有価証券報告書-第5期(2025/04/01-2026/03/31)
3.重要性がある会計方針
(1) 連結の基礎
① 子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループは、他の企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、企業に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合に、企業を支配していると判断しています。また、当社グループが議決権の過半数を所有していない場合でも、意思決定機関を実質的に支配していると判断した場合には、当該会社を子会社としています。
子会社の財務諸表は、支配獲得日から支配喪失日までの間、当社の連結財務諸表に含まれています。また、当社の会計方針と整合するよう、必要に応じて子会社の財務諸表を修正しています。
支配の喪失を伴わない子会社に対する親会社持分の変動取引は、資本取引として会計処理しています。当社が子会社に対する支配を喪失する場合、関連する資産、負債、非支配持分及びその他の資本の構成要素の認識を中止するとともに、その結果生じる利得又は損失を純損益に計上しています。
② 関連会社・共同支配の取決め
関連会社とは、当社グループがその経営及び財務の方針に関する経営管理上の意思決定に対して、重要な影響力を有するが、支配又は共同支配していない企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、当社グループは当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定しています。また、保有する議決権が20%未満であっても、当社グループが重要な影響力を行使し得る場合には、当該会社も関連会社としています。
共同支配は、契約上の取決めにより、関連性のある活動に係る意思決定について、支配を共有している当事者の全員一致の合意を必要とする場合にのみ存在します。共同支配の取決めは、共同支配を有する当事者の契約上の権利及び義務に基づいて、共同支配事業(当該取決めにより生じた資産に対する権利及び負債に対する義務を有する場合)又は共同支配企業(当該取決めの純資産に対する権利のみを有する場合)のいずれかに分類しています。
関連会社及び共同支配企業に対する投資は、持分法により会計処理しています。
共同支配事業への投資については、各共同支配事業の持分に応じて資産、負債、収益及び費用を認識しています。
③ ストラクチャード・エンティティ
ストラクチャード・エンティティとは、誰が企業を支配しているかの決定に際して、議決権又は類似の権利が決定的な要因とならないように設計された企業をいいます。当社グループが、ストラクチャード・エンティティに対して実質的に支配を有している場合には、当該ストラクチャード・エンティティを子会社として連結しています。
なお、契約上の義務なしに連結しているストラクチャード・エンティティに対する重要な財務的支援又はその他の重要な支援を提供したことはなく、提供する意図もありません。
④ 連結上消去される取引
当社グループ内の債権債務残高、取引高及び当社グループ内の取引によって発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しています。
(2) 企業結合
企業結合については、取得法によって会計処理しています。
取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、引き受けた負債及び当社グループが発行する資本持分の取得日の公正価値の合計額として測定されます。取得した識別可能な資産及び引き受けた負債は、原則として取得日の公正価値で測定しています。
企業結合で移転された対価の公正価値、被取得企業の非支配持分の金額及び取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分の公正価値の合計金額が、被取得企業の識別可能な資産及び引き受けた負債の正味価額を上回る場合は、その超過額をのれんとして認識しています。反対に下回る場合には、取得日において純損益として認識しています。
発生した取得関連コストは、発生時に費用として認識しています。
企業結合が生じた報告期間の末日までに企業結合の当初の会計処理が完了していない場合には、会計処理が完了していない項目について暫定的な金額で連結財務諸表上認識しています。測定期間中、取得日時点で存在し、それを知っていたならば取得日時点で認識した金額の測定に影響したであろう事実及び状況について入手した新しい情報を反映するために、取得日時点で認識した暫定的な金額を遡及修正します。測定期間は取得日から1年を超えることはありません。
(3) 外貨換算
① 外貨建取引の換算
当社グループ各社の財務諸表は、当該企業の機能通貨で作成しています。各企業が個別財務諸表を作成する際、外貨建取引は、取引日の為替レート又はそれに近似するレートにより機能通貨に換算しています。
外貨建の貨幣性項目は、期末日の為替レートで機能通貨に換算しています。外貨建非貨幣性項目のうち、取得原価で測定されるものは取得日の為替レートで、公正価値で測定されるものは当該公正価値の測定日における為替レートで機能通貨に換算しています。
換算及び決済により生じる換算差額は、純損益として認識しています。ただし、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産及びキャッシュ・フロー・ヘッジから生じる換算差額については、その他の包括利益として認識しています。
② 在外営業活動体の換算
在外営業活動体の資産及び負債は期末日の為替レートで換算しています。収益及び費用は為替レートが著しく変動している場合を除き、期中平均レートを用いて日本円に換算しています。在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる換算差額は、その他の包括利益として認識しています。
在外営業活動体に関連する累積換算差額は、在外営業活動体が処分された期間に純損益に振り替えています。
(4) 金融商品
① 非デリバティブ金融資産
(ⅰ)当初認識及び測定
非デリバティブ金融資産は、当社グループが当該金融資産に関する契約の当事者となった取引日に認識し、償却原価で測定する金融資産、その他の包括利益又は純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
金融資産は以下の要件を共に満たす場合は、償却原価で測定する金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払いのみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
償却原価で測定する金融資産以外の金融資産は、公正価値で測定する金融資産に分類しています。
公正価値で測定する金融資産のうち、売買目的ではない資本性金融商品への投資については、当初認識時に、その公正価値の事後的な変動をその他の包括利益に表示するという取消不能な選択を行うことが認められており、当社グループは金融商品ごとに当該指定を行っています。
公正価値で測定する金融資産のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産以外の金融資産を、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
金融資産が純損益を通じて公正価値で測定される場合を除き、公正価値に取引コストを加算した金額で測定しています。
(ⅱ)事後測定
非デリバティブ金融資産の事後測定の概要は以下のとおりです。
(a) 償却原価で測定する金融資産
償却原価で測定する金融資産は、当初認識後は実効金利法による償却原価により測定しています。
実効金利法による償却及び認識が中止された場合の利得又は損失については、純損益として認識しています。
(b) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
公正価値で測定する金融資産のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産は、当初認識後の公正価値の変動をその他の包括利益として認識しています。当該金融資産を処分した場合又は公正価値が著しく下落した場合は、その他の包括利益を通じて認識された利得又は損失の累計額を利益剰余金に振り替えています。
なお、配当金については純損益として認識しています。
(c) 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
公正価値で測定する金融資産のうち、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産は、当初認識後の公正価値の変動を純損益として認識しています。
(ⅲ)認識の中止
当社グループは、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、又は金融資産を譲渡し、当該金融資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてが移転した場合に、金融資産の認識を中止しています。
② 金融資産の減損
償却原価で測定する金融資産、契約資産及びリース債権に係る予想信用損失に対して貸倒引当金を認識しています。
当社グループは、報告期間の末日ごとに、金融資産の信用リスクが当初認識以降に著しく増大しているかどうか評価しています。
信用リスクが著しく増大しているかどうかは、報告日ごとに当初認識以降の債務不履行の発生リスクの変化に基づいて判断しており、信用リスクが著しく増加しているか否かの評価を行う際には、期日経過情報のほか、財務情報等の当社グループが合理的に利用可能かつ裏付け可能な情報を考慮しております。
信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合は、12か月の予想信用損失と等しい金額を、信用リスクが著しく増大している場合は、全期間の予想信用損失と等しい金額を貸倒引当金として認識しています。
ただし、重要な金融要素を含んでいない営業債権及びリース債権、契約資産については、信用リスクが当初認識以降に著しく増大しているかどうかにかかわらず、常に全期間の予想信用損失に等しい金額を貸倒引当金として認識しています。
予想信用損失は、当社グループに支払われるべき契約上のキャッシュ・フローと当社グループが受け取ると見込んでいるキャッシュ・フローとの差額を当初の実行金利で割引計算することにより算定し、貸倒引当金の変動は純損益として認識しています。
また、当社グループは、債務者の重大な財政状態の悪化、支払に対する延滞を含む契約違反など、金融資産の全部又は一部が回収できない又は回収が極めて困難であると認められた場合に債務不履行であると判断しています。債務不履行に該当した場合は、信用減損を示す客観的な証拠が存在すると判断し、個別に予想信用損失を見積り、貸倒引当金を算定しています。信用減損の証拠がない金融資産については、内部の信用格付等に基づき信用リスクの特性が類似する金融資産ごとにグルーピングを行い、集合的に予想信用損失を見積り、貸倒引当金を算定しています。
金融資産の全部又は一部が回収できないと合理的に判断される場合には、帳簿価額の直接償却を行っています。
③ 非デリバティブ金融負債
(ⅰ)当初認識及び測定
非デリバティブ金融負債は、当社グループが当該金融負債の契約当事者となった取引日に認識し、償却原価で測定する金融負債と純損益を通じて公正価値で測定する金融負債のいずれかに分類しています。純損益を通じて公正価値で測定される場合を除き、公正価値に取引コストを控除した金額で測定しています。
(ⅱ)事後測定
非デリバティブ金融負債の事後測定の概要は以下のとおりです。
(a) 償却原価で測定する金融負債
償却原価で測定する金融負債は、当初認識後は実効金利法による償却原価により測定しています。
実効金利法による償却及び認識が中止された場合の利得又は損失については、純損益として認識しています。
(b) 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債は、当初認識後の公正価値の変動を純損益として認識しています。
(ⅲ)認識の中止
当社グループは、契約上の債務が免責、取消、又は失効となった時に、金融負債の認識を中止しています。
④ デリバティブ及びヘッジ会計
当社グループは、為替変動リスク、金利変動リスク等をヘッジするために為替予約、金利スワップ等のデリバティブを利用しています。デリバティブは、契約が締結された時点の公正価値で当初認識され、その後も公正価値で事後測定しています。
当社グループは、ヘッジの開始時にヘッジ手段とヘッジ対象の関係、リスク管理目的及び戦略について正式に文書化しています。また、ヘッジ取引に利用したデリバティブがヘッジ対象の公正価値又はキャッシュ・フローの変動を相殺するに際し、ヘッジの有効性の要求をすべてみたしているかどうかについても、ヘッジ開始時及び各期末日に継続的に評価しています。
(ⅰ)公正価値ヘッジ
デリバティブの公正価値の変動は純損益として認識しています。ヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象の公正価値の変動はヘッジ対象の帳簿価額を修正し、純損益として認識しています。
(ⅱ)キャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されるデリバティブについては、公正価値の変動額のうち、有効なヘッジと判断される部分はその他の包括利益で認識し、非有効部分は純損益として認識しています。
その他の包括利益に計上されている金額は、ヘッジ対象である取引が純損益に影響を与える時点で純損益に振り替えています。ヘッジ対象が非金融資産又は非金融負債の認識を生じさせるものである場合には、その他の包括利益として認識されている金額は、非金融資産又は非金融負債の当初の帳簿価額の修正として処理しています。
(ⅲ)ヘッジ会計の要件を満たさないデリバティブ
公正価値の変動は純損益で認識しています。
⑤ 複合金融商品
当社グループは、転換社債型新株予約権付社債を発行していますが、当初認識時に発行に伴う払込金額を社債の対価部分と新株予約権の対価部分に区分した上で、社債部分は負債とし、新株予約権部分は資本に分類し表示しています。新株予約権は、払込金額と負債部分の当初測定額(公正価値)との差額で当初測定しています。転換社債型新株予約権付社債の発行に関連する取引コストはすべて、負債要素及び資本要素の当初の帳簿価額の比率に応じて各要素に按分しています。当初認識後は、複合金融商品の負債要素は実効金利法を用いた償却原価により測定しています。
(5) 現金及び現金同等物
連結財務諸表における現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3か月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されています。
(6) 棚卸資産
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のうちいずれか低い方の金額で測定しています。正味実現可能価額は、見積売価から、完成までに要する見積原価及び見積販売コストを控除した額です。取得原価は主として個別法に基づいて算定しており、取得費、外注費並びに現在の場所及び状態に至るまでに要したすべてのコストを含んでいます。
(7) 有形固定資産(使用権資産を除く)
有形固定資産の認識後の測定は原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で計上しています。
取得原価には、資産の取得に直接関連するコスト、解体、撤去及び原状回復コスト並びに資産計上すべき借入コストが含まれています。
取得後の支出は、その支出に関連する将来の経済的便益が当社に流入する可能性が高く、金額を信頼性をもって測定することができる場合に限り、当該取得資産の帳簿価額に算入するか個別の資産として認識しています。
修繕又は維持費は、発生時に純損益で認識しています。
土地及び建設仮勘定以外の有形固定資産は、取得原価から残存価額を控除した償却可能価額について、見積耐用年数にわたり定額法で減価償却を行っています。
主な有形固定資産項目の見積耐用年数は、以下のとおりです。
・建物・構築物 2年~60年
・機械、運搬具及び工具器具備品 2年~35年
減価償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、連結会計年度末日ごとに見直しを行い、必要に応じて改定しています。
(8) のれん及び無形資産
① 無形資産(公共施設等運営権以外)
無形資産の認識後の測定には原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で計上しています。
個別に取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定し、企業結合において取得した無形資産の取得原価は、取得日時点における公正価値で測定しています。
また、自己創設の無形資産については、資産化の要件を満たす開発に関する支出を除き、全て発生した期の費用として認識しています。
耐用年数を確定できる無形資産は、見積耐用年数にわたって定額法で償却しており、主な見積耐用年数は以下のとおりです。
・自社利用のソフトウェア 5年以内
・契約関連資産 20年以内
なお、耐用年数を確定できない無形資産及び未だ使用可能でない無形資産については償却は行わず、毎期且つ減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しています。
償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、連結会計年度末日ごとに見直しを行い、必要に応じて改定しています。
② 無形資産(公共施設等運営権)
公共サービスの利用者に課金する権利を得る範囲で、公共施設等運営権を取得日時点における公正価値で測定しています。また、公共施設等運営事業の更新投資のうち資本的支出に該当する部分に関して、運営権設定期間にわたって支出すると見込まれる額の総額及び支出時期を合理的に見積ることができる場合、当該取得時に支出すると見込まれる額の総額の現在価値を引当金として計上し、同額を公共施設等運営事業の更新投資に係る資産として認識しています。
償却方法及び耐用年数についての詳細は、注記「16.サービス委譲契約」に記載しています。
③ のれん
当初認識時点におけるのれんの測定については、「(2) 企業結合」に記載のとおりです。また、のれんは取得原価から減損損失累計額を控除した帳簿価額で計上しています。
のれんは償却は行わず、毎期且つ減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しています。のれんの減損損失は連結損益計算書において純損益として認識され、その後の戻入は行っていません。
(9) リース
当社グループは、契約の開始時に、当該契約がリース又はリースを含んだものであるのかどうかを判定しています。契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、当該契約はリースであるか又はリースを含んでいます。
① 借手としてのリース
リース取引におけるリース負債は、リース開始日におけるリース料総額の未決済分の割引現在価値として測定を行っています。リース料総額の未決済分の割引現在価値を算定する場合に使用すべき割引率は、実務上可能な場合にはリースの計算利子率とし、実務上不可能な場合には、借手の追加借入利子率を用いています。
使用権資産については、リース負債の当初測定額に当初直接コスト、前払リース料等を調整し、リース契約に基づき要求される原状回復義務等のコストを加えた額で当初の測定を行っています。
リース料は、リース負債残高に対して一定の利子率となるように、金融費用とリース負債残高の返済部分とに配分しています。金融費用は、連結損益計算書上、使用権資産に係る減価償却費と区分して表示しています。
使用権資産については、リース契約の終了までに当社グループが所有権を獲得することが合理的に確実な場合を除き、リース期間又は経済的耐用年数のいずれか短い期間で償却しています。
なお、短期リース及び少額資産のリースについて、IFRS第16号「リース」第6項を適用し、リース料をリース期間にわたり定額法により費用として認識しています。
② 貸手としてのリース
契約の形式ではなく取引の実質に応じてファイナンス・リース又はオペレーティング・リースに分類しています。ファイナンス・リースに基づいて保有している資産は、正味リース投資未回収額に等しい金額で債権として表示しています。
サブリースを分類する際は、中間の貸手は、ヘッドリースから生じる使用権資産を参照して分類しています。
オペレーティング・リースにおいては、対象となる資産を連結財政状態計算書に計上しており、受取リース料はリース期間にわたり定額法により収益として認識しています。
(10) 投資不動産
投資不動産は、賃貸収入又はキャピタル・ゲインもしくはその両方を得ることを目的として保有する不動産です。
当社グループは投資不動産の測定においては原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で計上しています。
投資不動産の減価償却は、以下の見積耐用年数にわたり、主として定額法により償却しています。
主な投資不動産の見積耐用年数は2年~50年です。
減価償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、連結会計年度末日ごとに見直しを行い、必要に応じて改定しています。
(11) 非金融資産の減損
有形固定資産、無形資産、投資不動産及び使用権資産について、各報告期間の期末日現在で減損している可能性を示す兆候の有無を確認しています。減損の兆候がある場合、当該資産の回収可能価額を見積っています。のれん及び耐用年数を確定できない無形資産については毎期及び減損の兆候がある場合にはその都度、減損テストを実施しています。
回収可能価額は、処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い金額としており、個々の資産について見積ることができない場合は、その資産の属する資金生成単位ごとに回収可能価額を見積っています。
減損損失は、資産又は資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を下回る場合に純損益として認識しています。資金生成単位について認識した減損損失は、まず当該単位に配分したのれんの帳簿価額を減額し、次に当該単位内の各資産の帳簿価額に基づいた比例按分により、各資産に配分しています。
過年度に減損損失を認識したのれん以外の資産については、報告期間の期末日において、認識した減損損失がもはや存在しない、又は減少している可能性を示す兆候の有無を確認しています。このような兆候が存在する場合には、個々の資産又は資金生成単位の回収可能価額の見積りを行い、当該回収可能価額が帳簿価額を上回る場合には、減損損失を認識しなかった場合の減価償却控除後の帳簿価額を上限として、帳簿価額を回収可能価額まで増額し、減損損失の戻入を純損益として認識しています。のれんについて認識した減損損失は、以後の期間において戻入れていません。
(12) 従業員給付
当社グループは、確定給付型の制度として、企業年金基金制度、厚生年金基金制度及び退職一時金制度を、一部の国内連結子会社は、中小企業退職金共済制度を採用し、一部の連結子会社については退職給付信託を設定しています。また確定拠出年金制度を設けています。
① 確定給付型退職後給付
当社グループは、確定給付制度債務の現在価値並びに関連する当期勤務費用及び過去勤務費用を、予測単位積増方式を用いて算定しています。
割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した期末日時点の優良社債の市場利回りに基づき算定しています。
確定給付制度の再測定額は、発生した期においてその他の包括利益で認識し、直ちに利益剰余金に振り替えています。
過去勤務費用は、発生した期の純損益として処理しています。
勤務費用及び確定給付負債の純額に係る純利息費用は純損益として認識しています。
② 確定拠出型退職後給付
確定拠出制度への拠出は、従業員がサービスを提供した期間に費用として認識しています。
③ 複数事業主制度
一部の連結子会社は、複数事業主制度に加入しています。複数事業主制度については、当該制度の規約に従って、確定給付型退職後給付制度と確定拠出型退職後給付制度に分類し、それぞれの退職後給付制度に係る会計処理を行っています。ただし、確定給付型退職後給付制度に分類される複数事業主制度について、確定給付型退職後給付制度に係る会計処理を行うために十分な情報を入手できない場合は、確定拠出型退職後給付制度に係る会計処理を適用しています。
④ 短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算を行わず、会計期間中に従業員が勤務を提供したもので、当該勤務の見返りに支払うと見込まれる給付金額を純損益として認識しています。
賞与については、当社グループが支払いを行う法的又は推定的な債務を有しており、かつ当該債務について信頼性のある見積りが可能な場合に、支払見積額を負債として認識しています。
(13) 引当金
引当金は、過去の事象の結果として、当社が現在の法的又は推定的な債務を有しており、当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が生じる可能性が高く、当該債務の金額について信頼性のある見積りが可能である場合に認識しています。
貨幣の時間的価値の影響に重要性がある場合、当該負債に特有のリスクを反映させた割引率を用いて割り引いた金額で引当金を測定しています。
(14) 株式報酬
① 譲渡制限付株式報酬
当社グループは、持分決済型の株式に基づく報酬として、譲渡制限付株式報酬制度を採用しています。受領したサービスの対価は、付与日における当社株式の公正価値で測定しており、付与日から一定期間にわたって定額法により費用として認識し、同額を資本の増加として認識しています。
② 株式給付信託(BBT)
当社グループは、持分決済型の株式に基づく報酬として、株式給付信託(BBT(Board Benefit Trust))を採用しています。受領したサービスの対価は、付与日における当社株式の公正価値を基礎としたポイントに、業績連動指数を乗じて測定しており、権利確定期間にわたって費用を認識し、同額を資本の増加として認識しています。
③ 株式給付信託(J-ESOP)
当社グループは、持分決済型の株式に基づく報酬として、株式給付信託(J-ESOP)を採用しています。受領したサービス対価は、付与日における当社株式の公正価値を基礎とし、株式給付規程に基づきポイントが測定され、権利確定期間にわたって又は一時点で費用を認識し、同額を資本の増加として認識しています。
④ 株式給付信託(従業員持株会処分型)
当社グループは、現金決済型の株式に基づく報酬として、株式給付信託(従業員持株会処分型)を採用しています。受領したサービスの対価は、発生した負債の公正価値で測定しており、付与日から信託期間満了日にわたり費用として認識し、同額を負債の増加として認識しています。なお負債は、決済される信託期間満了日までその公正価値を各期末日に再測定し、公正価値の変動を純損益として認識しています。
(15) 売却目的で保有する資産
継続的使用よりも主に売却取引により回収が見込まれる資産及び処分グループについて、1年以内に売却する可能性が高く、現状で直ちに売却することが可能で、経営者が売却計画の実行を確約している場合には、売却目的保有に分類しています。
当社グループが、子会社に対する支配の喪失を伴う売却計画を確約し上記の条件を満たす場合は、当社グループが売却後にその子会社の非支配持分を保有するか否かにかかわらず、その子会社の資産及び負債を売却目的保有に分類しています。
売却目的保有に分類した資産は、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定しています。
また、売却目的保有への分類後は、有形固定資産及び無形資産の減価償却又は償却は行いません。
(16) 収益
当社グループでは、IFRS第9号「金融商品」に基づく利息及び配当収益等並びにIFRS第16号「リース」に基づく賃料収入等を除く顧客との契約について、以下の5ステップアプローチに基づき収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:履行義務が充足された時に(又は充足するにつれて)収益を認識する
当社グループの主要な事業における履行義務の識別及び収益を認識する時点は以下のとおりです。
① 建設工事に係る収益認識
当社グループは主に建築、土木、舗装事業において、顧客と工事請負契約を締結し、建物又は構築物等の施工及びそれに付帯する業務を行っており、これらに関して当社グループが提供する業務を履行義務として識別しています。
当該工事請負契約においては、当社グループの義務の履行により資産が創出され又は増価し、資産の創出又は増価につれて顧客が当該資産を支配することから、当該履行義務は一定期間にわたり充足される履行義務であり、契約期間にわたる工事の進捗に応じて充足されるものです。
履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができる工事については、引渡し目的物である建設物に係る見積総原価のうち発生した原価の割合を用いることで、義務を履行することにより生じた資産の増加を忠実に描写していると判断しているため、発生原価に基づくインプット法によって進捗度を見積り、財又はサービスを顧客に移転する履行義務を充足するにつれて一定の期間にわたり収益を認識する方法によっています。進捗度を合理的に見積ることができない工事については、原価回収基準によって収益を認識しています。
取引価格は工事請負契約により決定され、取引の対価は、工事請負契約ごとに定められた支払条件により受領しているため、通常といえる支払期限はありません。なお、履行義務の充足から顧客から対価を受領するまでの期間が長期間に及ぶ工事で重要な金融要素が認識される工事については金融収益に該当する部分について調整を行うこととしています。
② 商品の販売、製品の製造・販売に係る収益認識
当社グループは舗装事業においてアスファルト合材、乳剤及びその他建設資材の製造・販売を行い、機械事業において建設機械の商品販売及び産業機械等の製造・販売を行っており、これらに関して当社グループが提供する業務を履行義務として識別しています。
これらの商品・製品の販売について、舗装事業においては、アスファルト合材等の性質上、製品の出荷と検収はほぼ同一時点であり、製品を顧客に出荷した時点で顧客に支配が移転すると判断しているため、製品の出荷時点で収益を認識しています。また、機械事業においては、顧客との契約に基づき商品・製品を顧客に引き渡した時点で顧客に支配が移転すると判断しているため、商品・製品の引渡時点で収益を認識しています。
なお、履行義務を充足してから概ね1年以内に対価を受領しているため、実務上の便法を用いて重要な金融要素の認識は行っていません。
③ 再生可能エネルギー及びコンセッション事業に係る収益認識
当社グループはインフラ運営事業において再生可能エネルギーによる売電及び当社グループが運営権を保有する公共施設の維持管理・運営を行っています。これらの事業においては、顧客との電力供給契約や施設利用契約等に基づき、顧客に対して役務提供がなされた時点で履行義務が充足されることから、役務提供がなされた時点で収益を認識しています。
なお、履行義務を充足してから概ね1年以内に対価を受領しているため、実務上の便法を用いて重要な金融要素の認識は行っていません。
(17) 金融収益及び金融費用
金融収益は、主として受取利息及び受取配当金から構成されています。受取利息は実効金利法により、発生時に認識しています。受取配当金は、配当を受け取る権利が確定した時点で認識しています。
金融費用は、主として支払利息から構成されています。支払利息は実効金利法により、発生時に認識しています。
(18) 政府補助金
政府補助金は、補助金交付のための付帯条件を満たし、かつ補助金を受領するという合理的な保証が得られた時に公正価値で認識しています。
収益に関する政府補助金は、補助金で補償することを意図している関連コストを費用として認識する期間にわたって収益として認識しています。
資産に関する政府補助金は、当該補助金の金額を資産の取得原価から控除しています。
(19) 借入コスト
意図した用途又は売却が可能となるまでに相当の期間を要する資産の取得、建設又は製造に直接起因する借入コストは、意図した用途又は売却が可能となるまで、当該資産の取得原価に含めています。その他の借入コストは、発生した期間の費用として認識しています。
(20) 法人所得税
法人所得税費用は、当期税金費用と繰延税金費用から構成されています。これらは、その他の包括利益又は資本で直接認識する項目から生じる場合及び企業結合から生じる場合を除き、純損益として認識しています。
当期税金費用は、税務当局から還付又は税務当局に対する納付が予想される金額で測定され、税額の算定に使用する税率又は税法は、報告期間の期末日までに制定又は実質的に制定されているものです。
繰延税金資産及び繰延税金負債は、資産及び負債の帳簿価額と税務基準額との差異である一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除について認識しており、一時差異等が解消されると見込まれる連結会計年度に適用される税率又は税法によって測定しています。
繰延税金資産は、将来減算一時差異、繰越欠損金及び未使用の税額控除について、それらを利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識し、繰延税金負債は、原則としてすべての将来加算一時差異について認識しています。
なお、以下の一時差異については繰延税金資産及び繰延税金負債を認識していません。
・のれんの当初認識から生じる一時差異
・企業結合ではなく、取引時に会計上の利益にも課税所得(欠損金)にも影響を与えず、かつ、取引時に同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引における資産又は負債の当初認識から生じる一時差異
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に関連する将来加算一時差異について、一時差異の解消時期をコントロールすることが可能であり、かつ当該一時差異が予測可能な将来に解消しない可能性が高い場合
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に関連する将来減算一時差異のうち、一時差異が予測可能な将来に解消する可能性が高くない場合又は一時差異が使用できる課税所得の生じる可能性が高くない場合
・IAS第12号で定められる例外措置に基づく、グローバルミニマム課税ルールから生じる法人所得税に関する一時差異
繰延税金資産と繰延税金負債は、当期税金資産と当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有する場合、かつ以下のいずれかの要件を満たす場合のみ相殺しています。
・法人所得税が、同一の税務当局によって同一の納税主体に対して課された法人所得税に関するものである場合
・法人所得税が、同一の税務当局によって、別々の納税主体に対して課された法人所得税に関するものであり、その納税主体が当期税金負債と当期税金資産を純額により決済する、又は資産の実現と負債の決済を同時に行うことを意図している場合
(21) 自己株式
自己株式を取得した場合は、直接取引コストを含む支払対価を、資本の控除項目として認識しています。
(22) 1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期損益の金額を、当該連結会計年度の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しています。希薄化後1株当たり当期利益は、希薄化効果を有するすべての潜在株式の影響を調整することにより計算しています。
(1) 連結の基礎
① 子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループは、他の企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、企業に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合に、企業を支配していると判断しています。また、当社グループが議決権の過半数を所有していない場合でも、意思決定機関を実質的に支配していると判断した場合には、当該会社を子会社としています。
子会社の財務諸表は、支配獲得日から支配喪失日までの間、当社の連結財務諸表に含まれています。また、当社の会計方針と整合するよう、必要に応じて子会社の財務諸表を修正しています。
支配の喪失を伴わない子会社に対する親会社持分の変動取引は、資本取引として会計処理しています。当社が子会社に対する支配を喪失する場合、関連する資産、負債、非支配持分及びその他の資本の構成要素の認識を中止するとともに、その結果生じる利得又は損失を純損益に計上しています。
② 関連会社・共同支配の取決め
関連会社とは、当社グループがその経営及び財務の方針に関する経営管理上の意思決定に対して、重要な影響力を有するが、支配又は共同支配していない企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、当社グループは当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定しています。また、保有する議決権が20%未満であっても、当社グループが重要な影響力を行使し得る場合には、当該会社も関連会社としています。
共同支配は、契約上の取決めにより、関連性のある活動に係る意思決定について、支配を共有している当事者の全員一致の合意を必要とする場合にのみ存在します。共同支配の取決めは、共同支配を有する当事者の契約上の権利及び義務に基づいて、共同支配事業(当該取決めにより生じた資産に対する権利及び負債に対する義務を有する場合)又は共同支配企業(当該取決めの純資産に対する権利のみを有する場合)のいずれかに分類しています。
関連会社及び共同支配企業に対する投資は、持分法により会計処理しています。
共同支配事業への投資については、各共同支配事業の持分に応じて資産、負債、収益及び費用を認識しています。
③ ストラクチャード・エンティティ
ストラクチャード・エンティティとは、誰が企業を支配しているかの決定に際して、議決権又は類似の権利が決定的な要因とならないように設計された企業をいいます。当社グループが、ストラクチャード・エンティティに対して実質的に支配を有している場合には、当該ストラクチャード・エンティティを子会社として連結しています。
なお、契約上の義務なしに連結しているストラクチャード・エンティティに対する重要な財務的支援又はその他の重要な支援を提供したことはなく、提供する意図もありません。
④ 連結上消去される取引
当社グループ内の債権債務残高、取引高及び当社グループ内の取引によって発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しています。
(2) 企業結合
企業結合については、取得法によって会計処理しています。
取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、引き受けた負債及び当社グループが発行する資本持分の取得日の公正価値の合計額として測定されます。取得した識別可能な資産及び引き受けた負債は、原則として取得日の公正価値で測定しています。
企業結合で移転された対価の公正価値、被取得企業の非支配持分の金額及び取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分の公正価値の合計金額が、被取得企業の識別可能な資産及び引き受けた負債の正味価額を上回る場合は、その超過額をのれんとして認識しています。反対に下回る場合には、取得日において純損益として認識しています。
発生した取得関連コストは、発生時に費用として認識しています。
企業結合が生じた報告期間の末日までに企業結合の当初の会計処理が完了していない場合には、会計処理が完了していない項目について暫定的な金額で連結財務諸表上認識しています。測定期間中、取得日時点で存在し、それを知っていたならば取得日時点で認識した金額の測定に影響したであろう事実及び状況について入手した新しい情報を反映するために、取得日時点で認識した暫定的な金額を遡及修正します。測定期間は取得日から1年を超えることはありません。
(3) 外貨換算
① 外貨建取引の換算
当社グループ各社の財務諸表は、当該企業の機能通貨で作成しています。各企業が個別財務諸表を作成する際、外貨建取引は、取引日の為替レート又はそれに近似するレートにより機能通貨に換算しています。
外貨建の貨幣性項目は、期末日の為替レートで機能通貨に換算しています。外貨建非貨幣性項目のうち、取得原価で測定されるものは取得日の為替レートで、公正価値で測定されるものは当該公正価値の測定日における為替レートで機能通貨に換算しています。
換算及び決済により生じる換算差額は、純損益として認識しています。ただし、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産及びキャッシュ・フロー・ヘッジから生じる換算差額については、その他の包括利益として認識しています。
② 在外営業活動体の換算
在外営業活動体の資産及び負債は期末日の為替レートで換算しています。収益及び費用は為替レートが著しく変動している場合を除き、期中平均レートを用いて日本円に換算しています。在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる換算差額は、その他の包括利益として認識しています。
在外営業活動体に関連する累積換算差額は、在外営業活動体が処分された期間に純損益に振り替えています。
(4) 金融商品
① 非デリバティブ金融資産
(ⅰ)当初認識及び測定
非デリバティブ金融資産は、当社グループが当該金融資産に関する契約の当事者となった取引日に認識し、償却原価で測定する金融資産、その他の包括利益又は純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
金融資産は以下の要件を共に満たす場合は、償却原価で測定する金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払いのみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
償却原価で測定する金融資産以外の金融資産は、公正価値で測定する金融資産に分類しています。
公正価値で測定する金融資産のうち、売買目的ではない資本性金融商品への投資については、当初認識時に、その公正価値の事後的な変動をその他の包括利益に表示するという取消不能な選択を行うことが認められており、当社グループは金融商品ごとに当該指定を行っています。
公正価値で測定する金融資産のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産以外の金融資産を、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
金融資産が純損益を通じて公正価値で測定される場合を除き、公正価値に取引コストを加算した金額で測定しています。
(ⅱ)事後測定
非デリバティブ金融資産の事後測定の概要は以下のとおりです。
(a) 償却原価で測定する金融資産
償却原価で測定する金融資産は、当初認識後は実効金利法による償却原価により測定しています。
実効金利法による償却及び認識が中止された場合の利得又は損失については、純損益として認識しています。
(b) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
公正価値で測定する金融資産のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産は、当初認識後の公正価値の変動をその他の包括利益として認識しています。当該金融資産を処分した場合又は公正価値が著しく下落した場合は、その他の包括利益を通じて認識された利得又は損失の累計額を利益剰余金に振り替えています。
なお、配当金については純損益として認識しています。
(c) 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
公正価値で測定する金融資産のうち、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産は、当初認識後の公正価値の変動を純損益として認識しています。
(ⅲ)認識の中止
当社グループは、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、又は金融資産を譲渡し、当該金融資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてが移転した場合に、金融資産の認識を中止しています。
② 金融資産の減損
償却原価で測定する金融資産、契約資産及びリース債権に係る予想信用損失に対して貸倒引当金を認識しています。
当社グループは、報告期間の末日ごとに、金融資産の信用リスクが当初認識以降に著しく増大しているかどうか評価しています。
信用リスクが著しく増大しているかどうかは、報告日ごとに当初認識以降の債務不履行の発生リスクの変化に基づいて判断しており、信用リスクが著しく増加しているか否かの評価を行う際には、期日経過情報のほか、財務情報等の当社グループが合理的に利用可能かつ裏付け可能な情報を考慮しております。
信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合は、12か月の予想信用損失と等しい金額を、信用リスクが著しく増大している場合は、全期間の予想信用損失と等しい金額を貸倒引当金として認識しています。
ただし、重要な金融要素を含んでいない営業債権及びリース債権、契約資産については、信用リスクが当初認識以降に著しく増大しているかどうかにかかわらず、常に全期間の予想信用損失に等しい金額を貸倒引当金として認識しています。
予想信用損失は、当社グループに支払われるべき契約上のキャッシュ・フローと当社グループが受け取ると見込んでいるキャッシュ・フローとの差額を当初の実行金利で割引計算することにより算定し、貸倒引当金の変動は純損益として認識しています。
また、当社グループは、債務者の重大な財政状態の悪化、支払に対する延滞を含む契約違反など、金融資産の全部又は一部が回収できない又は回収が極めて困難であると認められた場合に債務不履行であると判断しています。債務不履行に該当した場合は、信用減損を示す客観的な証拠が存在すると判断し、個別に予想信用損失を見積り、貸倒引当金を算定しています。信用減損の証拠がない金融資産については、内部の信用格付等に基づき信用リスクの特性が類似する金融資産ごとにグルーピングを行い、集合的に予想信用損失を見積り、貸倒引当金を算定しています。
金融資産の全部又は一部が回収できないと合理的に判断される場合には、帳簿価額の直接償却を行っています。
③ 非デリバティブ金融負債
(ⅰ)当初認識及び測定
非デリバティブ金融負債は、当社グループが当該金融負債の契約当事者となった取引日に認識し、償却原価で測定する金融負債と純損益を通じて公正価値で測定する金融負債のいずれかに分類しています。純損益を通じて公正価値で測定される場合を除き、公正価値に取引コストを控除した金額で測定しています。
(ⅱ)事後測定
非デリバティブ金融負債の事後測定の概要は以下のとおりです。
(a) 償却原価で測定する金融負債
償却原価で測定する金融負債は、当初認識後は実効金利法による償却原価により測定しています。
実効金利法による償却及び認識が中止された場合の利得又は損失については、純損益として認識しています。
(b) 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債は、当初認識後の公正価値の変動を純損益として認識しています。
(ⅲ)認識の中止
当社グループは、契約上の債務が免責、取消、又は失効となった時に、金融負債の認識を中止しています。
④ デリバティブ及びヘッジ会計
当社グループは、為替変動リスク、金利変動リスク等をヘッジするために為替予約、金利スワップ等のデリバティブを利用しています。デリバティブは、契約が締結された時点の公正価値で当初認識され、その後も公正価値で事後測定しています。
当社グループは、ヘッジの開始時にヘッジ手段とヘッジ対象の関係、リスク管理目的及び戦略について正式に文書化しています。また、ヘッジ取引に利用したデリバティブがヘッジ対象の公正価値又はキャッシュ・フローの変動を相殺するに際し、ヘッジの有効性の要求をすべてみたしているかどうかについても、ヘッジ開始時及び各期末日に継続的に評価しています。
(ⅰ)公正価値ヘッジ
デリバティブの公正価値の変動は純損益として認識しています。ヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象の公正価値の変動はヘッジ対象の帳簿価額を修正し、純損益として認識しています。
(ⅱ)キャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されるデリバティブについては、公正価値の変動額のうち、有効なヘッジと判断される部分はその他の包括利益で認識し、非有効部分は純損益として認識しています。
その他の包括利益に計上されている金額は、ヘッジ対象である取引が純損益に影響を与える時点で純損益に振り替えています。ヘッジ対象が非金融資産又は非金融負債の認識を生じさせるものである場合には、その他の包括利益として認識されている金額は、非金融資産又は非金融負債の当初の帳簿価額の修正として処理しています。
(ⅲ)ヘッジ会計の要件を満たさないデリバティブ
公正価値の変動は純損益で認識しています。
⑤ 複合金融商品
当社グループは、転換社債型新株予約権付社債を発行していますが、当初認識時に発行に伴う払込金額を社債の対価部分と新株予約権の対価部分に区分した上で、社債部分は負債とし、新株予約権部分は資本に分類し表示しています。新株予約権は、払込金額と負債部分の当初測定額(公正価値)との差額で当初測定しています。転換社債型新株予約権付社債の発行に関連する取引コストはすべて、負債要素及び資本要素の当初の帳簿価額の比率に応じて各要素に按分しています。当初認識後は、複合金融商品の負債要素は実効金利法を用いた償却原価により測定しています。
(5) 現金及び現金同等物
連結財務諸表における現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3か月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されています。
(6) 棚卸資産
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のうちいずれか低い方の金額で測定しています。正味実現可能価額は、見積売価から、完成までに要する見積原価及び見積販売コストを控除した額です。取得原価は主として個別法に基づいて算定しており、取得費、外注費並びに現在の場所及び状態に至るまでに要したすべてのコストを含んでいます。
(7) 有形固定資産(使用権資産を除く)
有形固定資産の認識後の測定は原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で計上しています。
取得原価には、資産の取得に直接関連するコスト、解体、撤去及び原状回復コスト並びに資産計上すべき借入コストが含まれています。
取得後の支出は、その支出に関連する将来の経済的便益が当社に流入する可能性が高く、金額を信頼性をもって測定することができる場合に限り、当該取得資産の帳簿価額に算入するか個別の資産として認識しています。
修繕又は維持費は、発生時に純損益で認識しています。
土地及び建設仮勘定以外の有形固定資産は、取得原価から残存価額を控除した償却可能価額について、見積耐用年数にわたり定額法で減価償却を行っています。
主な有形固定資産項目の見積耐用年数は、以下のとおりです。
・建物・構築物 2年~60年
・機械、運搬具及び工具器具備品 2年~35年
減価償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、連結会計年度末日ごとに見直しを行い、必要に応じて改定しています。
(8) のれん及び無形資産
① 無形資産(公共施設等運営権以外)
無形資産の認識後の測定には原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で計上しています。
個別に取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定し、企業結合において取得した無形資産の取得原価は、取得日時点における公正価値で測定しています。
また、自己創設の無形資産については、資産化の要件を満たす開発に関する支出を除き、全て発生した期の費用として認識しています。
耐用年数を確定できる無形資産は、見積耐用年数にわたって定額法で償却しており、主な見積耐用年数は以下のとおりです。
・自社利用のソフトウェア 5年以内
・契約関連資産 20年以内
なお、耐用年数を確定できない無形資産及び未だ使用可能でない無形資産については償却は行わず、毎期且つ減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しています。
償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、連結会計年度末日ごとに見直しを行い、必要に応じて改定しています。
② 無形資産(公共施設等運営権)
公共サービスの利用者に課金する権利を得る範囲で、公共施設等運営権を取得日時点における公正価値で測定しています。また、公共施設等運営事業の更新投資のうち資本的支出に該当する部分に関して、運営権設定期間にわたって支出すると見込まれる額の総額及び支出時期を合理的に見積ることができる場合、当該取得時に支出すると見込まれる額の総額の現在価値を引当金として計上し、同額を公共施設等運営事業の更新投資に係る資産として認識しています。
償却方法及び耐用年数についての詳細は、注記「16.サービス委譲契約」に記載しています。
③ のれん
当初認識時点におけるのれんの測定については、「(2) 企業結合」に記載のとおりです。また、のれんは取得原価から減損損失累計額を控除した帳簿価額で計上しています。
のれんは償却は行わず、毎期且つ減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しています。のれんの減損損失は連結損益計算書において純損益として認識され、その後の戻入は行っていません。
(9) リース
当社グループは、契約の開始時に、当該契約がリース又はリースを含んだものであるのかどうかを判定しています。契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、当該契約はリースであるか又はリースを含んでいます。
① 借手としてのリース
リース取引におけるリース負債は、リース開始日におけるリース料総額の未決済分の割引現在価値として測定を行っています。リース料総額の未決済分の割引現在価値を算定する場合に使用すべき割引率は、実務上可能な場合にはリースの計算利子率とし、実務上不可能な場合には、借手の追加借入利子率を用いています。
使用権資産については、リース負債の当初測定額に当初直接コスト、前払リース料等を調整し、リース契約に基づき要求される原状回復義務等のコストを加えた額で当初の測定を行っています。
リース料は、リース負債残高に対して一定の利子率となるように、金融費用とリース負債残高の返済部分とに配分しています。金融費用は、連結損益計算書上、使用権資産に係る減価償却費と区分して表示しています。
使用権資産については、リース契約の終了までに当社グループが所有権を獲得することが合理的に確実な場合を除き、リース期間又は経済的耐用年数のいずれか短い期間で償却しています。
なお、短期リース及び少額資産のリースについて、IFRS第16号「リース」第6項を適用し、リース料をリース期間にわたり定額法により費用として認識しています。
② 貸手としてのリース
契約の形式ではなく取引の実質に応じてファイナンス・リース又はオペレーティング・リースに分類しています。ファイナンス・リースに基づいて保有している資産は、正味リース投資未回収額に等しい金額で債権として表示しています。
サブリースを分類する際は、中間の貸手は、ヘッドリースから生じる使用権資産を参照して分類しています。
オペレーティング・リースにおいては、対象となる資産を連結財政状態計算書に計上しており、受取リース料はリース期間にわたり定額法により収益として認識しています。
(10) 投資不動産
投資不動産は、賃貸収入又はキャピタル・ゲインもしくはその両方を得ることを目的として保有する不動産です。
当社グループは投資不動産の測定においては原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で計上しています。
投資不動産の減価償却は、以下の見積耐用年数にわたり、主として定額法により償却しています。
主な投資不動産の見積耐用年数は2年~50年です。
減価償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、連結会計年度末日ごとに見直しを行い、必要に応じて改定しています。
(11) 非金融資産の減損
有形固定資産、無形資産、投資不動産及び使用権資産について、各報告期間の期末日現在で減損している可能性を示す兆候の有無を確認しています。減損の兆候がある場合、当該資産の回収可能価額を見積っています。のれん及び耐用年数を確定できない無形資産については毎期及び減損の兆候がある場合にはその都度、減損テストを実施しています。
回収可能価額は、処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い金額としており、個々の資産について見積ることができない場合は、その資産の属する資金生成単位ごとに回収可能価額を見積っています。
減損損失は、資産又は資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を下回る場合に純損益として認識しています。資金生成単位について認識した減損損失は、まず当該単位に配分したのれんの帳簿価額を減額し、次に当該単位内の各資産の帳簿価額に基づいた比例按分により、各資産に配分しています。
過年度に減損損失を認識したのれん以外の資産については、報告期間の期末日において、認識した減損損失がもはや存在しない、又は減少している可能性を示す兆候の有無を確認しています。このような兆候が存在する場合には、個々の資産又は資金生成単位の回収可能価額の見積りを行い、当該回収可能価額が帳簿価額を上回る場合には、減損損失を認識しなかった場合の減価償却控除後の帳簿価額を上限として、帳簿価額を回収可能価額まで増額し、減損損失の戻入を純損益として認識しています。のれんについて認識した減損損失は、以後の期間において戻入れていません。
(12) 従業員給付
当社グループは、確定給付型の制度として、企業年金基金制度、厚生年金基金制度及び退職一時金制度を、一部の国内連結子会社は、中小企業退職金共済制度を採用し、一部の連結子会社については退職給付信託を設定しています。また確定拠出年金制度を設けています。
① 確定給付型退職後給付
当社グループは、確定給付制度債務の現在価値並びに関連する当期勤務費用及び過去勤務費用を、予測単位積増方式を用いて算定しています。
割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した期末日時点の優良社債の市場利回りに基づき算定しています。
確定給付制度の再測定額は、発生した期においてその他の包括利益で認識し、直ちに利益剰余金に振り替えています。
過去勤務費用は、発生した期の純損益として処理しています。
勤務費用及び確定給付負債の純額に係る純利息費用は純損益として認識しています。
② 確定拠出型退職後給付
確定拠出制度への拠出は、従業員がサービスを提供した期間に費用として認識しています。
③ 複数事業主制度
一部の連結子会社は、複数事業主制度に加入しています。複数事業主制度については、当該制度の規約に従って、確定給付型退職後給付制度と確定拠出型退職後給付制度に分類し、それぞれの退職後給付制度に係る会計処理を行っています。ただし、確定給付型退職後給付制度に分類される複数事業主制度について、確定給付型退職後給付制度に係る会計処理を行うために十分な情報を入手できない場合は、確定拠出型退職後給付制度に係る会計処理を適用しています。
④ 短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算を行わず、会計期間中に従業員が勤務を提供したもので、当該勤務の見返りに支払うと見込まれる給付金額を純損益として認識しています。
賞与については、当社グループが支払いを行う法的又は推定的な債務を有しており、かつ当該債務について信頼性のある見積りが可能な場合に、支払見積額を負債として認識しています。
(13) 引当金
引当金は、過去の事象の結果として、当社が現在の法的又は推定的な債務を有しており、当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が生じる可能性が高く、当該債務の金額について信頼性のある見積りが可能である場合に認識しています。
貨幣の時間的価値の影響に重要性がある場合、当該負債に特有のリスクを反映させた割引率を用いて割り引いた金額で引当金を測定しています。
(14) 株式報酬
① 譲渡制限付株式報酬
当社グループは、持分決済型の株式に基づく報酬として、譲渡制限付株式報酬制度を採用しています。受領したサービスの対価は、付与日における当社株式の公正価値で測定しており、付与日から一定期間にわたって定額法により費用として認識し、同額を資本の増加として認識しています。
② 株式給付信託(BBT)
当社グループは、持分決済型の株式に基づく報酬として、株式給付信託(BBT(Board Benefit Trust))を採用しています。受領したサービスの対価は、付与日における当社株式の公正価値を基礎としたポイントに、業績連動指数を乗じて測定しており、権利確定期間にわたって費用を認識し、同額を資本の増加として認識しています。
③ 株式給付信託(J-ESOP)
当社グループは、持分決済型の株式に基づく報酬として、株式給付信託(J-ESOP)を採用しています。受領したサービス対価は、付与日における当社株式の公正価値を基礎とし、株式給付規程に基づきポイントが測定され、権利確定期間にわたって又は一時点で費用を認識し、同額を資本の増加として認識しています。
④ 株式給付信託(従業員持株会処分型)
当社グループは、現金決済型の株式に基づく報酬として、株式給付信託(従業員持株会処分型)を採用しています。受領したサービスの対価は、発生した負債の公正価値で測定しており、付与日から信託期間満了日にわたり費用として認識し、同額を負債の増加として認識しています。なお負債は、決済される信託期間満了日までその公正価値を各期末日に再測定し、公正価値の変動を純損益として認識しています。
(15) 売却目的で保有する資産
継続的使用よりも主に売却取引により回収が見込まれる資産及び処分グループについて、1年以内に売却する可能性が高く、現状で直ちに売却することが可能で、経営者が売却計画の実行を確約している場合には、売却目的保有に分類しています。
当社グループが、子会社に対する支配の喪失を伴う売却計画を確約し上記の条件を満たす場合は、当社グループが売却後にその子会社の非支配持分を保有するか否かにかかわらず、その子会社の資産及び負債を売却目的保有に分類しています。
売却目的保有に分類した資産は、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定しています。
また、売却目的保有への分類後は、有形固定資産及び無形資産の減価償却又は償却は行いません。
(16) 収益
当社グループでは、IFRS第9号「金融商品」に基づく利息及び配当収益等並びにIFRS第16号「リース」に基づく賃料収入等を除く顧客との契約について、以下の5ステップアプローチに基づき収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:履行義務が充足された時に(又は充足するにつれて)収益を認識する
当社グループの主要な事業における履行義務の識別及び収益を認識する時点は以下のとおりです。
① 建設工事に係る収益認識
当社グループは主に建築、土木、舗装事業において、顧客と工事請負契約を締結し、建物又は構築物等の施工及びそれに付帯する業務を行っており、これらに関して当社グループが提供する業務を履行義務として識別しています。
当該工事請負契約においては、当社グループの義務の履行により資産が創出され又は増価し、資産の創出又は増価につれて顧客が当該資産を支配することから、当該履行義務は一定期間にわたり充足される履行義務であり、契約期間にわたる工事の進捗に応じて充足されるものです。
履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができる工事については、引渡し目的物である建設物に係る見積総原価のうち発生した原価の割合を用いることで、義務を履行することにより生じた資産の増加を忠実に描写していると判断しているため、発生原価に基づくインプット法によって進捗度を見積り、財又はサービスを顧客に移転する履行義務を充足するにつれて一定の期間にわたり収益を認識する方法によっています。進捗度を合理的に見積ることができない工事については、原価回収基準によって収益を認識しています。
取引価格は工事請負契約により決定され、取引の対価は、工事請負契約ごとに定められた支払条件により受領しているため、通常といえる支払期限はありません。なお、履行義務の充足から顧客から対価を受領するまでの期間が長期間に及ぶ工事で重要な金融要素が認識される工事については金融収益に該当する部分について調整を行うこととしています。
② 商品の販売、製品の製造・販売に係る収益認識
当社グループは舗装事業においてアスファルト合材、乳剤及びその他建設資材の製造・販売を行い、機械事業において建設機械の商品販売及び産業機械等の製造・販売を行っており、これらに関して当社グループが提供する業務を履行義務として識別しています。
これらの商品・製品の販売について、舗装事業においては、アスファルト合材等の性質上、製品の出荷と検収はほぼ同一時点であり、製品を顧客に出荷した時点で顧客に支配が移転すると判断しているため、製品の出荷時点で収益を認識しています。また、機械事業においては、顧客との契約に基づき商品・製品を顧客に引き渡した時点で顧客に支配が移転すると判断しているため、商品・製品の引渡時点で収益を認識しています。
なお、履行義務を充足してから概ね1年以内に対価を受領しているため、実務上の便法を用いて重要な金融要素の認識は行っていません。
③ 再生可能エネルギー及びコンセッション事業に係る収益認識
当社グループはインフラ運営事業において再生可能エネルギーによる売電及び当社グループが運営権を保有する公共施設の維持管理・運営を行っています。これらの事業においては、顧客との電力供給契約や施設利用契約等に基づき、顧客に対して役務提供がなされた時点で履行義務が充足されることから、役務提供がなされた時点で収益を認識しています。
なお、履行義務を充足してから概ね1年以内に対価を受領しているため、実務上の便法を用いて重要な金融要素の認識は行っていません。
(17) 金融収益及び金融費用
金融収益は、主として受取利息及び受取配当金から構成されています。受取利息は実効金利法により、発生時に認識しています。受取配当金は、配当を受け取る権利が確定した時点で認識しています。
金融費用は、主として支払利息から構成されています。支払利息は実効金利法により、発生時に認識しています。
(18) 政府補助金
政府補助金は、補助金交付のための付帯条件を満たし、かつ補助金を受領するという合理的な保証が得られた時に公正価値で認識しています。
収益に関する政府補助金は、補助金で補償することを意図している関連コストを費用として認識する期間にわたって収益として認識しています。
資産に関する政府補助金は、当該補助金の金額を資産の取得原価から控除しています。
(19) 借入コスト
意図した用途又は売却が可能となるまでに相当の期間を要する資産の取得、建設又は製造に直接起因する借入コストは、意図した用途又は売却が可能となるまで、当該資産の取得原価に含めています。その他の借入コストは、発生した期間の費用として認識しています。
(20) 法人所得税
法人所得税費用は、当期税金費用と繰延税金費用から構成されています。これらは、その他の包括利益又は資本で直接認識する項目から生じる場合及び企業結合から生じる場合を除き、純損益として認識しています。
当期税金費用は、税務当局から還付又は税務当局に対する納付が予想される金額で測定され、税額の算定に使用する税率又は税法は、報告期間の期末日までに制定又は実質的に制定されているものです。
繰延税金資産及び繰延税金負債は、資産及び負債の帳簿価額と税務基準額との差異である一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除について認識しており、一時差異等が解消されると見込まれる連結会計年度に適用される税率又は税法によって測定しています。
繰延税金資産は、将来減算一時差異、繰越欠損金及び未使用の税額控除について、それらを利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識し、繰延税金負債は、原則としてすべての将来加算一時差異について認識しています。
なお、以下の一時差異については繰延税金資産及び繰延税金負債を認識していません。
・のれんの当初認識から生じる一時差異
・企業結合ではなく、取引時に会計上の利益にも課税所得(欠損金)にも影響を与えず、かつ、取引時に同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引における資産又は負債の当初認識から生じる一時差異
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に関連する将来加算一時差異について、一時差異の解消時期をコントロールすることが可能であり、かつ当該一時差異が予測可能な将来に解消しない可能性が高い場合
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に関連する将来減算一時差異のうち、一時差異が予測可能な将来に解消する可能性が高くない場合又は一時差異が使用できる課税所得の生じる可能性が高くない場合
・IAS第12号で定められる例外措置に基づく、グローバルミニマム課税ルールから生じる法人所得税に関する一時差異
繰延税金資産と繰延税金負債は、当期税金資産と当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有する場合、かつ以下のいずれかの要件を満たす場合のみ相殺しています。
・法人所得税が、同一の税務当局によって同一の納税主体に対して課された法人所得税に関するものである場合
・法人所得税が、同一の税務当局によって、別々の納税主体に対して課された法人所得税に関するものであり、その納税主体が当期税金負債と当期税金資産を純額により決済する、又は資産の実現と負債の決済を同時に行うことを意図している場合
(21) 自己株式
自己株式を取得した場合は、直接取引コストを含む支払対価を、資本の控除項目として認識しています。
(22) 1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期損益の金額を、当該連結会計年度の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しています。希薄化後1株当たり当期利益は、希薄化効果を有するすべての潜在株式の影響を調整することにより計算しています。