有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2021/07/14 15:01
【資料】
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【項目】
133項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
当社のミッションは、持続可能な地域社会モデルを構築することです。
地域活性化を、継続的かつ発展的事業の形で実現することで、社会に貢献する事を目的にしております。
人を動かし経済を循環させ、地域の課題を解決することで地域を活性化させるため、地域に点在する付加価値を流通させるプラットフォーム(地域情報流通基盤)である「まいぷれ」を構築し運営しております。
(2) 経営戦略等
当社は、地域情報プラットフォーム「まいぷれ」を運営し、地域に埋もれた付加価値情報を収集し、編集し、発信するローカルコンテンツに特化した独自性の高いメディアを運営しております。
地域情報流通事業では、インターネットソリューションのラストワンマイルの担い手が限られた中、直接地域の中小事業者・店舗と接点を持つ「まいぷれ」による取材・編集を通じて付加価値情報を循環させることにより、より魅力的なコンテンツを配信するメディア力としての価値向上と、情報発信をする中小事業者よる顧客満足の向上が図られています。また一方で直接の営業機会のみならず、マーケティングオートメーションを活用し、1万店を超える掲載の事例を活用して掲載希望の地域の中小事業者・店舗に対し提案力を高めております。
付加価値循環型の地域プラットフォームを当社で直営として運営するだけではなく、ビジネスモデルとしてパッケージ化していくことで全国各地での運営パートナーとのエリア展開を実現しております。引き続き運営パートナーの強化・増加を図り、さらなる事業拡大を目指します。
公共ソリューション事業では、各地域の情報収集・編集機能を有した運営パートナーとともに、統一されたオペレーションにて運用することにより、官民協働ポータルやふるさと納税業務支援等の官民共同事業も展開していきます。特にふるさと納税業務支援においては、効率化したセンター集中型の当社の事務局業務体制と、現地対応が可能な運営パートナーの返礼品事業者への支援活動により、高額な返礼品のみに頼らず地域の付加価値を高めた魅力の発信を行うことで寄付額増加へ貢献して参ります。
まいぷれポイントでは、既存システムからカード・端末費用を削減した新しいポイントシステムの開発に取り組み、中小事業者・店舗の利用料を下げ、導入ハードルを下げ、店舗でのポイント利用促進の運営コンサル範囲を拡大していきます。
マーケティング支援事業では、多種多様な企業が自社で行うには非効率な業務をBPO業務受託として拡大し、各クライアントのコストの資源配分を見直すことで、販売促進へより注力できる支援を行なってまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社では、企業価値を測る指標として、売上高及び営業利益の前年比増による成長性を重視しております。また、売上高を構成する指標として、①まいぷれ展開エリア数、②運営パートナー数、③当社との契約のあるふるさと納税業務支援の受託自治体数を重視しております。①まいぷれ展開エリア数、②運営パートナー数については、地域情報流通事業の将来の売上拡大に寄与するため、③当社との契約のあるふるさと納税業務支援の受託自治体数については、公共ソリューション事業の将来の売上拡大に寄与するため指標としております。毎月開催する取締役会において、事業別・部門別に、月次利益計画と併せて目標の単月、累計の利益計画の進捗度合いの報告、分析を行います。売上高については、事業別・部門別のみならずサービス別に報告、分析を行っております。
(4) 経営環境
少子高齢化の中、国は地方創生を政策の重点課題に位置づけており、人口急減・超高齢化という我が国が直面する大きな課題に対し地方創生の推進に向けた施策に取り組んでいます。
このような中、「持続可能な地域社会モデルの構築」をミッションとしている当社では、国の方針だけでなく、自治体の課題解決など地域のニーズに応える形で事業展開をしております。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① サービスの継続的な成長
当社は地域情報流通プラットフォーム「まいぷれ」の運営を主たる事業としており、プラットフォームの機能向上を図り、直営エリアで加盟店募集を募るのみならず、ビジネスモデルとしてエリア展開をすることで収益基盤を構築してまいりました。
今後においても、更なる機能向上とサービスレベル向上および、更なる運営パートナーのへ経営指導力の強化を図ることが課題です。また、公共ソリューション事業においても、現在のソリューションに加え更なる官民連携事業を開発していく事が重要です。
② 収益基盤の強化
当社は、直営運営エリア・パートナー運営エリア共に、「まいぷれ」への加盟事業者数を増やすことにより収益基盤を構築してまいりましたが、今後の中長期的な成長を実現するためにはさらなる収益基盤の強化が必要不可欠な課題であると認識しております。その為にサービスレベルの更なる向上にむけて、開発を続けてまいります。
また、公共ソリューション事業においては、ソリューションの幅を広げると同時に展開出来るエリアを増やしていくことが重要です。直営運営エリア・パートナー運営エリアにかかわらず、展開エリアを更に広げてまいります。
③ サービスの健全性の維持及び向上
当社が運営する「まいぷれ」は、インターネットを通じて提供されているものであり、システムを安定的に稼働させることが重要な課題であると認識しております。今後においても、ユーザー数、PV数及び投稿数の増加、サービスの機能拡充、セキュリティの向上等に適時に対応し、技術革新等の事業環境の変化にも柔軟に対応できるシステム開発体制を構築することで、システムの安定稼動や高度なセキュリティが担保されたサービス運営に努めてまいります。
また、掲載するコンテンツの健全性の維持及び向上を図るため、校正機能を整備しています。当社では、広告掲載原稿の全投稿チェック体制、運営パートナーへのコンテンツ作成指導の強化、違反ユーザーに対する注意喚起や利用停止措置等を実施しておりますが、今後においても、サービスの成長に合わせて必要な投資を行い、体制の強化に努めてまいります。
④ 組織力、内部管理体制の強化
a.優秀な人材の確保及び育成
当社では、専門的知識を有した優秀な人材の確保及び育成が重要な課題であると認識しております。事業規模に応じた少人数での効率的な運営を意識し、高度な知識・経験のある人材の確保に積極的に取り組んでまいります。また、人材育成のために各種研修等の教育・研修制度も充実させてまいります。
b.内部管理体制の強化
当社が継続的に成長し続けるためには、内部管理体制の強化が必要不可欠な課題であると認識しております。そのため、今後においても、内部統制システムの運用を徹底し、事業運営上のリスクの把握と管理を適切に行える体制構築に努めてまいります。
c.情報管理体制の強化
当社では、個人情報等の機密情報につきまして、ネットワークの管理、社内規程の制定及び遵守、全従業員を対象とした社内研修の徹底、内部監査によるチェック等により、情報管理体制を構築しております。今後においても、コンプライアンスを重視し、情報管理体制の強化に努めてまいります。