車関連のシミュレーション技術の提供が好調に推移し、売上高は前期比増収となりました。セグメント利益につきましては、増収による利益貢献があったものの、主に成長事業分野として位置付けているMaaS関連の先行投資プロジェクト実施によるコスト増が影響したことに加え、積極的に営業及び研究開発活動を実施したため前期比減益となりました。
この結果、売上高は793,005千円(前期比6.0%増)、セグメント利益(営業利益)は225,016千円(同9.2%減)となりました。
c.トラストシステムコンサルティング事業
当セグメントにおいては、近年の電子機器装置の安全性を担保するために必要なコンサルティング・安全性分析支援と安全性の高いソフトウェア開発を行うためのソフトウェア開発プロセス作成の支援を行っております。経営成績の状況としましては、当セグメントの事業が市場経済の悪化の影響を先行的に受けやすいことに伴い、受注に至るまでの期間の長期化や受注規模の縮小などの影響を受け、前期比減収となりました。セグメント利益につきましては、減収による影響があったものの、社内外のリソースを見直し更なるコストの削減等を図ることにより利益率を向上させ、前期比で増益となっております。
この結果、売上高は165,501千円(前期比2.3%減)、セグメント利益(営業利益)は72,141千円(同30.0%増)となりました。
d.その他
当セグメントにおいては、株式会社アトリエ、株式会社ヴィッツ沖縄が含まれております。経営成績の状況としましては、前述した経済環境の悪化等による影響を受けたものの、DX関連の受注により前期比で増収となりました。セグメント利益につきましては、保険料や旅費等の経費削減に努めたものの、一部の子会社において稼働率が悪化し利益率を落とした結果、前期比で減益となっております。
この結果、売上高は157,299千円(前期比0.7%増)、セグメント利益(営業利益)は18,229千円(同14.4%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,646,548千円(前期比51,693千円増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果獲得した資金は257,370千円(前連結会計年度は220,571千円の獲得)となりました。この主な要因は、法人税等の支払額109,079千円、仕入債務の減少額23,976千円等による資金の減少があったものの、税金等調整前当期純利益の計上297,289千円、たな卸資産の減少額31,091千円、売上債権の減少額30,575千円、退職給付に係る負債の増加額16,327千円、減価償却費の計上16,146千円等の資金の増加があったことによるものであります。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果減少した資金は219,793千円(前連結会計年度は214,714千円の支出)となりました。この主な要因は、定期預金の増加額200,000千円、保険積立金の積立による支出21,036千円等による資金の減少があったことによるものであります。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果増加した資金は14,117千円(前連結会計年度は39,918千円の支出)となりました。この主な要因は、配当金の支払額24,226千円等による資金の減少があったものの、株式の発行による収入40,040千円の資金の増加があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年9月1日 至 2021年8月31日) | 前年同期比(%) |
| 組込サービス事業 (千円) | 801,550 | 91.1 |
| システムズエンジニアリング事業 (千円) | 524,344 | 108.7 |
| トラストシステムコンサルティング事業 (千円) | 62,339 | 79.6 |
| 報告セグメント計 (千円) | 1,388,235 | 96.4 |
| その他 (千円) | 24,784 | 67.0 |
| 合計 (千円) | 1,413,019 | 95.6 |
(注)1.金額は製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年9月1日 至 2021年8月31日) | |||
| 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 組込サービス事業 (千円) | 1,204,046 | 103.3 | 101,421 | 114.6 |
| システムズエンジニアリング事業 (千円) | 756,796 | 100.2 | 141,066 | 79.6 |
| トラストシステムコンサルティング事業 (千円) | 149,326 | 90.4 | 6,820 | 29.7 |
| 報告セグメント計 (千円) | 2,110,168 | 101.1 | 249,308 | 86.3 |
| その他 (千円) | 41,956 | 50.3 | 6,650 | 47.5 |
| 合計 (千円) | 2,152,125 | 99.2 | 255,958 | 84.5 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.「トラストシステムコンサルティング事業」の受注残高に著しい変動がありました。これは、主に前連結会計年度の受注残高に比較的長期大規模の受注残があったことによる相対的減少であります。
5.「その他」の受注高及び受注残高に著しい変動がありました。これは、主に新型コロナウイルス感染症に伴う経済環境の悪化等による減少であります。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年9月1日 至 2021年8月31日) | 前年同期比(%) |
| 組込サービス事業 (千円) | 1,191,098 | 97.0 |
| システムズエンジニアリング事業 (千円) | 793,005 | 106.0 |
| トラストシステムコンサルティング事業 (千円) | 165,501 | 97.7 |
| 報告セグメント計 (千円) | 2,149,605 | 100.2 |
| その他 (千円) | 49,306 | 63.8 |
| 合計 (千円) | 2,198,912 | 98.9 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年9月1日 至 2020年8月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年9月1日 至 2021年8月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| トヨタ自動車㈱ | 424,350 | 19.1 | 521,593 | 23.7 |
| ㈱アイシン | 280,563 | 12.6 | 189,897 | 8.6 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、研究開発に係る補助金については、従来、販売費及び一般管理費の「研究開発費」から控除する方法によっておりましたが、当連結会計年度より営業外収益の「補助金収入」として計上する方法に変更したため、当該会計方針の変更を反映した遡及修正後の数値で前年同期との比較分析を行っております。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態
a.資産
当連結会計年度末における資産合計は、2,651,280千円(前期比8.7%増)となり、流動資産合計2,356,149千円(同9.0%増)、固定資産合計295,131千円(同6.3%増)となりました。
流動資産の主な内訳は、現金及び預金2,046,548千円(同14.0%増)、受取手形及び売掛金166,559千円(同15.5%減)、仕掛品103,051千円(同23.0%減)であります。
固定資産の主な内訳は、有形固定資産26,924千円(同9.7%減)、無形固定資産8,323千円(同19.0%減)、保険積立金138,417千円(同13.5%増)、繰延税金資産91,670千円(同7.5%増)であります。
b.負債
当連結会計年度末における負債合計は、527,978千円(前期比3.2%減)となり、流動負債合計290,986千円(同10.6%減)、固定負債合計236,991千円(同7.7%増)となりました。
流動負債の主な内訳は、買掛金26,578千円(同47.4%減)、未払法人税等55,064千円(同20.1%減)、未払消費税等36,881千円(同23.7%減)、賞与引当金109,343千円(同7.1%増)であります。
固定負債の主な内訳は、長期未払金91,495千円(前期末同額)、退職給付に係る負債142,828千円(前期比12.9%増)であります。
c.純資産
当連結会計年度末における純資産合計は、2,123,302千円(前期比12.1%増)となりました。主な内訳は、資本金606,925千円(同4.0%増)、資本剰余金541,414千円(同4.5%増)、利益剰余金951,760千円(同23.6%増)であります。
② 経営成績
a.売上高、売上原価及び売上総利益
当連結会計年度の売上高は2,198,912千円(前期比1.1%減)であり、前連結会計年度より23,890千円減少いたしました。主な要因としましては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済環境の悪化の影響により自動車関連の組込ソフトウェアの減収等があったものの、自動運転/先進安全シミュレータ開発、組込セキュリティサービス、半導体関連及び工作機械のセキュリティ対応などに関する受注が好調に推移し、減収分を概ね吸収できたことによるものであります。
また、売上原価は1,428,871千円(同3.3%減)、売上総利益は770,040千円(同3.3%増)となりました。これは、主にセキュリティコンサルなどの高利益率案件の拡大や社内外のリソースの見直しによるコストの削減等により売上総利益率を改善できたことによるものであります。
以上により、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な経営指標に掲げている売上総利益率は、前連結会計年度の33.5%に対して当連結会計年度は35.0%と1.5ポイント上昇しており、当社の経営戦略の1つである“収益性の向上”に向けた施策が奏功しているものと認識しております。
なお、当社が認識している経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載したとおりであります。
b.販売費及び一般管理費並びに営業利益
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は493,100千円(前期比14.1%増)であり、前連結会計年度より60,874千円増加いたしました。主な要因としましては、新規顧客開拓及び新事業創生のための営業及び研究開発活動を積極的に実施したことなどによるものであります。この結果、営業利益は276,940千円(同11.7%減)となり、前年連結会計年度より36,570千円減少いたしました。
以上により、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な経営指標に掲げている営業利益は減少しておりますが、これは、当社の経営戦略の1つである“次世代事業の創生”に向けた研究開発活動と営業活動を積極的に推進した結果であり、将来の“収益性の向上”に資するものと認識しております。
c.営業外損益及び経常利益
当連結会計年度の営業外収益は17,336千円であります。また、当連結会計年度の営業外費用は137千円であります。この結果、経常利益は294,139千円(前期比11.2%減)となり、前連結会計年度より36,951千円減少いたしました。主な要因としましては、営業利益が36,570千円減少したことに加え、前期計上した営業外収益(研究開発に係る補助金収入及び保険解約返戻金)が減少したこと及び前期計上した営業外費用(市場変更費用)が発生しなかったこと等によるものであります。
d.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の特別利益にて固定資産受贈益を4,073千円、特別損失にて固定資産除却損を923千円計上しております。また、法人税等を88,715千円、非支配株主に帰属する当期純利益を2,404千円計上しております。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は206,169千円(前期比7.1%減)となり、前連結会計年度より15,807千円減少いたしました。
主な要因としましては、経常利益が36,951千円減少したことに加え、当期に固定資産受贈益が発生したこと、前期計上した投資有価証券評価損が発生しなかったこと及び法人税等や非支配株主に帰属する当期純利益が減少したこと等によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度における資金の増減額は51,693千円の増加(前年同期は34,061千円の減少)であり、前連結会計年度より85,754千円増加いたしました。主な要因としましては、税金等調整前当期純利益の減少、法人税等の支払額の増加、売上債権の減少等により営業活動によるキャッシュ・フローが36,799千円増加したこと、株式の発行による収入の増加、市場変更費用の支払額の減少、配当金の支払額の増加等により財務活動によるキャッシュ・フローが54,035千円増加したこと等によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における資金の残高は1,646,548千円(前期比51,693千円増)となり、当面事業を継続していく上で十分な流動性を確保しております。また、当社の経営戦略の1つである“次世代事業の創生”のための研究開発資金を十分に確保できているものと認識しております。
また、当社グループは、事業上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、一部資金を銀行借入等により調達しております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件や仮定の変化により経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)、(重要な会計上の見積り)及び(追加情報)」に記載しておりますが、当連結会計年度の連結財務諸表を作成するにあたって行った会計上の見積りのうち、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼすものは識別しておりません。