訂正有価証券報告書-第85期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2021/09/27 14:55
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162項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、米中貿易摩擦による中国経済の減速等により、輸出関連企業を中心に業績の下振れが顕在化し、世界経済への影響拡大が懸念され始め、主に製造業の下振れにより、国内景気の下押し圧力が高まってきた状況が年末まで続いておりましたが、年明け以降、新型コロナウイルスの全世界への拡散に伴い、世界経済は一気に停滞状態に陥り、全く先行きが見通せない状況の中、年度末を迎えました。
当社グループの主たる事業である建設業界におきましては、2018年度末における消費税増税に伴う駆け込み受注により潤沢な手持ち工事の状況下でスタートし、住宅建設投資は伸び悩んだものの、民間建設投資については、設備投資の緩やかな増加が見られ、公共建設投資については、引き続き高水準を維持し、事業年度末近くからの新型コロナウイルスの感染拡大による事業環境の変化が起こるまでは建設投資全体としては良好な事業環境の下、推移いたしました。
このような状況の下、当社グループの財政状態は、資産合計は1,030億4千4百万円となり、前連結会計年度末に比べ1.0%の増加、負債合計は637億3千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ1.2%の減少、純資産合計は393億1千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ4.9%の増加となりました。
当社グループの経営成績は、当連結会計年度の受注高は、期初計画を上回り1,482億8千万円となり、前連結会計年度比3.5%の減少となりました。
売上高につきましては、1,414億7千2百万円となり、前連結会計年度比4.2%の増加となりました。
損益に関しましては、期初計画と比べ完成工事高の増加により完成工事総利益が上回り、売上総利益につきましては、146億1千9百万円(前年同期比9.7%増)となりました。また、営業利益及び経常利益につきましては、それぞれ、営業利益66億1百万円(前年同期比15.8%増)、経常利益65億9百万円(前年同期比15.9%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、43億円(前年同期比2.9%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(建 築)
受注高は1,228億7千4百万円(前年同期比5.0%減)、売上高は1,165億7千5百万円(前年同期比6.8%増)となり、セグメント利益は119億8千4百万円(前年同期比14.8%増)となりました。
(土 木)
受注高は254億6百万円(前年同期比4.1%増)、売上高は234億5千9百万円(前年同期比6.5%減)となり、セグメント利益は23億7百万円(前年同期比13.5%減)となりました。
また、「その他」の事業につきましては、売上高14億3千7百万円(前年同期比5.3%減)、セグメント利益1億5千8百万円(前年同期比428.8%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は82億2千8百万円(前連結会計年度114億1千9百万円の資金の減少)となりました。これは主に売上債権や未収入金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は3億8千5百万円(前連結会計年度10億3千7百万円の資金の減少)となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は15億6千8百万円(前連結会計年度39億4千万円の資金の減少)となりました。これは主に配当金の支払によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物は、62億3千2百万円増加し、当連結会計年度末には297億7千7百万円(前連結会計年度比26.5%の増加)となりました。
③生産、受注及び売上の状況
a.受注実績
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
(百万円)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
(百万円)
建 築129,322122,874
土 木24,39425,406
合計153,717148,280

(注) 当社グループでは建設事業以外では受注生産を行っておりません。
b.売上実績
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
(百万円)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
(百万円)
建 築109,115116,575
土 木25,07923,459
その他1,5181,437
合計135,713141,472

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。
3 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。
建設事業における受注工事高及び完成工事高の状況
a.受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
期別区分前期繰越
工事高
(百万円)
当期受注
工事高
(百万円)

(百万円)
当期完成
工事高
(百万円)
次期繰越
工事高
(百万円)
前事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
建築工事101,823129,322231,145109,115122,030
土木工事33,03724,39457,43225,07932,352
134,860153,717288,577134,194154,383
当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
建築工事122,030120,673242,703114,899127,804
土木工事32,35225,05357,40623,43433,972
154,383145,726300,110138,333161,776

(注) 1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にそ
の増減額を含んでおります。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。
2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)であります。
b.受注工事高の受注方法別比率
工事受注方法は、特命と競争に大別されます。
期別区分特命
(%)
競争
(%)

(%)
前事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
建築工事35.464.6100
土木工事28.571.5100
当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
建築工事40.859.2100
土木工事20.080.0100

(注) 百分比は請負金額比であります。
c.完成工事高
期別区分官公庁
(百万円)
民間
(百万円)

(百万円)
前事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
建築工事26,15982,955109,115
土木工事20,8124,26725,079
46,97187,223134,194
当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
建築工事29,59385,305114,899
土木工事16,5216,91223,434
46,11592,218138,333

(注) 1 完成工事高のうち請負金額10億円以上の主なものは、次のとおりであります。
前事業年度
Ganges特定目的会社大阪ベイタワー温浴施設改修工事
シモハナ物流株式会社(仮称)シモハナ物流(株)高槻第2センター新築工事
東急不動産株式会社
三菱地所レジデンス株式会社
(仮称)港区六本木五丁目計画における本体工事
独立行政法人都市再生機構29-彩都の丘学園校舎増築その他工事
医療法人聖和錦秀会(仮称)阪和いずみ病院移転建替え工事
大阪府泉南市泉南中学校改築工事
西日本高速道路株式会社阪和自動車道 和歌山南スマートインターチェンジ工事
枚方市上下水道局公共下水道第68工区サダ雨水貯留管整備工事

当事業年度
シモハナ物流株式会社(仮称)シモハナ物流(株)岩槻センター新築工事
大和リース株式会社(仮称)BRANCH博多パピヨンガーデン新築工事
東ソー物流株式会社東ソー物流株式会社 物流センター新築工事
福岡県嘉麻市嘉麻市新庁舎建設工事
パナソニックホームズ株式会社(仮称)パークナード代官山新築工事
ヒューリック株式会社高畑町裁判所跡地保存管理・活用事業
西日本高速道路株式会社舞鶴若狭自動車道 石原工事
福島地方環境事務所平成30年度浪江町特定復興再生拠点区域被災建物等解体
撤去等及び除染等工事(その2)

2 前事業年度及び当事業年度ともに完成工事高総額に対する割合が、100分の10以上の相手先はありません。
d.次期繰越工事高(2020年3月31日現在)
区分官公庁
(百万円)
民間
(百万円)

(百万円)
建築工事38,30989,494127,804
土木工事25,7558,21733,972
64,06497,712161,776

(注) 次期繰越工事のうち請負金額10億円以上の主なものは、次のとおりであります。
大阪府和泉市和泉市新庁舎整備事業2022年3月完成予定
東京都警視庁志村警察署庁舎(30)改築工事2022年9月完成予定
須河車体株式会社須河車体株式会社 新工場新築工事(建築工事)2021年1月完成予定
ミサワホーム株式会社
トヨタホーム株式会社
(仮称)千代田区飯田橋四丁目計画新築工事2021年3月完成予定
つつじヶ丘マンション建替組合つつじヶ丘マンション建替え計画2021年12月完成予定
PFI和光市広沢株式会社和光市広沢複合施設整備・運営事業 建設工事2021年12月完成予定
関東地方整備局東京外環中央JCT北側ランプ函渠工事2020年5月完成予定
大阪市水道局楠葉取水場取水施設耐震改良工事2022年6月完成予定

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績)
当連結会計年度における建設事業につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が顕在化するまでは官庁・民間共に建設投資は概ね堅調に推移し、建設資材価格も安定しており、良好な事業環境で推移したと考えております。
そのような中、当社グループの受注高は、中期3ヵ年計画における1,330億円や期初の業績計画における1,343億円を上回り、1,482億8千万円の実績となり計画を達成することができました。また、前連結会計年度比では3.5%の減少となりましたが、これは前連結会計年度における受注高が消費税増税に伴う駆け込みにより増加した反動によるものです。
売上高につきましては、1,414億7千2百万円となり、前連結会計年度比4.2%の増加となりましたが、これは前連結会計年度の受注高が上記の理由により伸びたことで期初の手持工事高が195億円程度多かったことによります。また、工事の進捗も順調に推移したこともあり、中期3ヵ年計画及び期初の業績計画を達成することができました。
損益に関しましては、期初計画と比べ売上高が増加したことで売上総利益額が146億1千9百万円(前年同期比9.7%増)となり、計画を上回ることができましたが、売上総利益率は計画比0.2ポイント減となり計画達成には至りませんでした。営業利益及び親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、売上総利益額の増加により、それぞれ、66億1百万円(前年同期比15.8%増)、43億円(前年同期比2.9%増)となり、中期3ヵ年計画及び期初の業績計画を達成することができました。また、自己資本利益率(ROE)は11.3%となり、前連結会計年度と比べて0.2ポイントの減少となりましたが、中期3ヵ年計画の計画値である10.6%を上回ることができました。
(セグメントごとの経営成績)
建築部門の経営成績は、受注高が1,228億7千4百万円(前年同期比5.0%減)となり、これは前連結会計年度において消費税増税に伴う駆け込みがあった反動と考えておりますが、期初計画は達成することができました。売上高につきましては、1,165億7千5百万円(前年同期比6.8%増)となりましたが、これは期初の手持工事高が多かったことによるもので、また期初計画も上回ることができました。セグメント利益は前連結会計年度比14.8%の増加と大きく伸びましたが、これは売上高の増加に加え、利益率の高い大型工事があったためです。
土木部門の経営成績は、受注高が254億6百万円(前年同期比4.1%増)となり、これは大型官庁工事の受注があったためで、期初計画を達成することができました。売上高につきましては、234億5千9百万円(前年同期比6.5%減)となりましたが、これは期初の手持工事高が少なかったことに加え、上半期における受注高も減少したことによりますが、期初計画は上回ることができました。セグメント利益は前連結会計年度比13.5%の減少となりましたが、これは売上高の減少に加え、前連結会計年度は利益率の高い工事があったことによります。
(財政状態)
当連結会計年度末における財政状態は、資産合計が1,030億4千4百万円となり、前連結会計年度比10億4千4百万円の微増となりましたが、これは投資その他の資産の投資有価証券が株式の時価の下落等により、17億6百万円減少したものの、現金及び預金が62億3千2百万円増加し、受取手形・完成工事未収入金等や未収入金は合わせて39億4千5百万円減少したこと等によるものです。
負債合計は、前連結会計年度比8億2百万円減少の637億3千1百万円となりましたが、これは支払手形・工事未払金等や未払金がそれぞれ、31億3千7百万円、14億8千万円減少した一方、未成工事受入金が22億3千4百万円増加したことによります。
純資産合計は、前連結会計年度比18億4千6百万円増加し、393億1千3百万円となりました。これは当期純利益の計上や配当金の支払に加え、新型コロナウイルス感染拡大に伴う世界経済の停滞による株式時価の下落等に伴いその他有価証券評価差額金が11億3千7百万円減少したことによります。
この結果、連結自己資本比率は38.0%となり、中期3ヵ年計画においては41.0%の計画値でありましたが、株価の下落や売上高の増加による総資産の増加により未達となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、62億3千2百万円増加し、当連結会計年度末では297億7千7百万円となりました。これは投資活動によるキャッシュ・フローが3億8千5百万円の僅かな減少、財務活動によるキャッシュ・フローが配当金の支払や長期借入金の返済等で15億6千8百万円の減少となった一方、営業活動によるキャッシュ・フローにおきまして、仕入債務の減少があったものの売上債権や未収入金も減少し、加えて未成工事受入金が増加したこと等もあり82億2千8百万円増加したことが大きな理由です。
当社グループにおける主な資金需要は、建設事業における工事施工に要する工事費、販売費及び一般管理費並びに技術研究関連やICT関連等の設備投資資金です。
運転資金については、金融機関からの借入金及び社債の発行により調達しており、設備投資資金については、内部留保等の自己資金でまかなっております。
当社は中期3ヵ年計画において、資金投入計画と共に株主還元計画を打ち出し、成長投資と株主還元のバランスを取る方針としており、株主配当につきましては、当連結会計年度の期末配当を1株当たり216円、連結配当性向40.5%としました。また、次期の配当につきましては提出日現在、配当予想は未定としておりますが、連結配当性向は中期3ヵ年計画の目標値であります50%以上を計画しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して作成しておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われており、資産・負債や収益・費用の金額にその結果が反映されております。
これらの見積りにつきましては、過去の実績等を踏まえながら継続して評価し、必要に応じ見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なることがあります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積もり及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。
a.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、将来の回収可能性が低下した場合に評価性引当額を計上することとしています。評価性引当額の計上に関する必要性を評価するにあたっては、将来の課税所得及び慎重かつ実現性の高い継続的な税務計画を検討しますが、繰延税金資産の一部または全部を将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上します。同様に計上金額の純額を上回る繰延税金資産を今後回収できると判断した場合は、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を収益として計上します。
当連結会計年度末における繰延税金資産の回収可能性の判断にあたり、将来の課税所得を検討する上で、現下の新型コロナウイルス感染症の影響として、新規工事受注高が一定程度減少するとの仮定を用いて見積もっております。
b.投資の減損
当社グループは、収益の維持・向上のために取引先や金融機関の株式を保有しています。これらの株式には価格変動性の高い公開会社の株式と、株価の決定が困難な非公開会社の株式が含まれています。公開会社の株式への投資の場合、期末における時価が取得原価に比べて30%以上下落した場合に「著しく下落した」と判断して全て減損処理を行っています。また非公開会社の株式への投資の場合、それらの会社の純資産額が取得原価に比べ30%以上下落した場合には全て減損処理を行っています。
将来の市況悪化または投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が生じた場合、評価損の計上が必要となる場合があります。
c. 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、自社利用の事業用資産については、所属母店毎に、また賃貸事業用資産、遊休資産等については、個別物件毎、関係会社については会社単位でグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上することとしています。回収可能価額の評価の前提条件には、投資期間を通じた将来の収益性の評価や資本コストなどが含まれ、これらの前提条件は長期的な見積もりに基づくため、将来の当該資産グループを取り巻く経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、回収可能性を著しく低下させる変化が見込まれた場合、減損損失の計上が必要となる場合があります。

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