有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2022/11/16 15:00
【資料】
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【項目】
145項目

事業内容

当社グループは当社及び連結子会社5社により構成され、「多様な可能性を見いだし、ボーダレスな価値を育み世界をつなぐ」をビジョンとし、日本発のグローバルシェアリンググループとなることを目指しております。
当社グループが提供するサービスの内容・特徴は以下の通りです。
(1)当社グループが提供するサービスの内容
当社グループの事業はChargeSPOT事業の単一セグメントであることからセグメント別の記載はしておりませんが、当社グループが提供するサービスは、日本初の持ち運び可能なスマホ充電器のシェアリングサービスであるモバイルバッテリーシェアリングサービスと当該モバイルバッテリーのバッテリースタンドそのものをシェアリング媒体として広告サービスを提供するサイネージサービスの2つで構成されております。
① モバイルバッテリーシェアリングサービス
モバイルバッテリーシェアリングサービス「ChargeSPOT」は、「どこでも借りられて、どこでも返せる」をコンセプトに2018年4月から開始した、主にスマートフォン向けの充電器の貸出サービスであります。スマートフォンは現在、コミュニケーション手段や情報取得端末という側面を超えて、ビジネス利用や普段の生活での決済等私たちの日々の生活に欠かせないインフラとなっております。そのため、スマートフォンのバッテリー残量切れを防ぐことは利便性の高い日常生活を営む上で必要不可欠となっております。
こうした社会情勢を踏まえ当社グループは、2018年4月に競合他社に先駆けてモバイルバッテリーシェアリングサービスを開始いたしました。
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[ChargeSPOTの利用方法]
「ChargeSPOT」の具体的なサービス利用方法は以下のとおりです。
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[利用料金について](2022年9月末現在)
「ChargeSPOT」の利用料金は、最初の30分未満で165円(税込。以下同様)、6時間未満330円、24時間未満480円、48時間未満660円、その後は、24時間につき330円の追加と設定しております。
なお、利用可能時間は120時間を上限としており、レンタル開始後120時間を超えた場合は、それまでの利用料金と違約金1,650円を含む合計3,300円を徴収することとしております。
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利用料金の決済手段としては、キャリア決済、クレジットカード等をはじめ様々なキャッシュレス決済手段※に対応しており、サービス利用前に決済情報を登録していただくことで料金回収に係るリスクを低減しております。
※ 使用できる決済手段は以下の通りであります。
・各種クレジットカード
Visa、MasterCard、JCB、Diners Club Card、American Express、Union Pay
・各種キャリア決済
d払い、ソフトバンクまとめて支払い、auかんたん決済
・各種スマホ決済アプリ
Apple Pay、PayPay、メルペイ、LINE Pay、WeChat Pay、Paidy、au PAY、楽天ペイ
・その他
Tポイント
[モバイルバッテリーについて]
モバイルバッテリーの最大容量は5,000mAhとなっており、ケーブル端子は、USB-C、iOS、Micro USBの3種類が附属しているため、国内で普及するほとんどのスマートフォンやその他多くのモバイル機器に対応し、汎用性の高いサービスとなっております。
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[バッテリースタンドについて]
「ChargeSPOT」のバッテリースタンドは、設置施設の要望に柔軟に対応できるよう、サイズ別に5つ※のモデルを展開しております。
※一部のカスタム台は除く。
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モデル名S5S10/S10-AM10LL20-JLL40
バッテリースロット数5個10個10個20個40個
重量約1.5kg約3.5kg/約5.3kg約18kg約60kg約100kg
サイズ(mm)
高さ×幅×厚さ
180mm×195mm×135mm264mm×350mm×135mm
/226mm×350mm×149mm
631mm×346mm×300mm1,490mm×633mm×500mm1,956mm×660mm×610mm

② サイネージサービス
当社グループでは各バッテリースタンドのサイネージ画面を広告枠として、広告主や設置先等に提供し、広告収入を得ております。配信内容は、全国規模のPRから近隣地区への告知まで、エリア、業種業態、ブランドやターゲットに合わせた自由なカスタマイズが可能となっており、設置施設毎に独自のサイネージ配信を行っております。
(2)当社グループが提供するサービスの特徴
① 設置先に負担の少ない契約体系
設置先に提供するバッテリースタンドは、設置先との契約に基づき原則として無償貸与しており、設置先の費用負担を低減しております。また、モバイルバッテリーやバッテリースタンドの故障状況はシステム管理されており、何らかの異常が発覚した場合は、直ちに当社グループのスタッフを派遣し、回収・修理・交換を行うことでオペレーションに係る設置先の負担を軽減しております。
② ドミナント戦略に基づく「ChargeSPOT」の拡大
モバイルバッテリーシェアリングサービスは、コンセプトとしている「どこでも借りられて、どこでも返せる」を実現する観点から、人の集積しやすい地域の施設や店舗に集中的に設置することが効果的であると考えております。
こうした考えに基づき、バッテリースタンドの設置場所は、都市部を中心とした、駅、娯楽施設、コンビニエンスストア、飲食店等に集中して展開しております。また、ラウンダーと呼称するスタッフが各設置場所を巡回しモバイルバッテリーの補充または回収を行うことで偏在解消を図っております。
この結果、2022年9月末現在、国内で35,352台の設置を実現しております。具体的な設置先の例は以下のとおりであります。
区分施設名
コンビニセブン-イレブン、ファミリーマート、LAWSON 等
空港羽田空港、関西国際空港、中部国際空港 等
鉄道駅構内東京メトロ、東急電鉄、JR東海、都営地下鉄、京王電鉄、大阪メトロ 等
カラオケカラオケ館、カラオケの鉄人、JOYSOUND、ビッグエコー 等
カフェタリーズコーヒー、カフェ・ド・クリエ、上島珈琲店、WIRED CAFE 等
携帯電話ショップドコモショップ、Softbank、au、楽天モバイル 等
薬局スギ薬局、コクミンドラッグ、クリエイトエス・ディー、ツルハドラッグ 等
家電量販店ヤマダ電機、ビックカメラ、エディオン、ラオックス 等
商業施設三越伊勢丹、大丸、イオン、三井アウトレットパーク、六本木ヒルズ、マルイ 等
その他小売店舗Francfranc、TSUTAYA、ミスターミニット 等
自治体管理施設渋谷区、福岡市、神戸市、山梨県、熱海市 等
遊園地・テーマパークユニバーサル・スタジオ・ジャパン、富士急ハイランド、キッザニア、サンリオピューロランド 等
その他郵便局、アパホテル、GiGO、東京国立博物館、歌舞伎座、ラウンドワン、明治神宮球場 等

③ 海外マーケットへの進出
海外では、香港、台湾、中国本土、タイでChargeSPOT事業を展開しております。
ChargeSPOT事業で使用するモバイルバッテリー及びバッテリースタンドの研究開発は、中国広東省所在の連結子会社である殷富利(广州)科技有限公司で行っており、生産は同社から現地の外部企業へ委託しております。
中国国内におけるサービス提供は、殷富利(广州)科技有限公司が中国本土、香港所在の連結子会社INFORICH ASIA HONG KONG LIMITEDが香港及び台湾で展開しており、香港所在の連結子会社INFORICH ASIA HOLDINGS LIMITEDは上記2社の経営管理を行っております。
④ 自前の製品開発
「ChargeSPOT」で貸し出しするモバイルバッテリーは、当社グループが独自に開発した製品であり、従来のコンセント式やBOX型充電器とは異なり、持ち運びが可能となっております。また、充電ケーブル端子は3種類附属しており、国内で流通しているほとんどのモバイル機器で使用可能といった特徴があります。また、感染症対策の一環として、表面には抗ウイルス、抗菌加工を実施しております。当該モバイルバッテリーは、自社開発であるが故に、開発コストが抑えられているとともに、今後の機能改善等について、タイムリーな対応が可能となっております。
[事業系統図]
以上に述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりとなります。
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※HW(以下、ハードウェア)はバッテリースタンド及びモバイルバッテリーを指します。
SW(以下、ソフトウェア)は当社グループのサービスに係るソフトウェアを指します。