有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2021/05/27 15:00
【資料】
PDFをみる
【項目】
138項目
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
第14期事業年度(自 2019年10月1日 至 2020年9月30日)
当事業年度における我が国経済は、企業収益や雇用環境の改善を背景に緩やかな回復基調で推移しておりましたが、米中の貿易摩擦の激化による世界経済及び金融市場への影響や相次ぐ自然災害による国内経済への影響に加え、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により急激に悪化し厳しい状況となりました。
当社の当事業年度の事業環境としましては、情報通信サービス市場においては、デジタル化シフトが続いており、業務の自動化や効率化につながるソフトウェアへの需要は高水準を維持しております。当社が手掛けるSaaS型クラウドサービスは、システムの拡張性が高く、また導入までの期間やコストなどのハードルが低いため、企業規模や業種を問わず投資意欲が高く、市場成長をけん引しております。
このような経営環境の中で、当社は先進的なテクノロジー活用によるビッグデータを可視化する技術を武器に様々な領域でサービスを展開し売上を拡大しております。特に、人事情報を見える化するタレントマネジメント分野を中心に、営業、コンサルタント及び開発エンジニア等の人員強化を行っているほか、積極的な宣伝広告に取り組むなど、成長投資を実施しております。
新型コロナウイルスの感染拡大による事業活動への影響につきましては、一部業種において解約や、展示会などのイベント縮小などがありましたが、Webでの集客やセミナー、オンラインでのサポート充実などに活動をシフトしており、当社の事業運営体制には大きな変更はなく、事業活動、業績及び会計上の見積り等への重大な影響は発生していないと考えております。
以上の取り組みの結果、当事業年度における売上高は4,726,527千円(前事業年度比37.4%増)となり、前事業年度の高成長を継続しております。また将来を見据えた、より大きな市場獲得のために積極的な成長投資を継続しており、営業利益は1,430,573千円(前事業年度比44.4%増)、経常利益は1,445,235千円(前事業年度比45.1%増)、当期純利益は1,026,386千円(前事業年度比60.8%増)となっております。なお当事業年度における売上高に占める月額課金額の合計額の割合(リカーリング比率)は84.7%となっております。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
a.見える化エンジン事業
見える化エンジン事業では、コールセンターやマーケティング部門に集まる顧客の声に加え、近年拡大しているソーシャルメディア上での口コミを分析できるツールを提供しております。顧客の声をマーケティングに活かす取り組みが着実に浸透してきていることから、「顧客体験フィードバック」を実現する当社サービスへの引き合いも堅調に推移しております。ツール単体としての提供だけでなく、分析ノウハウや分析結果の活用方法などのコンサルティングを行いつつ、顧客内の幅広い部門での活用を促す取り組みを強化しており、受注案件の大型化が進んでおります。足元では、ソーシャルメディアでの消費者ニーズの把握やコールセンターやコンタクトセンターなどで社内のナレッジ蓄積やデータ分析、業務効率化を目的としたサービス導入が好調に推移しております。
以上の結果、当事業年度におけるセグメント売上高は1,628,811千円(前事業年度比1.6%増)、セグメント利益は1,002,599千円(前事業年度比4.2%増)となりました。
b.カスタマーリングス事業
カスタマーリングス事業では、導入企業が顧客属性、購入履歴、メール配信への反応などにより、最適なキャンペーンを実施できる統合ツールを提供しております。電子商取引市場の拡大により、顧客とのデジタル接点から収集したデータを次のマーケティング施策に活かす取り組みが広がっており、当社サービスへの引き合いも堅調に推移しております。当社サービスでは「実感型デジタルマーケティング」のコンセプトのもと、導入企業でのオンライン施策が顧客行動に与える影響を見える化でき、次の施策決定の際に直接活用できるツールとしての機能を強化し、差別化を図っております。足元では、新規顧客獲得が想定通り進捗していることに加え、既存顧客の利用拡大によるプランアップなどが収益拡大に寄与しております。
以上の結果、当事業年度におけるセグメント売上高は1,218,946千円(前事業年度比14.1%増)、セグメント利益は433,209千円(前事業年度比11.8%増)となりました。
c.タレントパレット事業
タレントパレット事業では、企業内に散在している社員スキル、適性検査結果、職務経歴、人事評価、従業員アンケート、採用情報などの人事情報を集約して分析・見える化ができるプラットフォームを提供しております。働き方改革や労働人口減を背景に人材活用プロセス(採用、教育、配置、評価)の質的向上や効率化を目指した人事系ソフトウェアの市場は急拡大しております。当社では、顧客基盤の拡大に向けて、先行的に積極的なマーケティング投資を実施しており、導入社数は急速に増加しております。
人材情報をデータで見える化し、分析的視点での人事戦略を実現する「科学的人事」のコンセプトのもと、継続的にサービスの機能強化を図っているほか、導入企業へのコンサルティングを通じて蓄積された分析ノウハウや活用方法などをサービス強化に結び付けております。足元では「採用管理機能」「後継者育成機能」「組織診断機能」などのサービス強化を図るほか、Webセミナーの積極開催などの施策により引き合いが増加しております。
以上の結果、当事業年度におけるセグメント売上高は1,878,769千円(前事業年度比144.4%増)、セグメント利益は563,920千円(前事業年度比1,406.0%増)となりました。
第15期第2四半期累計期間(自 2020年10月1日 至 2021年3月31日)
当第2四半期累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて経済活動全般において停滞が見られましたが、企業のデジタル化シフトによる働き方の見直しや業務の自動化・効率化などへの取り組みが続いており、それらを支援するソフトウェアについては高い需要が維持されております。特に当社が手掛けるSaaS型クラウドサービスはシステムの拡張性が高く、また導入までの期間やコストなどのハードルが低いことから、企業規模や業種を問わず投資意欲が高く、市場成長をけん引しております。
当社では、2008年5月に見える化エンジンのサービスを開始した後に、2011年7月にカスタマーリングス、2016年9月にはタレントパレットと数年間隔で新しいソリューションをスタートさせております。いずれも継続収益が大部分を占めるSaaS型サービスであることから、それぞれの事業の売上を拡大することで成長を継続しております。全ての事業は黒字化しており、各事業の利益が積み重なることで、全社ベースでの利益は拡大を続けております。
新規顧客を獲得するための活動としては、マス広告やWeb広告等によるオンラインマーケティング、展示会等へのイベントへの参加により、当社サービスに関心をもつ顧客を集客し、サービス説明やデモを実施しながら受注を獲得してまいりました。コロナ禍の環境において、一部の業種での解約や、展示会などのイベント縮小など影響はあったものの、営業活動をWebセミナーなどに切り替え、またオンラインでのサポート充実を図るなど活動をシフトした結果、事業上の影響は軽微であります。
以上の取り組みの結果、当第2四半期累計期間における売上高は2,880,834千円となり、前年の高成長を継続しております。また将来の大きな市場獲得を見据えてマーケティング投資などの積極的な成長投資を継続した結果、営業利益は1,043,570千円、経常利益は1,050,688千円、四半期純利益は688,206千円となっております。なお当第2四半期累計期間における売上高に占める月額課金額の合計額の割合(リカーリング比率)は85.2%となっております。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

a.見える化エンジン事業
見える化エンジン事業は、コールセンターやマーケティング部門に集まる顧客の声に加え、近年拡大してきたソーシャルメディア上での口コミを分析できるツールを提供しております。当事業では「顧客体験フィードバック」のコンセプトのもと、企業が顧客に提供したい顧客体験と、顧客の感じ方のギャップを分析する仕組みを提供しており、企業の商品・サービスの改善に対するソリューションとして事業展開を図っております。顧客の声をマーケティングに活かす取り組みは着実に浸透してきていることから、当サービスへの引き合いも堅調に推移しております。ツール単体としての提供だけでなく、分析ノウハウや分析結果の活用方法などをコンサルティングとして提供しつつ、顧客内の幅広い部門での活用を促す取り組みを強化しており、受注案件の大型化が進んでおります。足元では、ソーシャルメディアでの消費者ニーズの把握やコールセンターやコンタクトセンターなどで社内のナレッジ蓄積、データ分析、業務効率化等を目的としたサービス導入が好調に推移しております。
以上の結果、当第2四半期累計期間におけるセグメント売上高は821,142千円、セグメント利益は506,784千円となりました。
b.カスタマーリングス事業
カスタマーリングス事業は、企業が顧客属性、購入履歴、メール配信への反応などの情報に基づき、最適なキャンペーンを実施できる統合ツールを提供しております。当事業では「実感型デジタルマーケティング」のコンセプトのもと、データの効率的な活用にとどまらず、オンライン施策が顧客行動に与える影響を見える化し、次の施策決定の際に分析結果を直接活用できるソリューションとして事業展開を図っております。電子商取引市場の拡大により、顧客とのデジタル接点から収集した情報を次のマーケティング施策に活かす取り組みが広がっており、当サービスへの引き合いも堅調に推移しております。足元では、新規顧客獲得が想定通り進捗していることに加え、既存顧客の利用度拡大によるプランアップなどが収益拡大に寄与しております。
以上の結果、当第2四半期累計期間におけるセグメント売上高は654,497千円、セグメント利益は188,075千円となりました。
c.タレントパレット事業
タレントパレット事業は、企業内に散在している社員スキル、適性検査結果、職務経歴、人事評価、従業員アンケート、採用情報などの人材情報を集約して分析・見える化ができるプラットフォームを提供しております。働き方改革や労働人口減を背景とした人材活用プロセス(採用、教育、配置、評価)の質的向上や効率化を目指した人事系ソフトウェアの市場は急拡大しております。当社では、顧客基盤の拡大に向けて、先行的に積極的なマーケティング投資を実施しており、導入社数は急速に増加しております。当事業では、人材情報をデータで見える化し、分析的視点での人事戦略を実現する「科学的人事」のコンセプトのもと、継続的にサービスの機能強化を図っており、導入企業へのコンサルティングを通じて蓄積された分析ノウハウや活用方法などをサービス強化に結び付けております。足元では「採用管理機能」「後継者育成機能」「組織診断機能」などのサービス強化を図るほか、Webセミナーの積極開催などの施策により引き合いが増加しております。
以上の結果、当第2四半期累計期間におけるセグメント売上高は1,405,194千円、セグメント利益は708,866千円となりました。
② 財政状態の状況
第14期事業年度(自 2019年10月1日 至 2020年9月30日)
(資産)
当事業年度末における流動資産は3,897,196千円となり、前事業年度末に比べ1,202,987千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が1,037,826千円、売掛金が173,061千円増加したことによるものであります。
固定資産は576,495千円となり、前事業年度末に比べ147,997千円減少いたしました。これは主に投資有価証券が201,251千円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は4,473,692千円となり、前事業年度末に比べ1,054,989千円増加しました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は897,044千円となり前事業年度末に比べ154,436千円増加しました。これは主に賞与引当金が27,234千円、未払消費税等が100,314千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は3,576,648千円となり、前事業年度末に比べ900,553千円増加いたしました。これは主に利益剰余金が896,386千円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は79.7%(前事業年度末は78.1%)となりました。
第15期第2四半期累計期間(自 2020年10月1日 至 2021年3月31日)
(資産)
当第2四半期会計期間末における流動資産は4,441,876千円となり、前事業年度末に比べ544,679千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が339,416千円、売掛金が81,182千円増加したことによるものであります。
固定資産は618,070千円となり、前事業年度末に比べ41,574千円増加いたしました。これは主に有形固定資産が38,276千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は5,059,947千円となり、前事業年度末に比べ586,254千円増加しました。
(負債)
当第2四半期会計期間末における流動負債は1,000,091千円となり前事業年度末に比べ103,047千円増加しました。これは主に未払法人税等が113,741千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当第2四半期会計期間末における純資産合計は4,059,855千円となり、前事業年度末に比べ483,206千円増加いたしました。これは主に利益剰余金が483,206千円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は80.0%(前事業年度末は79.7%)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
第14期事業年度(自 2019年10月1日 至 2020年9月30日)
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は3,251,129千円と前事業年度末と比べ1,037,826千円の増加となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,017,960千円(前事業年度は737,372千円の獲得)となりました。これは主に、税引前当期純利益1,445,235千円があったものの、売上増加に伴う売上債権の増加額171,042千円、法人税等の支払額439,207千円等による資金の減少があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は143,001千円(前事業年度は119,860千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出25,221千円があったものの、投資有価証券の売却による収入203,165千円の増加があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は123,135千円(前事業年度は4,431千円の獲得)となりました。これは主に、配当金の支払額130,000千円によるものであります。
第15期第2四半期累計期間(自 2020年10月1日 至 2021年3月31日)
当第2四半期会計期間末における資金は、3,590,545千円と前事業年度末と比べ339,416千円の増加となりました。当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は591,820千円となりました。これは主に、税引前四半期純利益の計上1,050,688千円、前受収益の増加額27,151千円があったものの、前払費用の増加額126,892千円、売上増加に伴う売上債権の増加額73,160千円、法人税等の支払額255,944千円等による資金の減少があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は47,404千円となりました。これは有形固定資産の取得による支出47,404千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は205,000千円となりました。これは配当金の支払額205,000千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は、生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
b.受注実績
当社は、受注から役務提供の開始までの期間が短いため、受注実績に関する記載は省略しております。
c.販売実績
第14期事業年度及び第15期第2四半期累計期間の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称第14期事業年度
(自 2019年10月1日
至 2020年9月30日)
前年同期比(%)第15期第2四半期
累計期間
(自 2020年10月1日
至 2021年3月31日)
見える化エンジン事業(千円)1,628,811101.6821,142
カスタマーリングス事業(千円)1,218,946114.1654,497
タレントパレット事業(千円)1,878,769244.41,405,194
合計(千円)4,726,527137.42,880,834

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成に当たり、決算日における財政状態及び会計期間における経営成績に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、この見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・結果内容
第14期事業年度(自 2019年10月1日 至 2020年9月30日)
(売上高)
当事業年度の売上高は、4,726,527千円(前年同期比37.4%増)となりました。セグメント別の売上高については下記のとおりとなっております。
見える化エンジン事業:コールセンターやマーケティング部門に集まる顧客の声に加え、近年拡大しているソーシャルメディア上での口コミを分析できるツールを提供しております。顧客の声をマーケティングに活かす取り組みが着実に浸透してきていることから、コンサルティングを行いつつ、顧客内の幅広い部門での活用を促す取り組みを強化しており、契約単価の上昇が売上拡大に結び付いており、当事業年度におけるセグメント売上高は1,628,811千円(前年同期比1.6%増)となっております。
カスタマーリングス事業:導入企業が顧客属性、購入履歴、メール配信への反応などにより、最適なキャンペーンを実施できる統合ツールを提供しております。顧客とのデジタル接点から収集したデータを次のマーケティング施策に活かす取り組みが広がっており、顧客数の増加と既存顧客の利用度拡大による契約単価上昇が売上拡大に結び付いており、当事業年度におけるセグメント売上高は1,218,946千円(前年同期比14.1%増)となっております。
タレントパレット事業:企業内に散在している社員スキル、適性検査結果、職務経歴、人事評価、従業員アンケート、採用情報などの人事情報を集約して分析・見える化ができるプラットフォームを提供しております。積極的なマーケティング投資により導入社数が急速に増加しているほか、導入企業の大型化に伴い契約単価も上昇していることが売上拡大に結び付いており、当事業年度におけるセグメント売上高は1,878,769千円(前年同期比144.4%増)となっております。
(営業費用及び営業利益)
当事業年度の売上原価及び販売費及び一般管理費を合算した営業費用は、3,295,953千円(前年同期比34.6%増)となりました。これは主に広告宣伝費の増加によるものであります。この結果、営業利益は、1,430,573千円(前年同期比44.4%増)となりました。
(営業外損益及び経常利益)
当事業年度において、助成金収入6,743千円等により営業外収益が16,358千円、支払手数料1,443千円により営業外費用が1,695千円発生しております。この結果、経常利益は、1,445,235千円(前年同期比45.1%増)となりました。
(特別損益、法人税等及び当期純利益)
当事業年度における、特別利益及び特別損失の発生はありませんでした。法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合算した法人税等は418,849千円となりました。この結果、当期純利益は、1,026,386千円(前年同期比60.8%増)となりました。
第15期第2四半期累計期間(自 2020年10月1日 至 2021年3月31日)
(売上高)
当第2四半期累計期間の売上高は、2,880,834千円となりました。セグメント別の売上高については下記のとおりとなっております。
見える化エンジン事業:コールセンターやマーケティング部門に集まる顧客の声に加え、近年拡大しているソーシャルメディア上での口コミを分析できるツールを提供しております。顧客の声をマーケティングに活かす取り組みが着実に浸透してきていることから、コンサルティングを行いつつ、顧客内の幅広い部門での活用を促す取り組みを強化しており、契約単価の上昇が売上拡大に結び付いており、当第2四半期累計期間におけるセグメント売上高は821,142千円となっております。
カスタマーリングス事業:導入企業が顧客属性、購入履歴、メール配信への反応などにより、最適なキャンペーンを実施できる統合ツールを提供しております。顧客とのデジタル接点から収集したデータを次のマーケティング施策に活かす取り組みが広がっており、顧客数の増加と既存顧客の利用度拡大による契約単価上昇が売上拡大に結び付いており、当第2四半期累計期間におけるセグメント売上高は654,497千円となっております。
タレントパレット事業:企業内に散在している社員スキル、適性検査結果、職務経歴、人事評価、従業員アンケート、採用情報などの人事情報を集約して分析・見える化ができるプラットフォームを提供しております。積極的なマーケティング投資により導入社数が急速に増加しているほか、導入企業の大型化に伴い契約単価も上昇していることが売上拡大に結び付いており、当第2四半期累計期間におけるセグメント売上高は1,405,194千円となっております。
(営業費用及び営業利益)
当第2四半期累計期間の売上原価及び販売費及び一般管理費を合算した営業費用は、1,837,264千円となりました。営業費用は主に広告宣伝費305,622千円によるものであります。この結果、営業利益は、1,043,570千円となりました。
(営業外損益及び経常利益)
当第2四半期累計期間において、助成金収入5,309千円等により営業外収益が7,123千円、営業外費用が4千円発生しております。この結果、経常利益は、1,050,688千円となりました。
(特別損益、法人税等及び四半期純利益)
当第2四半期累計期間における、特別利益及び特別損失の発生ありませんでした。法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合算した法人税等は362,482千円となりました。この結果、四半期純利益は、688,206千円となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要のうち主なものは、その大部分を運転資金が占めており、その内訳としては人件費、広告宣伝費等の営業費用となっております。当該資金需要に必要な資金は自己資金を中心としながら、必要に応じて金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としておりますが、今後の資金需要の額や使途に合わせて資金調達方法は柔軟に検討を行う予定です。
なお、当事業年度末において、現金及び現金同等物は3,251,129千円であり、十分な資金の流動性を確保しております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑤ 経営者の問題意識と今後の方針に関して
当社は、「プラスアルファの価値を生み出すことで『つきぬける感動』と『広がる可能性』を提供します。」を企業理念に掲げ、事業を拡大してまいりました。
当社がこの理念の下、長期的な競争力を維持し持続的な成長を図るためには、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対して、経営者は常に事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、最善の経営方針を立案していくことが必要であると認識しております。
⑥ 経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しについては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
⑦ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、主な経営指標として売上高、営業利益、営業利益率を重視しております。当事業年度における各指標の前年同期比の増減率は以下のとおりであり、引続き対処すべき経営課題の改善を図りながら、経営戦略を推進してまいります。
2019年9月期
(前事業年度実績)
2020年9月期
(当事業年度実績)
前年同期比増減率
売上高3,439百万円4,726百万円137.4%
営業利益990百万円1,430百万円144.4%
営業利益率28.8%30.3%1.5ポイント増