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有価証券報告書-第14期(2025/07/01-2026/06/30)

【提出】
2026/09/29 16:03
【資料】
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【項目】
154項目

有報資料

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)経営方針
当社グループは、以下のミッションを掲げ、「建設業界のニッチ領域の課題を解決するデジタル事業を創造し続ける企業」として、職人が持つ高度な暗黙知をシステムとして具現化することで、クライアント企業の業務効率化から新事業の創出へとつなぐ新たな形のDXを実現します。
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領域:巨大な建設業界
建設業界は、非効率なレガシーシステムによる課題を抱える、数多くのニッチ領域で構成された市場
建設市場は国内だけで約81兆円(※1)の規模を持つ巨大な市場でありながら、SaaS化されている領域は施工管理等のごく一部に限られており、未だ非効率なレガシーシステムによる課題を抱えた数多くのニッチ領域が存在します。
当社グループは、「3Dを核としたシステム開発の技術力」、「建設業に特化した開発実績により蓄積したナレッジ」、「課題発見~プロダクト開発~事業化までの全工程をハンズオンで実施する事業創出力」の3つの強みを活かし、建設業界における労働生産性の低迷や就業者の高齢化の進行等の深い課題を解決することができる企業として、DX化において大きなポテンシャルを持つ建設業界内でのユニークなポジショニングを構築してまいります。
※1 国土交通省総合政策局 情報政策課建設経済統計調査室「2026年度建設投資見通し」
事業:デジタル事業立ち上げ
業界の大手企業と共創プロダクトを開発し、共に販売していく
当社グループは、クライアント企業との継続的な協同関係を通じて、DXにかかる課題発見から、課題を解決するプロダクトの共同開発、プロダクト販売の事業化までのプロセスを、一気通貫で支援いたします。開発した共創プロダクトは、クライアント企業を通じて、又は当社とクライアント企業とのジョイントベンチャー等の設立を通じて、外部へ販売することにより、単なるソフトウエア開発の受託にとどまらない継続的な収益拡大を目指します。
特徴:ニッチ領域をBIM/SaaS化
ニッチ領域のレガシーシステムに置き換わる新たなシステムを開発し、高いマーケットシェアを獲得する
当社グループは、建設業界にある数多くのニッチ領域に狙いを定め、自社及び共創でBIM化・SaaS化されたプロダクトを開発し、こうしたニッチ領域の非効率的なシステム(レガシーシステム)を置き換えていくことで、高いマーケットシェアを獲得し、高利益率を実現してまいります。
(2)経営環境
・建設業界の状況
現在の建設業の労働生産性は製造業の約60%といわれており、また、業界の高齢化が進んでいる状況にあります。当社グループは、建設業界は細分化された多重下請け構造が長年の課題を複雑化し、DXの推進が非常に難しい業界であるため、高齢化に伴い職人の暗黙知が消滅していく危機にあると考えており、こうした高度な暗黙知を、高い数学力・深い業界知識で解き明かし、モデル化する力でシステムへと昇華させ、誰もが使えるよう「知」の民主化を進めます。
建設業の労働生産性建設業就業者の年齢層別割合

0102010_002.png0102010_003.png(出所)
建設業の労働生産性:一般社団法人 日本建設業連合会「建設業デジタルハンドブック」2026年6月更新データ
建設業就業者の年齢層別割合:同 2026年7月更新データ
・建設業界を取り巻く法規制
建設業界のDXの基盤となるBIM利用について、国土交通省は、建設業界の長年の課題である生産性向上を解決する手段として、以前から導入の検討を続けておりましたが、近年、新型コロナウイルス感染症の影響により、各企業でのデジタル化が進んだことを背景に、2023年度からの公共事業におけるBIM利用の原則化を決定、その後のBIM利用の対象範囲を順次拡大していく方針を発表しております。(出所:国土交通省「令和5年度のBIM/CIM原則適用に向けた進め方」)
また、建設業への適用が5年猶予されていた時間外労働の上限規制について猶予期間が終了し、2024年4月より適用が開始されております。(2019年施行 改正労働基準法 第36条)
このような法規制等の状況により、業界の生産性向上はまさに喫緊の課題となっています。当社グループは、3Dを核とした建設業界のDXに必要な技術を網羅しており、特にBIMに関しては、空間自動設計システム「PlantStream®」や、自動配筋ソフト「LightningBIM自動配筋」といったBIM関連製品を生み出してきた実績があります。こうした技術力を活かし、建設業界の大幅な生産性向上を実現します。
・市場規模
当社グループは、建設業界のIT投資額は、日本国内の建設投資見通し額約81兆円(出所:国土交通省総合政策局 情報政策課建設経済統計調査室「2026年度建設投資見通し」)に対し、一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会「企業IT動向調査報告書(2026)」等を基に当社が見積もった建設・土木業界における売上高に占めるIT投資割合を乗じることで、約1兆円程度と当社では試算しております。そのうち当社グループがターゲットとする市場規模は、Strainer「建設業 売上高ランキング(2023年1月時点)」等を基に建設業界大手(売上高1,000億円以上)の売上高シェアを約55%と仮定し、約5,500億円と当社では試算しております。
その市場規模の中、前述のBIM原則適用、建設業における時間外労働の上限規制の適用開始の法規制の追い風の元、10%のシェア(売上高約550億円)獲得を目指し、建設業界の深い課題を解決することができる企業として、DX化において大きなポテンシャルを持つ建設業界内でのユニークなポジショニングを構築していきます。また、建設業界においてIT投資が占める割合は他産業と比べて低く、これまで述べたような課題も残されているため、未開拓の市場が多く存在し、将来的には市場規模の更なる拡大も見込めるものと考えております。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、クライアント企業に付加価値の高いサービスを提供し続け、M&Aによるプロダクトの拡充を続けることにより、事業の継続的な拡大と企業価値の向上を図ることが重要だと認識しており、事業の成長性を表す売上高成長率と、収益力を表す売上高営業利益率及びのれん償却前営業利益を重要な経営指標と考えております。
(4)経営戦略等
当社グループは、DX事業における安定的な成長に加え、自社開発及びM&Aによる「プロダクト群戦略」「コンサルティング直営業戦略」「AIブースト戦略」によりプロダクト事業を拡大していくことで、より加速度的な成長を目指してまいります。
(DX事業の成長推移及び見込み、プロダクト事業の戦略)
0102010_004.png0102010_005.png短期的に実行する具体的なアクションは以下のとおりです。
・DX事業の堅実な遂行
当社グループは、現在、建設業界の複数社よりDX事業の大型案件を受注し、開発を継続しております。また新規の業界大手からの引き合いも増加しており、こうした案件を確実に事業化し、更なる収益拡大へとつなげるとともに、現在受注している開発を堅実に遂行し、高品質なプロダクトの作成に注力いたします。
・PR、ブランディング施策による更なる案件の獲得
当社グループのクライアントとの取り組みをPR・ブランディングすることで、建設業界におけるDXのポジショニングを確立し、認知度拡大による更なる案件獲得につなげることを目指し、様々な媒体による広報活動の強化を実施してまいります。
・開発体制の強化
当社グループの技術力を維持しながら、事業規模を拡大するためには、優秀なエンジニアの採用が必要不可欠です。当社グループは、フルリモートワークも可能な環境を整備し、海外子会社を設立するなど、国内・海外を問わない積極的かつ柔軟な採用活動を展開し、開発体制の強化を進めております。
・プロダクト事業の成長戦略の遂行
これまで主にDX事業を中心に展開してきましたが、M&Aや自社開発によってプロダクトラインナップを大幅に拡充し、以下の3つの戦略を軸に、事業成長を加速させていきます。それぞれの戦略は単独でも成果を生み出しますが、同時に実行することで相乗効果を高め、リスクや突発的な変化にも柔軟に対応できる体制を構築します。
①AIブースト戦略
業務用ソフトウエアにAI機能をあらかじめ組み込み、ユーザーが特別な操作や意識を必要とせずにAIの支援を受けられる「AIブースト戦略」を推進してまいります。
②プロダクト群戦略
建設業界の現場課題に対応する中小規模のSaaSをグループに迎え、それぞれの経営の独立性を尊重しながら長期的に育成する「プロダクト群戦略」を推進してまいります。
③コンサルティング直営業戦略
業界ナレッジに精通した営業体制を自社で構築し、製品説明にとどまらない課題起点のコンサルティング直営業を展開していきます。この「コンサルティング直営業戦略」により、提案の幅と収益性を両立させながら、プロダクトのさらなる拡販と企業価値の向上を目指してまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループの優先的に対処すべき事業上の課題は以下のとおりであります。なお、財務上の課題は、本書提出日現在において、当社の財務は安定しており、優先的に対処すべき課題がないため記載しておりません。
① プロダクト事業の拡大とAI活用の推進
空間自動設計システム「PlantStream®」、「Lightning BIMシリーズ」に加え、「Lightning BIM AIAgent」、「PROCOLLA」等をリリースし、AI技術を活用した新たな価値提供に注力しております。今後も、グループ各社が保有するプロダクトとのクロスセルや、生成AIを活用した機能拡充等を通じて、プロダクト事業の売上及び収益性の一層の向上を図ってまいります。
② グループガバナンス体制の強化とM&Aシナジーの実現(PMI)
当社グループは株式会社構造ソフト、株式会社スタッグ、株式会社建設ドットウェブ、アサクラソフト株式会社、株式会社レッツを完全子会社化するとともに、株式会社PlantStreamを吸収合併するなど、M&Aによるグループ拡大及びプロダクトラインナップの拡充を積極的に推進してまいりました。今後も、各社の独立性を尊重しながら、営業連携や技術・ナレッジの共有によるシナジー創出を進めるとともに、関係会社管理規程に基づく経営管理、内部統制システムの整備など、グループ全体のガバナンス強化に取り組んでまいります。
③ 採用の強化及び組織体制の整備
グループ全体の急速な事業拡大に対応するため、IT人材の採用を積極的に推進するとともに、拡大する組織を統括するマネジメント人材の確保・育成、人事制度の構築やカルチャーの推進等に取り組んでまいります。
④ 内部管理体制の強化
組織及びグループ会社数の急速な拡大に対応するため、業務効率化のための基幹システムの整備、原価管理及び収益認識の精度向上、情報セキュリティ体制の強化、J-SOXを含めた内部監査機能の拡充、監査役監査によるコーポレート・ガバナンスの充実等に取り組んでまいります。

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