有価証券報告書-第12期(令和3年2月1日-令和4年1月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度(2021年2月1日~2022年1月31日)における我が国経済は、原材料価格の高騰といった悪材料があり、新型コロナウイルスの感染者数は、オミクロン型の感染拡大が懸念されるものの、若年層の重症化リスクが比較的抑制されているなか、個人消費はサービスを中心に回復基調にあります。また、企業活動については、自動車産業などでの供給制約による生産の下押し圧力も、徐々に後退しつつあります。物価は低調な見通しですが、日銀は緩和長期化の布石を打っており、米国の金利上昇懸念はあるものの、日本国内は金融政策の枠組みを当面維持する可能性が高いものと思われます。
財政政策については、12月20日に2021年度の補正予算が成立し、コロナ対策や経済活動の再開に向けた費用が計上されたことで、岸田政権は当面、景気配慮型の政策運営を続けると思料されます。仮に、オミクロン型の感染が深刻化すれば、2022年夏の参院選を前に追加経済対策を打ち出し、一段の景気浮揚を図ることも予想されます。
かかる環境下において、当社は、都心部におけるトランクルーム需要は引き続き堅調であること、不動産投資家も、ホテル物件などの購入検討が難しくなる状況下で、ボラティリティの少ないトランクルーム案件への投資が積極的であることから物件の開発を進めて参りました。こうしたなか、当社の開発分譲事業については、2021年10月に中野沼袋、2021年11月にときわ台、2022年1月に東浅草の3件の在来建築型トランクルームをオープン致しました。なお、開発用に購入していた白金高輪の土地については、コロナ禍の影響もあり、道路使用許可に時間を要していたところに購入希望者が現れたため、更地のまま売却致しました。その結果、開発分譲事業の売上高は2,512,904千円(前期比377.7%)と増加致しました。また、運営管理事業についても、既存店舗の稼働室数増加と新規出店効果もあり、売上高は556,823千円(前期比118.6%)となりました。
以上の結果、当事業年度の業績は、売上高3,069,728千円(前期に比べて170.6%増加)、営業利益153,691千円(前期は営業損失73,790千円)、経常利益158,427千円(前期は経常損失72,095千円)当期純利益123,864千円(前期は当期純損失68,990千円)となりました。
流動資産は、前事業年度末に比べて20.8%増加し1,080,873千円となりました。これは、現金及び預金が389,453千円と前事業年度末に比べて7.2%増加、販売用不動産が654,054千円と前事業年度末に比べて33.4%増加したことによるものです。これは、2022年1月期に売却予定の江戸川橋トランクルーム、新大塚トランクルームの原価の増加によるものです。固定資産は、有形固定資産が売却に伴い14,462千円減少する一方、ソフトウェア取得に伴う無形固定資産の増加1,604千円、敷金及び保証金の増加に伴う投資その他の資産129,622千円増加の影響により、431,612千円と前事業年度末に比べて37.1%増加しております。この結果、資産合計は前事業年度末に比べて25.0%増加し、1,512,486千円となりました。
流動負債は、前事業年度末に比べて9.3%減少し418,445千円となりました。これは、短期借入金が前事業年度末から183,300千円減少したこと等によるものです。一方、固定負債は、前事業年度末に比べて99.6%増加し444,426千円となりました。これは、運転資金調達を目的とした長期借入金が349,327千円と前事業年度末から231,440千円増加したこと等によるものです。
この結果、負債合計は、862,872千円と前事業年度末に比べて26.1%増加しました。
純資産合計は、649,614千円と前事業年度末に比べて23.6%増加しました。これは、(繰越)利益剰余金が、362,174千円と前事業年度末に比べて52.0%増加したこと等によるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は前事業年度に比べて26,302千円増加し、389,453千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下の通りであります。
<営業活動におけるキャッシュ・フロー>営業活動におけるキャッシュ・フローは前事業年度に比べて428,235千円増加し、30,999千円の増加となりました。主な内訳は、棚卸資産の増加165,184千円、税引前当期純利益194,822千円等となります。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資活動によるキャッシュ・フローは前事業年度に比べて67,410千円増加し、83,972千円の支出となりました。これはトランクルーム賃貸借物件の増加等に伴う敷金の差入による支出等によるものです。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>財務活動によるキャッシュ・フローは前事業年度に比べて181,228千円減少し、79,276千円の収入となりました。これは、短期借入金の返済による支出188,310千円、長期借入れによる収入325,885千円等によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当社は生産を行っていないため、生産実績の記載はしておりません。
b 受注実績
当社は受注生産を行っていないため、受注実績の記載はしておりません。
c 販売実績
当社の事業セグメントはトランクルーム事業のみの単一セグメントでありますが、トランクルームの運営管理事業及び開発分譲事業別の売上高は以下の通りです。
| 事業区分 | 販売高(千円) | 前期比(%) |
| トランクルーム運営管理事業(千円) | 556,823 | 118.6 |
| トランクルーム開発分譲事業(千円) | 2,512,904 | 377.7 |
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 | 当事業年度 | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| メットライフ生命保険株式会社 | 650,000 | 57.3 | 1,511,000 | 49.2 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・結果内容
(売上高、売上原価)
当事業年度における売上高は、3,069,728千円となりました。
その主な要因は、既存トランクルーム運営は順調に推移するとともに、前期に一時休止した開発事業も積極的に進めたことによる白金高輪の土地売却、中野沼袋トランクルーム、ときわ台トランクルーム及び東浅草トランクルームの完成、売却等によるものです。
また、売上原価2,601,771千円となりました。これは、売上高同様開発事業の順調な開発によるものです。
その結果、売上総利益は、467,956千円となりました。
(販売費及び一般管理費)
当事業年度における販売費及び一般管理費は、314,265千円となりました。
その主な要因は、前年に引き続き上場準備のための役職員増加による人件費の増加によるものです。
その結果、営業利益は、153,691千円となりました。
(営業外損益)
当事業年度における営業外収益は、36,523千円となりました。これは、主に太陽光売電収入による収益30,660千円を計上したことによります。営業外費用は、31,787千円となりました。これは、主に太陽光売電原価による費用23,952千円を計上したことによります。
その結果、経常利益は、158,427千円となりました。
(特別損益及び当期純利益)
当事業年度における特別損益は、36,394千円となりました。これは、主に固定資産売却による収益36,394千円を計上したことによります。
以上の結果、税引前当期純利益は、194,822千円、当期純利益は、123,864千円となりました。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク 」に記載のとおりであります。
④資金の財源及び資金の流動性
a.キャッシュフローの状況
「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資金の需要
当社における資金需要は、主として売上原価となります販売用不動産の仕入れ資金であります。これらは、短期
借入れ資金として銀行等の金融機関から調達を行っております。
今後も事業活動を支える資金調達については、低コストかつ安定的、機動的な資金の確保を主眼として多様な資金調達方法に取り組んでまいります。
なお、事業拡大に伴う多額の先行投資が見込まれる場合は、これらの資金需要に対応するため自己資金、金融機関からの借入れ及びエクイティファイナンス等で調達することを予定しております。
⑤経営方針・経営戦略・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標
a.当社の経営目標
当社は、個人及び企業がユーザーとなるトランクルームの企画、開発、運営をしております。そのため下記の指標を経営上の管理目標としております。
・トランクルーム利用者の成約、解約の状況及び現在稼働している室数、全体室数に対する稼働室数(稼働率)
・トランクルーム開発及び売却時の、不動産としての物件の仕入れ高と完成後の売却金額による物件売却利益率
b.当社の4つ経営方針
イ.トランクルーム開発後の完売による利益率の確保及び向上を図る
ロ.既存物件及び大型マスターリース案件の稼働率アップによる収益拡大を図る
ハ.コンプライアンスの徹底による管理・運営体制の強化を図る
ニ.既存ビルへの出店や商業施設等への出店等への新たな営業戦略を推進する