有価証券報告書-第7期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
下記の文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当事業年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により個人消費や企業活動が制限され、政府による各種政策により段階的に経済的活動が回復した時期もありましたが、依然として多くの産業において厳しい経済環境が続き、先行きの不透明な状況が続いております。
一方、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境」に記載のとおり、シェアリングエコノミーの領域で「場所・空間」のサービス認知度は、引き続き高い割合を維持している状況です。
このような状況の中で、当社事業においては、継続したプロダクト改善を行いました。
①決済手段として「Amazon Pay」の導入、②加害者が特定できなくとも被害者であるホスト・ゲストが自ら保険金請求できる被害者補償型の専用保険の導入、③本人確認の機能を強化するためデジタル身分証アプリの導入などを行い、スペースシェアをより安心・安全にご利用いただける環境を整える開発を行いました。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大を背景として、新しい生活様式のもと新しい働き方が求められていることを受け、ビジネスシーンに特化した「スペースマーケット会議室」及び働くシーンに特化したプラットフォーム「スペースマーケットWORK」のリリースを行いました。さらに、これらのスペースを安心・安全にご利用いただくため、スペースシェアのプラットフォームとして、同感染症拡大防止を目的とした感染症対策ガイドラインを策定し、同感染症対策を講じております。また、一般社団法人シェアリングエコノミー協会の活動を通じて、市場全体の活性化にも取り組み、シェアリングエコノミーのカンファレンス「SHARE SUMMIT 2020」の開催などを行いました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた第2四半期会計期間の売上の減少並びに第3四半期会計期間及び第4四半期会計期間における早期需要回復とさらなる成長のためのマーケティング投資の増加等により、当事業年度における売上高は804,633千円(前事業年度比7.9%減)、営業損失は127,080千円(前事業年度は営業利益43,941千円)、経常損失は125,589千円(前事業年度は経常利益32,023千円)、当期純損失は147,028千円(前事業年度は当期純利益45,823千円)となりました。
②財政状態の状況
(流動資産)
当事業年度末における流動資産は1,308,569千円となり、前事業年度末に比べ76,727千円減少いたしました。これは主に、新型コロナウイルス感染症拡大を背景とした経済環境の悪化による決済ボリュームの減少に伴う未収入金の減少によるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産は46,289千円となり、前事業年度末に比べ12,638千円増加いたしました。これは主に、ソフトウェアを計上したことに伴う無形固定資産の増加が繰延税金資産の取崩等による投資その他の資産の減少を上回ったことによるものであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債は541,093千円となり、前事業年度末に比べ47,885千円増加いたしました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金の増加によるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債は65,350千円となり、前事業年度末に比べ19,525千円増加いたしました。これは新たに長期借入金による資金調達を実行したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は748,415千円となり、前事業年度末に比べ131,498千円減少いたしました。これは主に、当事業年度に当期純損失を計上したことによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ39,606千円減少し、当事業年度末には776,341千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動の結果使用した資金は、111,145千円(前事業年度は75,042千円の使用)となりました。これは主として税引前当期純損失125,589千円を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動の結果使用した資金は、36,959千円(前事業年度は2,472千円の使用)となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出39,317千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動の結果得られた資金は、108,498千円(前事業年度は132,144千円の収入)となりました。これは主として長期借入金による収入100,000千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(b) 受注実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(c) 販売実績
当事業年度の販売実績は次のとおりであります。なお、当社はスペースマーケット事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため、記載を省略しております。
3.当社は単一セグメントであるため、サービスごとに記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を合理的に勘案し判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社が財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下の通りであります。なお、新型コロナウイルス感染症による今後の影響等を含む仮定に関する情報は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 追加情報」に記載しております。
a.固定資産の減損
当社は、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定については将来キャッシュ・フロー等の前提条件をもとに実施しておりますが、市況の変動などにより、これらの前提条件に変更が生じた場合、減損処理が必要となり、当社の業績に影響を与える可能性があります。
b.繰延税金資産の回収可能性
当社は、将来の利益計画に基づいた課税所得を合理的に見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上することとしております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、課税所得の見積額が変動した場合、繰延税金資産の計上額が変動し、当社の業績に影響を与える可能性があります。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
売上高は前事業年度比7.9%減の804,633千円(前事業年度は873,897千円)となりました。これは新型コロナウイルス感染症拡大により、個人消費や企業活動が制限され、当社のプラットフォームの利用が減少したことに伴い、当社サービス「スペースマーケット」に係る売上高が減少したことを主要因としております。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は前事業年度比1.9%減の249,004千円(前事業年度は253,860千円)となりました。これは開発人員の増加に伴う人件費の増加をソフトウェア計上に伴う他勘定振替高が上回ったことを主要因とし、売上原価が改善しております。以上の結果、売上総利益は前事業年度比10.4%減の555,628千円(前事業年度は620,036千円)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損益)
販売費及び一般管理費は前事業年度比18.5%増の682,709千円(前事業年度は576,095千円)となりました。これは広告宣伝費の増加を主要因としております。以上の結果、営業損失は127,080千円(前事業年度は営業利益43,941千円)となりました。
(経常損益)
営業外収益は主に補助金の計上により2,013千円、営業外費用は主に支払利息の計上により522千円となりました。以上の結果、経常損失は125,589千円(前事業年度は経常利益32,023千円)となりました。
(当期純損益)
当期純利益は、繰延税金資産を取り崩したことにより、法人税等調整額の負担が発生しております。
この結果、当期純損失は147,028千円(前事業年度は当期純利益45,823千円)となりました。
③ 財政状態の分析
当事業年度における財政状態の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」をご参照ください。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
資本の財源及び資金の流動性について、当社の運転資金需要のうち主なものには、人件費、支払手数料、広告宣伝費等があります。運転資金は、主として内部資金により調達しております。当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は776,341千円であり、当社の事業を推進していく上で十分な流動性を確保していると考えておりますが、今後、営業活動から得た資金により今後更に経営基盤を強化し、成長投資としての新たな事業展開に備えるための投資を行う方針です。また、必要な資金は自己資金で賄うことを基本とし、必要に応じて追加の資金調達を実施いたします。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制の強化、優秀な人材の確保、市場のニーズにあったサービスの展開等により、当社の経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
⑥ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社はプラットフォームとしての価値を計る指標としてGMVを重視した経営を行っており、GMVをさらに因数分解し、利用スペース数、利用スペースあたりのGMV等の客観的な指標を重要な経営指標と位置付けております。当事業年度においては、「スペースマーケット」のプラットフォーム上の利用スペース数が新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けながらも年間累計で39.1千スペースに達し、2020年12月期の利用スペース数も継続して増加しました。他方で、同感染症拡大の影響を受け、ゲストの少人数利用が増加したことから、利用スペースあたりのGMVが減少し、GMVは減少しております。以上を踏まえ、GMVは前事業年度比で減少した一方、利用スペース数の目標達成状況に関して一定の評価をしておりますが、今後も株主価値向上のための経営施策を実施してまいります。
重視する指標の推移
(注)1.GMVには消費税等は含まれておりません。
2.利用スペース数、利用スペースあたりのGMVは小数第2位を切り捨てしております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当事業年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により個人消費や企業活動が制限され、政府による各種政策により段階的に経済的活動が回復した時期もありましたが、依然として多くの産業において厳しい経済環境が続き、先行きの不透明な状況が続いております。
一方、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境」に記載のとおり、シェアリングエコノミーの領域で「場所・空間」のサービス認知度は、引き続き高い割合を維持している状況です。
このような状況の中で、当社事業においては、継続したプロダクト改善を行いました。
①決済手段として「Amazon Pay」の導入、②加害者が特定できなくとも被害者であるホスト・ゲストが自ら保険金請求できる被害者補償型の専用保険の導入、③本人確認の機能を強化するためデジタル身分証アプリの導入などを行い、スペースシェアをより安心・安全にご利用いただける環境を整える開発を行いました。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大を背景として、新しい生活様式のもと新しい働き方が求められていることを受け、ビジネスシーンに特化した「スペースマーケット会議室」及び働くシーンに特化したプラットフォーム「スペースマーケットWORK」のリリースを行いました。さらに、これらのスペースを安心・安全にご利用いただくため、スペースシェアのプラットフォームとして、同感染症拡大防止を目的とした感染症対策ガイドラインを策定し、同感染症対策を講じております。また、一般社団法人シェアリングエコノミー協会の活動を通じて、市場全体の活性化にも取り組み、シェアリングエコノミーのカンファレンス「SHARE SUMMIT 2020」の開催などを行いました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた第2四半期会計期間の売上の減少並びに第3四半期会計期間及び第4四半期会計期間における早期需要回復とさらなる成長のためのマーケティング投資の増加等により、当事業年度における売上高は804,633千円(前事業年度比7.9%減)、営業損失は127,080千円(前事業年度は営業利益43,941千円)、経常損失は125,589千円(前事業年度は経常利益32,023千円)、当期純損失は147,028千円(前事業年度は当期純利益45,823千円)となりました。
②財政状態の状況
(流動資産)
当事業年度末における流動資産は1,308,569千円となり、前事業年度末に比べ76,727千円減少いたしました。これは主に、新型コロナウイルス感染症拡大を背景とした経済環境の悪化による決済ボリュームの減少に伴う未収入金の減少によるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産は46,289千円となり、前事業年度末に比べ12,638千円増加いたしました。これは主に、ソフトウェアを計上したことに伴う無形固定資産の増加が繰延税金資産の取崩等による投資その他の資産の減少を上回ったことによるものであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債は541,093千円となり、前事業年度末に比べ47,885千円増加いたしました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金の増加によるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債は65,350千円となり、前事業年度末に比べ19,525千円増加いたしました。これは新たに長期借入金による資金調達を実行したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は748,415千円となり、前事業年度末に比べ131,498千円減少いたしました。これは主に、当事業年度に当期純損失を計上したことによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ39,606千円減少し、当事業年度末には776,341千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動の結果使用した資金は、111,145千円(前事業年度は75,042千円の使用)となりました。これは主として税引前当期純損失125,589千円を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動の結果使用した資金は、36,959千円(前事業年度は2,472千円の使用)となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出39,317千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動の結果得られた資金は、108,498千円(前事業年度は132,144千円の収入)となりました。これは主として長期借入金による収入100,000千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(b) 受注実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(c) 販売実績
当事業年度の販売実績は次のとおりであります。なお、当社はスペースマーケット事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
| サービスの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| プラットフォーム | 672,700 | 92.89 |
| 法人向けソリューション・他 | 131,932 | 88.13 |
| 合計 | 804,633 | 92.07 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため、記載を省略しております。
3.当社は単一セグメントであるため、サービスごとに記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を合理的に勘案し判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社が財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下の通りであります。なお、新型コロナウイルス感染症による今後の影響等を含む仮定に関する情報は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 追加情報」に記載しております。
a.固定資産の減損
当社は、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定については将来キャッシュ・フロー等の前提条件をもとに実施しておりますが、市況の変動などにより、これらの前提条件に変更が生じた場合、減損処理が必要となり、当社の業績に影響を与える可能性があります。
b.繰延税金資産の回収可能性
当社は、将来の利益計画に基づいた課税所得を合理的に見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上することとしております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、課税所得の見積額が変動した場合、繰延税金資産の計上額が変動し、当社の業績に影響を与える可能性があります。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
売上高は前事業年度比7.9%減の804,633千円(前事業年度は873,897千円)となりました。これは新型コロナウイルス感染症拡大により、個人消費や企業活動が制限され、当社のプラットフォームの利用が減少したことに伴い、当社サービス「スペースマーケット」に係る売上高が減少したことを主要因としております。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は前事業年度比1.9%減の249,004千円(前事業年度は253,860千円)となりました。これは開発人員の増加に伴う人件費の増加をソフトウェア計上に伴う他勘定振替高が上回ったことを主要因とし、売上原価が改善しております。以上の結果、売上総利益は前事業年度比10.4%減の555,628千円(前事業年度は620,036千円)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損益)
販売費及び一般管理費は前事業年度比18.5%増の682,709千円(前事業年度は576,095千円)となりました。これは広告宣伝費の増加を主要因としております。以上の結果、営業損失は127,080千円(前事業年度は営業利益43,941千円)となりました。
(経常損益)
営業外収益は主に補助金の計上により2,013千円、営業外費用は主に支払利息の計上により522千円となりました。以上の結果、経常損失は125,589千円(前事業年度は経常利益32,023千円)となりました。
(当期純損益)
当期純利益は、繰延税金資産を取り崩したことにより、法人税等調整額の負担が発生しております。
この結果、当期純損失は147,028千円(前事業年度は当期純利益45,823千円)となりました。
③ 財政状態の分析
当事業年度における財政状態の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」をご参照ください。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
資本の財源及び資金の流動性について、当社の運転資金需要のうち主なものには、人件費、支払手数料、広告宣伝費等があります。運転資金は、主として内部資金により調達しております。当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は776,341千円であり、当社の事業を推進していく上で十分な流動性を確保していると考えておりますが、今後、営業活動から得た資金により今後更に経営基盤を強化し、成長投資としての新たな事業展開に備えるための投資を行う方針です。また、必要な資金は自己資金で賄うことを基本とし、必要に応じて追加の資金調達を実施いたします。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制の強化、優秀な人材の確保、市場のニーズにあったサービスの展開等により、当社の経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
⑥ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社はプラットフォームとしての価値を計る指標としてGMVを重視した経営を行っており、GMVをさらに因数分解し、利用スペース数、利用スペースあたりのGMV等の客観的な指標を重要な経営指標と位置付けております。当事業年度においては、「スペースマーケット」のプラットフォーム上の利用スペース数が新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けながらも年間累計で39.1千スペースに達し、2020年12月期の利用スペース数も継続して増加しました。他方で、同感染症拡大の影響を受け、ゲストの少人数利用が増加したことから、利用スペースあたりのGMVが減少し、GMVは減少しております。以上を踏まえ、GMVは前事業年度比で減少した一方、利用スペース数の目標達成状況に関して一定の評価をしておりますが、今後も株主価値向上のための経営施策を実施してまいります。
重視する指標の推移
| 期間 | GMV (単位:千円) | 利用スペース数 (単位:千スペース) | 利用スペースあたりのGMV (単位:千円) |
| 2017年12月期 | 518,042 | 8.5 | 60.7 |
| 2018年12月期 | 1,386,478 | 21.4 | 64.7 |
| 2019年12月期 | 2,441,043 | 35.2 | 69.1 |
| 2020年12月期 | 2,174,568 | 39.1 | 55.5 |
(注)1.GMVには消費税等は含まれておりません。
2.利用スペース数、利用スペースあたりのGMVは小数第2位を切り捨てしております。