訂正有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2021/04/05 10:00
【資料】
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【項目】
124項目
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
第13期事業年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(資産)
当事業年度末における総資産は前事業年度末より961,837千円減少し、2,660,006千円となりました。これは、研究開発費の支出等により現金及び預金が984,083千円、原材料及び貯蔵品が47,633千円減少し、一方で仕掛品が72,945千円増加したことが主な要因であります。
(負債)
当事業年度末における負債は前事業年度末より401千円増加し、1,969,973千円となりました。これは、買掛金が23,806千円、未払費用が12,860千円、1年内返済予定の長期借入金が160,008千円、退職給付引当金が6,707千円増加し、一方で未払金が2,930千円、長期借入金が187,587千円、長期未払金が12,636千円減少したことが主な要因であります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は前事業年度末より962,238千円減少し、690,033千円となりました。これは、当期純損失962,238千円を計上したことが要因であります。
第14期第3四半期累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日)
(資産)
当第3四半期会計期間末における流動資産は1,969,726千円となり、前事業年度末に比べ431,313千円減少いたしました。これは、原材料及び貯蔵品が94,233千円、製品が22,839千円増加した一方で、仕掛品が57,872千円、研究開発等に関する支出により現金及び預金が487,782千円減少したことが主な要因であります。
固定資産は247,964千円となり、前事業年度末に比べ11,001千円減少いたしました。これは、有形固定資産が5,506千円増加した一方で、無形固定資産が7,687千円及び投資その他の資産が8,821千円減少したことが主な要因であります。
(負債)
当第3四半期会計期間末における流動負債は292,972千円となり、前事業年度末に比べ14,530千円減少いたしました。これは、預り金が13,758千円増加した一方で、未払費用が15,361千円、買掛金が13,504千円減少したことが主な要因であります。
固定負債は1,539,243千円となり、前事業年度末に比べ123,225千円減少いたしました。これは、退職給付引当金が6,257千円増加した一方で、長期借入金が120,006千円及び長期未払金が9,477千円減少したことが要因
であります。
(純資産)
当第3四半期会計期間末における純資産は385,474千円となり、前事業年度末に比べ304,558千円減少いたしました。これは、第三者割当増資による新株式発行により、資本金及び資本剰余金がそれぞれ99,964千円増加した一方で、四半期純損失504,488千円を計上したことが主な要因であります。
② 経営成績の状況
第13期事業年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
当事業年度におけるわが国経済は、雇用情勢や個人消費については一部改善の兆しがありましたが、米中貿易摩擦により世界経済が不安定化するとともに、国内においては消費税率の引き上げに伴い消費マインドが冷え込みました。加えて新型コロナウイルス感染症による感染が世界的規模で拡大し、世界経済全体に深刻な影響を与える中、景気の先行きはより一層不透明な状況が続いております。
国内の医薬品事業につきましては、伸び続ける医療費が過大とならないよう、医療費抑制政策が推進されており、より一層厳しい環境下で推移しました。
このような環境のもと、当社は、ステボロニン®の薬事承認及び早期の上市を目指し、事業展開を行ってまいりました。
<創薬パイプラインの状況>(ⅰ) SPM-011[対象疾患:頭頸部癌]
日本国内において、製造販売承認申請を行っておりましたが、2020年3月に、切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌を効能・効果としてステボロニン®の製造販売承認を取得するに至りました。現在は、ステボロニン®の保険収載及び販売に向けた準備を進めております。
(ⅱ) SPM-011[対象疾患:再発悪性神経膠腫]
日本国内において、2015年に治験届を提出し、第Ⅱ相臨床試験を実施しております。
2017年4月には厚生労働省の「先駆け審査指定制度」の対象品目に指定され、現在は、目標症例数全例(膠芽腫を対象)のBNCT施術を完了し、安全性及び有効性評価のための経過観察等を行っております。
(ⅲ) SPM-011[対象疾患:再発高悪性度髄膜腫]
大阪医科大学附属病院において、医師主導治験として第Ⅱ相臨床試験を実施しており、本試験で使用される治験薬は当社が提供しております。
(ⅳ) SPM-011[対象疾患:悪性黒色腫及び血管肉腫]
日本国内において、2019年9月に治験届を提出し、第Ⅰ相臨床試験を実施しております。なお、本試験は株式会社CICSが開発した加速器中性子捕捉療法装置「CICS-1」を用い、国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院において実施しております。
この結果、2020年3月に、切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌を効能・効果として、ステボロニン®の製造販売承認を取得するに至りました。
しかしながら、当該薬剤の上市は翌事業年度以降となる見込みであることから、当事業年度に売上高の計上はなく、また研究開発費等の増加により営業損失は951,414千円(前事業年度営業損失861,147千円)、経常損失は959,351千円(前事業年度経常損失856,248千円)、当期純損失は962,238千円(前事業年度当期純損失859,007千円)となりました。
なお、当社は医薬品開発事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
第14期第3四半期累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日)
当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、企業及び個人の経済活動が制限され、景気が急速に悪化したものの、徐々に経済活動の再開の動きがみられました。しかしながら、その後も断続的に感染が再拡大するなど、先行きは極めて厳しく不透明な状況で推移しました。
また、当社が属する医療用医薬品業界につきましては、膨張する社会保障費を背景に、薬価引き下げなどによる薬剤費抑制の方針が示されるなど、事業環境はより一層厳しい状況になることが予想されております。
このような環境のもと、当社は2020年3月にBNCT用ホウ素薬剤「ステボロニン®点滴静注バッグ 9000 mg/300 mL」(一般名:ボロファラン(10B)、開発名:SPM-011、以下ステボロニン®)の製造販売承認を取得し、2020年5月の薬価収載を受けて、販売を開始いたしました。
<創薬パイプラインの状況>(ⅰ) SPM-011[対象疾患:再発悪性神経膠腫]
日本国内において、2015年12月に治験届を提出し、2017年4月には厚生労働省の「先駆け審査指定制度」の対象品目に指定されました。
その後、2020年7月に治験終了届を提出いたしました。独立行政法人医薬品医療機器総合機構と一部変更申請に向けた協議を行っており、追加の臨床試験の実施の可能性も視野に入れながら早期の一部変更申請に向けて準備を進めております。
(ⅱ) SPM-011[対象疾患:再発高悪性度髄膜腫]
大阪医科大学附属病院において、医師主導治験として第Ⅱ相臨床試験を実施しており、本試験で使用される治験薬は当社が提供しております。
(ⅲ) SPM-011[対象疾患:悪性黒色腫及び血管肉腫]
日本国内において、2019年9月に治験届を提出し、第Ⅰ相臨床試験を実施しております。なお、本試験は株式会社CICSが開発した加速器中性子捕捉療法装置「CICS-1」を用い、国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院において実施しております。
以上の結果、当第3四半期累計期間の売上高は155,919千円、営業損失は502,121千円、経常損失は502,350千円、四半期純損失は504,488千円となりました。
なお、当社は医薬品開発事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
③ キャッシュ・フローの状況
第13期事業年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,966,030千円(前事業年度末は1,390,202千円)となり、前事業年度末に比べ575,827千円増加いたしました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果使用した資金は913,583千円(前事業年度は771,343千円の支出)となりました。これは主に、税引前当期純損失959,351千円を計上した一方で、減価償却費を29,045千円計上、その他の資産が32,836千円減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果獲得した資金は1,557,990千円(前事業年度は14,921千円の支出)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入1,600,911千円があった一方で、有形固定資産の取得による支出25,228千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は68,579千円となりました。これは長期借入れによる収入が1,600,000千円があった一方で、長期借入金の返済による支出1,627,579千円、引出制限付預金の41,000千円の純増加によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
当社は医薬品事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を行っておりません。
第13期事業年度及び第14期第3四半期累計期間の販売実績は以下のとおりであります。
事業部門の名称第13期事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
第14期第3四半期累計期間
(自 2020年4月1日
至 2020年12月31日)
金額(千円)前年同期比(%)金額(千円)
医薬品事業155,919

(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先第13期事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
第14期第3四半期累計期間
(自 2020年4月1日
至 2020年12月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社エス・ディ・コラボ155,919100.0

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。この財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響を会計上の見積りに反映するにあっての仮定については「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
② 当事業年度及び第14期第3四半期累計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に含めて記載しております。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金は、金融機関からの借入であります。当事業年度末における現金及び現金同等物は1,966,030千円であり、充分な流動性を確保しております。当社は、研究開発投資が資金需要の大部分を占めており、今後も継続して研究開発投資を実施する方針であります。必要な資金につきましては、自己資金のほか、金融機関からの借入によるデットファイナンス及びエクイティファイナンス等により、資金調達を行う方針であります。
④ 経営戦略の現状と見通し
当社の経営上の目標は、BNCTの認知度の向上と上市後の安定的な収益の獲得及びそれに伴う事業基盤の確立であります。そこでBNCTの実施症例数の伸長に基づく月次売上高(ステボロニン®の受注数量)を上記目標の達成状況を判断するための主要な経営指標としております。
2020年5月にステボロニン®の販売を開始したことに伴い、第14期第3四半期累計期間において把握しております月次売上高の現状は以下のとおりとなっております。
(単位:千円)
5月6月7月8月9月10月11月12月累計
売上高107,7961,92438,4987,699155,919

今後もBNCTの認知度の向上と上市後の安定的な収益獲得が実現できるよう経営資源を重点的に配分してまいります。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」をご参照下さい。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針
経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。

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