有価証券報告書-第56期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/19 15:21
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、物価上昇の継続や米国の通商政策による影響などが我が国の景気を下押しする懸念があった中で、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果などを背景に、緩やかな回復基調にありました。
原油CIF価格は、年度当初の1バレル70ドル台後半から、米国の関税政策を受けた世界経済減速への懸念や産油国の減産緩和を背景に、年度前半は下落基調で推移いたしました。その後、年度半ばには一時的に上昇したものの、年度後半にかけては世界石油需給緩和感の強まりから再び下落し、2月には60ドル台半ばの水準となりました。その後、中東情勢の緊迫化に伴う石油供給途絶から反転急騰し、年度末にかけて60ドル台後半となっております。
為替相場は、年度当初は1米ドル140円台後半であり、年度前半にかけて一時的に円高が進んだものの、その後は年度末にかけて円安傾向が強まり、年度末時点では150円台後半となっております。
国内天然ガス市場では、物価高騰に伴うコスト抑制意識の高まりがガス需要の減退を招きました。これに加え、従来からのエネルギー業界全体での競争も継続しており、市場環境は当社グループにとって厳しい状況となりました。また、国内電力市場では、燃料輸入価格が比較的安定して推移したことを背景に、当年度の日本卸電力取引所(JEPX)におけるスポット市場価格は前年度と同水準で推移いたしました。
このような状況のもと、当社は、脱炭素化の動きに関する当社の対応方針を示した「JAPEX2050~カーボンニュートラル社会の実現に向けて~」(「JAPEX2050」、2021年5月公表)を踏まえ、2022年3月に策定した「JAPEX経営計画2022-2030」に基づき、収益力の強化と、2030年以降を見据えた事業基盤の構築に取り組んでまいりました。
その結果、利益水準や株主還元水準等、2026年度の主要目標を前倒しで達成しておりますが、持続的な成長に資する事業資産の構築という観点では道半ばの状況にあります。
また、世界のエネルギー情勢は、脱炭素目標は維持されつつも、安定供給の重要性が再認識され、より現実的な移行が模索されており、資本市場からは「資本コストを意識した経営」がより強く求められております。
こうした当社の現状と外部環境の変化を踏まえ、強靭なポートフォリオ構築とそのための実行力の強化に向けて、新たな経営計画が不可欠であると判断し、2026年4月に「JAPEX経営計画2026-2035~Building Core Assets toward 2035」(「JAPEX経営計画2026-2035」)を公表いたしました。
当社グループは、本計画の着実な遂行により、企業価値のさらなる向上を引き続き目指してまいります。
当連結会計年度の売上高は340,336百万円と前連結会計年度に比べ48,745百万円の減収(△12.5%)となり、売上総利益は、76,741百万円と前連結会計年度に比べ22,416百万円の減益(△22.6%)となりました。前連結会計年度に比べ減収減益となった主な要因は、原油や天然ガスの販売価格が下落したことや、液化天然ガスの販売量が減少したことなどによるものです。
探鉱費は、1,965百万円と前連結会計年度に比べ1,206百万円減少(△38.0%)し、販売費及び一般管理費は、35,860百万円と前連結会計年度に比べ1,888百万円増加(+5.6%)した結果、営業利益は38,915百万円と前連結会計年度に比べ23,097百万円の減益(△37.2%)となりました。
経常利益は、主に持分法による投資損失が投資利益に転じたことや為替差損が為替差益に転じたことなどにより営業外損益が増益となったものの、営業利益の減益を相殺しきれず、61,556百万円と前連結会計年度に比べ2,664百万円の減益(△4.1%)となりました。
税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に計上した投資有価証券売却益がなくなったことなどにより、前連結会計年度に比べ45,056百万円減益(△41.5%)の63,557百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ27,725百万円減益(△34.2%)の53,427百万円となりました。
なお、売上高の内訳は次のとおりであります。
(イ)E&P事業
E&P事業の売上高は、原油価格が下落したことなどにより、109,257百万円と前連結会計年度に比べ19,755百万円の減収(△15.3%)となりました。
(ロ)インフラ・ユーティリティ事業
インフラ・ユーティリティ事業の売上高は、液化天然ガスの販売量が減少したことなどにより、172,349百万円と前連結会計年度に比べ16,829百万円の減収(△8.9%)となりました。
(ハ)その他の事業
請負(掘さく工事及び地質調査の受注等)、液化石油ガス(LPG)・重油等の石油製品等の販売及びその他業務受託等の売上高は、58,730百万円と前連結会計年度に比べ12,160百万円の減収(△17.2%)となりました。
主なセグメントごとの業績(セグメント間の内部取引消去前)は、次のとおりであります。
日本
日本セグメントの売上高は、主に原油、天然ガス(LNG含む)、電力、請負及び石油製品等により構成されております。当連結会計年度における売上高は、液化天然ガスの販売量が減少したことなどにより、248,194百万円と前連結会計年度に比べ31,711百万円の減収(△11.3%)となりました。セグメント利益は、原油価格が下落したことや為替が前連結会計年度に比べ円高に推移したことで原油及び天然ガス(LNG含む)の販売収支が悪化したことなどにより、前連結会計年度に比べ14,115百万円減益(△31.4%)の30,869百万円となりました。
北米
北米セグメントの売上高は、主に原油及び天然ガスにより構成されております。当連結会計年度における売上高は、原油の販売価格が下落したことなどにより、52,377百万円と前連結会計年度に比べ3,328百万円の減収(△6.0%)となりました。セグメント利益は、売上高と同様に、原油の販売価格が下落したことなどにより、前連結会計年度に比べ4,017百万円減益(△19.0%)の17,082百万円となりました。
欧州
欧州セグメントの売上高は、主に原油及び天然ガスにより構成されております。当連結会計年度における売上高は、JAPEX UK E&P LIMITEDの当社保有株式の全てを譲渡したことに伴い原油及び天然ガスの販売量が減少したことなどにより、8,072百万円と前連結会計年度に比べ11,109百万円の減収(△57.9%)となりました。セグメント利益は、前連結会計年度に比べ3,966百万円減益(△70.9%)の1,626百万円となりました。
中東
中東セグメントの売上高は、原油により構成されております。当連結会計年度における売上高は、販売価格が下落したことなどにより、31,692百万円と前連結会計年度に比べ2,619百万円の減収(△7.6%)となりました。セグメント利益は、前連結会計年度に比べ1,186百万円減益(△28.6%)の2,968百万円となりました。
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ180,871百万円増加し、862,470百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ75,479百万円の減少となりました。これは、現金及び預金ならびに有価証券が減少したことなどによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ256,350百万円の増加となりました。これは、Verdad Resources Intermediate Holdings LLCの全持分取得に伴い、同社を連結の範囲に含めたことによる有形固定資産の増加や、時価上昇による投資有価証券の増加などによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ79,231百万円増加し、203,572百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ40,139百万円の増加となりました。これは、未払金が増加したことなどによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ39,092百万円の増加となりました。これは、繰延税金負債ならびに資産除去債務が増加したことなどによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ101,640百万円増加し、658,897百万円となりました。
これは、利益剰余金ならびにその他有価証券評価差額金が増加したことなどによるものであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、前連結会計年度末に比べ90,977百万円減少し、49,954百万円となりました。主な内訳は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は102,976百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益63,557百万円の計上及び減価償却費47,050百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は200,494百万円となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出157,706百万円ならびに有形固定資産の取得による支出28,630百万円により資金を使用したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は6,007百万円となりました。これは主に、配当金の支払額12,839百万円により資金を使用しましたが、コマーシャル・ペーパーの純増減額19,979百万円により資金を得たことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
・日本
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
E&P事業原油(千bbl)1,428△3.3
天然ガス(百万cf)14,969△11.4
インフラ・ユーティリティ事業電力(百万kWh)2,852△7.3

・北米
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
E&P事業原油(千bbl)5,4795.2
天然ガス(百万cf)3,93015.6
インフラ・ユーティリティ事業電力(百万kWh)--

・欧州
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
E&P事業原油(千bbl)807△33.0
天然ガス(百万cf)1,264△35.1
インフラ・ユーティリティ事業電力(百万kWh)--

・中東
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
E&P事業原油(千bbl)3,02623.0
天然ガス(百万cf)--
インフラ・ユーティリティ事業電力(百万kWh)--

b.受注実績
当社及び連結子会社は受注生産を行っておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
・日本
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
数量金額
(百万円)
数量金額
E&P事業原油(千bbl)1,54217,114△2.0△13.6
天然ガス(海外)(百万cf)----
小計17,114△13.6
インフラ・ユーティリティ事業天然ガス(国内)(百万cf)32,77073,345△0.9△5.4
液化天然ガス(t)231,38623,112△45.2△47.5
電力(百万kWh)3,36148,4601.5△5.7
バイオマス燃料(t)732,87021,625114.2112.6
その他5,804△4.6
小計172,349△8.9
その他の事業請負10,80726.1
石油製品・商品45,441△23.8
その他2,481△8.8
小計58,730△17.2
合計248,194△11.3

・北米
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
数量金額
(百万円)
数量金額
E&P事業原油(千bbl)5,50550,5114.8△7.5
天然ガス(海外)(百万cf)3,9511,86617.573.4
小計52,377△6.0
インフラ・ユーティリティ事業天然ガス(国内)(百万cf)----
液化天然ガス(t)----
電力(百万kWh)----
バイオマス燃料(t)----
その他--
小計--
その他の事業請負--
石油製品・商品--
その他--
小計--
合計52,377△6.0


・欧州
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
数量金額
(百万円)
数量金額
E&P事業原油(千bbl)5665,648△55.7△63.9
天然ガス(海外)(百万cf)1,2812,423△36.6△31.2
小計8,072△57.9
インフラ・ユーティリティ事業天然ガス(国内)(百万cf)----
液化天然ガス(t)----
電力(百万kWh)----
バイオマス燃料(t)----
その他--
小計--
その他の事業請負--
石油製品・商品--
その他--
小計--
合計8,072△57.9


・中東
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
数量金額
(百万円)
数量金額
E&P事業原油(千bbl)3,03831,6925.4△7.6
天然ガス(海外)(百万cf)----
小計31,692△7.6
インフラ・ユーティリティ事業天然ガス(国内)(百万cf)----
液化天然ガス(t)----
電力(百万kWh)----
バイオマス燃料(t)----
その他--
小計--
その他の事業請負--
石油製品・商品--
その他--
小計--
合計31,692△7.6

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.E&P事業の「原油」には、当社グループが鉱山より産出した原油及び他社から購入した原油が含まれております。
3.インフラ・ユーティリティ事業の「天然ガス(国内)」は、国内において導管により供給されるガスであり、国産天然ガスとLNG気化ガスの合計です。国産天然ガスの生産拠点と、気化ガスの製造拠点であるLNG基地とは当社パイプライン網で連結され、これらのガスは当社供給ネットワークで一体となって販売されることから、インフラ・ユーティリティ事業に区分しております。
4.インフラ・ユーティリティ事業の「その他」には、天然ガスの受託輸送及び発電燃料用LNGの気化受託等が含まれております。なお、前連結会計年度まで「その他」として集計しておりましたバイオマス燃料販売については、金額の重要性が増したため、独立した項目に変更しております。
5.その他の事業の「石油製品・商品」には、液化石油ガス(LPG)、重油、軽油、灯油等が、「その他」にはその他業務受託等が含まれております。
6.当連結会計年度より、原油の表示単位をkLから千bblへ、天然ガスの表示単位を千㎥から百万cfへ、電力の表示単位を千kWhから百万kWhへ変更しております。
④当社グループの埋蔵量
2026年3月31日現在、提出会社及び連結子会社の保有する確認埋蔵量並びに持分法適用会社が保有する確認埋蔵量の当該会社に対する提出会社出資比率相当量は下表のとおりです。
確認埋蔵量連結対象会社持分法適用会社合計
国内海外小計
原油
千bbl
ガス
百万cf
原油
千bbl
ガス
百万cf
原油
千bbl
ガス
百万cf
原油
千bbl
ガス
百万cf
原油
千bbl
ガス
百万cf
2025年3月31日現在8,400246,73956,70832,41265,108279,1514811,11365,156290,264
拡張及び発見等による増加511--511--511
前期評価の修正による増減4,90137,5841,1879236,08938,507△0△96,08938,498
買収・売却による増減--96,710230,30296,710230,302△731,40496,704261,705
生産による減少△1,456△16,193△9,324△5,123△10,780△21,316△2△115△10,782△21,431
2026年3月31日現在11,851268,141145,281258,515157,132526,6553942,392157,171569,048

(注)1.以下の連結子会社保有量には、非支配株主に帰属する数量を含んでおります。(括弧内は非支配株主比率)
国内:日本海洋石油資源開発㈱(29.39%)
海外:Peoria Resources, LLC(0.12%)、㈱ジャペックスガラフ(45.00%)
2.連結子会社及び持分法適用会社のうち、決算日が連結決算日と異なる会社については、各社の事業年度における埋蔵量を計上しております。
3.当社は、2025年12月18日開催の取締役会において、当社の連結子会社であるPeoria Resources, LLCが管理するPeoria Resources Acquisition Company, LLCを通じて、米国コロラド州及びワイオミング州でタイトオイル・ガス資産を保有するVerdad Resources Intermediate Holdings LLC(VRIH社)の全持分を取得することを決議し、2026年2月26日(現地時間)に全持分取得を完了しました。
これにより、VRIH社の2026年2月末時点の埋蔵量を上表の連結対象会社・海外の「買収・売却による増減」に含めております。
4.当連結会計年度より、原油の表示単位を千kLから千bblへ、天然ガスの表示単位を百万㎥から百万cfへ変更しております。
上表における確認埋蔵量とは、評価時点において既知の油・ガス層から地質的、工学的データに基づき経済的にも操業面からも今後確実に採取可能であろうと予測された油・ガスの地上状態での数量であり、過去の生産量、未発見鉱床に係る資源量は含んでおりません。
埋蔵量の定義については、石油技術者協会(SPE)、世界石油会議(WPC)、米国石油地質技術者協会(AAPG)及び石油評価技術協会(SPEE)の4組織により2007年に策定されたPetroleum Resources Management System(PRMS)が国際的な基準として知られています。
上表の確認埋蔵量は、2018年に改定されたPRMSにおける「確認埋蔵量(Proved Reserves)」の定義に準拠した当社自身による評価に基づく数値であり、PRMSにおいて確認埋蔵量よりも将来の採取可能性の不確実性が高いものとして区分されている「推定埋蔵量(Probable Reserves)」や「予想埋蔵量(Possible Reserves)」に該当する埋蔵量は含んでおりません。また、同定義においては、例えば、資源の賦存が確認されている鉱区であっても商業開発計画が未確定な段階のプロジェクト等については、埋蔵量(Reserves)とは区分して「条件付資源量(Contingent Resources)」に分類することとされており、当社グループにおいても、開発計画が未確定な地域の「条件付資源量」に該当する数量は、上表の数値に含めておりません。
なお、PRMS以外には、米国証券取引委員会(SEC)による確認埋蔵量の定義が米国の投資家を中心に広く知られており、SECによる確認埋蔵量の定義は、PRMSと基本的には類似しています。
当社は、PRMSによる「確認埋蔵量(Proved Reserves)」の定義に準拠して当社自身の判断に基づく値を開示しております。また、海外プロジェクト会社の保有埋蔵量については、各プロジェクト会社の現地政府等との契約による経済的取分に基づく数量を示しております。
また、当社は、当社自身による埋蔵量評価・判断の妥当性を検証するため、上表に示した2026年3月31日現在の国内における当社及び連結対象会社の確認埋蔵量の約72%に相当する部分[1]について、Ryder Scott Company, L.P.へ第三者による鑑定を委託しております。また、海外については、Japex (U.S.) Corp.、Peoria Resources, LLC(同社の子会社を含む)の埋蔵量について第三者評価を受けております。上表の2026年3月31日現在の確認埋蔵量総計のうち約82%に相当する部分[2]について第三者評価・鑑定を受けております。当社自身による評価値と第三者評価の値は近似しており、第三者による鑑定においても妥当性が裏付けられていることから、当社は、上表の当社自身の評価による確認埋蔵量の値は妥当であると判断しております。
埋蔵量は、元来、不確実性を内包した将来の生産可能量の見通しであり、当社は、現時点において入手可能な地質的・工学的データ等の科学的根拠に基づき正確な評価の実施に努めておりますが、今後新たに取得されるデータ等に基づく見直しや経済条件の変動及び国際的に認知された埋蔵量定義の変更等によって、上方にも下方にも修正される可能性があります。
[1] 天然ガスは、1BOE=5.8Mscfとして計算しております。
[2] [1]と同様。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、図表1「当期純利益の主な増減要因(前期比)」に示すように、前連結会計年度に比べ277億円減益の534億円となりました。この主たる増減要因を段階利益ごとに以下に分析します。
図表1:当期純利益の主な増減要因(前期比)
0102010_010.png図表2:原油価格・為替等の前期比較
0102010_011.png
(営業利益△230億円)
営業利益の230億円減益の主な要因は、国内の原油、天然ガス、及び液化天然ガスの販売量が減少したことや、図表2「原油価格・為替等の前期比較」に示すように、前連結会計年度に比べ原油価格が下落したことや為替が円高で推移したことに伴い国内外の原油及び天然ガスの販売価格が下落したことによるものであります。
a.海外E&P事業
海外E&P事業は、主に北米セグメントに含まれるJapex (U.S.) Corp.、欧州セグメントに含まれるJAPEX UK E&P Ltd.及びJAPEX Norge AS、中東セグメントに含まれる㈱ジャペックスガラフを対象としております。
海外E&P事業の94億円減益の主な要因は、Japex (U.S.) Corp.において原油の販売価格下落により40億円の減益となったことや、JAPEX UK E&P Ltd.において2025年7月に当社が保有する同社株式の全てを譲渡したことにより33億円の減益となったことによるものです。
b.国内E&P事業
国内E&P事業は、日本セグメントに含まれる当社及び連結子会社である日本海洋石油資源開発㈱の原油・天然ガスの生産及び販売活動を主な対象としております。国産原油は外部顧客への販売を認識する一方、国産天然ガスはインフラ・ユーティリティ事業に供給する内部管理上の取引を販売として認識しております。
国内E&P事業の87億円減益の主な要因は、原油及び天然ガスの販売量の減少、及び販売価格の下落によるものです。
c.インフラ・ユーティリティ事業
インフラ・ユーティリティ事業は、主に当社のガスパイプライン網を通じた沿線地域の需要家への天然ガス(国産天然ガス及びLNG気化ガス)の販売、パイプライン沿線以外の地域における天然ガス需要に対応するためのタンクローリーを利用したLNGのサテライト販売、及び電力の販売を対象としております。
インフラ・ユーティリティ事業の32億円減益の主な要因は、液化天然ガスの販売量減少によるものです。
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ26億円減益(△4.1%)の615億円となりました。図表1「当期純利益の主な増減要因(前期比)」に示すように、26億円減益の要因は、上述の営業利益の減益及び営業外損益の204億円の増益からなります。
(営業外損益+204億円)
為替差損益の100億円の増益は、主に当社及び㈱ジャペックスガラフの外貨建金銭債権及び外貨預金に係る為替差損が為替差益に転じたことによるものであります。
持分法による投資損益の43億円の増益は、2024年6月に持分を一部取得した米国テキサス州フリーポートLNGプロジェクトに参画するGulf Coast LNG Holdings LLCが当連結会計年度は通期で収益貢献したことに加え、JAPEX Norge ASにおいて前連結会計年度に計上した損失がなくなったことによるものであります。
なお、JAPEX Norge ASは前連結会計年度において、2024年7月1日をみなし取得日として株式を追加取得し連結の範囲に含めたため、2024年1月1日から2024年6月30日までの業績を持分法による投資損益として計上しておりました。
その他の営業外損益の60億円の増益は、主にデリバティブ評価益及びデリバティブ利益を計上したことによるものであります。
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ450億円減益の635億円となりました。図表1「当期純利益の主な増減要因(前期比)」に示すように、450億円減益の要因は、上述の経常利益の減益及び特別損益の423億円の減益からなります。特別損益の423億円の減益は、主に前連結会計年度に計上した投資有価証券売却益がなくなったことによるものであります。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ277億円減益の534億円となりました。図表1「当期純利益の主な増減要因(前期比)」に示すように、277億円減益の要因は、上述の税金等調整前当期純利益の減益、法人税等の減少による178億円の増益及び非支配株主損益の増加による5億円の減益からなります。
当連結会計年度の「法人税、住民税及び事業税」に「法人税等調整額」を加えた法人税等の金額は78億円(前連結会計年度に比べ178億円の減少)となりました。これは、上述の税金等調整前当期純利益の減少に応じて法人税等の金額が減少したことによるものであります。また、当連結会計年度の非支配株主損益の金額は22億円(前連結会計年度に比べ5億円の増加)となりました。これは、主に当連結会計年度において㈱ジャペックスガラフにおける当期純利益が増加したことによるものであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(基本方針)
当社グループでは、「JAPEX経営計画2026-2035」の下で、原油価格が1バレル50米ドル及び為替相場が1米ドル110円の環境下でも有利子負債/EBITDA倍率が3倍未満となるように財務の健全性を維持しつつ、事業継続及び新規投資等のために必要となる資金を確保することとしております。前連結会計年度と当連結会計年度の同倍率の推移は、図表3「EBITDA有利子負債倍率の推移」に示すとおりであり、「有利子負債/EBITDA<3」はもとより、前経営計画での財務規律の目安である「有利子負債/EBITDA<2」も達成されております。
図表3:EBITDA有利子負債倍率の推移
0102010_012.png
(調達手段)
当社グループでは、資金需要に応じて、内部資金、コマーシャル・ペーパー及び銀行借入等を有効に活用することにより、必要資金を確保しております。また、資金調達手段の多様化を図るべく、当社は当連結会計年度に社債の発行登録を行っております。
運転資金等は、主に内部資金やコマーシャル・ペーパーの発行により賄っており、前者に関してはCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)及び金融機関とのキャッシュプーリング契約により、資金の効率化及び流動性の確保を図っております。
なお、当該契約による借入金は預金との相殺表示を行っており、当連結会計年度末の相殺金額は179億円であります。
また、LNGの購入などに備え外貨を調達する場合等には、為替変動リスクをヘッジすることを目的として適宜、先物為替予約等を締結しております。
さらに、複数の取引銀行とコミットメントライン契約を締結しており、十分な手元流動性を確保しております。
(資金使途・配分方法)
a.連結財務状況及び資金配分方針
当社グループでは、図表4「JAPEX経営計画2026-2035資金配分方針」に示すとおり、2026年度から2035年度までの10年間の累計で、E&P、カーボンニュートラル、インフラ・ユーティリティの各分野への成長投資に1兆5,000億円、株主還元に1,900億円以上をそれぞれ配分することとしております。
なお、資金配分の原資は、大型案件への継続的な再投資により営業キャッシュ・フローとして創出する1兆5,000億円を充当するほか、手元資金の活用、借入れ及び資産の入れ替え等により確保する想定としております。
図表4:JAPEX経営計画2026-2035資金配分方針
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b.保有資金の考え方
主にE&P事業に関しては、多額の投資を要する一方、事業に着手してから投資額を回収するまで長いリードタイムを要するのが通例であり、この間、事業環境が変化するリスクに晒されます。このような事業特性に照らし、円滑な事業運営に必要な水準の手元流動性を確保できるように資金計画を作成する等の方法により、資金管理を行っております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、一定の会計基準の範囲内において、資産・負債及び収益・費用の金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し継続評価しており、必要に応じて見直しを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるためこれらとは異なる場合があります。
当連結会計年度において、不確実性の高い会計上の見積りとして、繰延税金資産の回収可能性があります。この項目は、その判断において当社グループが主たる事業活動から将来にわたり稼得する収益や生み出すキャッシュ・フローの見積りに大きく依拠しており、特に原油価格や為替などの市況要因と埋蔵量の見積りの影響を直接的に受けることになります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、上記の重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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