有価証券報告書-第8期(2024/09/01-2025/08/31)

【提出】
2025/11/21 13:00
【資料】
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【項目】
119項目
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当事業年度における当社の業績としてのパイプラインの開発進捗は以下の通りとなりました。
当社が注力する抗がん薬、ファーストインクラス新薬の承認状況については、FDAが2024年に承認した50品目のうち、それぞれ24品目、13品目でありました。また、そのうちのおよそ半数のモダリティが低分子医薬品であり、ファーストインクラスの低分子抗がん薬の開発が引き続き活発に行われている状況と認識しており、当社パイプラインに対する大手製薬会社からのニーズも引き続き高いものと想定しております。
このような環境の中で、当社は、rogocekibを中心とした5つのパイプラインの研究開発を進めております。当事業年度における主なパイプラインの進捗は以下のとおりです。
rogocekibは、細胞増殖に重要な役割を果たすRNAスプライシング反応の主要な制御因子であるCLKに対するファーストインクラスの選択的な経口型の低分子阻害薬です。FDAからAML適応でのオーファンドラッグ指定(Orphan Drug Designation(ODD):希少疾病用医薬品指定)を受けています。2018年に開始した単剤での日本国内第1相臨床試験では、進行・再発又は難治性となった46例の固形がん及び14例の血液がん、合計で60例の患者に投与を行いました。rogocekibに関連する有害事象として、吐き気、嘔吐、下痢等が認められましたが、治験医師が参加する安全性評価委員会において、本剤の安全性に関する評価結果は許容範囲内であると考えられました。rogocekibの有効性に関しては、固形がんにおいて4例のPR(partial response:部分奏効)を認め、それらは全て卵巣がんでした。46例の固形がんのうち卵巣がん患者は14例であったため、卵巣がんでの奏効率としては14例中4例、28.6%でした。また、AMLとMDSの計14例においては、4例のCR(complete remission:完全寛解)を含む6例の奏功を認め、奏効率は42.9%でした。この試験結果は、卵巣がん及び血液がんにおいてrogocekibが有効である可能性を示しています。現在は、2023年に米国において開始した再発又は難治性のAML及びMDSの患者を対象にした第1/2相臨床試験の第1相パートを進めており、2025年8月末時点では合計36症例が登録されています。今後、2026年の早い時期に拡大コホートを開始する予定です。
MALT1阻害薬CTX-177については、2020年に小野薬品とライセンス契約を締結し、小野薬品によって米国及び日本において第1相臨床試験が実施されていましたが、2025年4月28日に、戦略上の理由で臨床試験を中止する旨の通知を小野薬品より受領しました。小野薬品とのライセンス契約が終了しましたので、今後は当社が、全世界での独占的な研究、開発、製造及び商業化する権利を保有します。現在、小野薬品と進行中の試験の取り扱い、これまでに得られたデータの移管、知的財産の取り扱い等に関する協議を進めております。今後、再導出に向けた事業開発活動を積極的に行なってまいります。
<前臨床パイプライン>前臨床段階にあるCDK12阻害薬CTX-439、GCN2阻害薬と5番目のパイプライン(標的名非公開)は、AMED等からの助成金を活用した自社研究を進めており、CTX-439やGCN2阻害薬の研究成果は、2025年4月25日から30日まで米国シカゴで開催された米国癌学会年次総会で発表いたしました。当社は、最も開発が進んでいるrogocekibにより一層注力して、開発をさらに迅速に進め薬事承認を獲得することが企業価値の向上に資すると考えており、rogocekibに社内リソースを集中させている状況ですので、CTX-439とGCN2阻害薬に関しては早期のパートナリングも含めた幅広い可能性の検討も前向きに行っております。また、パイプラインの価値を大きくするために、がん以外の疾患領域での可能性も共同研究等を通じて探っています。2025年7月には株式会社デ・ウエスタン・セラピテクス研究所と、2025年8月には千寿製薬株式会社と、それぞれ異なる当社化合物の眼科疾患治療薬としての可能性を探る共同研究を開始しています。
以上の結果、当事業年度の事業収益は該当ありませんでした(前事業年度は該当なし)。事業費用につきましては、研究開発費が1,425百万円(前事業年度比で5.0%減少)、販売費及び一般管理費が364百万円(前事業年度比で20.8%増加)となりました。この結果、営業損失は1,789百万円(前事業年度は営業損失1,801百万円)、経常損失は1,769百万円(前事業年度は経常損失1,824百万円)、当期純損失は1,785百万円(前事業年度は当期純損失1,827百万円)となりました。
なお、当社は医薬品事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の経営成績を記載しておりません。
②財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産合計は2,681百万円となり、前事業年度末と比較して1,951百万円減少しました。このうち、流動資産の残高は2,669百万円となり、前事業年度末と比較して1,936百万円減少しました。これは主として、現金及び預金が1,780百万円減少したことによるものであります。また、固定資産の残高は12百万円となり、前事業年度末と比較して14百万円減少しました。これは主として、長期前払費用が11百万円減少したことによるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は244百万円となり、前事業年度末と比較して226百万円減少しました。このうち、流動負債の残高は244百万円となり、前事業年度末と比較して226百万円減少しました。これは主として、未払金が262百万円減少したことによるものであります。また、固定負債は該当ありません。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は2,437百万円となり、前事業年度末と比較して1,724百万円減少しました。これは主として、資本金及び資本剰余金がそれぞれ31百万円増加した一方、当期純損失の計上により利益剰余金が1,785百万円減少したことによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は2,548百万円となり、前事業年度末から1,780百万円減少しました。当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果使用した資金は1,836百万円(前事業年度使用した資金は1,937百万円)となりました。これは主として、税引前当期純損失1,783百万円の計上によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は5百万円(前事業年度使用した資金は10百万円)と少額の発生にとどまりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果獲得した資金は61百万円(前事業年度獲得した資金は1,478百万円)となりました。これは、新株予約権の行使による株式の発行による収入61百万円があったことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
該当事項はありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の財政状態は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」をご参照ください。経営成績の状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照ください。経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」をご参照ください。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の運転資金については、自己資金により充当しています。当事業年度末における現金及び現金同等物は2,548百万円であり、充分な流動性を確保しています。
キャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、重要なものはありません。

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