有価証券報告書-第7期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/27 14:30
【資料】
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【項目】
128項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)の業績は以下の通りです。
前連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
増減率
百万円百万円%
営業収益20,84423,03210.5
営業利益又は損失(△)△6272,103
税引前利益又は損失(△)△8202,139
親会社の所有者に帰属する当期利益又は損失(△)△8281,350

当社グループは決済ソリューション事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしていませんが、可能な範囲で以下の区分で経営指標を開示しています。
区分名称対象サービス名称
BtoC取引向けサービスBtoCサービス_NP後払い他NP後払い、NP後払いair、AFTEE等
BtoCサービス_atoneatone
BtoB取引向けサービスBtoBサービスNP掛け払い

経営指標は以下の通りです。
前連結会計年度当連結会計年度増減率
百万円百万円%
GMV(non-GAAP)565,987641,95013.4
BtoCサービス_NP後払い他351,547353,7160.6
BtoCサービス_atone27,04039,96647.8
BtoBサービス187,399248,26732.5
営業収益20,84423,03210.5
BtoCサービス_NP後払い他15,76316,5765.2
BtoCサービス_atone1,4161,86431.6
BtoBサービス3,6644,59125.3
-その他営業収益53159311.8
売上収益20,31322,43810.5
-請求関連費用
(non-GAAP)
8,3268,036△3.5
-貸倒関連費用
(non-GAAP)
3,7813,478△8.0
-その他決済に係る
費用(non-GAAP)
4104407.3
売上総利益(non-GAAP)7,79510,48334.5
BtoCサービス_NP後払い他5,6207,62435.7
BtoCサービス_atone36848531.6
BtoBサービス1,8052,37331.4
-販売管理費及びその他営業費用
(non-GAAP)
8,9548,9730.2
営業利益又は損失(△)△6272,103-
+減価償却費・償却費1,5771,6293.3
+株式報酬費用95△44.0
+固定資産除却損288△70.8
+減損損失48-△100.0
EBITDA(non-GAAP)1,0373,747261.3

(注)当社は投資家にとって当社グループの業績を評価するために有効であると考える指標として、当社が適用する会計基準であるIFRS会計基準において規定されていないnon-GAAP指標を追加的に開示しています。
non-GAAP指標指標の内容
GMV当社グループ決済サービスの流通取引総額
請求関連費用回収手数料+請求書発行手数料。主に請求1件当たりに発生する費用
貸倒関連費用貸倒引当金繰入+貸倒損失+債権売却損。主に請求金額に対して割合で発生する費用
その他決済に係る費用与信費用、NPポイント費用等、その他決済の提供に必要な費用
売上総利益売上収益-(請求関連費用+貸倒関連費用+その他の決済に係る費用)
販売管理費
及びその他営業費用
営業費用-(請求関連費用+貸倒関連費用+その他の決済に係る費用)
EBITDA営業利益+(減価償却費・償却費+株式報酬費用+固定資産除却損+減損損失-減損損失戻入益)

当社グループの加盟店数は数万社にわたるため、特定加盟店への依存度が低い一方で、マクロ環境の変化を通じたEC・決済市場への影響を受けやすい事業構造となっています。
(GMVについて)
当連結会計年度において、GMVは前期比13.4%増の641,950百万円(BtoCサービス_NP後払い他は同0.6%増の353,716百万円、BtoCサービス_atoneは同47.8%増の39,966百万円、BtoBサービスは同32.5%増の248,267百万円)となりました。
BtoCサービス_NP後払い他における要因は以下の通りです。
・NP後払いにおいては、サービスに占める割合が大きい、美容・健康・ファッション業界において、GMVの積み上げは限定的でした。第1四半期については健康食品に関する報道による既存加盟店のGMVの減少の影響を受けましたが、第2四半期以降は解消しています。なお、一部の販売方法に問題がある特定加盟店においては、それを是正した結果、GMVが減少しました。
・役務・サービス分野向けBNPL決済であるNP後払いairサービスは、全国の請求業務のDXニーズにより、GMVが大きく伸長しました。
・海外で提供しているBNPL決済であるAFTEEサービスにおいても、GMVが大きく伸長しました。
BtoCサービス_atoneにおける要因は以下の通りです。
・前期までに営業体制の強化を完了し、加盟店獲得に注力した結果、当期に新規稼働した加盟店によって、GMVが伸長しました。
・アパレル・エンタメなどの既存加盟店において、購入者による利用が拡大したことでGMVが増加しました。
・また、総合ECモールを中心とした既存加盟店において、つど後払いの追加提供やキャンペーンなどの施策が貢献し、GMVが伸長しました。
・EC市場だけでなく、アプリ専用カード(アプリ専用カードは、atoneのアプリ内で使えるJCBと連携したバーチャルカードです。)の利用や実店舗での利用も徐々に拡大しており、市場の開拓が進んでいる状況です。
BtoBサービスにおける要因は以下の通りです。
・前期から引き続き、広告・広告制作などの大手加盟店を中心とした既存加盟店でサービスの利用が拡大したこと等によって、GMVが伸長しました。
・また、大型の新規店が第3四半期から稼働し、GMVが伸長しました。
・加えて、これまでのマーケティングへの先行投資から得たノウハウを活用した、サービス認知拡大施策による新規加盟店獲得が順調であり、今後のGMVの伸長に継続的に寄与する見込みです。
(営業収益について)
当連結会計年度において、営業収益は前期比10.5%増の23,032百万円(BtoCサービス_NP後払い他は同5.2%増の16,576百万円、BtoCサービス_atoneは同31.6%増の1,864百万円、BtoBサービスは25.3%増の4,591百万円)となりました。
BtoCサービス_NP後払い他における要因は以下の通りです。
・「NP後払い」において、24年7月に延滞事務手数料の加算を開始したことにより、GMVに対する営業収益率が上昇しました。
・手数料率が低い大手加盟店が伸長し、GMVに対する営業収益率が低下しました。
・平均請求単価が上昇したことにより、請求1件当たりに占める「請求書発行・郵便料金」の割合が相対的に低下し、GMVに対する営業収益率が低下しました。
・郵便料金の値上げに伴い、24年10月1日より紙請求書発行手数料を値上げしましたが、より手数料が低い電子請求書の利用比率が増加していることにより、GMVに対する営業収益率は低下しました。
・なお、紙請求書発行手数料の改定は郵便料金の値上げによる原価上昇と相殺されるため、売上総利益率への貢献は限定的です。電子請求書の利用増加については郵送費用の削減効果の方が大きいため、売上総利益率に貢献します。
BtoCサービス_atoneにおける要因は以下の通りです。
・手数料率が低い大手加盟店が伸長し、GMVに対する営業収益率が低下しました。
・平均請求単価が上昇したことにより、請求1件当たりに占める「請求書発行・郵便料金」の割合が相対的に低下し、GMVに対する営業収益率が低下しました。
・また、今期実施された一部のキャンペーン施策のうち、売上値引に相当するキャンペーンが実施されたことにより、GMVに対する営業収益率が低下しました。
BtoBサービスにおける要因は以下の通りです。
・手数料率が相対的に低い大手加盟店が伸長し、GMVに対する営業収益率が低下しました。
・平均請求単価が上昇したことにより、請求1件当たりに占める「請求書発行・郵便料金」の割合が相対的に低下し、GMVに対する営業収益率が低下しました。
・請求書発行手数料が低い電子請求書の利用件数が増加し、GMVに対する営業収益率が低下しました。
・なお、電子請求書の利用増加については郵送費用の削減効果の方が大きいため、売上総利益率の上昇に貢献します。
・2023年7月に開始した「NP掛け払い 請求書カード払い」サービス、2024年10月に開始した「NPハンディレンディング」サービス等、決済から派生したファイナンスサービスを充実させることで、決済手数料以外の収益を獲得していく方針です。
(売上総利益について)
当連結会計年度において、売上総利益は前期比34.5%増の10,483百万円(BtoCサービス_NP後払い他は同35.7%増の7,624百万円、BtoCサービス_atoneは同31.6%増の485百万円、BtoBサービスは31.4%増の2,373百万円)となりました。
GMV、営業収益に関する分析は前述の通りであるため、以下は主に原価による影響の記載となります。
BtoCサービス_NP後払い他における要因は以下の通りです。
・前期より取り組んでいる与信改善施策により、債権の回収状況の良化及び回収時期が早期化した結果、GMVに対する貸倒関連費用及び請求関連費用の割合が低下し、売上総利益率が上昇しました。
・また、24年7月より延滞事務手数料の加算を開始し、ユーザーからの回収が早期化した結果、貸倒引当金の見積額が低下し、GMVに対する貸倒関連費用の割合が低下し、売上総利益率が上昇しました。
BtoCサービス_atoneにおける要因は以下の通りです。
・債権の回収状況の良化及び回収時期の早期化により、GMVに対する貸倒関連費用及び請求関連費用の割合が低下し、売上総利益率が上昇しました。
・GMVに対して収納費用等の原価を圧縮した結果、売上総利益率が上昇しました。
・また、今期実施された一部のキャンペーン施策のうち、売上値引に相当するキャンペーンが実施されたことにより、GMVに対する売上総利益率が低下しました。
BtoBサービスにおける要因は以下の通りです。
・前期において、NP掛け払いの主要ユーザーである中小零細事業者を取り巻く環境が悪化し、支払遅延の発生率が上昇しました。この状況を考慮し、当期は貸倒引当金を積み増しているため、当連結会計年度におけるGMVに対する貸倒関連費用の割合が増加しました。
・なお、前期は市況悪化を受けて与信のチューニングや督促の組み替え等の与信改善施策を推進しました。この施策の効果により、債権の回収状況が徐々に良化し、第3四半期以降は、GMVに対する貸倒関連費用の割合が前期比で改善しています。
・また、債権の回収状況の良化により、GMVに対する請求関連費用の割合が低下し、売上総利益率が上昇しました。
(営業利益、EBITDAについて)
当連結会計年度において、営業利益は2,103百万円(前期は△627百万円)、EBITDAは3,747百万円(前期比261.3%増)となりました。要因は以下の通りです。
・与信改善施策を推進した結果、前期に比較して、GMVに対する貸倒関連費用及び請求関連費用等の原価の割合が減少しました。
・また、業務効率化を推進した結果、前期に比較して、GMVに対する販売管理費の割合が減少しました。
② 財政状態の状況
前連結会計年度
(2024年3月31日)
当連結会計年度
(2025年3月31日)
増減増減率
百万円百万円百万円%
資産合計60,27970,84810,56817.5
流動資産合計40,69850,5409,84124.2
非流動資産合計19,58020,3077263.7
負債合計42,49851,6189,11921.5
流動負債合計37,37446,2498,87423.7
非流動負債合計5,1235,3682444.8
資本合計17,78019,2291,4498.2

当連結会計年度末時点における流動資産は前期末比9,841百万円増加しました。これは主に取扱高の増加等に伴い営業債権及びその他の債権が3,572百万円増加したことによるものです。
非流動資産は前期末比726百万円増加しました。これは主にオフィスビルの契約更新をした結果、契約期間の賃料相当分が使用権資産として計上されたことにより有形固定資産が332百万円増加したこと、システム開発を強化した結果、ソフトウェア資産が増加したことにより、その他の無形資産が214百万円増加したことによるものです。
流動負債は前期末比8,874百万円増加しました。これは主に取扱高の増加等に伴い営業債務及びその他の債務が6,714百万円増加したことによるものです。
なお、当社グループの流動資産のうち営業債権及びその他の債権(貸倒引当金を控除前)39,424百万円は主に決済を利用したエンドユーザー向けの債権、流動負債のうち営業債務及びその他の債務38,940百万円は主に加盟店向けの債務です。当社グループの決済サービスはエンドユーザーからの回収サイクルと加盟店への支払サイクルが短期間でバランスしており、事業拡大に伴うワーキングキャピタルの増加は限定的です。そのため、金利上昇の影響を受けづらい構造になっています。なお、当社グループが提供する決済サービスの加盟店向け債務の支払は主に金曜日に行われるため、期末日の曜日によって期末残高が変動します。
③ キャッシュ・フローの状況
前連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
増減
百万円百万円百万円
営業活動によるキャッシュ・フロー1,9316,5674,635
投資活動によるキャッシュ・フロー△1,760△1,506254
財務活動によるキャッシュ・フロー751,2091,133
現金及び現金同等物に係る換算差額△0△40△40
現金及び現金同等物の増減額
(△は減少)
2466,2295,982
現金及び現金同等物の期首残高10,56410,810246
現金及び現金同等物の当期末残高10,81017,0396,229

当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は17,039百万円(前期は10,810百万円)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は6,567百万円(前期は1,931百万円の獲得)となりました。これは主に以下の要因によるものです。
・税引前当期利益の計上 (2,139百万円)
・減価償却費、償却費等の計上 (1,629百万円)
・営業債権及びその他の債権の増減 (△3,572百万円)
・営業債務及びその他の債務の増減 (6,714百万円)
・その他資産・負債の増減等 (356百万円)
・法人所得税の支払 (△406百万円)
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は1,506百万円(前期は1,760百万円の使用)となりました。
これは主に以下の要因によるものです。
・システム開発投資による、無形資産の取得 (△1,484百万円)
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は1,209百万円(前期は75百万円の獲得)となりました。
これは主に以下の要因によるものです。
・短期借入金の純増減額 (1,351百万円)
・リース負債の返済による支出 (△294百万円)
(2)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績及び受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績及び受注実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しています。
② 販売実績
本項目「(1)経営成績等の状況の概要」に記載の通りです。
(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものです。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループは第1期連結会計年度(2018年7月2日から2019年3月31日)より従来の日本基準に替えてIFRS会計基準を適用しており、この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しています。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や将来における発生の可能性等を勘案し合理的に判断していますが、判断時には予期し得なかった事象等の発生により、実際の結果はこれらと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表 注記3.重要性がある会計方針5.重要な会計上の判断、見積り及び仮定に記載していますが、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、以下の会計方針は連結財務諸表における重要な見積りの判断に影響を及ぼすものと考えます。
(貸倒引当金)
当社グループは、主に将来の債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率等を勘案して必要額を、貸倒懸念債権等の特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上していますが、ユーザーの支払が遅延、その支払能力が低下した等の場合には追加の引当金が必要となる可能性があります。
(のれんの減損)
当社グループは、のれんの減損の判断をする際に、のれんが配分された資金生成単位について、回収可能価額の見積りが必要となります。使用価値の見積りにあたり、資金生成単位により生じることが予想される将来キャッシュ・フロー及びその現在価値を算定するための割引率を見積っています。仮に、資金生成単位により生じると予想したキャッシュ・フローが減少した場合又は現在価値を算定するための割引率が上昇した場合には減損損失が発生又は増加する可能性があります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態、経営成績、キャッシュ・フロー)
本項目「(1)経営成績等の状況の概要」に記載の通りです。
(資本の財源及び資金の流動性)
a.資金需要
当社グループにおける主な資金需要は、決済関連事業の拡大に伴い増加する運転資金やシステム開発費等によるものです。
b.財務政策
主に、手元資金に加えて、運転資金については金融機関からの借入により必要な資金を調達しています。資金調達については事業計画に基づく資金需要・金利動向等の調達環境を考慮の上、調達の規模・手段について資金計画を作成し、状況を適宜判断し実施しています。
(経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)
当社グループでは、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、年間取扱高及び購入者による未払い率を掲げています。それぞれについて以下の通り記載します。
a.年間取扱高
本項目「(1)経営成績等の状況の概要」に記載の通りです。
b.未払い率
未払い率(未払いとなった取引額の割合(貸倒処理前のものを含む))はNP後払い(NP後払いair含む)サービスが0.46%(前期は0.59%)、NP掛け払いサービスが0.50%(前期は0.49%)となりました。今後は一層の与信・督促業務の改善を講じることにより、更なる低減を図ってまいります。

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