有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2021/05/20 15:00
【資料】
PDFをみる
【項目】
135項目
文中の将来に関する事項の記載については、本書提出日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大が当社に与える影響につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク 8.自然災害・事故・感染症の発生等について」や「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項 (追加情報)」にも記載のとおり、今後、当社の経営戦略に影響を及ぼす事項の発生に留意し、引き続き経営成績等について注視してまいります。
①財政状態の状況
第63期事業年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(資産)
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ110,022千円減少し、6,631,021千円となりました。流動資産は、前事業年度末に比べ127,988千円減少し、3,336,104千円となりました。主な要因は、現金及び預金の減少33,055千円、受取手形の減少102,501千円であります。固定資産は、前事業年度末と比べ17,966千円増加し、3,294,917千円となりました。主な要因は、機械及び装置(純額)の増加35,064千円、工具、器具及び備品(純額)の増加32,040千円等によるものであります。
(負債)
当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ1,083,669千円増加し、4,964,557千円となりました。流動負債は、前事業年度末に比べ391,046千円増加し、3,503,045千円となりました。主な要因は、短期借入金の増加341,668千円、1年内返済予定の長期借入金の増加127,338千円であります。固定負債は、前事業年度末に比べ692,623千円増加し、1,461,512千円となりました。主な要因は、甲種種類株式の取得のため1,700,000千円の借入を実行したことによる長期借入金の増加756,126千円であります。
(純資産)
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ1,193,691千円減少し、1,666,464千円となりました。主な要因は、繰越利益剰余金の減少1,336,157千円であります。繰越利益剰余金の減少は、2019年4月1日に実施した甲種種類株式の消却1,742,302千円によるものであります。
この結果、自己資本比率は25.1%(前事業年度末は42.4%)となりました。
第64期第3四半期累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日)
(資産)
当第3四半期会計期間末の流動資産は3,932,781千円となり、前事業年度末に比べ596,677千円増加いたしました。これは主に現金及び預金の増加216,927千円、受取手形の増加477,247千円、前払費用の増加91,030千円等によるものであります。また、固定資産は3,265,228千円となり、前事業年度末に比べ29,689千円減少いたしました。これは主に機械及び装置(純額)の減少36,862千円、建設仮勘定の減少7,563千円等によるものであります。
この結果、総資産は7,198,009千円となり、前事業年度末に比べ566,987千円増加いたしました。
(負債)
当第3四半期会計期間末の流動負債は3,943,482千円となり、前事業年度末に比べ440,437千円増加いたしました。これは主に短期借入金の増加736,668千円等、によるものであります。また、固定負債は1,258,389千円となり、前事業年度末に比べ203,122千円減少いたしました。これは主に長期借入金の減少196,624千円等によるものであります。
この結果、負債合計は5,201,872千円となり、前事業年度末に比べ237,314千円増加いたしました。
(純資産)
当第3四半期会計期間末の純資産合計は1,996,137千円となり、前事業年度末に比べ329,673千円増加いたしました。これは主に利益剰余金の増加320,388千円、その他有価証券評価差額金の増加9,284千円等によるものであります。
この結果、自己資本比率は27.7%(前事業年度末は25.1%)となりました。
②経営成績の状況
第63期事業年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
当事業年度における我が国経済は、雇用情勢や所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調となりましたが、米中貿易摩擦の影響等による海外情勢の不確実性や、新型コロナウイルス感染拡大による経済活動の停滞等により先行きが非常に不透明でありました。
家具・インテリア業界におきましても、消費税増税による駆け込み需要の反動や個人消費の落ち込み、販路の多様化による販売店の競争激化に加え、物流業界の人員不足によるコストの上昇等により、経営環境は引き続き厳しい状況となりました。
「家具販売店向け」では、「Serta(サータ)」ブランディング戦略として、デジタル広告から店舗検索を促し来店店舗の精度向上を図る等のマーケティング施策を展開したことによって、売上高は7,121,323千円(前年比3.7%増)となりました。「商業施設向け」では、訪日外国人客の増加を背景とするホテル業界の活況があり、業績は順調に推移いたしましたが、前年度には及ばず、売上高は1,804,018千円(前年比19.0%減)となりました。「ショップ/ショールーム」では、リーン・ロゼ新宿店を新規開設したことが伸長に寄与して、売上高は665,544千円(前年比7.5%増)となりました。「ハウスメーカー向け」は、前年並みの推移となり、売上高は315,357千円(前年比0.5%減)となりました。なお、「その他」は、128,508千円(前年比25.4%減)となりました。
当事業年度の売上高は10,034,752千円(前年比 1.7%減)、営業利益は484,990千円(前年比 6.8%減)、経常利益は469,275千円(前年比 6.8%減)となったものの当事業年度中の増資により外形標準課税の適用となり、当期純利益は331,555千円(前年比 16.3%増)となりました。
なお、当社はホームファニシング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
第64期第3四半期累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日)
当第3四半期累計期間における我が国経済は、世界的に広がる新型コロナウイルス感染症のため、企業収益や個人消費は減少し、雇用・所得環境が悪化する等、厳しい経済環境となりました。4月には緊急事態宣言が発出され経済活動の停滞を伴いつつ感染拡大を抑制、5月には緊急事態宣言の解除によって経済活動の再開に軸足を移す展開となりましたが、感染収束は見通せず、社会経済活動への影響の長期化が懸念される状況となっています。
家具・インテリア業界におきましては、4月、5月において、外出自粛と店舗休業等により、販売機会の損失を招きました。例年家具販売店等により開催される催事も中止を余儀なくされました。一方、テレワークや外出自粛に伴う家具需要が伸長する状況も見られました。6月以降は比較的堅調に推移しておりますが、地域家具専門店の店舗統廃合や業態を越えたM&Aの動きはコロナ禍で加速しており、さらに厳しい環境になることが予想されます。このような状況の中、当社は事業環境の変化に対応すべく、即効性のある対策として全拠点におけるコスト削減を推進するとともに、各販売チャネルでは、以下の施策を遂行しました。
「家具販売店向け」では、当社の主力商品である「Serta(サータ)」ブランドの認知度を高めるため、マーケティング施策を引き続き積極的に展開しました。5月と11月に定例で開催する新作発表会は、5月は中止を余儀なくされましたが、11月は感染防止対策に万全を期して開催いたしました。4月、5月における機会損失がありましたが、ペントアップディマンド(繰り越し需要)と「巣ごもり需要」の獲得によって、単月では前年を上回る実績を上げている月もあります。
「商業施設向け」では、前年度までは活況を呈していたホテル業界の状況がインバウンドの大幅な減少の影響により、厳しい展開となっております。当社では、コロナ禍で来店が難しいお客様への対応として、訪問営業に加えてリモート営業を行いました。
「ショップ/ショールーム」は、リーン・ロゼショップではリモート接客を開始し、当社ホームページでは広島ショールームを仮想現実(VR)で体感できるバーチャルショールームを開設しました。
「ハウスメーカー向け」では、ハウスメーカー主催の販売会がコロナ禍で中止されたことによる販売機会の減少が大きく影響していますが、10月以降は回復基調にあります。なお、「その他」は、前事業年度と比べて同程度の売上高で推移となりました。
以上の結果、当第3四半期累計期間の売上高は6,538,722千円、営業利益は472,187千円、経常利益は468,006千円、四半期純利益は320,388千円となりました。
なお、当社はホームファニシング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
③キャッシュ・フローの状況
第63期事業年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
当事業年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ33,059千円減少し、425,823千円となりました。当事業年度の各キャッシュ・フローとそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、518,830千円(前事業年度は662,337千円の獲得)となりました。この主な増加要因は、税引前当期純利益445,442千円、減価償却費226,030千円、売上債権の減少額104,973千円であります。一方で、主な減少要因は法人税等の支払額287,671千円、たな卸資産の増加額33,355千円及び退職給付引当金の減少額23,887千円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、252,273千円(前事業年度は34,502千円の使用)となりました。主な要因は、自動枠曲げ機等の生産設備、リーン・ロゼ新宿内装・設備工事等の販売設備のための有形固定資産の取得による支出239,222千円、ERPシステム等の取得による無形固定資産の取得による支出27,533千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、299,616千円(前事業年度は802,644千円の使用)となりました。長期借入金の返済による支出816,535千円があったものの、短期借入金による341,668千円の収入、2020年1月に実施した第三者割当増資資金225,510千円の収入などにより、対前事業年度比での支出額が減少しております。
④生産、受注及び販売の実績
a-1.生産実績
第63期事業年度及び第64期第3四半期累計期間における生産実績を商品分類別に示すと、次のとおり
であります。
商品分類の名称第63期事業年度(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
第64期第3四半期累計期間(自 2020年4月1日
至 2020年12月31日)
金額(千円)前年同期比(%)金額(千円)
マットレス1,744,958105.01,137,279
ベッドフレーム411,726103.7214,065
ソファ310,15697.1224,073
寝装品160,625108.1113,249
その他202,566108.0148,762
合計2,830,033104.31,837,431

(注)1.金額は製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
a-2.仕入実績
第63期事業年度及び第64期第3四半期累計期間における仕入実績を商品分類別に示すと、次のとおり
であります。
商品分類の名称第63期事業年度(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
第64期第3四半期累計期間(自 2020年4月1日
至 2020年12月31日)
金額(千円)前年同期比(%)金額(千円)
マットレス190,64494.568,260
ベッドフレーム1,376,982101.7958,056
ソファ51,21242.518,835
寝装品182,47896.9122,167
その他158,01028.3127,080
合計1,959,32980.91,294,400

(注)1.金額は仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
第63期事業年度及び第64期第3四半期累計期間における受注実績を商品分類別に示すと、次のとおり
であります。
商品分類の名称第63期事業年度(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
第64期第3四半期累計期間(自 2020年4月1日
至 2020年12月31日)
受注高
(千円)
前年同期比
(%)
受注残高
(千円)
前年同期比
(%)
受注高
(千円)
受注残高
(千円)
マットレス5,118,515107.5453,39499.63,029,392303,668
ベッドフレーム2,934,30098.9243,07598.82,016,638203,389
ソファ882,95784.2117,89299.6642,84498,851
寝装品563,76898.640,30198.4400,48340,537
その他749,36850.573,84296.7554,121142,758
合計10,248,91094.6928,50799.16,643,481789,206

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c-1.販売実績(商品分類別)
第63期事業年度及び第64期第3四半期累計期間における販売実績を商品分類別に示すと、次のとおり
であります。
商品分類の名称第63期事業年度(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
第64期第3四半期累計期間(自 2020年4月1日
至 2020年12月31日)
金額(千円)前年同期比(%)金額(千円)
マットレス4,916,037108.13,004,715
ベッドフレーム2,933,946101.82,019,244
ソファ965,78092.6655,480
寝装品561,021101.2395,682
その他657,96655.8463,600
合計10,034,75298.36,538,722

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。
c-2.販売実績(販売経路別)
第63期事業年度及び第64期第3四半期累計期間における販売実績を販売経路別に示すと、次のとおり
であります。
販売経路の名称第63期事業年度(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
第64期第3四半期累計期間(自 2020年4月1日
至 2020年12月31日)
金額(千円)前年同期比(%)金額(千円)
家具販売店向け7,121,323103.75,170,691
商業施設向け1,804,01881.0613,760
ショップ/ショールーム665,544107.5481,439
ハウスメーカー向け315,35799.5164,281
その他128,50874.6108,549
合計10,034,75298.36,538,722

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3経営者による財政
状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。
第63期事業年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(売上高)
当事業年度の売上高は、前事業年度に比べ169,834千円減少し、10,034,752千円(前年同期比1.7%減)となりました。販売経路別では、「家具販売店向け」は7,121,323千円(前年同期比3.7%増)、「商業施設向け」は1,804,018千円(前年同期比19.0%減)、「ショップ/ショールーム」は665,544千円(前年同期比7.5%増)、「ハウスメーカー向け」は315,357千円(前年同期比0.5%減)、「その他」は128,508千円(前年同期比25.4%減)となりました。
「家具販売店向け」は、主要取引先である家具販売店の統廃合が進むという厳しい市場環境の中「Serta(サータ)」ブランディング戦略としてマーケティング施策を展開することによって、店舗検索から店舗来店の精度向上のためにインターネット内でのWeb検索エンジンの最適化などを実施しました。
「商業施設向け」は、前事業年度までは東京オリンピック開催に向けたホテル業界の活況により、伸長著しい展開になっていたこと、新型コロナウイルス感染症の影響が出始めていたこともあり、前年には及ばない結果となり、減収の要因になっております。
「ショップ/ショールーム」は、リーン・ロゼ新宿店の新規開設が売上高増に寄与しております。
「ハウスメーカー向け」は前年には及ばないものの堅調に推移いたしました。なお、「その他」の減少の主な要因は、企画商品の販売が振るわなかったことであります。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度の売上原価は、前事業年度に比べ395,688千円減少し、4,773,971千円(前年同期比7.7%減)となりました。これは主に、「商業施設向け」の売上高の減少に伴うものであります。当事業年度の売上総利益は、前事業年度に比べ225,854千円増加し、5,260,781千円(前年同期比4.5%増)となりました。
売上総利益率は、52.4%となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ261,198千円増加し、4,775,790千円(前年同期比5.8%増)となりました。これは主に、広告宣伝費の増加224,390千円、荷造搬入費・営業運賃・移管運賃の増加141,305千円等によるものであります。
以上の結果、営業利益は前事業年度に比べ35,343千円減少し、484,990千円(前年同期比6.8%減)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当事業年度の営業外収益は、前事業年度に比べ18,184千円減少し、15,812千円(前年同期比53.5%減)となりました。これは主に、受取配当金の減少5,076千円によるものであります。また、営業外費用は、前事業年度に比べ19,389千円減少し、31,528千円(前年同期比38.1%減)となりました。これは主に、支払手数料の減少18,300千円によるものであります。
以上の結果、経常利益は前事業年度に比べ34,138千円減少し、469,275千円(前年同期比6.8%減)となりました。
(特別損益、当期純利益)
当事業年度の特別損失は、前事業年度に比べ10,400千円減少し、23,833千円の損失(前年同期比30.4%減)となりました。主な要因は、投資有価証券評価損15,330千円、固定資産除却損7,298千円等によるものであります。
以上の結果、当期純利益は前事業年度に比べ、46,353千円増加し、331,555千円(前年同期比16.3%増)となりました。
第64期第3四半期累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日)
(売上高)
当社の当第3四半期累計期間における売上高は、6,538,722千円となりました。「家具販売店向け」では、4月、5月における家具販売店の休業による機会損失がありましたが、「Serta(サータ)」ブランドの認知度向上とデジタル広告から店舗検索を促し、来店店舗の精度向上を図る等のマーケティング施策を引き続き積極的に展開することによって、ペントアップディマンド(繰り越し需要)と「巣ごもり需要」を獲得し、単月では前年を上回る実績を上げている月もあります。
「商業施設向け」では、ホテル業界の状況がインバウンドの大幅な減少により影響を受けました。当社ではリモート営業等の施策を導入いたしましたが厳しい展開となっております。
「ショップ/ショールーム」では、「家具販売店向け」と同様の傾向にあり、4月、5月の機会損失がありつつも、単月では前年を上回る実績の月を上げている月もあります。
「ハウスメーカー向け」では、コロナ禍においてハウスメーカー主催の販売会が中止されたことによる影響が大きく、厳しい展開となっております。
(売上原価、売上総利益)
当第3四半期累計期間の売上原価は、3,102,859千円となり、売上総利益は3,435,862千円となりました。
前事業年度から継続して、売上原価の低減・費用削減に取り組むことにより、売上総利益率は、52.5%となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当第3四半期累計期間の販売費及び一般管理費は、2,963,674千円となりました。
コロナ禍での市場環境の悪化に対して、全拠点において経費削減に取り組んだ結果、営業利益は、472,187千円となりました。
(営業外損益、経常利益)
当第3四半期累計期間の営業外収益は、9,308千円となりました。これは主に、受取配当金2,813千円、その他6,470千円を計上したことによるものです。また、営業外費用は、13,489千円となりました。これは主に、支払利息の12,268千円を計上したことによるものです。
以上の結果、経常利益は、468,006千円となりました。
(特別損益、四半期純利益)
当第3四半期累計期間の特別損失は、1,886千円となりました。これは主に、投資有価証券評価損1,757千円を計上したことによるものです。
以上の結果、四半期純利益は、320,388千円となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
(有利子負債)
年度別要支払額(千円)
契約債務合計1年以内1年超3年以内3年超5年以内5年超
短期借入金688,332688,332---
長期借入金1,650,497603,873706,624340,000-
リース債務16,1785,0517,3293,797-

上記の表において、貸借対照表の1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
(財政政策)
当社の運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための材料等の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社は、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、生産設備などの設備資金は長期借入金で調達しております。
なお、当事業年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は2,355,007千円となっております。また当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は425,823千円となっております。
(経営成績に重要な影響を与える要因)
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)
当社は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 3.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、売上高及び売上総利益率を重要な経営指標として位置づけております。
第63期事業年度の売上高は、は10,034,752千円(前年同期比1.7%減)となりました。その主な減少要因は、東京オリンピック開催に向けたホテル業界の旺盛な需要を背景に、前事業年度までは伸長著しかった「商業施設向け」の売上高が、新型コロナウイルス感染症の影響が出始めたことから前事業年度には及ばず、1,804,018千円(前年同期比19.0%減)になったことによるものであります。
第63期事業年度の売上総利益率は、52.4%(前年同期比3.1ポイント増)となりました。
その主な増加要因は、前事業年度に比べ利益率の高い商品の売上高構成が高まったことから「家具販売店向け」及び「商業施設向け」の売上総利益率がそれぞれ増加したこと、また、前事業年度において実施した不良在庫や滞留在庫の処分が当事業年度では減少したことによるものであります。
今後も引き続き、販路拡大による売上高の増加、売上原価の低減、費用削減に取り組むことによる、売上総利益率の上昇を目指してまいります。
第62期事業年度及び第63期事業年度並びに第64期第3四半期累計期間の経営指標は、次のとおりであります。
第62期事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
第63期事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
第64期第3四半期累計期間
(自 2020年4月1日
至 2020年12月31日)
金額(千円)金額(千円)前年同期比
(%)
金額(千円)
売上高10,204,58710,034,75298.36,538,722
売上総利益5,034,9275,260,781104.53,435,862
売上総利益率49.3%52.4%-52.5%

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して作成しています。この財務諸表の作成にあたって、繰延税金資産及び繰延税金負債の見積りは、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しておりますが、その判断において、新型コロナウイルス感染症の拡大といった外部環境は、経済や生活行動等に広範な影響を与える事象であり、1年程度その影響が続くものと仮定をおいて算定しております。
当該見積及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌事業年度の財務諸表において認識する計上額に重要な影響を与える可能性があります。