半期報告書-第7期(2024/02/01-2025/01/31)

【提出】
2024/09/12 11:14
【資料】
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【項目】
41項目
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当中間連結会計期間(2024年2月1日~2024年7月31日)におけるわが国経済は、円安効果に伴うインバウンド需要の増加や、賃上げの浸透及び定額減税等によって個人消費が回復したことにより、景気は緩やかな回復が見られました。一方で、政情変化、天候不順、大地震への懸念に加え、為替変動リスクや地政学リスク、米国・中国経済の停滞等による世界経済の減速懸念など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況のなか当社は、グループ会社の経営支援、エンタメ業界におけるM&A案件の開拓、検討及び実行、資金調達支援並びにDX支援を推進することで、当社グループの企業価値の向上に努めてまいりました。
当中間連結会計期間においては、当社が掲げている「世界中の人々の人生をより楽しく」というAspiration(アスピレーション=大志)のもと、2040年に「世界一のエンターテイメント企業」になることを目指し、M&Aを積極的に実行するとともに、収益力の強化等を図る目的で当社グループ内の組織再編を実施いたしました。2024年2月には、カラオケ施設を全国に展開する「株式会社シン・コーポレーション」(以下「シン・コーポレーション」)を連結子会社とし、当社グループの事業に新たに「カラオケ」が加わりました。また、アミューズメント施設を運営する「プレビ株式会社」(以下「プレビ」)及び「有限会社サンダイ」(以下「サンダイ」)をそれぞれ2024年2月、2024年5月に連結子会社といたしました。さらに、2024年5月には、酒類の輸入卸及び国内での販売を手掛ける「株式会社シトラム」(以下「シトラム」)を、2024年6月には、アミューズメント施設を運営する「株式会社アメックス」(以下「アメックス」)を連結子会社といたしました。一方で、株式会社GENDA GiGO Entertainment(当社子会社、以下「GENDA GiGO Entertainment」)によるプレビの吸収合併、米国法人Kiddleton,Inc.(当社子会社、以下「Kiddleton」)株式の当社からGENDA GiGO Entertainmentへの譲渡、国内のミニロケ(スタッフの常駐しないゲームコーナー)事業のGENDA GiGO Entertainmentへの集約、株式会社GENDA Games(当社子会社)のアミューズメント関連製品のレンタル・販売事業の株式会社アレスカンパニー(当社子会社、以下「アレスカンパニー」)への統合など、グループ内組織再編を実施いたしました。これらの結果、前期末比で連結子会社は新たに5社増え、2024年7月末における当社グループ傘下の連結子会社数は24社となりました。M&Aの加速及びグループ内組織再編により、当社グループの主軸であるアミューズメント関連の収益基盤の強化と、その周辺領域への進出も進んだことにより、当社グループの描く「エンタメ経済圏」の構築が着実に進行しております。
以上の結果、当中間連結会計期間における経営成績は、売上高は49,531百万円(前年同期比102.0%増)となり、償却前営業利益は5,700百万円(前年同期比45.8%増)、営業利益は3,184百万円(前年同期比15.0%増)、経常利益は2,886百万円(前年同期比5.9%増)と、M&Aに係る費用414百万円や公募増資に係る費用128百万円等の一過性の費用を吸収してなお前年同期比で増益となりました。一方で、同一過性費用に加えて、資本金の増加に伴う繰越欠損金の利用制限により、法人税等が前年同期比で増加したため、のれん償却前中間純利益は1,918百万円(前年同期比6.0%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は1,405百万円(前年同期比28.8%減)となりました。なお、償却前営業利益は連結営業利益に減価償却費及びのれん償却費を足し戻して算出し、のれん償却前中間純利益は、親会社株主に帰属する中間純利益にのれん償却費を足し戻して算出しております。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(エンタメ・プラットフォーム事業)
「エンタメ・プラットフォーム事業」は、「アミューズメント」「カラオケ」「フード&ビバレッジ(F&B)」で構成されております。
GENDA GiGO Entertainmentを中心とする国内の「アミューズメント」においては、都市部での人流の増加やプライズゲーム売上の伸長、前期にオープンした店舗及びM&Aにより取得した店舗の寄与に加え、積極的な新規出店とロールアップM&Aに注力し、売上高は前年同期比で好調に推移いたしました。2024年3月には、アミューズメントポーカールーム「FLIPS新宿」がグランドオープンし、新たに「GiGOかみしんプラザ」(大阪府大阪市東淀川区)が開業いたしました。これを皮切りに、「GiGO」ブランドで初となるクレーンゲーム専門店「GiGOクレーンゲームオアシス入間」(埼玉県入間市)やカフェ・レストランとアミューズメントが融合した「GiGO Arcade Café KITTE大阪」(大阪府大阪市北区)等の新業態の店舗も含め合計9店舗の新規出店を行いました。これらに加え、M&Aによりプレビ、サンダイ、アメックスの3社がグループインし、当社グループの主力事業である「アミューズメント」の店舗網拡大が順調に進行しております。また、2024年6月には、GENDA GiGO Entertainmentの運営する推し活専門ショップ「fanfancy+ with GiGO」の会員アプリをリリースいたしました。本アプリは、当社グループが提供するサービスの相互送客を目的とした機能「GENDA ID」を導入した初のサービスであり、今後も当社グループが展開する各サービスに導入してまいります。
海外の「アミューズメント」においては、米国法人Kiddletonがミニロケの積極的な新規出店及び既存店活性化に注力いたしました。ミニロケ233箇所を新規出店したことに加え、既存のミニロケの増床、プライズゲーム機の増台等が奏功し、売上高は前年同期比56.1%増(連結子会社化前の実績比)と好調に推移いたしました。また、台湾においても台灣奇恭股份有限公司が3店舗の新規出店を行い、当社グループのプラットフォームが海外でも着実に拡大しております。
当中間連結会計期間におけるアミューズメント施設は、新規出店17店舗(国内9店舗、海外8店舗)に加え、M&Aにより64店舗(全て国内)を取得した一方、5店舗(国内4店舗、海外1店舗)を閉店し、2024年7月末において、国内331店舗(前期末比69店舗増)、海外18店舗(同7店舗増)、合計349店舗(同76店舗増)となっております。また、2024年7月末におけるミニロケ拠点数は、国内870箇所(前期末比664箇所増)、海外528箇所(同220箇所増)、合計1,398箇所(同884箇所増)となっております。
「カラオケ」においては、2024年2月に、カラオケ施設を全国に366店舗(2024年7月末時点)を展開するシン・コーポレーションの株式を取得し連結子会社といたしました。シン・コーポレーションの運営する「カラオケBanBan」では、料金パック施策やアミューズメント施設「GiGO」との相互送客施策等により集客力が向上し、売上高は前年同期比7.4%増(連結子会社化前の実績比)と好調に推移いたしました。また、「カラオケBanBan」へのGENDA GiGO Entertainmentの運営するミニロケの設置や、当社グループの株式会社レモネード・レモニカ(以下「レモネード・レモニカ」)の提供するレモネードやシトラムが卸売販売を行う人気のリキュール「クライナーファイグリング」を飲食メニューに導入するなど、グループシナジーの発現に注力いたしました。
「F&B」においては、2024年5月に、酒類の輸入卸及び国内での販売を手掛けるシトラムを連結子会社といたしました。シトラムは「クライナーファイグリング」のコンビニエンスストアへの卸売販売を強化したほか、「カラオケBanBan」への卸売販売や「GiGO」店舗を活用したプロモーションの強化等、グループイン直後より当社グループ各社とのアライアンスを推進いたしました。また、日本ポップコーン株式会社が、同じく当社グループのギャガ株式会社(以下「ギャガ」)が配給・公開した映画とコラボレーションしたポップコーンを企画・提供し「GiGO総本店」(東京都豊島区)で販売したほか、レモネード・レモニカが運営するスタンド型レモネード専門店「LEMONADE by Lemonica」をGiGO総本店内に出店するなど、グループシナジーの極大化への取り組みが順調に進行しております。また、レモネード・レモニカでは、直営店3店舗を新規出店するなどし、当中間連結会計期間におけるF&B店舗数は59店舗(前期末比3店舗増)となっております。
以上の結果、当社グループの店舗及びミニロケを合わせた「エンタメ・プラットフォーム」の拠点数は2,174拠点(前期末比1,331拠点増)に達し、「エンタメ・プラットフォーム事業」の売上高は43,717百万円(前年同期比79.6%増)、セグメント利益は5,347百万円(前年同期比37.8%増)となりました。
(エンタメ・コンテンツ事業)
「エンタメ・コンテンツ事業」は、「キャラクター・マーチャンダイジング(MD)」と「コンテンツ&プロモーション」で構成されております。
「キャラクターMD」においては、株式会社フクヤ(以下「フクヤ」)及びアレスカンパニーが、GENDA GiGO Entertainmentの運営する「GiGO」を中心とする当社グループ内のアミューズメント施設へのプライズの供給を拡大したことに加え、フクヤでは、推し活専門ショップ「fanfancy+ with GiGO」への商品供給を拡大いたしました。当社グループの主力事業である「アミューズメント」と「キャラクターMD」との垂直統合が順調に進んでいると同時に、アレスカンパニーはグループ内組織再編によりアミューズメント関連製品のレンタル・販売事業を承継し、営業効率の向上が図れた結果、当社グループ外との取引も順調に拡大しております。
また、「コンテンツ&プロモーション」においては、株式会社ダイナモアミューズメントがテーマパークの常設アトラクションの設計・施工を受注したほか、2024年6月には、株式会社VAR LIVE JAPANよりVRゲーム事業を譲受いたしました。また、映画配給を手掛けるギャガが、第76回カンヌ国際映画祭の最高賞「パルムドール」受賞及び第96回アカデミー賞脚本賞を受賞した「落下の解剖学」やアニメ映画「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」(前章・後章の2部作)等、当中間連結会計期間に邦画・洋画・アニメと多彩なラインアップで合計14作品の映画を配給・公開いたしました。
以上の結果、「エンタメ・コンテンツ事業」の売上高は7,361百万円(前年同期411百万円)、セグメント利益は294百万円(前年同期26百万円)となりました。
(2)財政状態の状況
(資産)
当中間連結会計期間末における資産合計は93,077百万円となり、前連結会計年度末に比べ40,936百万円増加いたしました。流動資産合計は40,837百万円となり、前連結会計年度末に比べ17,269百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金の増加12,873百万円であります。固定資産合計は52,240百万円となり、前連結会計年度末に比べ23,666百万円増加いたしました。これは主に、のれんの増加8,623百万円、M&Aによる子会社の新規連結に伴う店舗等の建物及び構築物の増加3,764百万円、アミューズメント施設機器の増加3,734百万円、敷金の増加3,489百万円であります。
(負債)
当中間連結会計期間末における負債合計は59,432百万円となり、前連結会計年度末に比べ26,956百万円増加いたしました。流動負債合計は24,045百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,153百万円増加いたしました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金の増加5,354百万円、未払金の増加1,153百万円であります。固定負債合計は35,387百万円となり、前連結会計年度末に比べ19,803百万円増加いたしました。これは主に、長期借入金の増加16,163百万円、資産除去債務の増加3,052百万円であります。
(純資産)
当中間連結会計期間末における純資産合計は33,644百万円となり、前連結会計年度末に比べ13,979百万円増加いたしました。これは主に、新株発行及び株式交付による資本金の増加5,050百万円、資本剰余金の増加7,234百万円、また親会社株主に帰属する中間純利益の計上による利益剰余金の増加1,405百万円であります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は前連結会計年度末と比べ12,726百万円増加し、25,055百万円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は1,710百万円となりました。主に税金等調整前中間純利益の計上2,886百万円、減価償却費の計上2,003百万円、法人税等の支払額1,321百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は6,048百万円となりました。主に有形固定資産の取得による支出4,408百万円、アミューズメント施設の新規出店に係る敷金の差入による支出728百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出613百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は17,028百万円となりました。主に長期借入れによる収入17,689百万円、株式の発行による収入10,053百万円、長期借入金の返済による支出6,087百万円によるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
該当事項はありません。
(8)経営成績に重要な影響を与える要因
当中間連結会計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について重要な変更はありません。
(9)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当中間連結会計期間において、資本の財源及び資金の流動性についての分析に重要な変更はありません。