訂正有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2023/10/06 15:00
【資料】
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【項目】
139項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営方針、経営戦略等
当社は、「QUALITY FOR THE FUTURE 新たな価値へ、新たな未来へ」を企業理念とし、「家賃債務保証」の提供を通じて、安心・安全をお届けするよう取り組んでまいりました。また、当社は一歩先の未来を意識し、選ばれ続ける存在となることを目指し、自由で柔軟な発想をもって、新たな価値の提供と未来の創造を実現する企業として、社会と共に歩んでまいります。
当社は上述の企業理念を実践するべく、2022年10月に中期経営計画(22期~24期)を策定し、2023年2月には計画期間を25期まで期間延長いたしました。中期経営計画で以下事項を目標に掲げております。
<中期経営計画(22期~25期)>全社方針:3年後、目指すべき姿「先進性を追求し、変革する未来を乗り越え続けるリーディングカンパニー」
事業戦略:
1.【最重点戦略】高収益体質への変革
2.家賃債務保証ビジネスの更なる拡大
3.新たなビジネスモデルの実践
4.DXによる強固な基盤構築
5.ステークホルダーに対する満足度の向上
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、持続的な成長と企業価値の向上を図っていくために、累計契約件数及び協定会社拠点数を客観的な指標として設定しております。累計契約件数は、契約件数の積み重ねが信頼につながるためであります。協定会社の拠点数は、当社が保証業務協定契約を締結している協定会社を介して家賃債務保証サービスを提供しているためであります。

(3) 経営環境
① わが国の賃貸住宅市場における特徴
わが国では、諸外国に比して賃借人の権利が強く、家賃未納の場合でも強制退去まで通常約9か月程度を要するなど、賃貸人は家賃未収リスクを負っております。賃貸人は住居を賃貸する際にリスクを軽減するため、敷金礼金に加えて連帯保証人を要求するという特徴があります。また、賃借人にとっては敷金等の初期費用・連帯保証人手続きが入居時の負担となっている側面があります。このような環境下、家賃債務保証を提供することで初期費用軽減の可能性や、連帯保証人が不要になることによりスムーズな入居手続きにつながります。
② 家賃債務保証業界における変遷
わが国の賃貸住宅市場は、1970年代から継続して物件数が積み上がり、また、単身世帯数の伸長等により借家数が増加していることから、市場規模が拡大しております。
家賃債務保証の市場動向は賃貸住宅市場の影響を受けますが、1990年代までは賃借人は不動産を賃貸する際には連帯保証人を要することが一般的であり、家賃債務保証業者に家賃債務保証を委託することは広く認知されておりませんでした。
2000年頃から、少子高齢化や晩婚化を通じて家族関係の希薄化が進み、連帯保証人を依頼しづらい傾向が強まりました。また、高齢者や外国人労働者のように連帯保証人の確保が困難な層も増加し、賃借人の家賃債務保証需要が増加いたしました。一方、賃貸人は家賃滞納不安を解消するニーズに加え、賃貸物件の供給増加に応じて入居率を引き上げるニーズも顕在化いたしました。
こうした中、家賃債務保証事業に多くの企業が参入したことも相俟って家賃債務保証サービスの利用率は、2010年の39%(注1)から、2018年には62%(注1)に上昇しております。
さらに、2020年4月の民法改正による連帯保証人制度の変更により、賃借人が連帯保証人を依頼する難易度が増したことから、家賃債務保証サービスの利用率は80%以上(注1)にまで拡大しております。
今後の家賃債務保証市場の見通しについては、賃貸物件数の増加による借り手の利便性の高まり、単身世帯数(特に高齢者)・外国人労働者世帯等の増加により市場規模は緩やかに拡大すると考えられます。一方、賃借人・賃貸人・不動産会社による家賃債務保証事業者の選別が進み、大手事業者による寡占化が進むものと推測されます。
③ 市場規模
家賃債務保証の対象となる住居用の賃貸世帯数と平均賃料は年々増加しており、家賃債務保証の利用率も上昇していることなど、堅実な伸長傾向にあります。市場規模を直接表す第三者のレポートはありませんが、当社としては市場規模約2,000億円(=「入居時収益規模」+「継続居住期間収益規模」)と推計しております。
「入居時収益規模」約1,100億円
算定式賃貸世帯数:約1,600万世帯(注2)×家賃債務保証業者利用率:80%(注1)×新規入居世帯割合30%(注3)×入居時収益:2.8万円(注4)
「継続居住期間収益規模」約900億円
算定式賃貸世帯数:約1,600万世帯(注2)×家賃債務保証業者利用率:80%(注1)×継続入居世帯割合70%(注3)×継続居住期間収益:1万円(注5)

(注)1.出典:「令和3年度家賃債務保証業者の登録制度に関する実態調査/2021年」国土交通省
2.出典:「平成30年住宅・土地統計調査/2018年」総務省
3.当社と賃貸借保証委託契約を締結した賃借人の平均入居期間より推計
4.(注2)で示した出典を元に当社毎年プランの初回保証委託料率を乗じて推計
5.当社の継続保証委託料
6.賃貸世帯数は2013年、2018年は実績値。2010年~2012年は、2008年(14,764千戸)~2013年(15,705千戸)におけるCAGRを用いて算出。2014年~2017年は、2013年(15,705千戸)~2018年(16,395千戸)におけるCAGRを用いて算出。家賃債務保証業者利用率は2010年、2014年、2017年、2021年は実績値。2011年~2013年は2010年~2014年におけるCAGR、2015年, 2016年は2014年~2017年におけるCAGR、2018年は2017年~2021年におけるCAGRを用いて算出。全期間において、既存契約率=70%、新規契約率=30%と仮定。新規保証料は平均家賃×50%。継続保証は一律1万円と仮定。平均家賃は賃貸世帯数と同様の方法で算出。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当社が対応すべき主な課題は、以下の項目であります。
① 顧客基盤の拡充と収益性の向上
当社では、契約件数の増加、単価の向上、滞納された賃借料に係る債権の早期回収、業務効率化等を通じて収益性の向上を図ることが重要であると考えております。住居用においては、保証委託料単価の戦略的・継続的引き上げ、既存拠点網活用による新規営業エリアの拡大を図り、事業用や新領域の保証についても注力してまいります。また、債権区分に応じた集中管理体制の強化や事務処理の効率化といった施策に努めてまいります。
② 新たな価値創造のためのDX戦略の推進
当社では、お客さまへの新たな価値提供とともに効率化及び生産性向上への取り組みとしてDXを推進しております。特に、家賃債務保証サービスの申込・契約の電子化及びAIによる保証審査の導入に注力しております。当社における電子申込割合は、2023年3月時点で総申込件数の約18%であります。2023年6月には、オンラインで申込手続が完結する「Z-WEB2.0」の提供を開始し、今後推進する予定であります。
また、AIによる保証審査により審査精度が高まるため、信用コストを抑える効果が期待できます。
③ 債権管理体制の高度化
当社は、過去の代位弁済発生率に応じた協定会社別の集中管理を実施するとともに、代位弁済発生後の経過日数別に応じた回収対応で効率的に求償債権の圧縮に取り組んでおります。また、株式会社日本信用情報機構(JICC)の信用情報も活用しており、信用コストの削減に注力してまいります。
上記の取り組みの結果、2023年第1四半期時点において3ヵ月平均代位弁済発生率(注1)は5.7%となっております。また、2023年第1四半期時点の3ヵ月平均代位弁済回収率(注2)は96.2%となっております。なお、当社は『債権回収ガイドライン』を定め、また、弁護士に一部回収を委託することにより、過度な取り立て行為を行わない体制を構築しております。
(注)1.代位弁済発生率:当月に発生した代位弁済件数を総契約件数で除した比率
2.代位弁済回収率:当月に回収した求償債権残高を当月に発生した代位弁済金額で除した比率
④ コーポレートカルチャーの確立
当社が社会に信頼され、お客さまに選ばれる存在であり続けるためには、企業理念・行動規範の徹底が重要であると考えております。そのため、マネジメントメッセージの発信、教育研修、社内広報誌を通じて企業理念・行動規範の浸透を図っております。
⑤ 人材の確保及び育成
今後の持続的成長のためには、それに貢献できる人材の確保及び育成を図ることが必要不可欠であると考えております。そのため、当社は継続的に採用活動を行うとともに、公正な人事評価、人材育成体系の充実及び社内環境整備を進めていく方針であります。
詳細は、「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組(3)人材の多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に関する方針」をご参照ください。
⑥ 財務体質の強化
当社は、継続的に財務体質の強化を図っていくことが重要であると考えております。そのため、着実な自己資本の充実とともに有利子負債の適正なコントロールを進めてまいります。
⑦ コーポレート・ガバナンスの充実
事業継続上、当社を取り巻くステークホルダーの皆様から信頼を獲得することは特に重要であります。そのため、当社はコーポレート・ガバナンスの充実を企業活動の中核と位置づけております。
詳細は、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照ください。

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