有価証券報告書-第14期(2023/04/01-2024/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
なお当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較・分析の記載はしておりません。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産は、1,092,256千円となりました。その主な内訳は、現金及び預金631,643千円、受取手形及び売掛金407,261千円であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、77,699千円となりました。その主な内訳は、未払金51,955千円、未払費用8,164千円、預り金8,514千円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、1,014,557千円となりました。その主な内訳は、資本金97,135千円、資本剰余金1,063,687千円、利益剰余金△146,572千円であります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、世界的なインフレに対する警戒感、金利差などによる円安の進行、またガザやウクライナ問題による政治的な情勢不安が増してきたものの、雇用や所得環境、企業の収益環境は緩やかな回復が続きました。技術の進展においては、生成AIの急速な発展が個人情報や著作権侵害につながる可能性があるため、生成AIに対する規制の動きが徐々に広がりつつあり、健全な発展に向けての枠組み作りが開始されています。また、世界的なインパクト投資が広がる中、日本国内の上場企業の人的資本への理解と開示が進んでおり、また、ビットコインのETFがアメリカSECで承認された等、暗号資産の資本市場への広がりが始まっており、市場資本主義に置き換わる新しい資本主義が台頭し始めている動きがみてとれます。
当社グループは、「分断なき持続可能な社会を実現するための手段を提供する」ことを企業パーパスとし、個人が持つ多面的な能力を科学的に評価するシステムや、評価データにもとづき成長を支援する教育コンテンツ、そして個人・企業・投資家といった多くのステークホルダーが、社会の人的・社会資本形成に向けた動きを拡大させる中、データを安全かつ主体的に活用するための枠組みを構築しており、それらを学校法人、企業、地方自治体、政府、国際機関などのコミュニティに対して展開し、個人と組織のエンパワーメントを支援するSociety5.0時代の産業基盤となるべくサービスを提供しています。
当社グループは、既存のHR事業と教育事業を基盤として、持続的な成長を目指しています。戦略として両利きの経営を目指し、HR事業と教育事業においては深化を深め、このデータや顧客基盤をもとに、プラットフォーム/Web3事業で積極的に探索活動を強め、今後の大きな成長の布石を打っています。
HR事業におきましては、AI搭載エンジンにより社員や採用候補者の気質・コンピテンシー・スキルを科学的に測定して能力を可視化する「GROW360」を利用したサービスを主に大企業向けに提供しております。また、人的資本の情報開示に向けた政府の議論が加速する中、昨年度より開始した産学協働の「人的資本理論の実証化研究会」の運営支援につきましては、今年度は規模を3倍以上に拡大し実施いたしました。特筆すべきは、本研究会及び当社の取り組みは、多くの投資家及び国際機関の関心を得ており、人的資本のインパクト評価・投資への足掛かりを作っていることです。さらに、2024年1月の三井住友信託銀行株式会社との業務提携契約の締結により、同社の幅広いお取引先企業に対しても、人的資本ソリューションの提案を開始しております。
教育事業におきましては、生徒の多様な能力とその成長に加え、各種教育活動の教育効果を可視化する評価システム「AiGROW」、生徒のコンピテンシー育成のための動画コンテンツ「GROW Academy」、オンライン英語学習プラットフォーム「e-Spire」、高等学校含め全面実施となった新学習指導要領下で重視される探究型学習の効果を網羅的に評価する「探究力測定パッケージ」を提供しております。また、株式会社JTBと開発した教育効果システム「J’s GROW」を提供開始いたしました。さらに、国際機関との連携により、「探究力測定」と「AiGROW」を利用したアジア地域での非認知能力に関する共同研究を開始し、加えて、ヤマハ株式会社との連携により、コロンビア共和国をはじめとした国外市場にて「AiGROW」を採用いただき、海外展開を推進しております。
新規事業であるプラットフォーム/Web3事業におきましては、同事業を世界で大きく広げることに向けた中長期的な戦略に基づき、プロジェクトの重要な要素である暗号資産関連事業を行うことを目的に、2023年4月にはONGAESHI Corporation(当社の100%子会社)を設立、10月に人材育成・採用一体型の新サービス「ONGAESHI(オンガエシ)プロジェクト」をローンチいたしました。さらに、第4四半期連結会計期間において、「ONGAESHIプロジェクト」の海外展開を見据えて設立されたシンガポール法人「BOUNDLESSEDU PTE.LTD.」への出資を行った上で、同社への本プロジェクトのプラットフォームシステム売却を行いました。なお、同社の資金調達を目的とした匿名組合出資を予定しており、同匿名組合は当社の連結子会社となる見込みです。
コスト面におきましては、新規事業である「ONGAESHIプロジェクト」のプラットフォーム開発に研究開発費134,305千円を計上いたしました。また、「GROW360」「Ai GROW」のAI精度向上や機能拡充、多言語対応、UI/UX改善等のソフトウエア開発及び研究開発活動、業容拡大のための人材採用にも継続して取り組んでおります。一方で、テレワークを推奨し、コスト最適化に努めております。
この結果、当連結会計年度の売上高は916,955千円、営業損失21,667千円、経常損失21,012千円、親会社株主に帰属する当期純損失21,171千円となりました。
一方で、当社グループのコア事業を示す当社個別決算の売上高は920,915千円(前年同期比37.8%増)、営業損失3,525千円(前年同期は営業損失80,704千円)、経常損失2,870千円(前年同期は経常損失80,317千円)、当期純損失3,029千円(前年同期は当期純損失125,401千円)となり、収支が均衡する水準まで大幅に改善いたしました。
セグメント別の経営成績を示すと、次のとおりであります。
なお、報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表を作成するために採用される会計方針に準拠した方法であります。報告セグメントの利益(又は損失)は、営業利益(又は損失)ベースの数値であります。
HR事業
HR事業では、AI搭載エンジンにより社員や採用候補者の気質・コンピテンシー・スキルを科学的に測定して能力を可視化する「GROW360」を利用したサービスを主に大手企業向けに提供しております。また、人的資本の情報開示に向けた政府の議論が加速する中、昨年度より産学協働の「人的資本理論の実証化研究会」を発足しており、今年度はその規模を3倍以上に拡大し、33社の企業にご参画いただきました。本研究会及び当社の取り組みは、企業のみならず、多くの投資家及び国際機関の関心を得ており、人的資本のインパクト評価・投資への足掛かりを作っています。さらに、三井住友信託銀行株式会社との業務提携契約の締結により、同社の幅広いお取引先企業に対しても、人的資本ソリューションの提案を開始しております。
この結果、当セグメントの売上高は342,399千円、セグメント利益は130,209千円となりました。
教育事業
教育事業では、生徒の多様な能力とその成長に加え、各種教育活動の教育効果を可視化する評価システム「AiGROW」、生徒のコンピテンシー育成のための動画コンテンツ「GROW Academy」、オンライン英語学習プラットフォーム「e-Spire」、高等学校含め全面実施となった新学習指導要領下で重視される探究型学習の効果を網羅的に評価する「探究力測定パッケージ」を提供しております。また、昨年度交付されていた「Edtech導入補助金2022」の後継版ともいえる「探究的な学び支援補助金2023」の交付が決定し、2023年9月から12月までサービスを提供いたしました。さらに、第4四半期連結会計期間より、国際機関との共同研究を開始いたしました。
この結果、当セグメントの売上高は294,430千円、セグメント利益は100,368千円となりました。
プラットフォーム/Web3事業
プラットフォーム/Web3事業では、ビットコインのETFが米国SECで承認されるなど事業環境が急速に改善する中、同事業を世界で大きく広げることに向けた中長期的な戦略に基づき、プロジェクトの重要な要素である暗号資産関連事業を行うことを目的に、2023年4月にはONGAESHI Corporation(当社の100%子会社)を設立、10月に人材育成・採用一体型の新サービス「ONGAESHIプロジェクト」をローンチしました。さらに、第4四半期連結会計期間において、「ONGAESHIプロジェクト」の海外展開を見据えて設立されたシンガポール法人「BOUNDLESSEDU PTE.LTD.」への出資を行った上で、同社へのシステム売却を行いました。また、デジタル庁の「Trusted Web(秘密計算)の実現に向けたユースケース実証事業」に採択されました。
この結果、当セグメントの売上高は280,125千円、セグメント損失は38,912千円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、631,643千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は、258,562千円となりました。これは主に、法人税等の還付額13,377千円があったものの、税金等調整前当期純損失の計上21,012千円、売上債権の増加額266,697千円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、26,084千円となりました。これは、ソフトウエア開発に伴う固定資産取得による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は、2,662千円となりました。これは新株予約権の行使による株式の発行による収入によるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
売上高は916,955千円となりました。セグメント別の売上高については次のとおりとなっております。
HR事業
HR事業では、AI搭載エンジンにより社員や採用候補者の気質・コンピテンシー・スキルを科学的に測定して能力を可視化する「GROW360」を利用したサービスを主に大手企業向けに提供しております。また、人的資本の情報開示に向けた政府の議論が加速する中、昨年度より産学協働の「人的資本理論の実証化研究会」を発足しており、今年度はその規模を3倍以上に拡大し、33社の企業にご参画いただきました。
この結果、当セグメントの売上高は342,399千円となりました。
教育事業
教育事業では、生徒の多様な能力とその成長に加え、各種教育活動の教育効果を可視化する評価システム「AiGROW」、生徒のコンピテンシー育成のための動画コンテンツ「GROW Academy」、オンライン英語学習プラットフォーム「e-Spire」、高等学校含め全面実施となった新学習指導要領下で重視される探究型学習の効果を網羅的に評価する「探究力測定パッケージ」を提供しております。また、昨年度交付されていた「Edtech導入補助金2022」の後継版ともいえる「探究的な学び支援補助金2023」の交付が決定し、2023年9月から12月までサービスを提供いたしました。さらに、第4四半期連結会計期間より、国際機関との共同研究を開始いたしました。
この結果、当セグメントの売上高は294,430千円となりました。
プラットフォーム/Web3事業
プラットフォーム/Web3事業では、2023年10月に人材育成・採用一体型の新サービス「ONGAESHIプロジェクト」をローンチしました。さらに、第4四半期連結会計期間において、「ONGAESHIプロジェクト」の海外展開を見据えて設立されたシンガポール法人「BOUNDLESSEDU PTE.LTD.」への出資を行った上で、同社へのシステム売却を行いました。また、デジタル庁の「Trusted Web(秘密計算)の実現に向けたユースケース実証事業」に採択されました。
この結果、当セグメントの売上高は280,125千円となりました。
(売上原価及び売上総利益)
売上原価は、主に人件費215,463千円、外注費87,181千円の計上により、345,199千円となりました。この結果、売上総利益は571,756千円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
販売費及び一般管理費は、主に人件費187,764千円、研究開発費158,390千円、支払報酬113,706千円の計上により、593,423千円となりました。
この結果、営業損失は21,667千円となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常損失)
営業外収益は、主に為替差益664千円の計上により805千円となりました。
営業外費用は、主に株式交付費150千円の計上により151千円となりました。
この結果、経常損失は21,012千円となりました。
(特別損益、法人税等合計、当期純損失)
特別利益は、発生しておりません。
特別損失は、発生しておりません。
法人税等合計は、法人税、住民税及び事業税2,290千円、法人税等調整額△2,131千円の計上により158千円となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は21,171千円となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、従業員の人件費、ソフトウエア開発に係る外注費、販売費及び一般管理費の営業費用であります。現在、運転資金は自己資金で賄っております。今後、更なるサービス開発や優秀な人材の採用等を通じ、事業規模の拡大を図る方針であり、資金調達手段の多様化を検討してまいります。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は631,643千円であり、当社グループの事業を推進していく上で十分な流動性を確保していると考えております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長と企業価値の向上のための客観的な指標として、売上高、営業利益の成長性を重視しております。
HR事業では、売上高を「顧客企業数」×「顧客あたりの売上」と捉え、高い売上高成長率の継続に向けて、「顧客数の最大化」と、「複数階層・全社利用や複数のサービスの提供による顧客あたり売上の増大」に積極的に取り組んでまいります。
教育事業では、売上高を「採用学校数」×「顧客あたりの売上」と捉え、売上高と営業利益の両方で高い成長率を継続するべく、特に「採用学校数の積み上げ」と、「複数のサービスの提供による学校あたり売上の増大」に積極的に取り組んでまいります。
プラットフォーム/Web3事業は、事業の立ち上げ期であり、短期的には計画どおりに事業を進めることを最優先に取り組んでまいります。
セグメント別の各指標の推移は以下のとおりであります。
(注)当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度からの増減率は記載しておりません。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの将来の経営成績に重要な影響を与えるリスク要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、今後更なる業容拡大と成長を遂げるには、様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。また、当社グループを取り巻く外部環境及び内部環境を適宜適切に把握し、市場におけるニーズを識別して経営資源の最適化に努めてまいります。
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
なお当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較・分析の記載はしておりません。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産は、1,092,256千円となりました。その主な内訳は、現金及び預金631,643千円、受取手形及び売掛金407,261千円であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、77,699千円となりました。その主な内訳は、未払金51,955千円、未払費用8,164千円、預り金8,514千円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、1,014,557千円となりました。その主な内訳は、資本金97,135千円、資本剰余金1,063,687千円、利益剰余金△146,572千円であります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、世界的なインフレに対する警戒感、金利差などによる円安の進行、またガザやウクライナ問題による政治的な情勢不安が増してきたものの、雇用や所得環境、企業の収益環境は緩やかな回復が続きました。技術の進展においては、生成AIの急速な発展が個人情報や著作権侵害につながる可能性があるため、生成AIに対する規制の動きが徐々に広がりつつあり、健全な発展に向けての枠組み作りが開始されています。また、世界的なインパクト投資が広がる中、日本国内の上場企業の人的資本への理解と開示が進んでおり、また、ビットコインのETFがアメリカSECで承認された等、暗号資産の資本市場への広がりが始まっており、市場資本主義に置き換わる新しい資本主義が台頭し始めている動きがみてとれます。
当社グループは、「分断なき持続可能な社会を実現するための手段を提供する」ことを企業パーパスとし、個人が持つ多面的な能力を科学的に評価するシステムや、評価データにもとづき成長を支援する教育コンテンツ、そして個人・企業・投資家といった多くのステークホルダーが、社会の人的・社会資本形成に向けた動きを拡大させる中、データを安全かつ主体的に活用するための枠組みを構築しており、それらを学校法人、企業、地方自治体、政府、国際機関などのコミュニティに対して展開し、個人と組織のエンパワーメントを支援するSociety5.0時代の産業基盤となるべくサービスを提供しています。
当社グループは、既存のHR事業と教育事業を基盤として、持続的な成長を目指しています。戦略として両利きの経営を目指し、HR事業と教育事業においては深化を深め、このデータや顧客基盤をもとに、プラットフォーム/Web3事業で積極的に探索活動を強め、今後の大きな成長の布石を打っています。
HR事業におきましては、AI搭載エンジンにより社員や採用候補者の気質・コンピテンシー・スキルを科学的に測定して能力を可視化する「GROW360」を利用したサービスを主に大企業向けに提供しております。また、人的資本の情報開示に向けた政府の議論が加速する中、昨年度より開始した産学協働の「人的資本理論の実証化研究会」の運営支援につきましては、今年度は規模を3倍以上に拡大し実施いたしました。特筆すべきは、本研究会及び当社の取り組みは、多くの投資家及び国際機関の関心を得ており、人的資本のインパクト評価・投資への足掛かりを作っていることです。さらに、2024年1月の三井住友信託銀行株式会社との業務提携契約の締結により、同社の幅広いお取引先企業に対しても、人的資本ソリューションの提案を開始しております。
教育事業におきましては、生徒の多様な能力とその成長に加え、各種教育活動の教育効果を可視化する評価システム「AiGROW」、生徒のコンピテンシー育成のための動画コンテンツ「GROW Academy」、オンライン英語学習プラットフォーム「e-Spire」、高等学校含め全面実施となった新学習指導要領下で重視される探究型学習の効果を網羅的に評価する「探究力測定パッケージ」を提供しております。また、株式会社JTBと開発した教育効果システム「J’s GROW」を提供開始いたしました。さらに、国際機関との連携により、「探究力測定」と「AiGROW」を利用したアジア地域での非認知能力に関する共同研究を開始し、加えて、ヤマハ株式会社との連携により、コロンビア共和国をはじめとした国外市場にて「AiGROW」を採用いただき、海外展開を推進しております。
新規事業であるプラットフォーム/Web3事業におきましては、同事業を世界で大きく広げることに向けた中長期的な戦略に基づき、プロジェクトの重要な要素である暗号資産関連事業を行うことを目的に、2023年4月にはONGAESHI Corporation(当社の100%子会社)を設立、10月に人材育成・採用一体型の新サービス「ONGAESHI(オンガエシ)プロジェクト」をローンチいたしました。さらに、第4四半期連結会計期間において、「ONGAESHIプロジェクト」の海外展開を見据えて設立されたシンガポール法人「BOUNDLESSEDU PTE.LTD.」への出資を行った上で、同社への本プロジェクトのプラットフォームシステム売却を行いました。なお、同社の資金調達を目的とした匿名組合出資を予定しており、同匿名組合は当社の連結子会社となる見込みです。
コスト面におきましては、新規事業である「ONGAESHIプロジェクト」のプラットフォーム開発に研究開発費134,305千円を計上いたしました。また、「GROW360」「Ai GROW」のAI精度向上や機能拡充、多言語対応、UI/UX改善等のソフトウエア開発及び研究開発活動、業容拡大のための人材採用にも継続して取り組んでおります。一方で、テレワークを推奨し、コスト最適化に努めております。
この結果、当連結会計年度の売上高は916,955千円、営業損失21,667千円、経常損失21,012千円、親会社株主に帰属する当期純損失21,171千円となりました。
一方で、当社グループのコア事業を示す当社個別決算の売上高は920,915千円(前年同期比37.8%増)、営業損失3,525千円(前年同期は営業損失80,704千円)、経常損失2,870千円(前年同期は経常損失80,317千円)、当期純損失3,029千円(前年同期は当期純損失125,401千円)となり、収支が均衡する水準まで大幅に改善いたしました。
セグメント別の経営成績を示すと、次のとおりであります。
なお、報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表を作成するために採用される会計方針に準拠した方法であります。報告セグメントの利益(又は損失)は、営業利益(又は損失)ベースの数値であります。
HR事業
HR事業では、AI搭載エンジンにより社員や採用候補者の気質・コンピテンシー・スキルを科学的に測定して能力を可視化する「GROW360」を利用したサービスを主に大手企業向けに提供しております。また、人的資本の情報開示に向けた政府の議論が加速する中、昨年度より産学協働の「人的資本理論の実証化研究会」を発足しており、今年度はその規模を3倍以上に拡大し、33社の企業にご参画いただきました。本研究会及び当社の取り組みは、企業のみならず、多くの投資家及び国際機関の関心を得ており、人的資本のインパクト評価・投資への足掛かりを作っています。さらに、三井住友信託銀行株式会社との業務提携契約の締結により、同社の幅広いお取引先企業に対しても、人的資本ソリューションの提案を開始しております。
この結果、当セグメントの売上高は342,399千円、セグメント利益は130,209千円となりました。
教育事業
教育事業では、生徒の多様な能力とその成長に加え、各種教育活動の教育効果を可視化する評価システム「AiGROW」、生徒のコンピテンシー育成のための動画コンテンツ「GROW Academy」、オンライン英語学習プラットフォーム「e-Spire」、高等学校含め全面実施となった新学習指導要領下で重視される探究型学習の効果を網羅的に評価する「探究力測定パッケージ」を提供しております。また、昨年度交付されていた「Edtech導入補助金2022」の後継版ともいえる「探究的な学び支援補助金2023」の交付が決定し、2023年9月から12月までサービスを提供いたしました。さらに、第4四半期連結会計期間より、国際機関との共同研究を開始いたしました。
この結果、当セグメントの売上高は294,430千円、セグメント利益は100,368千円となりました。
プラットフォーム/Web3事業
プラットフォーム/Web3事業では、ビットコインのETFが米国SECで承認されるなど事業環境が急速に改善する中、同事業を世界で大きく広げることに向けた中長期的な戦略に基づき、プロジェクトの重要な要素である暗号資産関連事業を行うことを目的に、2023年4月にはONGAESHI Corporation(当社の100%子会社)を設立、10月に人材育成・採用一体型の新サービス「ONGAESHIプロジェクト」をローンチしました。さらに、第4四半期連結会計期間において、「ONGAESHIプロジェクト」の海外展開を見据えて設立されたシンガポール法人「BOUNDLESSEDU PTE.LTD.」への出資を行った上で、同社へのシステム売却を行いました。また、デジタル庁の「Trusted Web(秘密計算)の実現に向けたユースケース実証事業」に採択されました。
この結果、当セグメントの売上高は280,125千円、セグメント損失は38,912千円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、631,643千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は、258,562千円となりました。これは主に、法人税等の還付額13,377千円があったものの、税金等調整前当期純損失の計上21,012千円、売上債権の増加額266,697千円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、26,084千円となりました。これは、ソフトウエア開発に伴う固定資産取得による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は、2,662千円となりました。これは新株予約権の行使による株式の発行による収入によるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | |||
| 受注高 (千円) | 前期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前期比 (%) | |
| HR事業 | 299,567 | - | 15,251 | - |
| 教育事業 | 327,631 | - | 135,922 | - |
| プラットフォーム/Web3事業 | 283,015 | - | 2,890 | - |
| 合計 | 910,214 | - | 154,063 | - |
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | |
| 金額(千円) | 前期比(%) | |
| HR事業 | 342,399 | - |
| 教育事業 | 294,430 | - |
| プラットフォーム/Web3事業 | 280,125 | - |
| 合計 | 916,955 | - |
(注)当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | |
| 金額 (千円) | 割合 (%) | |
| BOUNDLESSEDU PTE.LTD. | 250,000 | 27.3 |
| 経済産業省 | 99,673 | 10.9 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
売上高は916,955千円となりました。セグメント別の売上高については次のとおりとなっております。
HR事業
HR事業では、AI搭載エンジンにより社員や採用候補者の気質・コンピテンシー・スキルを科学的に測定して能力を可視化する「GROW360」を利用したサービスを主に大手企業向けに提供しております。また、人的資本の情報開示に向けた政府の議論が加速する中、昨年度より産学協働の「人的資本理論の実証化研究会」を発足しており、今年度はその規模を3倍以上に拡大し、33社の企業にご参画いただきました。
この結果、当セグメントの売上高は342,399千円となりました。
教育事業
教育事業では、生徒の多様な能力とその成長に加え、各種教育活動の教育効果を可視化する評価システム「AiGROW」、生徒のコンピテンシー育成のための動画コンテンツ「GROW Academy」、オンライン英語学習プラットフォーム「e-Spire」、高等学校含め全面実施となった新学習指導要領下で重視される探究型学習の効果を網羅的に評価する「探究力測定パッケージ」を提供しております。また、昨年度交付されていた「Edtech導入補助金2022」の後継版ともいえる「探究的な学び支援補助金2023」の交付が決定し、2023年9月から12月までサービスを提供いたしました。さらに、第4四半期連結会計期間より、国際機関との共同研究を開始いたしました。
この結果、当セグメントの売上高は294,430千円となりました。
プラットフォーム/Web3事業
プラットフォーム/Web3事業では、2023年10月に人材育成・採用一体型の新サービス「ONGAESHIプロジェクト」をローンチしました。さらに、第4四半期連結会計期間において、「ONGAESHIプロジェクト」の海外展開を見据えて設立されたシンガポール法人「BOUNDLESSEDU PTE.LTD.」への出資を行った上で、同社へのシステム売却を行いました。また、デジタル庁の「Trusted Web(秘密計算)の実現に向けたユースケース実証事業」に採択されました。
この結果、当セグメントの売上高は280,125千円となりました。
(売上原価及び売上総利益)
売上原価は、主に人件費215,463千円、外注費87,181千円の計上により、345,199千円となりました。この結果、売上総利益は571,756千円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
販売費及び一般管理費は、主に人件費187,764千円、研究開発費158,390千円、支払報酬113,706千円の計上により、593,423千円となりました。
この結果、営業損失は21,667千円となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常損失)
営業外収益は、主に為替差益664千円の計上により805千円となりました。
営業外費用は、主に株式交付費150千円の計上により151千円となりました。
この結果、経常損失は21,012千円となりました。
(特別損益、法人税等合計、当期純損失)
特別利益は、発生しておりません。
特別損失は、発生しておりません。
法人税等合計は、法人税、住民税及び事業税2,290千円、法人税等調整額△2,131千円の計上により158千円となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は21,171千円となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、従業員の人件費、ソフトウエア開発に係る外注費、販売費及び一般管理費の営業費用であります。現在、運転資金は自己資金で賄っております。今後、更なるサービス開発や優秀な人材の採用等を通じ、事業規模の拡大を図る方針であり、資金調達手段の多様化を検討してまいります。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は631,643千円であり、当社グループの事業を推進していく上で十分な流動性を確保していると考えております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長と企業価値の向上のための客観的な指標として、売上高、営業利益の成長性を重視しております。
HR事業では、売上高を「顧客企業数」×「顧客あたりの売上」と捉え、高い売上高成長率の継続に向けて、「顧客数の最大化」と、「複数階層・全社利用や複数のサービスの提供による顧客あたり売上の増大」に積極的に取り組んでまいります。
教育事業では、売上高を「採用学校数」×「顧客あたりの売上」と捉え、売上高と営業利益の両方で高い成長率を継続するべく、特に「採用学校数の積み上げ」と、「複数のサービスの提供による学校あたり売上の増大」に積極的に取り組んでまいります。
プラットフォーム/Web3事業は、事業の立ち上げ期であり、短期的には計画どおりに事業を進めることを最優先に取り組んでまいります。
セグメント別の各指標の推移は以下のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | |||
| 売上高 (千円) | 増減率 (%) | 営業利益又は損失(△) (千円) | 増減率 (%) | |
| HR事業 | 342,399 | - | 130,209 | - |
| 教育事業 | 294,430 | - | 100,368 | - |
| プラットフォーム/Web3事業 | 280,125 | - | △38,912 | - |
(注)当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度からの増減率は記載しておりません。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの将来の経営成績に重要な影響を与えるリスク要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、今後更なる業容拡大と成長を遂げるには、様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。また、当社グループを取り巻く外部環境及び内部環境を適宜適切に把握し、市場におけるニーズを識別して経営資源の最適化に努めてまいります。