有価証券報告書-第13期(2022/04/01-2023/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、前事業年度において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めていた「未払法人税等(外形標準課税)の増減額」、「未払又は未収消費税等の増減額」は金額的重要性が増したため、当事業年度より独立掲記することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の財務諸表の組替えを行っております。
① 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産は、前事業年度末と比較し146,790千円減少し、1,088,087千円となりました。これは主に、現金及び預金が53,319千円、売掛金が51,495千円、繰延税金資産が41,004千円減少したことによるものです。
(負債)
当事業年度末における負債は、前事業年度末と比較し38,567千円減少し、55,170千円となりました。これは主に、未払法人税等が28,811千円、未払消費税等が13,149千円減少したことによるものです。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末と比較し108,223千円減少し、1,032,917千円となりました。これは主に、当期純損失の計上により利益剰余金が125,401千円減少したことによるものです。なお、減資及び欠損填補により、資本金が301,013千円、資本準備金が118,460千円減少し、利益剰余金が419,474千円増加しております。
② 経営成績の状況
当事業年度における我が国の経済及び世界経済は、コロナの落ち着きによる経済回復が見込まれる一方で、ウクライナ情勢の長期化に伴う資源・原材料価格の上昇、米国の地銀発の金融リスクの高まりにより、先行きの不透明感が高まっています。
当社は、こうした短期の経済変動に多少の影響は受けるものの、世界の長期的、構造的な変化のエンジンとなるべく、「分断なき持続可能な社会を実現するための手段を提供する」ことを企業パーパスとし、個人が持つ多面的な能力を科学的に評価するシステムや、評価データにもとづき成長を支援する教育コンテンツ、そして個人がデータを安全かつ主体的に活用するためのプラットフォームを学校法人、企業、自治体などのコミュニティに対して展開する、個人と組織のエンパワーメントを支援するSociety5.0時代の産業基盤となるべくサービスを提供しています。
こうした変化により対応した体制を整えるべく、当社は、デジタル人材育成・採用一体型の新サービス「ONGAE SHI(オンガエシ)」の実現に向けて「ONGAESHIプロジェクト」に参画し、翌事業年度の事業化に向けた取り組みを開始いたしました。そのため、当第3四半期会計期間より、「HR事業」に含まれていた新規事業について「プラットフォーム/Web3事業」と名称を変更し、報告セグメントを「HR事業」「教育事業」「プラットフォーム/Web3事業」の3区分に変更しております。前年同期比については、前年同期の数値を変更後の報告セグメントの区分に組み替えて算出しております。
売上高は、教育事業におきましては、「Ai GROW」「e-Spire」の採用校が順調に増加し、前年同期比で増収となりました。しかし、HR事業におきましては、人的資本開示の企業の対応が当社の見込みより大幅に遅れ、他の施策への移行を試みたものの、既存顧客に対するプロダクト拡充の不足、新規顧客の開拓経路多角化の遅れが結果として生じたこと、足元の経済情勢により既存顧客のビジネスにマイナスの影響が出たこと等により、前年同期比で減収となりました。また、プラットフォーム/Web3事業におきましても、前事業年度に計上した大型案件の影響により、前年同期比で減収となりました。
コスト面では、「ONGAESHIプロジェクト」につなげるための「STARプロジェクト」プラットフォームの追加機能開発、「GROW360」「Ai GROW」のAI精度向上や機能拡充、UI/UX改善等のソフトウエア開発及び研究開発活動に積極的に取り組みました。業容拡大のための人材採用にも継続して取り組む一方で、テレワークを推奨し、経常費用の削減に努めております。
この結果、当事業年度の売上高は668,135千円(前年同期比7.3%減)、営業損失80,704千円(前年同期は営業利益39,864千円)、経常損失80,317千円(前年同期は経常利益21,287千円)、当期純損失125,401千円(前年同期は当期純利益44,433千円)となりました。
セグメント別の経営成績を示すと、次のとおりであります。
なお、報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、財務諸表を作成するために採用される会計方針に準拠した方法であります。報告セグメントの利益(又は損失)は、営業利益(又は損失)ベースの数値であります。
HR事業
HR事業では、AI搭載エンジンにより社員や採用候補者の気質・コンピテンシー・スキルを科学的に測定して能力を可視化する「GROW360」を利用したサービスを主に大手企業向けに提供しております。また、人的資本の情報開示に向けた政府の議論が加速する中、産学協働の「人的資本理論の実証化研究会」を大手企業9社と発足しました。
人的資本の情報開示は追い風となっているもののスピード感が予想より遅れたこと、既存顧客に対するフォローアップ営業の不足やプロダクト拡充の不足、新規顧客の開拓経路多角化の遅れ、一部顧客の経済情勢の悪化による案件規模の縮小等により、前年同期比で減収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は317,684千円(前年同期比9.5%減)、セグメント利益は99,838千円(同26.9%減)となりました。
教育事業
教育事業では、生徒の多様な能力とその成長に加え、各種教育活動の教育効果を可視化する評価システム「AiGROW」、生徒のコンピテンシー育成のための動画コンテンツ「GROW Academy」、オンライン英語学習プラットフォーム「e-Spire」を提供しております。また、高等学校含め全面実施となった新学習指導要領下で重視される探究型学習の効果を網羅的に評価する「探究力測定パッケージ」を2022年5月より販売開始いたしました。
コロナ禍での教育のデジタル化が追い風となっており、学校・教育機関向け「Ai GROW」につきましては、非認知能力の重要性が高まる中、採用校も全国に拡大し、受注活動も引き続き順調に推移しました。また、EdTech導入補助金2022につきましても、ほぼ交付決定額どおりに確定しました。
この結果、当セグメントの売上高は294,323千円(前年同期比3.8%増)、セグメント利益は124,703千円(同21.4%増)となりました。
プラットフォーム/Web3事業
慶應義塾大学経済学部附属経済研究所FinTEKセンターとともに、ブロックチェーンを用いて個人情報の管理・活用を実現するための「STARプロジェクト」が無事に完了いたしました。12団体が参画し、2023年3月末現在の登録学生数は8,671名となり、順調に推移いたしました。この成功を受けて、「STARプロジェクト」実証後のWeb3事業展開として「ONGAESHIプロジェクト」にリソースを集中させ、他の実証プロジェクトの開発をストップいたしました。
この結果、当セグメントの売上高は56,127千円(前年同期比35.0%減)、セグメント損失は106,807千円(前年同期はセグメント損失15,162千円)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比較し53,319千円減少し、912,714千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は、60,767千円(前事業年度は115,356千円の獲得)となりました。これは主に、減価償却費23,553千円、売上債権の回収に伴う売上債権の減少額51,495千円があったものの、税引前当期純損失の計上80,317千円、未払法人税等(外形標準課税)の減少額10,953千円、未払消費税等の減少額13,149千円、法人税等の支払額26,792千円があったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、8,412千円(前事業年度は8,890千円の獲得)となりました。これは主に、ソフトウエア開発に伴う固定資産取得による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は、16,932千円(前事業年度は638,149千円の獲得)となりました。これは新株予約権の行使による株式の発行による収入によるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)プラットフォーム/Web3事業における、受注高の前期からの減少は、前事業年度に大型案件を計上した影響によるものであります。
c.販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
売上高は668,135千円(前年同期比7.3%減)となりました。セグメント別の売上高については次のとおりとなっております。
HR事業
HR事業では、AI搭載エンジンにより社員や採用候補者の気質・コンピテンシー・スキルを科学的に測定して能力を可視化する「GROW360」を利用したサービスを主に大手企業向けに提供しております。また、人的資本の情報開示に向けた政府の議論が加速する中、産学協働の「人的資本理論の実証化研究会」を大手企業9社と発足しました。
人的資本の情報開示は追い風となっているもののスピード感が予想より遅れたこと、既存顧客に対するフォローアップ営業の不足やプロダクト拡充の不足、新規顧客の開拓経路多角化の遅れ、一部顧客の経済情勢の悪化による案件規模の縮小等により、前年同期比で減収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は317,684千円(前年同期比9.5%減)となりました。
教育事業
教育事業では、生徒の多様な能力とその成長に加え、各種教育活動の教育効果を可視化する評価システム「AiGROW」、生徒のコンピテンシー育成のための動画コンテンツ「GROW Academy」、オンライン英語学習プラットフォーム「e-Spire」を提供しております。また、高等学校含め全面実施となった新学習指導要領下で重視される探究型学習の効果を網羅的に評価する「探究力測定パッケージ」を2022年5月より販売開始いたしました。
コロナ禍での教育のデジタル化が追い風となっており、学校・教育機関向け「Ai GROW」につきましては、非認知能力の重要性が高まる中、採用校も全国に拡大し、受注活動も引き続き順調に推移しました。また、EdTech導入補助金2022につきましても、ほぼ交付決定額どおりに確定しました。
この結果、当セグメントの売上高は294,323千円(前年同期比3.8%増)となりました。
プラットフォーム/Web3事業
慶應義塾大学経済学部附属経済研究所FinTEKセンターとともに、ブロックチェーンを用いて個人情報の管理・活用を実現するための「STARプロジェクト」が無事に完了いたしました。12団体が参画し、2023年3月末現在の登録学生数は8,671名となり、順調に推移いたしました。この成功を受けて、「STARプロジェクト」実証後のWeb3事業展開として「ONGAESHIプロジェクト」にリソースを集中させ、他の実証プロジェクトの開発をストップいたしました。
この結果、当セグメントの売上高は56,127千円(前年同期比35.0%減)となりました。
(売上原価及び売上総利益)
売上原価は、ソフトウエアの新規開発及び機能追加等により減価償却費が1,663千円、人員増加に伴い人件費が23,801千円、新規案件の受注に伴い外注費が17,878千円、それぞれ増加したこと等により、195,137千円(前年同期比29.8%増)となりました。この結果、売上総利益は472,997千円(前年同期比17.1%減)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は、テレワークを推奨し、効率化を図る等のコスト最適化に努めた一方、業容拡大により人件費が27,757千円、システム費が13,625千円、支払報酬が18,392千円それぞれ増加したこと等により、553,702千円(前年同期比4.4%増)となりました。
この結果、営業損失は80,704千円(前年同期は営業利益39,864千円)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
営業外収益は、主に印税収入1,946千円の計上により1,956千円(前年同期は94千円)となりました。
営業外費用は、為替差損1,097千円、株式交付費245千円、暗号資産評価損225千円の計上により1,569千円(前年同期は18,671千円)となりました。
この結果、経常損失は80,317千円(前年同期は経常利益21,287千円)となりました。
(特別損益、法人税等合計、当期純利益)
特別利益は、発生しておりません(前年同期は発生なし)。
特別損失は、発生しておりません(前年同期は発生なし)。
法人税等合計は、法人税、住民税及び事業税1,947千円、法人税等調整額43,135千円の計上により45,083千円(前年同期は△23,146千円)となりました。
この結果、当期純損失は125,401千円(前年同期は当期純利益44,433千円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の運転資金需要のうち主なものは、従業員の人件費、ソフトウエア開発に係る外注費、販売費及び一般管理費の営業費用であります。現在、運転資金は自己資金で賄っている一方、資金流動性確保のため、金融機関と当座貸越契約を締結しております。今後、更なるサービス開発や優秀な人材の採用等を通じ、事業規模の拡大を図る方針であり、資金調達手段の多様化を検討してまいります。
なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は912,714千円であり、当社の事業を推進していく上で十分な流動性を確保していると考えております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成にあたっては、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、持続的な成長と企業価値の向上のための客観的な指標として、売上高、営業利益の成長性を重視しております。
HR事業では、売上高を「顧客企業数」×「顧客あたりの売上」と捉え、高い売上高成長率の継続に向けて、「顧客数の最大化」と、「複数階層・全社利用や複数のサービスの提供による顧客あたり売上の増大」に積極的に取り組んでまいります。
教育事業では、売上高を「採用学校数」×「顧客あたりの売上」と捉え、売上高と営業利益の両方で高い成長率を継続するべく、特に「採用学校数の積み上げ」と、「複数のサービスの提供による学校あたり売上の増大」に積極的に取り組んでまいります。
プラットフォーム/Web3事業は、事業の立ち上げ期であり、短期的には計画どおりに事業を進めることを最優先に取り組んでまいります。
セグメント別の各指標の推移は以下のとおりであります。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社の将来の経営成績に重要な影響を与えるリスク要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、今後更なる業容拡大と成長を遂げるには、様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。また、当社を取り巻く外部環境及び内部環境を適宜適切に把握し、市場におけるニーズを識別して経営資源の最適化に努めてまいります。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、前事業年度において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めていた「未払法人税等(外形標準課税)の増減額」、「未払又は未収消費税等の増減額」は金額的重要性が増したため、当事業年度より独立掲記することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の財務諸表の組替えを行っております。
① 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産は、前事業年度末と比較し146,790千円減少し、1,088,087千円となりました。これは主に、現金及び預金が53,319千円、売掛金が51,495千円、繰延税金資産が41,004千円減少したことによるものです。
(負債)
当事業年度末における負債は、前事業年度末と比較し38,567千円減少し、55,170千円となりました。これは主に、未払法人税等が28,811千円、未払消費税等が13,149千円減少したことによるものです。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末と比較し108,223千円減少し、1,032,917千円となりました。これは主に、当期純損失の計上により利益剰余金が125,401千円減少したことによるものです。なお、減資及び欠損填補により、資本金が301,013千円、資本準備金が118,460千円減少し、利益剰余金が419,474千円増加しております。
② 経営成績の状況
当事業年度における我が国の経済及び世界経済は、コロナの落ち着きによる経済回復が見込まれる一方で、ウクライナ情勢の長期化に伴う資源・原材料価格の上昇、米国の地銀発の金融リスクの高まりにより、先行きの不透明感が高まっています。
当社は、こうした短期の経済変動に多少の影響は受けるものの、世界の長期的、構造的な変化のエンジンとなるべく、「分断なき持続可能な社会を実現するための手段を提供する」ことを企業パーパスとし、個人が持つ多面的な能力を科学的に評価するシステムや、評価データにもとづき成長を支援する教育コンテンツ、そして個人がデータを安全かつ主体的に活用するためのプラットフォームを学校法人、企業、自治体などのコミュニティに対して展開する、個人と組織のエンパワーメントを支援するSociety5.0時代の産業基盤となるべくサービスを提供しています。
こうした変化により対応した体制を整えるべく、当社は、デジタル人材育成・採用一体型の新サービス「ONGAE SHI(オンガエシ)」の実現に向けて「ONGAESHIプロジェクト」に参画し、翌事業年度の事業化に向けた取り組みを開始いたしました。そのため、当第3四半期会計期間より、「HR事業」に含まれていた新規事業について「プラットフォーム/Web3事業」と名称を変更し、報告セグメントを「HR事業」「教育事業」「プラットフォーム/Web3事業」の3区分に変更しております。前年同期比については、前年同期の数値を変更後の報告セグメントの区分に組み替えて算出しております。
売上高は、教育事業におきましては、「Ai GROW」「e-Spire」の採用校が順調に増加し、前年同期比で増収となりました。しかし、HR事業におきましては、人的資本開示の企業の対応が当社の見込みより大幅に遅れ、他の施策への移行を試みたものの、既存顧客に対するプロダクト拡充の不足、新規顧客の開拓経路多角化の遅れが結果として生じたこと、足元の経済情勢により既存顧客のビジネスにマイナスの影響が出たこと等により、前年同期比で減収となりました。また、プラットフォーム/Web3事業におきましても、前事業年度に計上した大型案件の影響により、前年同期比で減収となりました。
コスト面では、「ONGAESHIプロジェクト」につなげるための「STARプロジェクト」プラットフォームの追加機能開発、「GROW360」「Ai GROW」のAI精度向上や機能拡充、UI/UX改善等のソフトウエア開発及び研究開発活動に積極的に取り組みました。業容拡大のための人材採用にも継続して取り組む一方で、テレワークを推奨し、経常費用の削減に努めております。
この結果、当事業年度の売上高は668,135千円(前年同期比7.3%減)、営業損失80,704千円(前年同期は営業利益39,864千円)、経常損失80,317千円(前年同期は経常利益21,287千円)、当期純損失125,401千円(前年同期は当期純利益44,433千円)となりました。
セグメント別の経営成績を示すと、次のとおりであります。
なお、報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、財務諸表を作成するために採用される会計方針に準拠した方法であります。報告セグメントの利益(又は損失)は、営業利益(又は損失)ベースの数値であります。
HR事業
HR事業では、AI搭載エンジンにより社員や採用候補者の気質・コンピテンシー・スキルを科学的に測定して能力を可視化する「GROW360」を利用したサービスを主に大手企業向けに提供しております。また、人的資本の情報開示に向けた政府の議論が加速する中、産学協働の「人的資本理論の実証化研究会」を大手企業9社と発足しました。
人的資本の情報開示は追い風となっているもののスピード感が予想より遅れたこと、既存顧客に対するフォローアップ営業の不足やプロダクト拡充の不足、新規顧客の開拓経路多角化の遅れ、一部顧客の経済情勢の悪化による案件規模の縮小等により、前年同期比で減収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は317,684千円(前年同期比9.5%減)、セグメント利益は99,838千円(同26.9%減)となりました。
教育事業
教育事業では、生徒の多様な能力とその成長に加え、各種教育活動の教育効果を可視化する評価システム「AiGROW」、生徒のコンピテンシー育成のための動画コンテンツ「GROW Academy」、オンライン英語学習プラットフォーム「e-Spire」を提供しております。また、高等学校含め全面実施となった新学習指導要領下で重視される探究型学習の効果を網羅的に評価する「探究力測定パッケージ」を2022年5月より販売開始いたしました。
コロナ禍での教育のデジタル化が追い風となっており、学校・教育機関向け「Ai GROW」につきましては、非認知能力の重要性が高まる中、採用校も全国に拡大し、受注活動も引き続き順調に推移しました。また、EdTech導入補助金2022につきましても、ほぼ交付決定額どおりに確定しました。
この結果、当セグメントの売上高は294,323千円(前年同期比3.8%増)、セグメント利益は124,703千円(同21.4%増)となりました。
プラットフォーム/Web3事業
慶應義塾大学経済学部附属経済研究所FinTEKセンターとともに、ブロックチェーンを用いて個人情報の管理・活用を実現するための「STARプロジェクト」が無事に完了いたしました。12団体が参画し、2023年3月末現在の登録学生数は8,671名となり、順調に推移いたしました。この成功を受けて、「STARプロジェクト」実証後のWeb3事業展開として「ONGAESHIプロジェクト」にリソースを集中させ、他の実証プロジェクトの開発をストップいたしました。
この結果、当セグメントの売上高は56,127千円(前年同期比35.0%減)、セグメント損失は106,807千円(前年同期はセグメント損失15,162千円)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比較し53,319千円減少し、912,714千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は、60,767千円(前事業年度は115,356千円の獲得)となりました。これは主に、減価償却費23,553千円、売上債権の回収に伴う売上債権の減少額51,495千円があったものの、税引前当期純損失の計上80,317千円、未払法人税等(外形標準課税)の減少額10,953千円、未払消費税等の減少額13,149千円、法人税等の支払額26,792千円があったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、8,412千円(前事業年度は8,890千円の獲得)となりました。これは主に、ソフトウエア開発に伴う固定資産取得による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は、16,932千円(前事業年度は638,149千円の獲得)となりました。これは新株予約権の行使による株式の発行による収入によるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当事業年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | |||
| 受注高 (千円) | 前期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前期比 (%) | |
| HR事業 | 330,545 | 93.3% | 58,083 | 128.4% |
| 教育事業 | 340,883 | 112.9% | 102,721 | 182.9% |
| プラットフォーム/Web3事業 | 877 | 1.5% | - | - |
| 合計 | 672,307 | 94.3% | 160,804 | 102.7% |
(注)プラットフォーム/Web3事業における、受注高の前期からの減少は、前事業年度に大型案件を計上した影響によるものであります。
c.販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当事業年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | |
| 金額(千円) | 前期比(%) | |
| HR事業 | 317,684 | 90.5 |
| 教育事業 | 294,323 | 103.8 |
| プラットフォーム/Web3事業 | 56,127 | 65.0 |
| 合計 | 668,135 | 92.7 |
(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当事業年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | ||
| 金額 (千円) | 割合 (%) | 金額 (千円) | 割合 (%) | |
| 経済産業省 | 134,973 | 18.7 | 141,279 | 21.1 |
| 日本郵便株式会社 | 82,473 | 11.4 | 64,118 | 9.6 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
売上高は668,135千円(前年同期比7.3%減)となりました。セグメント別の売上高については次のとおりとなっております。
HR事業
HR事業では、AI搭載エンジンにより社員や採用候補者の気質・コンピテンシー・スキルを科学的に測定して能力を可視化する「GROW360」を利用したサービスを主に大手企業向けに提供しております。また、人的資本の情報開示に向けた政府の議論が加速する中、産学協働の「人的資本理論の実証化研究会」を大手企業9社と発足しました。
人的資本の情報開示は追い風となっているもののスピード感が予想より遅れたこと、既存顧客に対するフォローアップ営業の不足やプロダクト拡充の不足、新規顧客の開拓経路多角化の遅れ、一部顧客の経済情勢の悪化による案件規模の縮小等により、前年同期比で減収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は317,684千円(前年同期比9.5%減)となりました。
教育事業
教育事業では、生徒の多様な能力とその成長に加え、各種教育活動の教育効果を可視化する評価システム「AiGROW」、生徒のコンピテンシー育成のための動画コンテンツ「GROW Academy」、オンライン英語学習プラットフォーム「e-Spire」を提供しております。また、高等学校含め全面実施となった新学習指導要領下で重視される探究型学習の効果を網羅的に評価する「探究力測定パッケージ」を2022年5月より販売開始いたしました。
コロナ禍での教育のデジタル化が追い風となっており、学校・教育機関向け「Ai GROW」につきましては、非認知能力の重要性が高まる中、採用校も全国に拡大し、受注活動も引き続き順調に推移しました。また、EdTech導入補助金2022につきましても、ほぼ交付決定額どおりに確定しました。
この結果、当セグメントの売上高は294,323千円(前年同期比3.8%増)となりました。
プラットフォーム/Web3事業
慶應義塾大学経済学部附属経済研究所FinTEKセンターとともに、ブロックチェーンを用いて個人情報の管理・活用を実現するための「STARプロジェクト」が無事に完了いたしました。12団体が参画し、2023年3月末現在の登録学生数は8,671名となり、順調に推移いたしました。この成功を受けて、「STARプロジェクト」実証後のWeb3事業展開として「ONGAESHIプロジェクト」にリソースを集中させ、他の実証プロジェクトの開発をストップいたしました。
この結果、当セグメントの売上高は56,127千円(前年同期比35.0%減)となりました。
(売上原価及び売上総利益)
売上原価は、ソフトウエアの新規開発及び機能追加等により減価償却費が1,663千円、人員増加に伴い人件費が23,801千円、新規案件の受注に伴い外注費が17,878千円、それぞれ増加したこと等により、195,137千円(前年同期比29.8%増)となりました。この結果、売上総利益は472,997千円(前年同期比17.1%減)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は、テレワークを推奨し、効率化を図る等のコスト最適化に努めた一方、業容拡大により人件費が27,757千円、システム費が13,625千円、支払報酬が18,392千円それぞれ増加したこと等により、553,702千円(前年同期比4.4%増)となりました。
この結果、営業損失は80,704千円(前年同期は営業利益39,864千円)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
営業外収益は、主に印税収入1,946千円の計上により1,956千円(前年同期は94千円)となりました。
営業外費用は、為替差損1,097千円、株式交付費245千円、暗号資産評価損225千円の計上により1,569千円(前年同期は18,671千円)となりました。
この結果、経常損失は80,317千円(前年同期は経常利益21,287千円)となりました。
(特別損益、法人税等合計、当期純利益)
特別利益は、発生しておりません(前年同期は発生なし)。
特別損失は、発生しておりません(前年同期は発生なし)。
法人税等合計は、法人税、住民税及び事業税1,947千円、法人税等調整額43,135千円の計上により45,083千円(前年同期は△23,146千円)となりました。
この結果、当期純損失は125,401千円(前年同期は当期純利益44,433千円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の運転資金需要のうち主なものは、従業員の人件費、ソフトウエア開発に係る外注費、販売費及び一般管理費の営業費用であります。現在、運転資金は自己資金で賄っている一方、資金流動性確保のため、金融機関と当座貸越契約を締結しております。今後、更なるサービス開発や優秀な人材の採用等を通じ、事業規模の拡大を図る方針であり、資金調達手段の多様化を検討してまいります。
なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は912,714千円であり、当社の事業を推進していく上で十分な流動性を確保していると考えております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成にあたっては、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、持続的な成長と企業価値の向上のための客観的な指標として、売上高、営業利益の成長性を重視しております。
HR事業では、売上高を「顧客企業数」×「顧客あたりの売上」と捉え、高い売上高成長率の継続に向けて、「顧客数の最大化」と、「複数階層・全社利用や複数のサービスの提供による顧客あたり売上の増大」に積極的に取り組んでまいります。
教育事業では、売上高を「採用学校数」×「顧客あたりの売上」と捉え、売上高と営業利益の両方で高い成長率を継続するべく、特に「採用学校数の積み上げ」と、「複数のサービスの提供による学校あたり売上の増大」に積極的に取り組んでまいります。
プラットフォーム/Web3事業は、事業の立ち上げ期であり、短期的には計画どおりに事業を進めることを最優先に取り組んでまいります。
セグメント別の各指標の推移は以下のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当事業年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | |||
| 売上高 (千円) | 増減率 (%) | 営業利益又は損失(△) (千円) | 増減率 (%) | |
| HR事業 | 317,684 | △9.5 | 99,838 | △26.9 |
| 教育事業 | 294,323 | 3.8 | 124,703 | 21.4 |
| プラットフォーム/Web3事業 | 56,127 | △35.0 | △106,807 | - |
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社の将来の経営成績に重要な影響を与えるリスク要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、今後更なる業容拡大と成長を遂げるには、様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。また、当社を取り巻く外部環境及び内部環境を適宜適切に把握し、市場におけるニーズを識別して経営資源の最適化に努めてまいります。